夕方の新潟ローカル「BSN NEWS ゆうなび」、特集にて「ノイズム海外公演密着」を放送♪(2025/10/22)

この秋一番の冷え込みとなった2025年10月22日(水)でしたが、Noism界隈では熱を帯びた気持ちで夕方18:15からの新潟ローカル番組が待たれていたことは間違いないものと思われます。

10月9日(木)と10日(金)の二日間、スロベニア国立劇場での「ヴィザヴィ・ゴリツィア・ダンス・フェスティバル」の舞台に立ったNoismの面々。それを伝えた各種SNS、ある一枚の画像に、テレビカメラを構えるBSN坂井悠紀ディレクターの姿を認めた日以来、「いつか放送してくれる筈」との確信を抱いて過ごしてきたのでしたが、昨日(10月21日)になって、Noism公式が正式にこの日の「BSN NEWS ゆうなび」について告知してくれたのでした。

一地方テレビ局に過ぎないBSN新潟放送が海外公演に密着すること自体、驚くべきことかもしれませんが、敢えてそれをさせてしまうほど、Noism Company Niigataが成し遂げていることの「凄さ」が知れようと言うものでしょう。まさにシビックプライド、新潟の誇りです!

特集「Noism 6年ぶり海外公演に密着 新潟から世界へ 国境の街で喝采」は18:37からの約10分間。

まずは「日本から飛行機を乗り継いで十数時間」のスロベニア、その南西部に位置する街ノヴァ・ゴリツァの紹介から。その街は面積280平方km、人口32,012人。

今回、Noismの滞在期間は公演日を含む実質6日間。劇場入り初日(10/6)にはフェスティバル側が企画した「Noismメソッドワークショップ」があり、プロを含む地元のダンサー十数名が参加、金森さんと井関さんは講師を務める様子が流されました。

「私たちは日本人であり、私たちの伝統には、西洋文化と完全に反対の身体の使い方があります。だから私たちのカンパニーではその両方を組み合わせようとしています」(”Since we’re Japanese, and in our tradition, we have this way of using our bodies, completely opposite to the Western culture. So in our company, we try to combine both, you know.”)(金森さん)

「動きのトレーニングとその背景にある哲学を組み合わせることができて本当に素晴らしかった」(”So it was really nice for me to combine the training of the movement with the philosophy behind. So it was very cool.”)(ワークショップの参加者)

「興味は持ってくれたような気がする。ただもどかしくて。経験を重ねれば重ねるほどより教えづらくなっているよね。難しさがわかるから」(金森さん)
「わかるからね。うん」(井関さん)


…このあたりのことは先日の「さわさわ会」誕生会・懇親会でも金森さんは口にされていました。ほんの一度きりではダメなのだと。

ノヴァ・ゴリツァの歴史。第二次世界大戦後にイタリアと旧ユーゴスラビアの間に国境線が引かれ、イタリアの一部だったゴリツィアは2つに分断されてしまう。従来の市街地はイタリアに残され、スロベニア側の国境付近に計画都市として作られたのがノヴァ・ゴリツァ(=新しいゴリツィア)。両都市間を自由に行き来することが出来るようになったのは2007年だそう。

2019年に始まったこのダンス・フェスティバルは、「歴史が長きにわたって分断してきたものをダンスの力で再び結び付けられる」という考えから、そのふたつの街で開催されているもの。そして「劇場は重要な砦」とも。(同フェスティバル芸術監督ヴァルテル・ムラモル氏)

今年、このフェスティバルに参加したのは欧州を中心に20あまりのカンパニー。そのなかでアジアから招かれたのはNoismのみ。

「今回(の『マレビトの歌』)に関してはまだ劇場でやったことがないので、新潟でその時間を過ごさずに、いきなりここでやっているから大変は大変ですね」(金森さん)

Noismはこれまで11か国22都市で公演をしてきたが、新型ウイルスや国際情勢を背景に、海外からの公演依頼を受けることができず、今回、2019年の露モスクワ公演以来の海外公演となった。

「言語を用いると、その『意味』をどうしても捉えがちだし、でも(ダンスは)そこにある『身体』しかなくて、それこそ世界共通言語なのだろうと思う」(井関さん)

「(芸術とは)国境を無効化するもの。やすやすと飛び越えるもの。民族(*)・文化・宗教、それらを超越したものを探求する営みのことを芸術って言うんじゃないの」(金森さん)

『マレビトの歌』鑑賞後の観客の感想
「とても美しかったです」
「さまざまな感情が立ち上がりました」
「彼らが一体となっているところが気に入りました。一つの大きなもののように感じられました」

そして、「会場も本当に満員で、まさに本日のパフォーマンスを通じて、日本とスロベニアの方々が繋がったと思います」(駐スロベニア大使・吉田晶子氏)

「だいぶディテールが抜けていっているので、もう一度、休み明け、全部、一から動きに関しては締め直す。とはいえ無事に終わって良かったです。お疲れさん」、そうメンバーに話した金森さん。同じようなことは、これも「さわさわ会」の宴のときに聞いていましたが、全く妥協のないところはやはりいつものぶれない金森さんです。

12月の新潟と埼玉での「凱旋公演」も楽しみ過ぎますが、同時に、BSN坂井悠紀ディレクターには、Noismの新作ドキュメンタリーも期待したいところです。片道十数時間の移動プラス正味6日間の滞在を密着した訳ですし、この「10分間」でおしまいってことはないですよね。2021年に文化庁芸術祭賞テレビ・ドキュメンタリー部門で大賞を受賞した『芸術の価値~舞踊家金森穣 16年の闘い』、そしてドイツの「ワールドメディアフェスティバル2024」でドキュメンタリー部門(Documentaries: Arts and Culture)金賞受賞の『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟(英題:On Stage)』に続くものが見たいです、切実に♪坂井さん、そこんところ、ヨロシクってことで。

【註】民族(*): この日の「BSN NEWS ゆうなび」放送中の字幕には、「民俗」と出ましたが、それは明らかに「民族」の間違いであろうと思われますので、ここではその理解に基づいてご紹介させて貰っております。

(shin)

『マレビトの歌』、スロベニア公演に先立つメディア向け公開リハーサルに唖然、そして吃驚♪

2025年9月30日(火)の新潟市は気持ちよい秋晴れ。そんな恵まれた空の下、『マレビトの歌』のスロベニア公演に先立って開催されるメディア向け公開リハーサル(12:00~13:00)に臨むため、りゅーとぴあを目指しました。

ご存じの通り、『マレビトの歌』は先日、利賀村での「SCOT サマー・シーズン2025』にて上演された作品で、スロベニアの「ヴィザヴィ・ゴリツィア・ダンス・フェスティバル」からの招聘を受けて、Noismにとって6年振りの海外公演(10/9、10)として踊られることになっていて、この日はそれに向けた公開リハーサルでした。

数日前に、金森さんは「X(旧ツイッター)」にて、舞台形状の違いから演出のし直しの必要性について触れておられましたから、少しは変えてくるのだろうと思っていました。予めそうした想定でいたものですから、少しくらいの変更には驚かない構えは出来ているつもりでした。しかし、しかしです!唖然、そして吃驚!見たことのない演出もひとつやふたつではありません。あまつさえ、『Fratres』部分もこれまで通りではありません。例をあげるなら、記憶では「ユニゾン」だった筈が、「カノン」になっている等々、かなり手が入っていて、異なる舞台に合わせたアジャストどころではなく、この機に、かなり創り変えられているように思われました。ドラマ性を増して迫ってくるようでした。

スロベニアに持って行く『マレビトの歌』を「通し」で見せて貰い、何度も驚きに襲われたこの日の公開リハーサルでしたが、囲み取材はなく、金森さんも敢えてほぼ何も話されようとしませんでした。ですから、私たちに提示されたのは、ただ、静謐から始まったのち、一転して、見る者に様々な情感を喚起させつつ踊る気迫の籠った身体のみ。「これを持って行きます」とばかりに、自信を窺わせて。

そんな公開リハーサル、ここからは多くの画像に語って貰うことに致します。

先ずは、「ダイジェスト」として、Noismスタッフの深作さんから提供を受けた画像です。迸る熱気、躍動する舞踊家の身体、その刹那がしっかり写されています。

次いで、この機に撮ってしまえるものは撮ってしまうおうという気持ちで私が撮った写真たちです。拙いものですけれど。そこは質より量ということで。「通し」に備えて、めいめい身体をほぐす場面からです。

やがて、金森さん、〈スタジオB〉に入ってくると、「この明るさで良いの?結構、暗い」と言って、自ら、床に据えられた照明器具の調整を行ってから、椅子に腰掛け、『マレビトの歌』が通されていきました。それを収めた画像たちを掲載します。雰囲気をお楽しみ頂けたらと思います。

音楽は全てアルヴォ・ペルト。しかし、その響きは様々です。そしてそれをバックに、否、それと一体化して踊られるNoismの舞踊もとても多彩で、そのレンジの広さに圧倒されてしまいます。

2023年に黒部で発表された『セレネ、あるいはマレビトの歌』は、今夏、利賀村で『マレビトの歌』になったかと思えば、この度、スロベニアへ行くに際して、またもや生まれ変わったとさえ言えるように思われます。果たしてそれは年末の新潟、そして埼玉ではどう変貌しているのか、とても興味深いものがあります。そんな思いを胸に、凱旋公演を楽しみに待ちたいと思います。

【追記】夕方の地元テレビ局BSNは、ニュース番組「ゆうなび」において、この公開リハーサルの模様に加えて、これに先立って同日午前中に開催された、「レジデンシャル事業(Noism Company Niigata)の活動評価に関する有識者会議」についても取り上げています。そちらは、芸術総監督・金森さんの任期をめぐって、今後の行方が気になります。

→そのBSN「ゆうなび」はこちらからどうぞ。

(shin)

「Noism0+Noism1『アルルの女』/『ボレロ』活動支援会員/視覚・聴覚障がい者 メディア向け公開リハーサル」+囲み取材に行ってきました♪

まだ「水無月」というのに、耐え難いほどの高温に閉口する日々が続くなかの2025年6月20日(金)、りゅーとぴあ〈劇場〉を会場に行われた「『アルルの女』/『ボレロ』活動支援会員/視覚・聴覚障がい者 メディア向け公開リハーサル」(12:15~13:15)とその後の囲み取材(13:15~13:30)に出掛けてきました。

スタッフからの入場案内が出て、〈劇場〉内に足を踏み入れると、先ず目に飛び込んできたのは、「プロセニアム・アーチ」然とした赤く細いフレームです。圧倒的な存在感を示すその四角いフレームに囲まれながら、動きの確認を行っている舞踊家たち。「これはフィクションだよ」、そう念押しされでもするかのような、なんとも非日常な光景です。

やがて、金森さんの合図があると、客席は暗くなり、一旦、緞帳が下りると、ビゼー作曲のあの聞き覚えのある音楽とともに、『アルルの女』の公開リハーサルが始まりました。「そう来るか」、冒頭すぐにも、かつての劇的舞踊『カルメン』との繋がりなども濃厚に見てとれるアイテムが、舞台を見詰める私たちの目に映ずることになります。

この日の公開リハーサルでは、『アルルの女』冒頭からの約30分を見せて貰いました。以下、画像をご覧頂き、その雰囲気を少しだけでもお楽しみ頂けたらと思います。

フレデリ(糸川さん)が母ローズ(井関さん)を振りほどき、穏やかならざる展開に差しかかろうとするところで、「OK!いいよ」と金森さん。「OK!よかったよ。もっと見てられたのに」と続けて、出来栄えに自信のほどを窺わせました。

そこから約30分は、金森さんの厳しいチェックが入り、様々な動きが順々にブラッシュアップされていきました。
「レディース、最初立っているとき、足6番で」
「背中で『アルル』しなさいよ!クソ真面目に立っているだけではダメなんだよ」
「君が主(しゅ)なんだから、佐和子や勇気に遠慮していたらムリ!」
「左足前の5番からパッセで4番」
「足が低い!すみれ姉さんの蹴り上げを見てみなよ」
「はける時の歩き方、踵から!後ろの膝を曲げない。後ろに体重が落ちているから、前へ行く動機がない。恥骨を立てて、膝じゃなくて、後ろの踵で押す!」等々、一点一画も疎かにしないダメ出しが続きました。

一通り、動きに細かなメスを入れ終えたところで、そろそろ囲み取材の時間が来ます。「こんなもんでいいんじゃない。『公開』終わり。じゃあ、次、2時半から」金森さんの言葉で公開リハーサルは終わりました。

続いてホワイエでの囲み取材に移っていきました。
先ず最初に、スタッフの方からキャストの変更について、三好さんが体調不良のため、降板し、兼述さんが代わりにフレデリの許嫁「ヴィヴェット」役を踊ることになった旨が告げられました。

そして芸術総監督・金森さんと国際活動部門芸術監督・井関さんが並んでの取材です。以下に、やりとりの内容をかいつまんでご紹介させて頂きます。

Q:今回の作品の意図は?
 -A: 「シンプルに『アルルの女』の原作を読んで面白かったこと。その物語が抱える問題が極めて現代的な問題にも通ずるものがあると感じた」(金森さん)

Q:物語があることについて
 -A: 「以前の『劇的舞踊』のように台本を書き、キッチリ物語を先に作って、それを舞台化する手順ではなくて、もっと抽象的な、もっと音楽と身体の関係性、緊張感みたいなものを。抽象度を保ったまま、物語の本質を届けることに興味がある。『アルルの女』の組曲版と劇付随版をミックスすることで唯一無二の、どこでも見たことのない『アルルの女』を届けることが出来るだろうと思った。新たな試み」(金森さん)

Q:訴えかけたい問題意識みたいなものは?
 -A: 「『家族』は逃れることが出来ない関係性のメタファー。人間は常に関係性のなかにあって、様々な思いの狭間で生きている。『関係性』を持たなければ生きていけない人間というものに今、興味がある」(金森さん)

Q:(井関さんに)芸術監督として、『アルルの女』が来たことをどう受け止めたか?
 -A: 「これが決まる前、1年ちょっと前に、穣さんは原作を読んで興味があると話していた。当時、組曲版しか知らなかったので、わかり易い音楽でもあり、正直、『これをやるのか?』『穣さんが目指しているところにこの音楽が合うのか?』と心配をした。とはいえ、信じているので、どう向き合って、どういう作品にしていくのか興味はあった」(井関さん)

Q:(井関さんに)ある意味、人間関係の「起点」とも言える「母親」をどう表現しようと思ったか?
 -A: 「リハーサルを重ねてくると、全ては『妄想』だなと思うようになった。フレデリは『アルルの女』の妄想に捕らわれているだけでなく、母親も息子(フレデリ)本人に向き合っているというよりは、『妄想』に向き合っている。人と人との関係性は本当に危ういものだなと感じている。本当に相手のことを考えているのか、ただの自己満足か、その曖昧な関係性のラインを変に見せようという気持ちはない。ある種の抽象度が含まれている故に、感じ取るものは個々に異なるものだろう。人間というものをどう感じたか、観終えた後に訊いてみたい」(井関さん)

Q:(井関さんに)今回の2作品の上演を決めたことについて
 -A: 「『アルルの女』は、新作として、穣さんが芸術家としてこの瞬間にやりたいものをと。50~55分という作品なので、少し短い。(音楽も色々トライアウトしていて、まだ完成版が決まっていないため、時間も伸び縮みしている。)で、昨年の『サラダ音楽祭』でやって好評だった『ボレロ』と併せるかたちで。こちらは15分と短いものだが、濃密な作品。まだ新潟の皆さんに見せていなかったので。物語モノと踊りに身を捧げるものと、ふたつ対称的なので、ちょうどいいかなと」(井関さん)

Q:「生と死」の対称性は結果的なもの?
 -A: 「全ての作品に生も死もあるが、この2つの作品を表すとしたら、その言葉がしっくりくるなと。過去の作品にも含まれていたエッセンスがより濃く、よりシンプルにドカンとくると思う」(金森さん)

Q:今回の『ボレロ』は、これまでの『ボレロ』と大きく異なるものなのか?
 -A: 「大きく異なる。先ずは空間が広く、それを活用している。そして演出的にも、オーケストラ版では出来なかったことをひとつやっている。印象はかなり違うと思う」(金森さん)

Q:今回の公演を観に来るお客さんにそれぞれひとことずつ
 -A: 「このようなキャッチーな音楽を用いても、自分の芸術性で勝負出来るっていうくらいなところに来た実感がある。若い頃には、引っ張られてしまったり、逆に、背を向けようとしたりもしたが、今は齢50にして、素晴らしい音楽と向き合いたいという気持ち。それを皆さんが知っていようが知っていまいが関係なく、自分の芸術性を表現出来ると思って選んでいる」(金森さん)
 -A: 「穣さんが色々経てきて、芸術家としての「核」の部分が凄く強くなってきていて、それが『アルルの女』とか『ボレロ』とか作品名に捕らわれない、Noismだからこそというものが出来るところに来ている。振付家と舞踊家がよいバランスで成熟してきている。全く違う2作品ではあるが、共通する部分も多い。是非、劇場に来て観て貰わないと勿体ない」(井関さん)
 -A: 「既成概念とか、出来上がっているイメージを壊す方が楽しい。『皆さん、知ってますよね、コレ。でも違いますよ』っていう、或いは、皆さんの価値観が変わるぐらいのことに興味がある。ぶっ壊しますよ(笑)、イメージを」(金森さん)

…以上で、この日の囲み取材の報告とさせて頂きます。早く観たい気持ちが募ってきちゃいました、私。公演まであと1週間!チケットは新潟公演(6/27~29)、埼玉公演(7/11~13)とも好評発売中とのこと。よいお席はお早めに。

そして、スタッフの方からは新潟での金森さんによるアフタートーク付き公演(6/28)とプレトーク付き公演(6/29)についても重ねての紹介がありました。この日、囲み取材でも期待値を「爆上げ」してくれた明晰な語り口の金森さんが、公演期間中に、何を話してくれるのか、そちらも興味が尽きません。皆さま、よろしければ、その両日、ご検討ください。

なお、この「公開リハーサル」の模様は、同日夕、BSNのローカルニュース番組「ゆうなび」内で、ほんの少し(1分強)取り上げられて、それ、ドキドキしながら見ましたけれど、う~む、本番がホント楽しみ過ぎます。皆さま、是非お見逃しなく♪
サポーターズも「Noism Supporters Information #12」を皆さまにお届けしようと準備中です。そちらもどうぞお楽しみに♪

(shin)
(photos by aqua & shin)

土曜の夕刻、BSNラジオ「サロン・ド・かおり」に井関さん登場♪

2025年5月31日(土)17:00、地元のBSNラジオで石塚かおりさんがパーソナリティを務める番組「サロン・ド・かおり」のゲストとして、井関佐和子さんが登場され、公演のこと、日頃の過ごし方、身体のメンテナンス等々について、約30分間のやりとりを聞かせてくれました。

「時刻は5時をまわりました。『サロン・ド・かおり』のオープンです。お相手は石塚かおりです。ここは全国で、世界で活躍する様々な皆さまが束の間、翼を休める憩いの場。ラジオをお聴きの皆さまもゆっくりと耳を傾けてくださいね。…」そうした石塚さんの語りから始まる番組は、かつて、JFN系列のFM局で放送されていた人気番組「サントリー・サタデー・ウェイティング・バー(AVANTI)」を彷彿とさせるような雰囲気の、同じくトーク番組です。

ここでは、主に井関さんが語った内容を中心にほんの少しだけ、かいつまんでご紹介したいと思います。それでは「おふたりの話にさっそく耳を傾けてみるとしましょう」(←「サントリー・サタデー・ウェイティング・バー」風に。)、ってことで。

*「Noism Company Niigataは変わらずに、それでいて進化している」(石塚さん)→「変わらないことの重要性ある。しかし、とどまることは衰退なので、進化し続けるための毎日を過ごしてきた」「年齢と向き合っている時間はない。前を見て、今の身体とどう向き合っていくかを常に考えている。身体的には少し若返ってきている感覚がある」(井関さん)

*20年前(2005年)の井関さんの日記には、「20年後の私はどう考えているんだろう」の記載。Noismが20年続くとは考えていなかった。彼女(20年前の井関さん)に「伝えてあげたいなぁと思って」と。

*この20年間、劇場文化の在り方の「変わらない部分」と相変わらず闘い続けている金森さん。新潟にそれがあればいいということではなく、この国で芸術活動をしている人たちを支える基盤を作っていきたいという思い。

*『アルルの女』/『ボレロ』公演のこと: 全然違う2作品。豊かな時間になると思う。(新潟公演:6/27、28、29。埼玉公演:7/11、12、13。)
・『ボレロ』: コロナ禍の動画版→オーケストラとの舞台版→今回の劇場版へ。金森さんの師・ベジャールさんへの敬意を込めて、オマージュ的なものも含まれている。
・『アルルの女』: 共依存の家族。例えば、「母」(井関さん)が「息子」をハグする場面も多いが、その距離感・間合い・角度で示すものが全然違う。それも観て欲しい。

*舞踊の舞台にはある意味、リアリティは必要ない。瞬間の集中があって、音と空気感で出てしまうもの、それを引き出すのが上手いのが金森さん。

*「ひとつ観て、Noismは知れない、そんな奥の深さがある、それがNoism」(石塚さん)

*公演が近付いてくるなかの井関さんの日常生活のこと:
・無意識ながら、どんどんストレスがかかってきて、背中がガチガチになる。精神とかかわりの大きいという肩甲骨の間の部分がピリピリ硬くなっていく。食べ物・入浴・ストレッチ、より一層注意している。そして健康グッズ(小さなガジェット)が増えていく。最近、ポチッてしまったのが「針がいっぱい出ているマット」、その上に20分くらい寝るとマッサージをしたくらい筋肉が緩んでいくという触れ込みのもの!(まだ届いていないので、試せていない。)身体のため、心のためになるものに手を出してしまう。
・劇場に入っていないときには、基本、スイッチがOFFになっていて、金森さんからは、「省エネモードに入ったね」と言われる。
・食事はグルテンフリーを10年くらいずっと続けていて、「もう戻り方がわからない、怖くて。ずっと続けていくことだろうなと思っている」
・肉・魚・野菜、全部食べる。本番が近くなってくると、時間が限られてきて、自分で作る時間がなくなってしまう。そこで身体によさそうなものを下調べしてネットで購入して、本番までの1,2週間分はストックしている。ちゃんと食べながら、踊りに集中する。
・サプリメントも何種類も摂っているほか、ここ数年、毎朝、一番最初に飲んでいるのは酵母。あったかいお湯に溶いて飲んでいる。
・それらは全部、佐和子さん発信で、金森さんも気に入ると続けている。
・野菜は、「週1」で地場産のものを売っているところで、大量買いしている。

*今年、21年目のNoism Company Niigata:
5月に黒部の屋外公演、6・7月・『アルルの女』/『ボレロ』公演、8月・利賀村での公演、9月・サラダ音楽祭、そして、10月に久し振りの海外・スロベニア公演と目白押し。通常の夏休みはなく、海外公演後に、「秋休み」となる予定。

*井関さんからのメッセージ: 今回の公演は『アルルの女』と『ボレロ』、全然違う作品を一晩で楽しめる機会。「Noismって、こういう感じもあるんだ」と発見もして貰える筈。是非、劇場に足を運んで、生の舞台を観て欲しい。

「ちょっと暫く佐和子さんにお会いしてない時間が開いちゃったので、次はあまり開けないうちにお目にかかりたいと思います。井関佐和子さんでした。どうも有難うございました」「『サロン・ド・かおり』、それでは来週も土曜日の夕方5時にご来店をお待ちしています。『サロン・ド・かおり』、お相手は石塚かおりでした」とそんなふうに締め括られていきました…。

気心が知れた旧知のふたりといった感じで、終始、リラックスした雰囲気のなか、井関さんのことをあれこれ知れる、約30分間のやりとりでした。同時に、聴いていると、やはりこの先のNoismの公演への期待感がずんずん高まってきました。radikoでは明日の夕方くらいまでは聴ける様子かと思いますので、興味のある方はとり急ぎ、radikoへ。

(shin)

清新さと野心と(サポーター 公演感想)

毎年3月恒例の研修生カンパニーNoism2定期公演。今回(vol.16)はNoism1・中尾洸太さんに加え、同じく樋浦瞳さん(新潟市出身)が演出振付家デビューすることもあって、各種媒体でも公演が紹介され、初日の客席も盛況だった(BSN新潟放送の取材班もお見かけした)。客席や物販コーナーではNoism1メンバーの姿もあり、皆で若き舞踊家と演出振付家を盛り立てようという思いが、劇場に漂うよう。


開幕は樋浦瞳作品『とぎれとぎれに』から。私たちが「Noism的なるもの」として連想する、虚飾を剥いだ舞踊の連なりに、樋浦さんならではの細やかな感性が染み込んだ一作。舞台正面から斜め方向を意識した空間構成や、ある舞台美術が雄弁に示す舞台の一回性。白から黒、生から死へのあわいで悶える6人の若き舞踊家達と、照明が織りなすものに、私は奪われていくガザ始め世界を生きる人たちの命を思わずにはいられなかった。

続く中尾洸太作品『It walks by night』は、中尾さんの既にして才気溢れる作家性に圧倒される仕上がりとなっていた。Noismの基礎にある「クラシックバレエ」そのものを解体し、再構築していく舞台に息を幾度も呑んだ。あるクラシックの有名曲(最近ではアキ・カウリスマキ『枯れ葉』でも印象的に使用されていた)と9人のダンサーの調和、バレエでの女性表象を超えるNoismらしいエログロまで内包した演出には唸るばかり。

公演ラストを飾るのは金森穣芸術総監督による、最早古典的風格さえ漂う「火の鳥」。ストラヴィンスキーの楽曲と寸分違わず溶け込む振付、8人の舞踊家の「今」を活かし切る瑞々しさと、安易な感傷を排して観客のイマジネーションを膨らませる「仮面」と「黒衣」。幾度見ても新たな発見を得られる名品だ。

公演初日は、地域活動部門芸術監督・山田勇気さん、中尾洸太さん、樋浦瞳さんによるアフタートークが開かれた。「若いダンサーへのメッセージ」を問われ、「自分が今持っている身体に向き合えるのは自分だけ。未来と今、他者と出会うことを意識して踊り、あなたの身体でしか発見出来ないことを見付けてほしい」と語る樋浦さんと、「夢を見ないこと。夢は叶わないかもしれないし、逃げにもなる。身体や心から起こる野心と、現在地を見つめる為の目標を大切にしてほしい」という中尾さん。対照的でいて、各々の誠実さが滲む答えに胸が熱くなった。


若き舞踊家それぞれの献身と躍動に加え、新しい舞踊作家の誕生を目撃する機会。本日の公演の更なる盛況を祈る。

久志田渉(新潟・市民映画館鑑賞会副会長、「安吾の会」事務局長)

「円環」記者発表に行ってきました♪

2024年11月13日(水)11:00 – 12:00、秋晴れの新潟市。りゅーとぴあスタジオAで、「円環」記者発表が開催されました。


登壇者は、井関佐和子さん(Noism国際活動部門芸術監督)、金森穣さん(演出振付家、舞踊家)Noism芸術総監督、近藤良平さん(振付家、ダンサー)彩の国さいたま芸術劇場芸術監督、コンドルズ主宰、の3名です。
井関さん、近藤さん、金森さんの順でお話があり、そのあと会場参加者の質問、オンライン参加者の質問と続き、最後に写真撮影です。司会はNoism広報の谷内紫乃さん。

●井関さんのお話:
・「円環」は3作品の総合タイトルであり、20周年イヤーにふさわしいプログラムと思う。
・近藤さんをお呼びしたのはNoism1メンバーのため。近藤さんは「ダンサーはダンサーを演じることがある」と話されていたことがあり、自分でも知らないうちに行動が「ダンサー」になっていたりする。メンバーは自分自身と向き合い、近藤さんと一緒に感情の旅を楽しんでほしい。
・Noism0+今回のゲストは皆40歳を過ぎている。若手育成を担う年代でもあるが、円熟の力を発揮できる年代でもある。舞踊に限らず40代以上の人たちがますます活動的になっていくといいと思う。
・『過ぎゆく時の中で』では、私は出演せず、穣さんとNoism1メンバーが踊ります。(!!)(←金森さんは山田勇気さんが踊った役のようです)

●近藤良平さんのお話:
・19年ぶりだが、Noismは変わらずにいる、在る、という感じで、自分も「帰ってきたな~」と思っている。
・今、段ボールにハマっていて『にんげんしかく』は、段ボールと人が関わる作品になる。
・メンバーとは最近会い、今、クリエーション中で、刺激をもらっている。困るくらいやる気がある。身体に真面目に取り組んでいる。この作品では自分を磨くというよりは、作品に溶け込んでもらえればと思う。
・作品は段ボールを使った、段ボールとの作品なので、不思議な珍しい作品になると思う。ケガをしないで段ボールと格闘してほしい。

●金森さんのお話:
・『過ぎゆく時の中で』は2021年、サラダ音楽祭での作品。このころ、コロナ明けで外国人メンバーが一斉に帰国した。集団と個人、どちらかとなったら個人を選ぶ。コロナという特別な状況下とは言え、無常なる集団性を感じた。と同時に集団性の尊さを感じた。
メンバーは通り過ぎていく。これまでに156名。この事業の価値を信じてくれる関係者がいてNoismは継続できてきた。長い時の流れの中で今がある。 
Noism1メンバーと間近で踊るのは初めてだと思う。井関も言っていたが、育成と同時に円熟した力を還元し、共有することで若いメンバーに届けられるものがある。
・Noism0新作『Suspended Garden-宙吊りの庭』は、あまり考えず、皆が集まってから創ったが、8日間であっという間にできた。それはゲストの身体性が前と変わっていなかったから。若い人や外部振付だと求める身体性から教えるので時間がかかる。(トン・タッ・)アンの音楽を含め、6人でこれから深めていきたい。
・『Suspended Garden-宙吊りの庭』とは、「劇場」が(も)メタファー。近藤さん的に言うと「段ボールの箱の中」。現実とは違う宙吊りの庭に舞踊家が集い、別れていく。(それは劇場だけではない)

お話は以上でこのあと質疑応答です。
ちなみに取材メディアは、NHK、BSN、TeNY、新潟日報、朝日新聞、月刊にいがた。
オンライン質問は、バレエチャンネル、チャコット、東北新社、埼玉新聞、ダンスマガジン。
と、錚々たるメディア陣で、Noism創設時とは隔世の感で感涙もの。。。
よくぞここまで大きく育ってくれました。(お母さんはうれしい、的)

ということで、たくさんの質問があり、とてもご紹介しきれません。いくつか。

●井関さん:
-Noism0新作で舞踊家としての実感は?
・『Suspended Garden-宙吊りの庭』で、十数年ぶりに宮河、中川に触れた。最初に触れる時、どう感じるのか、怖い・恥ずかしいという気持ちがあった。それは彼らも同じだったと言っていた。
しかし、触れた瞬間から、「あの時と同じ」、「変わらないものがある」と感じた。
20代の頃と感覚は変わらない。それぞれの「くせ」や、それに対して自分がどう思うかまで同じで、とても貴重だった。

-近藤さんの作品とNoism1の身体性について
・近藤さんの作品とNoism0のダブルビルでもよかったのだが、トリプルにしたのは、Noism1メンバーに多面的なものを自覚してほしいと思ったのと、観客の皆様にもNoism1の身体性の違いを見てほしいと思ったから。

●近藤さん:
-Noismへの思いは?
・Noismが20年続いている。続けている。存在している。知られていく。知られている。
ぐっと熱く、深くやりたい。
・Noism1メンバーはすごく踊れる方たち。自分の振りを5秒で取り込み再現する。取り込みがダントツに早い。自分は30分たつと自分の振りを忘れるので教えてもらっている。

-近藤さんにとって舞踊とは?
・模索しているが、解答は出ないと思う。舞踊というよりは、ダンス、踊る、舞う、と考えている。
特別なものではなく、自分としては「日常的」で身近なもの。日常の中にたくさんのものがあり、それがダンスになる。

-『にんげんしかく』の音楽は?
・内橋和久さんの音楽で、ダクソフォンという不思議な楽器を使った不思議な音。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E6%A9%8B%E5%92%8C%E4%B9%85

●金森さん:
-音楽は録音?
・『過ぎゆく時の中で』はサラダ音楽祭とは違い録音。ただ舞台は広く使えるので「劇場版スペシャル」になる。
・『Suspended Garden-宙吊りの庭』も録音。楽譜に書けるような音楽ではないが、メロディーがあり情感豊か。外界からふわっと聞こえてくる映画音楽のような。

-Noism1メンバーと踊ってみて
・若手と円熟では情報の量と質が違う。一緒に踊らなければ伝えられないものがある一方、こちらもメンバーの奔放な情報に刺激を受けている。
舞踊に限らず、若手と円熟の両輪を回していかなければならない。

-Noism0+ゲストについて
・一瞬をいかに生きるか。人間って何だろう。友情?友愛? 時を経て再び会う。
変らないもの、変わらないことへの愛。

お話たくさん。濃い記者発表でした!
ほか詳細、ぜひどうぞ!
▼公演詳細ページ
https://noism.jp/noism0-noism1-enkan/
▼公演プレスリリース
https://noism.jp/pressrelease_enkan_2024/

なお、メディア・活動支援会員対象の公開リハーサルは12/5(木)の予定だそうです。

「円環」公演、ますます楽しみです!!!

(fullmoon)

◎以下に、Noism公式から提供を受けたこの日の記者発表画像(15枚)を追加掲載します。是非、ご覧ください。

胸に迫る万感と感涙、そしてその先へと~Noism20周年記念公演「Amomentof」新潟公演の幕おりる

2024年6月30日(日)、Noism20周年記念公演「Amomentof」新潟公演楽日の新潟市は昼過ぎから雨。あたかも一足先に天がホームでの最終舞台となるのを惜しむかのように、数時間後の私たちの心を映した天候となっていったのでしょうか。そんなふうにすら思えてしまうほど、楽日の心持ちには寂しさも忍び込んでいたりします。

この日は15時の開演でしたが、通常より30分早い14時ちょうどにホワイエまでの開場となり、そのホワイエ内で同時刻に『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟』の上映が始まり、多くの人たちが大型モニターの前に立ち、その優れたドキュメンタリーに見入っていました。

そうでなくても、楽日の賑わいを示すホワイエ。この日の公演に足を運んだ方々のなかには、金森さんの芸術監督招聘およびNoismの設立に関わった篠田昭前新潟市長や、鼓童とのコラボレーション『鬼』の音楽を作曲した原田敬子さん、そしてかねてより金森さんと親交が深く、『ラ・バヤデール-幻の国』において空間を担当した建築家・田根剛さんといった面々の姿がありました。(とりわけ、ご自身も登場するドキュメンタリーに視線を送る原田さんの姿には興味深いものがありました。)

約55分の尺をもつドキュメンタリーが半ば過ぎに差し掛かった14:30、客席への入場も始まりました。チケットカウンターには「当日券あります!!」の表示があったりもしましたが、この日の〈劇場〉はほぼ満席に近かったように見えました。

20年!そう、20年前に今のNoism Company Niigataを、ピークを更新し続ける日本唯一の公共劇場専属舞踊団の姿を想像できていた人は恐らく、そう多くはなかったのではないでしょうか。勿論、金森さんを除いて。

「すみずみまで明瞭にイメージできたことは間違いなく成就するのです。すなわち見えるものはできるし、見えないものはできない。したがって、こうありたいと願ったなら、あとはすさまじいばかりの強さでその思いを凝縮して、強烈な願望へと高め、成功のイメージが克明に目の前に『見える』ところまでもっていくことが大切になってきます」そう書いたのは京セラを設立した稲盛和夫氏(著書『生き方』(サンマーク出版)より:同書は「あの」大谷翔平選手がお勧めの本として挙げる一冊。)ですが、恐らく、金森さんが歩んで来た20年の軌跡にも、ここに引いた内容と重なる部分が大きかったものと推察されます。(稲盛さんの「見える/見えない」という言い回しは、奇しくも前日のアフタートークにおいて、音楽に振り付ける際のキーワードとして金森さんが使ったものでもあります。)

この度の記念公演の舞台を観ていると、新潟と世界が直結されている、或いは、今のこの一瞬間、ここ新潟はある意味、間違いなく世界の中心と言って差し支えなさそうだ、そんな普通なら途方もない放言と捉えられかねない思いさえ、自然に信じられてくるのです。恐るべし、金森さん。余人をもって代え難い芸術総監督、そう思う所以です。そして、今この国にあってそんな類い希な芸術家を支援することの豊かさや誇らしさといったらそうそうあるものでもないのでは。そんな思いも。

「今、自分が日本の劇場で働けていることは誇りなんですね。海外への憧れよりも、もっと素敵な『夢』を20年かけて作ってきてくれたという思いをのせて公演をよいものにしたいです」4月19日の20周年記念公演「Amomentof」記者発表の席上、そう語ったのはNoism1メンバーの三好綾音さん。(ウォルト・ディズニーではありませんが、)「ワンマンズ・ドリーム」を着実に根付かせるといった「偉業」に対して、(その闘いを知る)メンバーから贈られたこの言葉に相好を崩した金森さん。そして今公演で踊るメンバーたちを「みんないい顔をしている」と評したのは金森さんと井関さん。大きく頷いた山田さん。信頼やら発展やら継承やら…。素晴らしい公演にならない訳がないのです。

新潟楽日のこの日も終演後、りゅーとぴあ〈劇場〉は割れんばかりの拍手とどんどんその数を増していくスタンディングオベーション、そして飛び交う「ブラボー!」の掛け声に満たされました。誰もが幸せを絵に描いたような表情を見せています。(最高潮に達したところで終わりを告げるマーラーの楽曲、前日同様、それにつられて湧き起こった拍手すらご愛敬に見えました。)

20年!当たり前のように新潟の地にあり続けたNoism。一瞬一瞬の献身によって、弛むことなくピークを更新し続けた20年。しかし(これも前日のアフタートークで語られたことにはなりますが、)20年という年月にすら、何かを成し遂げたという感覚はなく、常に今日より明日、すべての可能性はここにあるとして更に先へと目を向ける金森さん、井関さん、山田さん。翻って私たち観客は、だから、次から次へと、常に純度の高い良質な刺激に恵まれた20年を過ごしてこられた訳です。それを幸せ以外のどんな言葉で言い表せましょうか。

『Amomentof』も『セレネ、あるいは黄昏の歌』も、Noism20年の軌跡の果てに、今この時点で結実した「奇跡」のような2演目であり、同時に、そこにはNoismに伴走してきた私たち観客側の年月も(当然に)織り込まれる筈ですから、涙腺破壊指数が高くて当たり前な道理です。舞踊家と観客、向かい合う2者が、非言語の「舞踊」を介して(無言のうちに)20年の区切りを寿ぐことになる2演目と言えます。

しかし、安住することを嫌うのが金森さん。この間の金森さんの言動によって想起させられるものはといえば、やはり彼が常々唱える「劇場文化100年構想」でしょう。20年をかけて、既に言葉以上のものとなっている金森さんの「ワンマンズ・ドリーム」、その軌跡を情感豊かに可視化させた2作品にまみえることを通じて、更に長い100年というスパンで劇場文化を捉える視座のもとに、一緒に明日の劇場を作っていく観客という名の「同志」として誘われているようにも感じた次第です。胸に迫る万感と感涙、それを携えながら、更にその先へと。金森さんと一緒なら。
…そんなことを感じた新潟3daysの楽日でした。

さて、全舞踊ファン必見のNoism Company Niigata 20周年記念公演「Amomentof」ですが、今度は約1ヶ月後の7月26、27、28日、埼玉3days(@彩の国さいたま芸術劇場〈大ホール〉)です。期待に胸を膨らませてお待ちください。

(shin)

金森演出と舞踊家の熱演が多幸感を連れてきたNoism20周年記念公演新潟初日♪

2024年6月28日(金)、雨予報が出ていた新潟市の空模様でしたが、どうにかこうにか持ちこたえるかたちで20周年記念公演の開演を迎えることとなりました。

この日はコンサートホールでのピアニスト反田恭平さん出演のコンサートとまる被りだったため、駐車場が混む前にと早めにりゅーとぴあ入りしておいて、まずは17:30からの4Fギャラリー『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟』上映会(入場無料)に足を運び、Noismが醸し出す空気感を先取りして身に纏い、記念公演に臨んだような案配でした。

18:30開場。ホワイエに進むと、入り口を入ってすぐのところに私たちサポーターズからの花があり、お祝いムードに色を添えることが出来ていて、嬉しく思いました。

見上げると横一列にこれまで20年間の公演ポスターがずらり。色々な思い出も蘇ってきます。

その下、いつものサポーターズ仲間たちとやりとりしたほか、この日が初Noismとなる友人夫妻とも談笑しながら携えてきた期待感をパンパンに膨らませて開演を待ちました。

19:00を少しまわって、客電が落ちると、緞帳があがり、舞台上に銀色のバレエバーが見えてきます。『Amomentof』世界初演の幕が上がりました。しばしの無音からやがて聞こえてくるマーラー。その大きくうねるような音楽に乗って総勢25人が紡ぎ出すのは、あたかも「地層」のように積み重ねられていく一日一日の弛まぬ稽古に始まり、舞踊家の心の揺れもみせながら、矜持と献身が結実に至る様子。積分され、やがて再び微分されていくNoismが刻んだ20年という時間。この作品を通して、目にしかと映じるのはその年月が常に刹那の積み重ねとして(稽古場で、或いは舞台上で)意志をもって生きられてきたという疑いようのなさに尽きるでしょう。
今日までそうした刹那の献身を一瞬毎、目撃してきた私たち。そんな私たちの涙腺を狙い撃ちにした金森さんによる感動的な仕掛けについては書かずにおきます。是非ご自身でまるごとご体感ください。

20分間の休憩後、今度は劇場版の『セレネ、あるいは黄昏の歌』です。前月、黒部の前沢ガーデン屋外ステージで観たときには、その圧倒的なランドスケープを味方につけたスケールの大きさが印象的だった訳ですが、そこはやはり金森さん、今度は有限な劇場空間において、装置と照明とにより、濃密な肌触りを醸し出したばかりか、幽玄な拡がりまで可視化されていました。そうした手捌きの見事さは、これまでにも巡演先の舞台形状の違いから大きく異なるヴァージョンで上演された『ROMEO & JULIETS』といった例もありましたが、今回もその例に漏れません。
開花、生気に満ちる若さ、暴力、老、死、呪術的な振る舞い、そして再生。巡る四季も、金森さんにあっては牧歌的な範疇では描かれません。悲喜、正邪、清濁、聖俗、その振れ幅の大きさに観る者の心は激しく揺さぶられることでしょう。

カーテンコールは二つ目の演目『セレネ、あるいは黄昏の歌』が終わってから。割れんばかりの拍手と大勢のスタンディングオベーション、そして飛び交う「ブラボー!」の声、声、声。りゅーとぴあ〈劇場〉内にはただただ笑顔のみ。身を浸すは多幸感。そこはもう感動した観客と熱演した舞踊家のみんなでNoismの20周年をお祝いする祝祭空間と化していました。カーテンコールは何度も何度も繰り返され、もうホント永遠に続くのじゃないかと思われたほどでした。

おめでとう20周年! 有難うNoism Company Niigata! そしてこれからもずっとNoismのある新潟市で!

そしてかく言う私たちNoismサポーターズも20周年なのです!「サポーターズ・インフォメーション#10」も是非ご覧ください。

そしてそして買いました、買いました。Tシャツとクリアファイル、もう嬉しい、嬉しい。(でも、残念ながら、既に黒TシャツのSサイズは売り切れとのことです。ご注意ください。)

明日(気分的にそう書きましたが、もう随分前に日付を跨いでおりますので、正確には「今日」ですが)、このTシャツを着ていこうかな、そんなふうに考えていることを記しながら初日レポの締め括りと致します。

この情感豊かで圧倒的な記念公演、新潟はもう2公演あります。まだまだお席はお求めになれる様子。皆さま、くれぐれもお観逃しなく!ですよ。

(shin)

BSNテレビ特番『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟』上映会&トークショーに行ってきました♪

2024年6月14日(金)@りゅーとぴあ4Fギャラリー

BSN新潟放送制作のドキュメンタリー『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟(英題:On Stage)』が今年5月、ドイツの「ワールドメディアフェスティバル2024」でドキュメンタリー部門(Documentaries: Arts and Culture)金賞を受賞したことはご存じかと思います。
それを記念して開催された上映会と、金森さん×番組ディレクター坂井悠紀さんのトークショーに行ってきました!


最初は椅子が50席ほど用意されていましたが、どんどん椅子追加で、終わる頃には満席立ち見の大盛況でした♪
https://www.ohbsn.com/event/wmf-onstage/

まずは上映会です。
テレビでリアルタイムで見て録画もしてありますが、大画面はやはり違いますね!
ナレーションは石橋静河さん。2022年初演のNoism×鼓童『鬼』に関して、金森さんに密着したドキュメンタリーです。
あの頃はマスク必須でした。『鬼』を作曲した原田敬子さんのことや、新潟、埼玉、京都、愛知、山形の5会場での公演のこと等、懐かしく思い出しました。

続いてトークショーです。
すっかりおなじみ同士の金森さんと坂井さん。明るく楽しくいろいろなお話が繰り広げられました。

坂井さんは授賞式のため5月末にハンブルクに行き、3泊したそうです。
街の中心にある国立劇場で、ジョン・ノイマイヤー、ハンブルクバレエ団『ガラスの動物園』を鑑賞。
「どうだった?」ときく金森さんに、「セットが豪華だった」と答える坂井さん。
「踊りを観にいってセットが豪華って、そりゃダメでしょう!」とすかさず突っこむ金森さんでしたが、坂井さんには訳が。
坂井さんは「舞踊と言えばNoism」が沁み込んでいます。
「Noismは舞踊家たちの身体性が共通しているが、ハンブルクバレエ団は身体性が共通していなかった」そうで、動きの質がNoismより雑と感じたのだそうです。
この返答には金森さんもちょっと驚いたようでした。

ハンブルクバレエ団は公演数がすごく多く、スケジュールが過密で多忙なので、集団性よりも個々の魅力を重視しているのではとのことでした。金森さんは「他の一流の舞踊団を観るとNoismのこともよくわかるよね」と応じていました。

●ハンブルクバレエ団、日本人初のプリンシパル菅井円加さんへのインタビュー( by 坂井さん)
菅井さんは2019年からプリンシパルになったそうで現在29歳。国家公務員という立場。
ノイマイヤーが芸術監督をもうすぐ退くことになっているが、それまではバレエ団にいるし、その後は流れを見たい。
劇場の課題は、観客の高齢化。← これは世界的現象だそうで、若者向けの演目を上演するなど、対処しているそうです。
菅井さんは金森さん、井関さんの大ファンとのこと♪
この『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟』を見て、とても勉強になったそうです。

金森さん談:
ノイマイヤーもそうだが、20世紀の巨匠たちがやめると、そのあとがてんやわんやになる。
自分はその次の世代だが、そうならないようにどのように残して、世代交代していくか。
自分がいなくなってもNoismが今のように続いていくにはどうすればいいか、考えているが難しい。
舞台芸術が定着しているヨーロッパではなく、この国独自の専属舞踊団のあり方を考え出して、世界に貢献したいと思っている。
日本は、かつて経済に注いだ情熱を、今度は文化に注げば文化大国になれるのにもったいない。
★この番組が金賞を受賞したからには、全国放送をしてほしい。新潟でしか見られないというのはそれこそもったいない!(拍手)

そのほか、坂井さんは2019年1月『R.O.O.M.』の公開リハで初めて金森さんとNoismに出会ってビックリし、密着取材をしつこく申し込みましたが、断られ続けたこと。その後、モスクワまで(『カルメン』公演の取材に)来たら考えると言われたため、同年5月末にモスクワに行ったこと(モスクワの会場でお目にかかりました)。
ハンブルクでの授賞式・レセプションには審査員が誰も来ていなくて驚いたこと。等々々書ききれず、すみません。

4年前、文化庁芸術祭賞のテレビ・ドキュメンタリー部門で大賞を受賞したBSNスペシャル
『芸術の価値 舞踊家金森穣 16年の闘い』で、坂井さんは「新潟に金森穣がいることの意味」を撮りたかったそうですが、この度は「金森穣にとっての新潟」を意図したそうです。
番組中、昨年の関屋浜海岸清掃のシーンで金森さんが言った「この海の向こうには大陸があるんだよね」という言葉が坂井さんには印象深いそうです。新潟にいて、いつも世界のことを考えている人、なのでしょう。

最後に金森さんのひとこと、
「Noismで二つも賞を取ったのだから、BSNはそろそろNoismのオフィシャルスポンサーになれば!」
拍手喝采! あっという間の1時間、楽しいトークでした!
終了後は来場者と写真撮影♪
https://twitter.com/NoismPR/status/1801581021382721871

なお、6月28日(金)— 30日(日)
Noism 20周年記念「Amomentof」公演期間中も同番組が上映されます。

※28日(金)、29日(土)の上映はどなたでもご入場いただけます。
入場無料(申込不要/当日直接会場へ)
※30日(日)の上映は、会場が劇場ホワイエとなるため、当日の公演チケットをお持ちの方のみのご入場となります。なお、椅子のご用意はありませんので、ご了承ください。

6/28(金)17:30-18:25 4Fギャラリー
6/29(土)15:30-16:25 4Fギャラリー
6/30(日)14:00-14:55 劇場ホワイエ

公演&上映、ぜひどうぞ!

(fullmoon)

【追記】
坂井ディレクターによる授賞式を含むハンブルク訪問の様子は、6月12日(水)夕にBSN新潟放送『ゆうなび』内にて、「芸術の国 ドイツ・ハンブルク 現地リポート(Noismを知るトップダンサーにも取材)」として、10分の尺(!)をとって放送されました。その放送ダイジェストは次のリンクからご覧いただけます。併せてどうぞ。
https://news.infoseek.co.jp/article/bsn_1226246/#goog_rewarded 
(放送には映っていた授賞式での坂井ディレクターの尊いタキシード姿がこちらには載っていない点は誠に残念ですが…。)

(shin)  

東京バレエ団『かぐや姫』東京公演を終えて(ひとまずの)「アフタートーク」的インスタライヴ♪

東京バレエ団×金森穣『かぐや姫』全3幕世界初演の東京公演(10/20~22)を終えて、2023年10月29日(日)の20時から(ひとまずの)「アフタートーク」的なインスタライヴが金森さんと井関さんのインスタアカウントで配信されました。このあと、新潟公演をご覧になられる方にとっては、「アフタートーク」ではなく、「ビフォートーク」となることから、ネタバレ等を気にされる向きもおありだったかもしれませんが、その心配もないやりとりだったかと思いますので、是非、アーカイヴにてご視聴頂きたいと思います。

かく言う私も、この日が日本シリーズ第2戦の日にあたっていたため、その時間帯には、こちらをリアルタイムでは視聴せず、(その前日とはうって変わって、悶々とした気分で)テレビの野球中継で試合の推移を見詰めておりました(汗)。その後、アーカイヴで視聴したのですが、楽しい気分になれたのは有難いことでした(笑)。

このブログでは、一区切りがつき、開放感たっぷりに『かぐや姫』という新作のグランド・バレエの創作を振り返ったおふたりのやりとりがどんなものだったか、以下に少しばかりですが、かいつまんでのご紹介を試みたいと思います。

☆金森さんが東京バレエ団芸術監督・斎藤友佳理さんと初めて会って食事しながらオファーを受けたのは5年位前(2018年)。その後、調整しつつ、題材を決めつつ、振り付けを始めたのは今から2年7ヶ月前。外部への「純クリエーション」はこれが初めて。50人超えの人数やスタジオの大きさに慣れるのに時間がかかった。最初は疲れた。第1幕振り付け時には金森さんは日記をつけていた。(←そうでした、そうでした。思い出しました。)

★東京バレエ団が目黒ということで、金森さんと井関さんの滞在先はずっと白金台(8回)だったのだが、最後の三週間だけは品川だった。品川の人の多さは凄かった。

☆第1幕をガラッと変更した。家具も曲線を増やしてモダンデザインに変えた。
【註】新潟では2021年11月に第1幕が上演されたのみである。

★照明の話。照明作りはまず第3幕から始めて、第1幕へ。しかし「ゲネ」に及んでも、第2幕の追加した場面の照明ができていなかった。それが仕上がったのは、「初日」の午前4:50頃のことだった。(清掃等が入る都合上、劇場が使えるのは最大午前5時まで、とのこと。)

☆照明の話(つづき)。照明はロジックではなく、イメージの世界。しかし、具体的に形にするための指示を出さなければならない。今回は空間が大きくてスタッフの人数も多かった。「全幕物をイチから全部照明を作る人はいない」(井関さん)「振付家で一番大変なことは、自ら納得し決断できるところまで、スタッフに付き合って貰うこと。多くの人を巻き込んで動いて貰い、それを背負うこと」(金森さん)

★「任せられなくて」照明を自分でやることで、間際になればなるほど、舞踊家たちとの時間が減ってしまわざるを得ないことに「申し訳ない」思いもある、と金森さん。それを受けて、「どこかで手放さなければならない。ギリギリまでやったら、その瞬間を本人たちが生きられるかどうか」との考えを示した井関さん。舞踊家も自立する必要がある。初日のパフォーマンスは緊張感とともにみんな確実な道を選んでいきがちとも。

☆新潟の舞台は狭いので、空間構成がどうなるのか。みんな並べるのか、入るのかどうか。取捨選択しないと「危ない」とも思う。

★今回のクリエーションについて、「ホントに勉強になった。イメージし得る身体の使い方、振付の可能性など今まで味わったことのない発見があった」と金森さん。一方、コンテとバレエが「違うもの」と思って『かぐや姫』をやられるとそれは違う。バレエのそこから先を一緒に見出していきたい。それだけにもっと踊り込んでいく再演の機会があって欲しい。

☆舞踊家たちがバレエ的な要素を含めつつ、「一線を越えようとしている」姿が面白かった、と井関さん。金森さんは、これまで、時代的にも、振付のスタイルを確立しようとしたことはない、と。しかし、今回の東京バレエ団との作業を通じて、よりバレエ的なものと向き合い始めて、「バレエ的な身体の型がありつつ、それを保持したまま、如何にただの形ではないところに行けるか。このプロセスで見つかっていったものがスタイルになりそうな漠然とした思いがある」(金森さん)

★「生オケ」での『かぐや姫』は編集の専門家を入れる必要があり、ハードルが高い。

☆「影姫」の配役について、沖香菜子さん・金子仁美さんともに「意外」と言われることも多かったが、金森さんと井関さんにとっては、全く意外でもなく、「それこそそうにしか見えなかった」と井関さん。

…主に、そんなところを以てこちらでのご紹介とさせていただきますが、なお、上の内容に続けて、ラストの7分程度(とりわけ最後の5分間でしょうか)、とても楽しいお話が聞けます。まだの方は大きな損をしていると言えそうな程ですから、是非お聞きください♪

そして、新潟ローカルの話にはなるのですが、折から、今日深夜には(正確には日付が変わって「明日」になりますが)、BSN新潟放送で『劇場にて』の再放送もあります。鼓童との『鬼』再演の舞台裏に密着取材したこの番組、まだご覧になっていない方はお見逃しなく、ですね。

では、今回はここまでということで。

(shin)