先ずは「青山バレエフェスティバル – Last Show -」で踊られた『Under the marron tree』(2015年1月29日・こどもの城 青山劇場)です。金森さんの処女作であるこちらの作品ですが、音楽はマーラーの交響曲第5番の第4楽章「アダージェット」ですから、陰影に満ち、穏やかで静謐な作品と言ってもよいものかと思います。私は別の機会に観たのですが、舞台上、テーブルの裏側からぽとっと落ちてくる井関さん。後の『R.O.O.M.』における「落下」もそうですが、その擬音(ぽとっ)が実際に聞こえてくる気がして、ややユーモラスにも映ります。ですが、それも一瞬、そこから一気に井関さんを包んでいく「寂寥感」が半端なく、井関さんが繰り返し右手の人差し指を立てて作る「1」、それが喚起するイメージが強烈な印象として残っています。
今回語られたのは、先ず、「NHKバレエの饗宴2012」で踊られた『solo for 2』(初演:2012年3月13日・宮城、東京、新潟、神奈川)。『academic』(「ZONE」)の改訂版ということですが、再演においては「穣さんは必ずリメイクします」と井関さん。作品の「核」が明確になってくると同時に、清新な息吹も吹き込まれるように感じます。そのあたり、今冬の『マレビトの歌』においても、事情は同じ。楽しみが増す所以です。
で、『solo for 2』、やはり印象に残るのは、井関さんが語ったゲストメンバーの小㞍健太さん、そして須長檀さんによる椅子でした。 小㞍さんとの欧州NDT時代の思い出、そしてパートナーとして踊るときの小㞍さんのこと(及び金森さんと踊るときとの感覚の違い)、どちらも興味深いものがありました。 須長さん作品の椅子が醸し出す緊張と、そして機能性以上のえも言われぬ美しさ。『solo for 2』の主題にベストマッチする小道具だったと思います。(日常生活で使ったならば、さも体幹が鍛えられるだろうな、そんな機能性も有するものかもしれませんが。) そしてバッハの音楽(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ)も、舞台上の哀切極まりない身体と相俟って、耳に、そして目に刺さるように響いてきたことも忘れられません。
③ 「新潟日報デジタルプラス」の連載記事(全4回)「新潟からの挑戦Noism(ノイズム)20年」です。 こちらでは、以下にX(旧twitter)「新潟日報ニュース」のポストへのリンクを貼らせていただきます。 【各記事の全文を読むためには、新潟日報パスポート(ID)の登録が必要となります。(新潟日報ご購読の方は無制限で利用できます。)】
2024年4月19日(金)の新潟市は、雨こそ落ちてはこないものの曇天そのもので、薄着では肌寒く感じられるような一日でした。そんなお昼の時間帯(12:00~13:00)に、りゅーとぴあの〈スタジオA〉で開かれたNoism Company Niigata 20周年記念公演「Amomentof」の記者発表に出席してきました。