晴天の与野本町、Noism「円環」埼玉公演中日♪

2025年2月8日(土)、大雪の新潟市を脱出して与野本町、彩の国さいたま芸術劇場〈大ホール〉でNoism「円環」中日(なかび)の舞台を観ました。

しかし、その道中は実に大変なものがありました。上越新幹線で大幅な遅延が生じていたせいで、始発の新潟駅を出発する時点で既に満席で、通路にも多くのお客さんが立っている状態。40分ほど並んで、何とか自由席に座ることは出来ましたが、大宮駅にはダイヤから約90分遅れでの到着でした。でも、それはまだマシだった方で、そこから先は新幹線が「渋滞」しているため、終点の東京駅まで40〜50分を要する見込みで、在来線の方が早いとの珍妙過ぎる車内アナウンスが流れていたくらいです。新幹線って「bullet train(弾丸列車)」ですよね。そんなこんながあって、与野本町に辿り着いたとき、見上げた青空がホント「非日常」の光景として目に映じたような次第です。

そんな塩梅で、公演が始まる前に、ある種の「非日常」にとっぷり浸っていたのでしたが、17時からの約2時間、瞬きするのも惜しいほどの真の「非日常」に触れることになりました。私ににとって、新潟・りゅーとぴあ3days以来となるこの日の「円環」トリプルビルの舞台はより深みと強靭さを増した印象で迫ってきました。

先ずはNoism0+Noism1『過ぎゆく時の中で』。若いNoism1メンバーたちの疾走に対する金森さんの歩みは長じた者が示す所謂「泰然」や「達観」とは別種のものに映じ、私たちはこれほど惑い、あたふた慌てた挙句、崩れ落ちたりもする「弱い」、言わば「脇役」の金森さんをこれまで一度たりとも目にしたことなどなかった筈です。これは尋常なことではありません。そして、この日、強く印象に残ったのは、庄島さくらさんとのデュエットを踊る際、さくらさんの身体に添えられた金森さんの妖艶と言っても過言ではない手(指)の表情でした。ゾクっとしました。しかし、それも束の間、坪田光さんとの溌剌としたパートナリングに乗り換えられてしまうのです。そうした全てが「時よ止まれ!君(たち)は美しい…」に収斂していくのです。いや、そこに込められた金森さんの思いは、正確には「君(たち)は美しい筈…」なのではないでしょうか。この一作まるまるが若き舞踊家たちへの愛情に満ちた厳しい「檄」になっていて、この先への大きな期待が込められていると言ってしまったら穿ち過ぎでしょうか。で、Noism1メンバーたちはその期待に充分応えるだけの熱演を見せてくれています。それはこの日も明らかなことでした。

続くふたつ目の演目は、彩の国さいたま芸術劇場芸術監督・近藤良平さん演出振付のNoism1『にんげんしかく』です。この日、まず、私に深く食い込んできたものは、指示対象や意味内容が明示的でない言語(=何を言っているのかわからない言葉)が一方にあり、指示対象や合目的性を持たない身体の動き(=何をしているのか判然としない動き)がまた一方にあって、それらに接して感じ得る美しさという点では、両者に途方も無い開きがあるということでした。勿論、美しいのは身体の動きの方であることは言うまでもありません。そんなことを考えてしまったきっかけは樋浦瞳さんのポケットの場面にあります。了解可能な「あの一瞬」が強いインパクトを残せばこそ、そうした対比が迫って来たという訳です。そのあたり、まだ大千穐楽を残している今、詳しくは書けませんし、元々がうまく説明出来る自信もないのですが、機会を改めて試みてみます…すみません。
そしてこの演目、個人的なツボがカーテンコールのときにもひとつあります。それは拍手に応えて立つ彼ら彼女たちが、やがて段ボールに手を置いて微笑み、お辞儀をするところです。中でも、上手(かみて)手前の太田菜月さんが「相棒」の熱演をそっと称えるかのように手を添える姿にキュンとしてしまいます。それはやはりこの日も同じでした。皆さんはどうですか。

三つ目の演目は、Noism0『Suspended Garden — 宙吊りの庭』です。耳を澄ませました、目を凝らしました、この日も。そして息を呑みました、この日も。美しさの極致にして、様々なことを想像させて余りある余白。それは静まり返っているようでもあり、饒舌なようでもあり、簡単に言葉では掴まえられないような、そう、まさに前言語的な、雄弁な身体のなせる業。4人+トルソー+トン・タッ・アンさんの音楽による夢幻のようなひとときの悦楽。ゲストの宮河愛一郎さん、中川賢さんがいてこそ立ち上がる情緒は、如何に望もうともあと一度しか観ることが叶わないもの。大千穐楽が本当の見納めです。

埼玉公演中日、そんなことを感じました。

そして、もうひとつ書き記しておきます。それは、各種の公演チラシと一緒に皆さまのお手元に渡されている「さわさわ会」(舞踊家 井関佐和子を応援する会)の会報誌についてです。Noism20周年、「さわさわ会」10周年にあたって制作されたこの度の会報誌は、その足跡を井関さんのお誕生日の画像で辿るもので、とても素敵な仕上がりになっています。是非、しげしげガン見してみてください。味わい深いものがありますから。

大好評のうちに、今回の「円環」ツアーも大千穐楽を残すのみとなりました。豊穣な「非日常」を味わえる舞台です。当日券の販売もあるようですし、皆さま、どうぞお見逃しなく!

(shin)

今年も和気藹々、そしてはんなり粋な最高の宵♪「さわさわ会」総会、誕生会・10周年記念パーティー(@ホテルイタリア軒 割烹 蛍)

秋も深まる2024年11月10日(日)、この日は新潟市バス運賃無料の日とあって、あちこちのバス停で大勢の人たちが列を作って、混雑したバスに乗り込む光景が見られました。私にとっての目的地も古町のホテルイタリア軒 割烹 蛍でしたから、自宅からバスを3本乗り継ぐことで、運賃無料の恩恵に充分過ぎるほど浴しての移動となりました。

その割烹 蛍を会場に開かれたのは、舞踊家 井関佐和子を応援する会「さわさわ会」の総会、誕生会・10周年記念パーティーです。

昨年の誕生会・懇親会の席上、若い会員である古町芸妓の舞衣子さんが挨拶したことをきっかけに、会長の齋藤正行さんから飛び出した「舞衣子さんにお座敷で踊りを披露して貰うってのはどう?」
その「実に斬新で、物凄く楽しいだろう計画」が今年のこの会となって結実を見たのでした。口にされた途端に、その場の全員を魅了してしまった突然の放言を、粘り強く実現にまで漕ぎ着けた役員の皆さん、総会ともども、ご苦労様でした。そしてどうも有難うございました。

こちらではこの日のパーティーの雰囲気を感じていただけるよう、画像によるご紹介を試みたいと思います。是非、ご覧ください。

①まずは総会から。
司会進行・久志田渉さんと挨拶に立つ会長の齋藤正行さん。

②そして井関さんの誕生会・「さわさわ会」10周年記念パーティー開会です。
井関さんと金森さん入場~齋藤さんより花束贈呈~顧問・篠田昭さん(前新潟市長)の乾杯のご発声。

③挨拶にまわる井関さん

④この宵に華を添えてくれたはんなり古町芸妓・舞衣子さんの踊り(三味線を弾くのは和香さん)。
*一曲目、『紅葉(もみじ)の橋』。

*二曲目、『おけさづくし』(佐渡おけさ・新潟おけさ)。


*三曲目、四つ竹を鳴らして舞う『新潟小唄』(北原白秋)。和香さんの前説によれば、全部で40番まであるという、その1番。

*そして舞衣子さんたっての希望の四曲目は三味線による『Happy Birthday』。
花束が井関さんに渡されました。まさに粋以外の何物でもありません♪

⑤テーブルをまわり、談笑する舞衣子さん~伊野義博さん(新潟大学名誉教授)が朗々と歌ってやんやの喝采を浴びたもうひとつの『佐渡おけさ』~舞衣子さん・和香さんご退場。

⑤サプライズのバースデイ・プレート、井関さんへ。

⑥金森さんのスピーチ。

⑦田代雅春さん(当時の事業課長)による胸熱のご挨拶。

⑧久志田さんの一本締めに、篠田さんからまさかのツッコミ。この宵を惜しむかのように、みんな笑顔でもう一度締めて、お開きとなりました。
(この宴のなか、中村玄さんによるスピーチ、そして恒例となった鈴木良一さんの詩の朗読につきまして、迂闊なことに写真を撮り損ねてしまいました。誠に申し訳ありません。何卒ご容赦願います。)

このあと、参加者の皆さんは井関さん・金森さんとの写真撮影に並ぶこととなりました。かく言う私も一緒に撮っていただきました。こちらにはアップしませんが、ホント嬉しかったです。
代わりと言っては何ですが、ここでは、ホテルイタリア軒 割烹 蛍さんの美味し過ぎたこの日のお料理の写真をアップします。新潟県産の食材がふんだんに使われたお料理はどれも上品なお味で絶品でした。

…と、とりあえず、これをもちまして、「さわさわ会」総会、井関佐和子さん誕生会・10周年記念パーティーの様子のご紹介とさせて頂きます。

で、最後にこの日のブログの締め括りとして、胸熱だった田代雅春さんのスピーチについて少し触れておきたいと思います。20年前、金森さんの熱い思いに触れ、本物の芸術がもつ力を信じればこそ、各部署の了解を取りつけて、篠田さんに進言した田代さん。
その田代さん、この日のスピーチで、その後の金森さんとNoismの歩みに間違いはなかったとし、困難を極める今の時代にあって、「市民で、世界の情勢とは異なる情勢を作っていくこと。ここからスタートすること」を訴えられました。ね、胸熱でしょ。うん。


そして「この闘いは、まだまだ続く」(金森さん)のでもあって、そうなら、私たち市民も一緒になって、自分の手の及ぶ範囲で「異なる情勢」を作る役割を引き受けなきゃ、そう思ったような次第です。

諸々、実に素敵な宴でした。

(shin)

これは間違いなく羨望の的にして嫉妬の対象!「さわさわ会」誕生会・懇親会♪

2023年11月4日(土)の新潟市、イタリアン・Bit新潟店(3Fフロア)。霜月というのに寒さなどとは無縁の夕刻。前日にお誕生日を迎えられたタイミングで総会(18時)、及び誕生会・懇親会(18時30分)が開催されたのは「さわさわ会」。そうです、舞踊家井関佐和子さんを応援する会の会員たちが集い、誠に賑々しく、それでいて、とてもアットホームな得難い時間を過ごしたのでした。

常に私たちにとって憧れの視線の対象であり続ける井関さん。そのお誕生日をお祝いする会を、金森さんとともに、そしてNoism設立に大いに力のあった前新潟市長・篠田昭さんや当時の事業課長・田代雅春さん(現・秋葉区文化会館館長)も交えて、美味しいお料理とお酒を囲みながら執り行い、和気藹々の時間を過ごした訳ですから、もうこれは間違いなく羨望の的にして嫉妬の対象であると言い切ってよいかと思われます。

左から田代雅春さん、古俣舞愛(「舞衣子」)さん、篠田昭さん

私たちの憧れ、「新潟の誇り」にして「新潟の宝」をお迎えして、みんな終始笑顔でお誕生日を祝って過ごす時間のその贅沢さ。例えば、ワタクシ(shin)目線で切り取っても、ブログ用に写真を撮ろうと立ち上がった私に金森さんが視線を送ってくれたかと思うと、続けて唐突に「今日、日本シリーズ見なくていいの?」と(気を遣って、敢えて)弄って貰えるような一場面があったりと、(「日本」を一足飛びで超え出る、生「新潟から世界へ」と過ごす時間でしたから『おーん、そらそうよ』気分でしたし、実際、結果的には見なくてよかったのでしたし、)それはそれは幾重にも親しみに覆われた得難い空間がそこにはあったのでした。豊かな心持ちで浸り切りました。

ここから先はそんなふうにして撮った写真を以て、この夜に体感した溢れる贅沢さの一端でもお伝えしようと思います。(『かぐや姫』東京公演楽日に撮れなかった井関さんのピース写真を再びお願いして撮らせて貰ったものも含まれています。リベンジできて安堵です。)

来年度の「さわさわ会」総会・誕生会・懇親会について、会長の齋藤正行さんから実に斬新で、物凄く楽しいだろう計画も披露されましたし、この親密で開かれた会にあなたもご加入されては如何でしょうか。この贅沢さ、誰にとっても、きっと「プライスレス」です。(キッパリ)

齋藤正行「さわさわ会」会長を出待ちするの図

(shin)

2023年春爛漫の4月吉日、金森さんと井関さんの祝宴 賑々しく開催さる♪

2023年4月2日、これ以上望めぬほど抜けるような青空の日曜日、新潟市護国神社の迎賓館TOKIWA ガーデンヴィラを会場に、金森さんの令和3年春の紫綬褒章受章+井関さんの令和2年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞と、金森さん初の書籍『闘う舞踊団』(夕書房)刊行をみんなでお祝いする祝賀会が、定員を超える81名の参加者を得て、誠に賑々しく開催されましたことをご報告させていただきます。

司会は「月刊ウインド」編集部、安吾の会事務局長、舞踊家・井関佐和子を応援する会 「さわさわ会」役員と多くの肩書きをもつ久志田渉さん。ご本人の言では「すべてアドリブ」とのことでしたが、淀みなく流れるようにこの喜ばしい宴を進行してくれました。

ここではこの日の祝宴の進行とお料理を主に写真によって、ごくごく簡単にご紹介させていただこうと思いますが、まずはこちらからご覧ください。

□額装された賞状 

□祝宴編

*開宴前: スクリーンに投影されたNoism Compnay Niigataの公演映像が参加者をお出迎え。

*金森さん・井関さんご入場

①開会のご挨拶: BSN会長 竹石松次さん(発起人)


②花束贈呈: 新潟市洋舞踊協会代表 若林美江さん(to 金森さん)とCHIBI UNITY会長 国友慎之助さん(to 井関さん)


③金森さんご挨拶


④井関さんご挨拶


⑤乾杯: 前新潟市長・新潟青陵学園理事長 篠田昭さん(発起人)


⑥メッセージ披露: 夕書房 高松夕佳さん (司会・久志田渉さん代読)
お寄せ頂いたメッセージの全文を掲載します。(少し見辛くて恐縮ですが、)是非お読みください。

【註】メッセージ中、「サポーターズによる年表サイト『Noism Database Unofficial』」とありますが、こちらはあおやぎさんによる「Noismの非公式データベース(個人のサイト)」を指すものです。左のリンク欄からもいけますが、こちらからもどうぞ。

⑦スピーチ: 公益財団法人 新潟市芸術文化振興財団理事長 徳永健一さん


⑧スピーチ: 新潟市洋舞踊協会 内堀照子さん

⑨スピーチ: お笑い集団NAMARA代表 江口歩さん

⑩スピーチ: 新潟古町芸妓 舞衣子さん

⑪スピーチ(飛び入り): Noism活動支援会員 藤浦光俊さん(愛知より参加)


⑫スピーチ: Noism Company Niigata地域活動部門芸術監督/Noism0 山田勇気さん→Noism2リハーサル監督/Noism1 浅海 侑加さんと出席Noism1メンバー(庄島さくらさん・庄島すみれさん・中尾洸太さん・糸川祐希さん・杉野可林さん)の紹介(自己紹介)


⑬閉会挨拶+一本締め: シネ・ウインド代表・安吾の会代表・「さわさわ会」代表 齋藤正行さん(発起人)

*閉宴後: ホワイエにて金森さんと井関さんによるサイン会が開かれました。

□お料理編(+αとしまして、Iテーブル画像も♪)

途中、歓談のあいだに、「新潟美人」(新潟の女性や企業による「新潟からキレイを発信する」ためのプロジェクト)さんからの祝電のご披露もありましたことを申し添えます。
で、会場の雰囲気も、時間を追うにつれて心地よく解けてきて、主役のおふたり金森さんと井関さんをはじめとして、そこここでNoismメンバーたちとの写真撮影が盛んに行われるようになってきます。私もその例に漏れず、何枚も一緒に写真を撮っていただけました。有難いことでした。

宴の冒頭、司会の久志田さんが紹介してくれましたように、折からこの日(4月2日)、新潟日報朝刊の読書欄に「豊饒な地方文化拓く試み」の見出しのもと、早稲田大学教授・秋野有紀さんによる『闘う舞踊団』の書評が掲載されました。(恐らく日にちを選んでこの日の掲載としたのだろう)新潟日報も洒落たことをやってくれるなぁと思ったような次第です。

それにしましても、「新潟の誇り」「新潟の宝」であるおふたりの慶事をこうしてみんなでわが事のように、心おきなくお祝いできる機会というのもこれまであるようでいてなかったので、会場にいた誰にとりましても、ホントに得難い感激の一日だったかと思います。

…以上、誠に大雑把なご報告となってしまいましたが、スパークリングワインによる乾杯から始まり、麦酒を経て、白&赤ワインと飲み継ぎまして、そのアルコールによるものだけではない「酩酊」を味わった宴のことですゆえ、何卒ご容赦いただきますようお願いいたします。

(shin)

速報!金森さん・井関さんの祝賀会 in 新潟(2023/04/02)のお知らせ♪

■金森穣 受章・井関佐和子 受賞・金森穣『闘う舞踊団』刊行記念 祝賀会 開催決定!
(金森穣 令和3年春の紫綬褒章受章・井関佐和子 令和2年度 芸術選奨文部科学大臣賞受賞)
 *** 参加申込受付開始! ***

速報!
『Der Wanderer-さすらい人』世田谷公演の幕があがる日に、またひとつ胸ときめくお知らせがあります♪
コロナ禍で延期となっていた、金森さん受章+井関さん受賞のお祝いと、金森さん初の書籍『闘う舞踊団』(夕書房)刊行のお祝いを兼ねての祝賀会が以下の通り開催される運びとなりました!

日時: 2023年4月2日(日)12:00開宴(11:30受付開始)
会場: 護国神社 迎賓館TOKIWA ガーデンヴィラ(新潟市中央区西船見町5932-300) https://www.g-tokiwa.com/
迎賓館TOKIWA ガーデンヴィラ (g-tokiwa.com)
会費: 12,000円(食事・飲物・書籍『闘う舞踊団』・サービス料 ・税込)
定員: 80名(要申し込み)
お申し込み先: 次のいずれかからどうぞ。
*シネ・ウインド
    TEL:025-243-5530 / FAX: 025-243-5603
    メール: wind19851207@icloud.com (斎藤)
*NoismサポーターズUnofficial ・「さわさわ会」
    TEL・ショートメール: 090-8615-9942(越野)
    メール: https://noism-supporters-unofficial.info/contact/
申込締切: 3月23日(木)

主催(発起人): 竹石松次(BSN会長)、篠田昭(前新潟市長)、斎藤正行(シネ・ウインド代表、安吾の会代表、「さわさわ会」代表)
共催: NoismサポーターズUnofficial、舞踊家 井関佐和子を応援する会「さわさわ会」
協力: りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館、迎賓館TOKIWA 、シネ・ウインド、夕(せき)書房

(*護国神社は金森さんと井関さんが結婚式を挙げた神社です♪)

祝賀会のチラシです。(3/17追加)

以下からダウンロードいただけます。(3/14追加)

どなたでもお申し込みいただけます!
ご一緒にお祝いし、共に楽しいひとときを過ごしましょう♪
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

(fullmoon)

『鬼』埼玉公演2日目に行ってきました!

7/9(土)埼玉公演、中日となりました。さい芸の最寄り駅、大宮から埼京線で2駅目の与野本町は、駅前に広い遊歩道的な、与野本町駅前公園アートストリートエリアがあり、バラがたくさん植えられています♪まだまだ咲いていますよ。明日も暑い最中にはなりますが、公演の行き帰りにどうぞご覧ください♪

鼓童アース・セレブレーションのポスター。
山田勇気さんワークショップとNoism2と鼓童のコラボレーションがあります♪

さて、本日2日目の公演も、まさに圧巻でした!!
どちらの演目も凄い、凄い、凄すぎる!素晴らしすぎて、ああだこうだとアレコレくどくど書きたいのですが書けません。。
ネタバレを避けるという意味あいもありますが、言語化能力が不足しております。申し訳ありません💦
未見の方は、ぜひご自身で体験、体感、ビックリ仰天、大感動していただければと存じます。

さて、初日にご紹介した、さわさわ会の会報誌ですが、私が今日会場に到着した時には、すでに残り3部。そのあと、あっという間に無くなってしまいました〜
入手ご希望の方は、ぜひどうぞ、さわさわ会にご入会ください。お送りいたします。ご一緒に井関佐和子さんを応援しましょう!
このあとの公演では、京都、山形は折り込み配布。愛知は積み置きとなります。

「さわさわ会」ご入会もご検討ください♪ m(_ _)m

Noismサポーターズのインフォメーションも同様です♪
インフォメーションには、金森監督からの3通りのメッセージや、shinさんによる公演期待文、hohosan製作のNoism応援グッズ紹介等が載っていますよ♪こちらもぜひお読み&ご入会くださいね!

早いもので、埼玉公演も明日が楽日となりました。体調を整え、暑さに負けず、『鬼』公演に挑んでください。
そして、お待たせしました。明日は真打ちshinさんが登場します!
乞うご期待♪
(fullmoon)

『鬼』埼玉公演 初日に行ってきました!

7/8(金)、新潟も埼玉も暑いですが、夕方6時頃ともなると、気温も下がり、涼しい風もそよそよと〜♪
彩の国さいたま芸術劇場に到着すると、そこにはBSN新潟放送のヒーロー、坂井悠紀ディレクターが〜♪

会場ロビーには、プログラムセット、さわさわ会の新会報誌♡、そして物販コーナー。


物販は缶入り浮き星が早くも売り切れ!
東京の知人友人に挨拶していると間もなく開演。
チャイムが鳴ってから、そこそこの人数の観客が入場してきました。電車が遅れたのだそうです。皆さん間に合ってよかった!

『お菊の結婚』、ピエールの登場は、ステージの高さがあるので、舞台袖からでした。
ホント、コミカルなのに怖い演目ですが、照明がきれいですね〜♪
流れるように動きが進んで行きます。
続く『鬼』はガラッと雰囲気が変わります。
舞台美術に変更アリ!?
井関さんの鬼がますます禍々しいです!
この演目も本当に凄いですよね!!
鼓童さんの音も大迫力です!

大拍手で無事終演♪
ブラボーを言っちゃいけないそうですが、後ろの方から2、3回聞こえましたよ!

今回も素晴らしい公演でした♪
原田敬子さんのお姿もチラッとお見かけしました。
安倍元総理の衝撃のニュースがありましたが、公演は明日あさってと続きます。
どうぞお運びくださいね♪


(fullmoon)

Noismのいる「にいがたクリーンアクションin関屋浜」2022/05/29(SUN.)

「荒天だったら申し訳ないんだけど…」など思って参加不参加を決しかねたまま、「最終的には当日朝に」ってことで迎えた2022年5月29日(日)の朝は何ら迷う必要のないほどの晴天で、まさに「クリーンアクション日和」。6:30からの受付時間に向けて、関屋浜海水浴場の集合場所 Sea Point NIIGATAを目指しました。

現地に着いてみると、これ以上望めないくらいの上天気で、海に向かって左手側には、このあとNoism Company Niigataとのコラボが予定されている鼓童の本拠地・佐渡島の島影も目にすることができました。(写真は撮り忘れました。スミマセン。(汗))

日頃からやりとりしているNoismサポーターたちの姿を認め、言葉を交わしているうちに、Noismのメンバーとスタッフも集まってきます。みんな笑顔で挨拶を交わし合うその様子には、さながらファンミーティングのような趣も感じられました。この日の参加者は勿論、Noismサポーターばかりではありませんから、これを機会に身近に感じて貰えたらと思いました。

7:00になるとBSN三浦萌アナウンサーの司会で開会式が始まりました。続いて、山田勇気さんが参加者の前に立っての準備体操です。ゴミ拾い用のトングを用いることになる掌の開閉と手首まわりのストレッチから始まり、次いで、手を組んだ状態での前方、後方、上方へのストレッチ、そして両足のアキレス腱を伸ばす運動、最後に掌で全身を叩いて身体を目覚めさせる一連の手本が示され、一つひとつそれらに従うことで、参加者全員が徐々に「クリーンアクション」モードに移行していきました。(案じたような消耗系のシュールな準備体操である筈もなく、安心しました。(笑))

そこからの1時間、海辺の心地よさを全身で感じながらの海岸清掃は清々しい気分で行えました。更に、あちらこちらにNoismメンバーの姿がある海浜です。主にプラスチック小片の人工的な色に目を光らせて背を丸めていると、耳に入ってきたジョフォアさんの言葉、「Enjoy!」には、「そう。そういう気持ち、良いな♪」と思いましたし、私たちと一緒にトングを操る金森さんと、そんな金森さんを取材するBSNの坂井悠紀ディレクター、おふたりの写真を撮らせて貰ったりとか、そんなこんながてんこ盛りで、何とも楽しいワクワク気分のうちに時間は過ぎていきます。

「手にするものに違いが…」と金森さん(笑)


予定された1時間が過ぎて、8:00。参加者全員が集めたゴミを前に集合し、「Change For The Blue!」と唱和しての記念撮影が行われて、この日の「クリーンアクション」は終了しました。サポーター的には、早朝の海辺でNoismの皆さんと一緒に地域に出て活動する実にレアな機会を満喫しました。

その後、Noismメンバーたちが波打ち際付近で寛いでいるのを見ながら、サポーターたちと色々話して過ごした約1時間。気持ちよい開放感に浸れたことはご想像頂けると思います。

そして、会場を後にする直前、一番最後に金森さん井関さんとも少しだけ歓談。その際、撮らせて頂いた写真を掲載します。

井関さんの見事この上ないはまり方と言ったら!
そして「さわさわ会」のトートバッグを手に、金森さんとふたりのヴァージョンもステキです。金森さん、井関さん、有難うございました。

サポーター仲間から軍手の掌に乗せられた巻き貝の貝殻を、思い出と一緒にポケットに収めて、楽しかった関屋浜を後にしました。

この後は県知事選へ。皆さんも忘れずに投票を。蛇足でした。

(shin)

Noism『境界』大千穐楽、土佐の地層に井関佐和子の光源を見た(サポーター 公演感想)

☆『境界』高知公演+同時上演『夏の名残のバラ』(井関佐和子芸術選奨文部科学大臣賞受賞記念)(@高知市文化プラザかるぽーと)

 2022年1月10日(月・祝)高知市文化プラザかるぽーとでのNoism0/Noism1『境界』大千穐楽、そして井関佐和子さんが故郷に錦を飾る『夏の名残のバラ』同時上演に駆け付けた。高知公演を知った時から「駆けつけねば」と思っていたが、「井関佐和子を応援する会 さわさわ会」代表・齋藤正行(新潟・市民映画館シネ・ウインド代表 安吾の会世話人代表)、詩人・鈴木良一さん(安吾の会 世話人副代表、さわさわ会)、Noismサポーターズ・越野泉さんという、過去もNoismを追ってロシア、ルーマニアや日本各地を訪ねた仲間との久方ぶりの旅となった。
 1月8日(土)に高知入りし、様々に珍道中を繰り広げたが、9日(日)の道程は特筆したい。井関佐和子さんのお母様の故郷であり、お兄様が代表を務める漬物店「越知物産」に向かい、おふたりに挨拶。絶品のしば漬などを購入(お土産に芋けんぴをいただき恐縮)。そして、龍河洞へと向かう。坂口安吾が『安吾新日本風土記』三回目の取材で高知を訪れ、「次は綱男(ご子息)を連れてきたい」と語ったという龍河洞(安吾は桐生に帰宅した翌朝に急逝)。そのこの世とは思えぬ絶景の中に、まるで『Near Far Here』の舞台上での井関さんの姿を留めたような鍾乳石を見つけ、絶句する。暗闇の中で「光」を求めるようなあの作品との、奇跡的なシンクロに、息を呑んだ。

越知物産さんにて

龍河洞でシンクロニシティ

 1月10日(月・祝)。完売となった高知公演へ。15時前にかるぽーとへ到着したが、既に長蛇の列(コロナ対策の為、定員の半分の座席とはいえ)。15時半の開場後、二階前列右寄の座席を確保し、開演を待つ(バレエを学んでいると思しき若い方含め、場内は公演への期待が匂い立つようだった)
 16時、『夏の名残のバラ』から開演。井関佐和子という舞踊家の「矜持」を昇華する舞台の一瞬一瞬に吐息を漏らし、山田勇気さん・カメラ・配線・落ち葉との「共演」に唸り。幾度観ても新鮮に涙する作品だが、井関さんの身体の動き、手を打つ音、解放感が炸裂する終盤、いずれも瑞々しく、軽やか。カーテンコールに立った井関さんに、惜しみ無く拍手を送った。

 続くNoism1『Endless Opening』(山田うん演出振付)は、新潟・東京公演を経て、9人のメンバーの動き・音楽・演出が噛み合い、思わず身体がノるほどに仕上がっていた。全メンバーの名前を挙げたいほど、各々の個性・色彩が滲み、9台の台車と共に舞うシークエンスもパシリと決まる。調和された動きではなく、そこから溢れるものを謳う山田演出に応えつつ、やはりその「地力」が、跳躍や腕や爪先の動きに滲み出るNoismメンバー。客席の空気も、舞台とシンクロするように高まってゆく。

 そしてNoism0『Near Far Here』。バロックの名曲に乗って、舞踊・照明・映像・更に演出のケレン味とが、一瞬の隙なく連続する本作。暗闇の中、照明のマジックも相まって、非現実のように舞台に現れる井関さんの一挙手一投足に涙が溢れる。やがて訪れる現世の色彩(客席にも降り注ぐある色彩)、鳴り止まない拍手を経ても訪れないカーテンコール。冴え渡る金森穣演出の揺るぎなさを再確認。

 鈴木良一さんは少年が「すっごく面白かった!」と興奮気味に語る様子を見たという。筆者も、「さわさわ会」会報配付ブースに立ち、バレエを習っていると思しき少女たちに会報を配りつつ「おじさんは新潟から観に来たんだよ」と冗談めかしたが、Noismの自由さ・基礎や先人たちへの敬意に裏打ちされた「型破り」が、若い魂に響く瞬間を見るようで、胸が熱くなった。

 公演後、齋藤代表・鈴木さんと、かるぽーと傍の居酒屋で一献しつつ、Noism高知公演パンフを眺めていたら、金森さん・井関さんの文章が胸に染みて、二人に朗読して聞かせてしまった(内容は下の画像でご覧ください)。走り書きになってしまったが、井関さんを育んだ土佐の地、彼女とNoismを支える新潟。ふたつの土地への万感が込み上げてくる、忘れ難い鑑賞体験となった。

高知公演パンフレットより


久志田渉(さわさわ会役員 安吾の会事務局長 月刊ウインド編集部)

「革新を創り出すための伝統と継承」:井関佐和子さん出演・10/7「歌舞伎俳優十代目松本幸四郎トークショー ~疫禍に負けない文化の力〈新潟の舞踊文化と歌舞伎の魅力〉~」会員レポート

※月刊ウインド編集部、さわさわ会役員、Noismサポーターズ会員の、久志田渉さんがご寄稿くださいました。

 新潟日報主催の十代目松本幸四郎丈のトークショーに井関佐和子さんが出演すると知り、チケット発売日にメディアシップ内プレイガイドに並んだ。今や熱狂的Noismファンとして名が通りつつある私だが、実は12歳以来四半世紀となる「鬼平犯科帳」マニア。池波正太郎の影響で映画・演劇ファンとなり(シネ・ウインドに出入りする今も、池波が著書で触れた往年の名画を漁るように観たからこそ)、中村吉右衛門丈に憧れて歌舞伎座にも機会があれば足を運ぶ歌舞伎好きでもある。播磨屋びいきではあるが、その跡を継いで次期長谷川平蔵役に決まっている高麗屋・幸四郎丈(吉右衛門丈の甥にあたる。祖父・八世幸四郎は長谷川平蔵の風貌のモデルであり、初代を演じた)の姿を間近に観たいという思いがあった。


 第一部は鼎談「おどり・歌舞伎・NIIGATA」。早稲田大学演劇博物館招聘研究員・鈴木英一氏(常磐津和英太夫 新潟日報カルチャースクールの講師を務めたことが、このトークショー開催のきっかけとなった)の進行で、幸四郎丈、井関さん、七代目 市山七十郞さんが登壇。りゅーとぴあの印象から始まり、『越後獅子』といった新潟縁の古典舞踊など話題は多岐に渡った。井関さんが「人生で4回舞台で泣いたことがある。そのひとつが歌舞伎。憧れが強い」と語り、「その舞台に私が立っていたか気になって」と返す幸四郎丈に笑いが起こる(実際は片岡仁左衛門丈と坂東玉三郎丈の舞台だったとのこと)。


 印象深いのは井関さんが語るNoismメソッドやNoismバレエなど基礎訓練に興味津々な幸四郎丈の姿。西洋舞踊の「垂直」「天」を意識する性質と、「重力」を重視する東洋・和の舞踊を取り入れ、拮抗するエネルギーを感じるNoismならではの鍛練。「歌舞伎は配役されて初めて。『いつか演じたいから』と教わる機会は、まずない。その演目を通して教わることが稽古だから、ある部分だけを鍛練することはない」「(天と地、相反する力を意識することで)宙に浮いたりしませんか?」と幸四郎丈。ユーモアを交えつつも、真摯に問いかける眼差しがあった。


 Noismと日舞の共通性も興味深い。狐の面を付けた後頭部を正面にして舞う日本舞踊「うしろ面」と、黒衣の後頭部に付けた面を正面に演じるNoism作品。化粧や華美な衣装を付けずに舞う「素踊り」と、肌色のタイツだけで舞うNoism。「バレエなど他ジャンルの要素を取り入れて昇華する。真似るだけでは、本物に敵うわけがない」という幸四郎丈に、ミュージカルやシェイクスピア劇に挑んだ八代目・九代目幸四郎丈の姿が重なる。


 コロナ禍中も「劇場専属舞踊団」として舞踊に向き合えた「幸せ」を語り、「こうした形が日本中の劇場に広がってほしい」と願う井関さん。古町の花街が置かれた苦しさを指摘する七十郞さん。そして「歌舞伎座は昨年8月以来、公演を続けている。その賛否もあるだろうし、足が遠のいている方もいるだろう。だが『公演をする・しない』ではなく『する為にどうするか』を考えている。歩みを止めたくない」と強調した幸四郎丈。歌舞伎・日本舞踊・現代舞踊という「枠」など軽々と越えて、舞台に生きる三人それぞれの矜持が、溢れるようだった。 


 第二部は幸四郎丈と鈴木氏による「世界文化遺産・歌舞伎の魅力~歌舞伎の〈笑い〉について」。小柄ながら「勧進帳役者」と呼ばれる程に弁慶を当たり役とした七代目、柔和にテレビを見ていた姿が印象的ながら、白鸚襲名後二ヶ月後に亡くなった八代目、「直感の人」という印象に反し、膨大な蔵書から得た知識を詰め込んでいる父・九代目(当代松本白鸚)。歴代幸四郎について語る幸四郎丈の肉声は、歌舞伎ファンにとって感慨深い。渋谷で、コンテンポラリーダンサーと共作しているダンス公演の映像紹介や、歌舞伎ならではの笑い方指南、ザ・ドリフターズの元付き人・すわ親治の「ねこ車との社交ダンス」ネタを取り入れた公演など、濃密な話題の連続だった。


 終演後、さわさわ会会長の齋藤正行さん(シネ・ウインド代表)が「面白かったよ。コロナで公演が無ければ、歌舞伎役者は収入が無いんだね。だからそれぞれの家がプロダクションになり、芸を伝承するんだ」と呟き、「柳都会」で小林十市さんがベジャールからどのように指導されたかを熱心に尋ねる金森穣さんの姿を思い出していたことも印象に残る。伝統を絶やさず、観客に届けること。それを背骨に、新しいものを創造すること。Noismの本拠地で聞いた幸四郎丈の言葉を、じっくりと反芻したい。


(久志田渉)