祝!金森さん、紫綬褒章受章♪(速報)

新潟日報紙2021/4/28付け朝刊より

大型連休直前の2021年4月28日(水)、いつものように朝の支度をしていると、acoさんからメールがあり、今年の「春の褒章」における、このビッグニュースを知りました。嬉しいですね、これは。まさに新潟市の誇りにして宝。金森さん、おめでとうございます♪

今回も、内示から発表までの間の、口外できない「大人の事情」期間は相当長いものだったと察せられます。その分、この朝、私たちにとっては嬉しい嬉しい「サプライズ」だった訳ですけれど。

それにしても、井関さんと合わせて、このところの受賞&受章ラッシュ、めでたい、本当にめでたい♪

まずは簡単ですが、速報ということで。

【追記】県内各メディアも報じていますので、ご覧下さい。

*当初、「受賞」と表記していましたが、褒章関連では、「受章」が正しいことから表記を改めました。

(shin)

『Duplex』新潟公演、ロングラン初日の幕が上がる♪

2020年1月22日(金)の新潟市、宙から降ってくるのは雪ではなく雨。それでも道路脇に高く固く積まれた雪の壁を融かすほどの雨量ではありません。正直、物足りない雨という感じでした。

しかしながら、18時半頃、りゅーとぴあ2Fの東玄関(新潟市音楽文化会館側)を入ったところに(距離を意識しつつ)集まってきた顔たちはどれも晴れ晴れとした笑顔ばかり。そう、この日は『Duplex』Noism0/Noism1新潟公演の初日。りゅーとぴあで全12公演、チケットはすべて「sold out」のロングランがスタートする日。皆さん、胸躍らせて駆けつけて来た訳です。

「密」を生み出さないために、4FのスタジオBへ上がっていくのも、券面に印刷された入場整理番号により、10人刻みで案内されます。勿論、一人ひとり、マスクの着用、検温に手指消毒等の感染拡大防止に向けた高い意識が求められることは言うまでもありません。私たちは自分たちが愛する芸術を守る責務もあるのです。

ところで、この2日前の1月20日(水)には、BSN新潟放送製作のドキュメンタリー「芸術の価値 舞踊家金森穣16年の闘い」が第75回文化庁芸術祭賞テレビ・ドキュメンタリー部門で大賞を受賞したことを記念して、同局が夜7時というゴールデンタイムでの再放送をしたばかりでした。それは通常ですと、新潟ローカルの人気番組『水曜見ナイト』の放送枠でもありましたから、多くの方がご覧になり、これまでにないくらいNoismへの関心が高まったと見え、放送後、りゅーとぴあの仁多見支配人のもとには「何故、チケットが手に入らないのか」との声が多数寄せられていると聞きました。しかし、「密」を避ける配慮から、座席が千鳥に割り振られたスタジオB公演の席数は、当初から各回ジャスト50席。それはそれで致し方のないことですが、これを機に私たちは一層強くNoismを待望しなければなりません。

で、公演についてですが、まだ初日を終えたばかりですので、多くは書きますまい。ネタバレもなしで、ごくごく簡単に。

Noism1が踊る森優貴さんの『Das Zimmer』と金森さん×Noism0の『残影の庭~Traces Garden』を併せて観るということが如何に贅沢なことであるかだけは書いておかねばなりません。この2作、ほとんど何から何まで異なる2作と言えるでしょう。世界初演『Das Zimmer』の35分と、先日の京都公演とも異なるという新潟ヴァージョンの『残影の庭~Traces Garden』35分。尺まで一緒なのに、休憩を挟んだだけで、同じ席にいながらにして、現出するまったく異なる時空に身を置く自分を体感することでしょう。その驚異に息をのむ私たち、僅か50人!

僅か50人で、その2作をすぐ目の前で息を詰めて見詰めることの興奮!その時間を贅沢と言わずして何と言えば良いのでしょうか。

その贅沢。そもそも劇場専属舞踊団というNoism Company Niigataの在りようが、「今」、この極めて困難な状況下でのロングラン公演を可能にしていることも忘れてはならない事実です。心身共に縮こまって、萎縮したようにして過ごす他なくなってしまった不自由な日常に穴を穿ち、大いなる解放が、非日常の感動がもたらされる35分×2であることに間違いはありません。

さあ、新潟公演の幕は上がりました。運良くチケットを手にされた方、圧倒される準備はできていますか。弛まぬ舞踊への献身が産み落とす果実を目撃し、心が共振する時間をお楽しみください。

(shin)

めでたい♪「Noism」特番、芸術祭大賞受賞!おめでとう、BSN新潟放送!

聖夜のオルガンコンサートの華やぎの記憶も新しいところですが、2020年のクリスマスはまだ終わっていませんでした!そう、プレゼントはまだ残ってたのです!それは…

祝!BSN新潟放送!「芸術の価値 舞踊家金森穣16年の闘い」、2020年度芸術祭賞テレビ・ドキュメンタリー部門大賞受賞!(文化庁・12/25発表)

受賞を知らせる新潟日報12/26朝刊記事

このたびの受賞ですが、テレビ・ドキュメンタリー部門での大賞受賞は県内民放では初めての快挙とのこと。BSNテレビではそれを記念して、新年1月20日(水)午後7時からの再放送を発表しています。嬉しい限りですね。「オール新潟」で喜び合うことができますね♪BSNのニュースサイトには、「『芸術』が目に見えない大きな力を与えてくれることを信じ、応援したい」と高く評価された由が記されています。同ニュースサイトへはこちらからどうぞ♪

コロナ禍一色だった2020年、「芸術」のもつ意義も各所で取り沙汰されました。延期や中止に見舞われる公演が相次ぐ中、当たり前に「それ」がある日常の豊かさが再確認された年だったとも言えるかと思います。奇しくも、同番組はNoism活動継続問題を取り上げ、一足先に、行政や企業による芸術への支援の必要性を世に問いかけていました。

「密」になる他ない性質を有する「劇場」をどう再始動させるかが問われた2020年にあって、金森さんとNoism Company Niigataは、今だからこそやる意味のある取り組みとして、過去作品のオンライン公開からはじめて、映像舞踊『BOLERO 2020』の製作・公開という成果を生み出してみせました。それらに接することが出来た私たちは、苦境の2020年にあってさえ、深刻な「Noismロス」には陥らずに過ごすことが出来た訳です。そしてそれはそのまま、誰もが自分の人生に占める「Noism」(或いは「芸術」)の比重の大きさを思い知ったことでもありました。

そうした思いと同根の問題提起を行う番組として必見です。まだご覧になっていない方は是非この機会にご覧ください。

改めまして、「大賞」受賞おめでとうございます♪

(shin)

本夕、BSNテレビ「ゆうなび」にて「サラダ音楽祭」が♪

新潟県内の皆さま、朗報です。本日の夕方(18:15~)のBSNテレビ「ゆうなび」のなかで、過日、同局クルーが同行取材されたサラダ音楽祭の様子がオンエアされるそうです。必見、必録ですね。

ワクワクものですね。で、放送後、同番組をご覧になられたご感想などもお寄せ頂けましたら幸いです。(以下、Noism Company Niigata のtwitterからの転載です。)

これを書いている今、時刻は朝の8時を回ったところ。あと10時間が待ち遠しい!BSNさんには、出来るだけ「尺」をとって頂きたいと思いますが、とりあえず、楽しみでしかありませんね。皆さま、どうぞお見逃しなく♪

*追記*  同特集の内容につきましては、下のコメント欄にて若干ご紹介させて貰いました。どうぞ、コメント欄にお進み頂き、併せてお読みください。

(shin)

大変なこの国の今、新潟から文化を発信すること

拡大の止まない疫病の猛威に、各所で我慢を強いられている感が強いこの頃、皆さま、お元気でお過ごしでしたでしょうか。かく言う私も「一斉休校」の大きな混乱の渦中に投げ込まれ、目も回る年度末を一日一日どうにかこうにかやり過ごしております。どうか皆さま、ご自愛ください。

さて、そんななか、タイトルにも記しましたように、ここ新潟から Noism Company Niigata が文化の香りをお届けするふたつのコンテンツをご紹介いたします。

いずれもTwitterからのご紹介ですが、以下をご覧ください。

BSNの特別番組は、新潟だけでなく、全国で視聴できるようになるといいのですが…。

そして、柳都会の方は5月半ば。その頃には混乱も収まっていて欲しいものです。

ともあれ、新潟から点される文化の灯火に是非ご期待ください。

(shin)

「世界に繋がる新潟のシンボルでありたい」(金森さん@BSN「揺らぐ劇場 Noism継続問題の深層」)

この度の台風19号の被害に遭われた方々に対し、改めまして心よりお見舞い申し上げます。

(新潟日報10/19朝刊・テレビ欄より)

さて、先週の放送予定が延期となったBSNテレビのゆうなびスペシャル「揺らぐ劇場 Noism継続問題の深層」が、この日(10/19・土)放送されました。ご覧になられましたか。新潟県外の方にも放送内容をお知らせしたいと思い、かいつまんでレポートいたします。

「30分番組」は、9月の活動更新記者会見の模様から始まりました。『Fratres I』と『Mirroring Memories』からの場面が続き、5月の『カルメン』モスクワ公演の様子が流され、芸術性の高さが伝えられる一方、「地方の現実」として、税金を投入する以上、地域への貢献が求められる事情が示されました。相克、或いは止揚。Noismの存在をめぐって、「新潟は何を問われたのか」との番組テーマが掲げられます。

「りゅーとぴあ」: 市民活動は勿論、3部門(音楽・演劇・舞踊)を核に創造型事業を展開。市からの事業費補助は、Noismを含む舞踊部門に約5,000万円、音楽部門・演劇部門他に約1億4,400万円。(いずれも年間平均)

金森さん「東京の公演を買ってくることがメインの劇場文化は『中央集権』を助長するだけ。劇場は本来、文化による『地方分権』を成立させ得る拠点」 → 篠田昭前市長は「新潟から世界に発信していく」ビジョンに惹かれて惚れ込んだと話し、2004年、公共劇場がプロのダンスカンパニーを抱えるという国内初めての取り組みが始まった経緯を説明。しかし、前例のない挑戦を待ち受けていた厳しい現実。例えば、「時間と場所」。「Noismに独占されては困る」など、契約更新のたびに難題に直面してきた。「劇場はプロが作品をつくる場所」とする金森さん。生じる摩擦。舞踊団と行政とが互いに妥協点を見出しながら積み重ねてきた15年。

*ワレリー・シャドリンさん(チェーホフ国際演劇祭ゼネラルディレクター:5月に『カルメン』を招聘) 「日本の若い世代の演出家の中で金森さんほど才能がある人を私は知りません」 → 終了後、早速、次回(2021年)の出演を依頼。しかし、継続問題の渦中にあるため、返答できず。

*篠山紀信さん(写真家:Noismの15年間を撮り続ける) 「(『Fratres I』を評して)金森さん独特のストイシズム。そのことの感動だね」「金森さんがここ(新潟市)に来て、本当に良かったと思う。これ以上の待遇はなかっただろう。新潟の宝物だと思う、本当に」

*篠田昭前市長 「全国に『りゅーとぴあ』を知らしめているものは何かと言えば、そのほとんどがNoismの活動によるもの」 しかし、…

  • 昨年11月の市長交代期を挟み、基金の減少など厳しい財政状況を背景に、中原八一新市長が様々な事業の見直しを表明。=「Noism活動継続問題」
  • 6月の新潟市議会:Noismの活動継続を疑問視する声があがる。「存在すら知らない市民もいる」
  • 7月、市民有志が市長に活動継続の要望書を提出。
  • 同7月、文化政策の専門家を構成員とする「劇場専属舞踊団検証会議」が初めて開かれる。市の税金で支えていくことの意味が議論される。
  • 8月末、契約更新に向けた市の意向が金森さんに伝えられる。(地域貢献活動を含む6つの課題を提示し、改善への取り組みを条件とする。)

Noismの海外公演: これまで15年間で11か国、22都市、58公演。「欧米に敵うんだ。欧米の人が『すげぇ!』って言うものを創れる。しかも、中央からじゃなく、地方から。それが我々のやっていること」(金森さん)

「地域貢献」か「世界と繋がる芸術の創造」か。地方は芸術にどう関わっていくべきなのか。相克、否、止揚。

ひとつの答えを導き出した場所:富山県南砺市利賀村。1976年、主宰する劇団ごと東京から移転してきた演出家・鈴木忠志さんは、過疎の村を「演劇の聖地」に育て上げた。現在、村や県のみならず、国、政治・経済界を巻き込む支援を得ている。世界と繋がる芸術に地域が価値を見出し、共に歩む。活動の集大成とも言える国際演劇祭「シアター・オリンピックス」は、人口500人に届かない村に国内外から2万人を集める。

*鈴木忠志さんは「支援への還元」に関して、「本当の芸術活動、優れた芸術家は人類の財産になることを目指す。地域の利益のためにやっていたら利益誘導にしかならない」とし、金森さんについても「芸術的には今の日本で大変優れた仕事をしている。応援しなければいけない」と話し、地域全体で取り組むことの重要性を強調。

平田オリザさん(劇作家・演出家)「Noismの活動の価値は圧倒的なものがある。それをどう生かすかは新潟市の側の問題」

金森さんは「世界に繋がる新潟のシンボルでありたい。自分たちのこの街が世界と繋がっている。特に若い子たちはどんな仕事を志すにしろ、世界に対して広い視野を持って貰いたい。経済的に大変であっても、人や心の部分、文化の部分では国際的であって欲しい。自分はそのために呼ばれたと思っているからね」とあくまでもこの街(新潟市)に思いを馳せ、未来を見据えて語りました。

番組ラストのナレーションは「日本でただひとつの劇場専属舞踊団を抱くこの街は、何を目指し、どこへ向かうのか」 金森さんが唱えるブレることのない「劇場100年構想」を想起してみるなら、その答えは明白でしょう。私たち一人ひとりの豊かな人生、それを措いて他に何があるというのでしょう。

皆さんはどうご覧になりましたか。そして、拙いレポートではありますが、ご覧になれなかった方に内容の一端でもお届けできていたら幸いです。

(shin)

活動期間更新記者会見について、みたびの新潟日報「窓」

本日(10/12)の新潟日報「窓」欄に、過日の活動期間更新記者会見に臨んだ印象を綴る拙稿「『ノイズム第2章』に期待」を掲載していただきました。折しも、BSNゆうなびスペシャルで「揺らぐ劇場 Noism継続問題の深層」(17:00~)が放送される朝。

あの日、テレビや新聞では伝わり難かった「会見場」の雰囲気、その一端でもご紹介したいと考え、書いたものでした。真新しい内容ではありませんが、お読みいただけましたら幸いです。 

上で触れました本夕放送のBSNゆうなびスペシャルにつきましては、こちらも新潟日報から。

(新潟日報10/10朝刊より)
(朝日新聞10/12朝刊・テレビ欄より)

併せまして、よろしければ、こちら9/27の記事(金森さん「このタイミングでこのような体制で挑めることに感謝」(9/27記者会見))もご再読ください。

(shin)

【追記】「揺らぐ劇場 Noism継続問題の深層」は台風の影響から、この日は放送されず、一週間後に日を改めて放送されました。こちら10/19のレポートをご覧ください。