1月24日(土)の新潟市は、時ならぬ豪雪に見舞われた。年末のNoism Company Niigata金森穣芸術総監督「退任」報道以降、舞踊団と新潟の文化の未来を思わぬ日は無かったが、同じ思いを抱くであろう方々と、日本舞踊界を牽引する6人が結集した「新・柳都会」にこもった空気には、良い意味で重みと熱を感じずにいられなかった。
さて、昨年末の12月28日に新潟日報がまずデジタル版にて「金森穣さん退任意向」「任期更新せず」(朝刊は12/29)と報じて以来、ずっと心を痛めております。 ご存知の通り、2004年に金森穣さんがりゅーとぴあの芸術監督に就任し、その際、国内初の公立劇場専属舞踊団Noism(現Noism Company Niigata)(以下、Noism)も発足しました。その後、20年以上の長きにわたり、金森監督とNoismは、一地方都市の新潟市にあって、県外からも、国外からも集客する芸術性の高い舞台で私たちを魅了し続けてくれただけでなく、他方、その磨き抜かれた身体を用いて、出前公演や各種ワークショップ、オープンクラス等を開催し、求められた「市民還元」も年々充実させて今日に至っております。「レジデンシャル・カンパニー」の故、全員が新潟市民である舞踊家たちが示す舞踊への献身が国内外からの高い評価を得ていることは言うに及ばず、そのNoismを擁する新潟市に、そして私たち新潟市民にさえ、羨望の眼差しは注がれており、まさに私たちに「シビックプライド」を感じさせてくれる存在であり続けていることもご承知頂いていることと思います。
先ずは「青山バレエフェスティバル – Last Show -」で踊られた『Under the marron tree』(2015年1月29日・こどもの城 青山劇場)です。金森さんの処女作であるこちらの作品ですが、音楽はマーラーの交響曲第5番の第4楽章「アダージェット」ですから、陰影に満ち、穏やかで静謐な作品と言ってもよいものかと思います。私は別の機会に観たのですが、舞台上、テーブルの裏側からぽとっと落ちてくる井関さん。後の『R.O.O.M.』における「落下」もそうですが、その擬音(ぽとっ)が実際に聞こえてくる気がして、ややユーモラスにも映ります。ですが、それも一瞬、そこから一気に井関さんを包んでいく「寂寥感」が半端なく、井関さんが繰り返し右手の人差し指を立てて作る「1」、それが喚起するイメージが強烈な印象として残っています。