関東地方の気温が摂氏40度に迫ろうかという週末、
2018年7月21日(土)及び22日(日)はまた、
Noism1×SPAC劇的舞踊Vol.4『ROMEO & JULIETS』静岡公演の週末。
舞台形状の都合上、「静岡オリジナル演出」が金森さんから予告されていた「2 Days」。
その二日目、静岡楽日の公演を、急遽、観に行ってきました。
前日に決めたばかりの日帰り弾丸静岡行、SPACの「ホーム」グランシップ。
前の座席の背もたれのてっぺんには通風孔があり、
そこから絶えず涼やかな微風が出ているのですね、静岡芸術劇場。
なるほど、息苦しさを感じずにいられる訳です。
しかし、早めに新潟に戻らねばならない事情があり、
「さわやか」のげんこつハンバーグを食べて、『ロミジュリ(複)』を観たら、
もう後ろ髪を引かれる思いを振り切って、
アーティストトークは聞かずに、
速攻帰らなきゃ(涙)---それがこの日の私。




でも、舞台さえ観られれば、
(+結局、ハンバーグを食べることへの拘りも捨てきれなかったのですけれど、)
との思いで行って参りました。
そして、結局、無事にそのふたつの「ミッション」は完了したのですが、
刺激的なこと請け合いのアーティストトークを聞いていないのですから、
本来、これを書く資格などない訳でしょうが、
そこは「大人の事情」(なのか?)、ご容赦願います。
まだ、9月の埼玉公演が残っているので、
間接的にせよ、過度のネタバレに繋がる要素は回避しながら、
「静岡オリジナル演出」など、この日私が目にしたものを、
今、書ける範囲で書き記したいと思います。
「あの終幕」を変更するとなると、
もう冒頭の「怯え」の演出から変えざるを得なくなる訳ですから、
それはもう「えらいこと」なのでしょうが、
そこは金森さん、最終的に決めたのは静岡入りしてからだったにせよ、
静岡でやるとなった最初の時点で既に織り込み済みだった筈とも。
で、静岡。
もうトップシーンから全く異なっていて、驚きました。
「怯え」の対象、「怯え」をもって見詰める方向が真逆になっていることから、
全員の存在の、その在り方がまるで違って見えてくる印象です。
(苦しいところですが、この点に関して、今はこれ以上書けません。ご容赦を。m(__)m)
そのあとも、随所に細かな変更を伴いながら舞台は進んでいきました。
より「演劇寄り」の雰囲気になっている印象で、
描かれる「死」は、唐突さの印象を薄め、
それを契機に「垂れ込める暗い運命」の禍々しさを濃厚に漂わせていたと思います。
敷き詰められた変わらぬ黒のリノリウムに
鮮血の赤色を幻視する思いがしました。
そしてこれは「ネタバレ」にはならないかと思いますので、書きますが、
井関さん演じる「ロザライン」の映像も差し替えられていて、
「えっ!?」となりました。(汗)
こちら、前日もご覧になったfullmoonさんから教えていただいたところによれば、
この日(7/22)になって初めて目にした、前日(7/21)までとは異なる箇所とのことで、
このあと、9月の埼玉でも踏襲されることになるものだろうと思われます。
アンドロイド「ロザライン」の哀しみや憧れとも言うべきものが
より前景に出てくるようで、切なさが身に染みる表現になったように感じました。
ですから、新潟公演~富山公演~静岡公演初日までをご覧になられた方にとっては、
是が非でも、埼玉の舞台に足を運ぶ必要がありそうです。(笑)
Noismの「14th シーズン」を締めくくるこの日の公演、
二幕が終わり、全篇の終幕に至って、
緞帳がさがり、客電が灯っても、なお、
会場は水を打ったような静寂に包まれていました。
まるで、即座に拍手することなど、野暮で無粋な振舞いだとでも言うかのように…。
漲る万感を一旦胸に収める必要があった、そんな感じで、
一様に客席中に下りてきて張り詰めた静寂。
一瞬あって、みな我に戻ると、今度は、堰を切ったように、
舞台上、横一列に並ぶ舞踊家と俳優に大きな拍手が贈られ、場内に谺しました。
SPACの本拠地で金森さんが仕掛けた「劇的舞踊」、
演劇を見慣れたこの地のお客様の目にはどのように映じたことでしょうか。
もしかすると、終演後のアーティストトークで、
そのあたりが語られていたのかもしれませんが、
そこはご報告できず、申し訳ありません。
どなたか、コメント欄にてお知らせ頂けましたら幸いです。
「アーティストトークも聞きたいけれど、…」
「…ならぬ『逢瀬』をなんとしよう、
なんとしよう…」
断ち切り難い未練を断ち切って、
JR東静岡駅へと向かうべく、
グランシップ出口を目指す私を、
神様が憐れんでくれたのか、
久しぶりにSPAC俳優・奥野晃士さんの姿が目に飛び込んできます。
少しお話をする機会が持てたことで、喜んでいると、
更に、奥野さんからSPAC芸術総監督・宮城聰さんにご紹介をいただき、
初めてご挨拶して、少し言葉を交わすことまでできてしまったという…。
誠に嬉しいハプニングでした。
「行けてよかった」
「案外近いじゃん、静岡」
喜びを胸に、
「このメンバーで踊られる『ロミジュリ(複)』はこれが最後か」
同時に、寂しさも感じつつ、
東海道新幹線、上越新幹線と乗り継いで、
新潟に戻ってきました。
でも、今はもう既に、
ああ、9月の埼玉公演が待ち遠しい。
皆さま、そんな思いですよね。
(shin)

















