2025年9月30日(火)の新潟市は気持ちよい秋晴れ。そんな恵まれた空の下、『マレビトの歌』のスロベニア公演に先立って開催されるメディア向け公開リハーサル(12:00~13:00)に臨むため、りゅーとぴあを目指しました。






ご存じの通り、『マレビトの歌』は先日、利賀村での「SCOT サマー・シーズン2025』にて上演された作品で、スロベニアの「ヴィザヴィ・ゴリツィア・ダンス・フェスティバル」からの招聘を受けて、Noismにとって6年振りの海外公演(10/9、10)として踊られることになっていて、この日はそれに向けた公開リハーサルでした。

数日前に、金森さんは「X(旧ツイッター)」にて、舞台形状の違いから演出のし直しの必要性について触れておられましたから、少しは変えてくるのだろうと思っていました。予めそうした想定でいたものですから、少しくらいの変更には驚かない構えは出来ているつもりでした。しかし、しかしです!唖然、そして吃驚!見たことのない演出もひとつやふたつではありません。あまつさえ、『Fratres』部分もこれまで通りではありません。例をあげるなら、記憶では「ユニゾン」だった筈が、「カノン」になっている等々、かなり手が入っていて、異なる舞台に合わせたアジャストどころではなく、この機に、かなり創り変えられているように思われました。ドラマ性を増して迫ってくるようでした。
スロベニアに持って行く『マレビトの歌』を「通し」で見せて貰い、何度も驚きに襲われたこの日の公開リハーサルでしたが、囲み取材はなく、金森さんも敢えてほぼ何も話されようとしませんでした。ですから、私たちに提示されたのは、ただ、静謐から始まったのち、一転して、見る者に様々な情感を喚起させつつ踊る気迫の籠った身体のみ。「これを持って行きます」とばかりに、自信を窺わせて。
そんな公開リハーサル、ここからは多くの画像に語って貰うことに致します。
先ずは、「ダイジェスト」として、Noismスタッフの深作さんから提供を受けた画像です。迸る熱気、躍動する舞踊家の身体、その刹那がしっかり写されています。






次いで、この機に撮ってしまえるものは撮ってしまうおうという気持ちで私が撮った写真たちです。拙いものですけれど。そこは質より量ということで。「通し」に備えて、めいめい身体をほぐす場面からです。






やがて、金森さん、〈スタジオB〉に入ってくると、「この明るさで良いの?結構、暗い」と言って、自ら、床に据えられた照明器具の調整を行ってから、椅子に腰掛け、『マレビトの歌』が通されていきました。それを収めた画像たちを掲載します。雰囲気をお楽しみ頂けたらと思います。
音楽は全てアルヴォ・ペルト。しかし、その響きは様々です。そしてそれをバックに、否、それと一体化して踊られるNoismの舞踊もとても多彩で、そのレンジの広さに圧倒されてしまいます。























































































2023年に黒部で発表された『セレネ、あるいはマレビトの歌』は、今夏、利賀村で『マレビトの歌』になったかと思えば、この度、スロベニアへ行くに際して、またもや生まれ変わったとさえ言えるように思われます。果たしてそれは年末の新潟、そして埼玉ではどう変貌しているのか、とても興味深いものがあります。そんな思いを胸に、凱旋公演を楽しみに待ちたいと思います。
【追記】夕方の地元テレビ局BSNは、ニュース番組「ゆうなび」において、この公開リハーサルの模様に加えて、これに先立って同日午前中に開催された、「レジデンシャル事業(Noism Company Niigata)の活動評価に関する有識者会議」についても取り上げています。そちらは、芸術総監督・金森さんの任期をめぐって、今後の行方が気になります。
→そのBSN「ゆうなび」はこちらからどうぞ。
(shin)
shinさま
ブログ記事&写真! ありがとうございました!
公開リハーサル、凄かったですね!!
空間が違うとこんなにも違うのかと驚きました!
スタジオBの横が縦になって、奥行きがグッと増して、全体が立体的で、全く新しいものに見えました。
もちろん金森さんがアレコレ更新しているのでしょうけれど。
『マレビトの歌』は情報量が多いので、何度か見ていても、常に新しい発見があります。
今回はメンバーの渾身の迫力や、位置移動の動き等、いろいろと瞠目でしたし、「歌」が流れる場面の、井関さんと山田さんの切ないデュオがとても美しかったです。
時空を超えて愛し合う二人。
歌声がよく聞こえて、『マレビトの歌』とは愛の歌だったのかと今さら思った次第でした。
金森さんはロマンティストですね。
でも全然そうではないところもあって、「修行」や他のイメージも強いです。
そんな様々な事象を内包しているからこそ『マレビトの歌』は豊穣なのでしょう。
この素晴らしい作品を観る、ダンスフェスティバルの観客の反応が楽しみです。
そして、shinさん同様、12月の凱旋公演を楽しみに待ちたいと思います。
(fullmoon)
fullmoon さま
ご感想、有難うございました。
『マレビトの歌』、ホントに変貌していきますね。
以前の公開リハーサルで見たときよりも、かなりドラマティックものになっているように映りました。
そして、仰るように、「情報量」が物凄くて、驚きながら動きを見詰め続けるのみです。
安易な要約、或いは陳腐な理解を拒む、豊穣な舞踊。全く同感です。
スロベニアの観客を圧倒し、魅了し尽くすものと確信しております。
(shin)
shinさま
【追記】ありがとうございました!
活動評価会議、そして今後の有識者会議、気になりますね。
レジデンシャル制度そのものを見直す、あるいは修正した方がいいのではないでしょうか。
金森さんを手放しては(逃がしては)いけません。
(fullmoon)
fullmoon さま
こちら、【追記】部分へのコメントも有難うございました。
20年前、新たに着任することになったひとりの芸術監督が持ち出した「無謀」とも言える提案、
その時、灯されたその小さな種火が、「劇場100年構想」という揺るぎなき信念のもと、
かくも大きな炎となり、世界のダンスシーンを煌々と照らすようになるとは、驚きの一語でしかない訳です。
(勿論、その信念の人にとっては、あくまでも実現可能なことに過ぎなかったのでしょうけれど…。)
その奇跡のような実績も、見方を変えれば、未だ、「構想」の5分の1に差し掛かったに過ぎません。
今に至る奇跡に驚きつつ、この先の更に大きな奇跡を夢見る気持ちでおります。
「有識者会議」メンバーも、余人をもって代え難い芸術総監督・金森さんの手腕に託する気持ちの先に、
新潟市の未来を見ようとする姿勢でいて欲しいものです。
今まで以上に、世界中から熱い視線が注がれる新潟市の未来を求めて。
(shin)