「Noism0+Noism1『アルルの女』/『ボレロ』活動支援会員/視覚・聴覚障がい者 メディア向け公開リハーサル」+囲み取材に行ってきました♪

まだ「水無月」というのに、耐え難いほどの高温に閉口する日々が続くなかの2025年6月20日(金)、りゅーとぴあ〈劇場〉を会場に行われた「『アルルの女』/『ボレロ』活動支援会員/視覚・聴覚障がい者 メディア向け公開リハーサル」(12:15~13:15)とその後の囲み取材(13:15~13:30)に出掛けてきました。

スタッフからの入場案内が出て、〈劇場〉内に足を踏み入れると、先ず目に飛び込んできたのは、「プロセニアム・アーチ」然とした赤く細いフレームです。圧倒的な存在感を示すその四角いフレームに囲まれながら、動きの確認を行っている舞踊家たち。「これはフィクションだよ」、そう念押しされでもするかのような、なんとも非日常な光景です。

やがて、金森さんの合図があると、客席は暗くなり、一旦、緞帳が下りると、ビゼー作曲のあの聞き覚えのある音楽とともに、『アルルの女』の公開リハーサルが始まりました。「そう来るか」、冒頭すぐにも、かつての劇的舞踊『カルメン』との繋がりなども濃厚に見てとれるアイテムが、舞台を見詰める私たちの目に映ずることになります。

この日の公開リハーサルでは、『アルルの女』冒頭からの約30分を見せて貰いました。以下、画像をご覧頂き、その雰囲気を少しだけでもお楽しみ頂けたらと思います。

フレデリ(糸川さん)が母ローズ(井関さん)を振りほどき、穏やかならざる展開に差しかかろうとするところで、「OK!いいよ」と金森さん。「OK!よかったよ。もっと見てられたのに」と続けて、出来栄えに自信のほどを窺わせました。

そこから約30分は、金森さんの厳しいチェックが入り、様々な動きが順々にブラッシュアップされていきました。
「レディース、最初立っているとき、足6番で」
「背中で『アルル』しなさいよ!クソ真面目に立っているだけではダメなんだよ」
「君が主(しゅ)なんだから、佐和子や勇気に遠慮していたらムリ!」
「左足前の5番からパッセで4番」
「足が低い!すみれ姉さんの蹴り上げを見てみなよ」
「はける時の歩き方、踵から!後ろの膝を曲げない。後ろに体重が落ちているから、前へ行く動機がない。恥骨を立てて、膝じゃなくて、後ろの踵で押す!」等々、一点一画も疎かにしないダメ出しが続きました。

一通り、動きに細かなメスを入れ終えたところで、そろそろ囲み取材の時間が来ます。「こんなもんでいいんじゃない。『公開』終わり。じゃあ、次、2時半から」金森さんの言葉で公開リハーサルは終わりました。

続いてホワイエでの囲み取材に移っていきました。
先ず最初に、スタッフの方からキャストの変更について、三好さんが体調不良のため、降板し、兼述さんが代わりにフレデリの許嫁「ヴィヴェット」役を踊ることになった旨が告げられました。

そして芸術総監督・金森さんと国際活動部門芸術監督・井関さんが並んでの取材です。以下に、やりとりの内容をかいつまんでご紹介させて頂きます。

Q:今回の作品の意図は?
 -A: 「シンプルに『アルルの女』の原作を読んで面白かったこと。その物語が抱える問題が極めて現代的な問題にも通ずるものがあると感じた」(金森さん)

Q:物語があることについて
 -A: 「以前の『劇的舞踊』のように台本を書き、キッチリ物語を先に作って、それを舞台化する手順ではなくて、もっと抽象的な、もっと音楽と身体の関係性、緊張感みたいなものを。抽象度を保ったまま、物語の本質を届けることに興味がある。『アルルの女』の組曲版と劇付随版をミックスすることで唯一無二の、どこでも見たことのない『アルルの女』を届けることが出来るだろうと思った。新たな試み」(金森さん)

Q:訴えかけたい問題意識みたいなものは?
 -A: 「『家族』は逃れることが出来ない関係性のメタファー。人間は常に関係性のなかにあって、様々な思いの狭間で生きている。『関係性』を持たなければ生きていけない人間というものに今、興味がある」(金森さん)

Q:(井関さんに)芸術監督として、『アルルの女』が来たことをどう受け止めたか?
 -A: 「これが決まる前、1年ちょっと前に、穣さんは原作を読んで興味があると話していた。当時、組曲版しか知らなかったので、わかり易い音楽でもあり、正直、『これをやるのか?』『穣さんが目指しているところにこの音楽が合うのか?』と心配をした。とはいえ、信じているので、どう向き合って、どういう作品にしていくのか興味はあった」(井関さん)

Q:(井関さんに)ある意味、人間関係の「起点」とも言える「母親」をどう表現しようと思ったか?
 -A: 「リハーサルを重ねてくると、全ては『妄想』だなと思うようになった。フレデリは『アルルの女』の妄想に捕らわれているだけでなく、母親も息子(フレデリ)本人に向き合っているというよりは、『妄想』に向き合っている。人と人との関係性は本当に危ういものだなと感じている。本当に相手のことを考えているのか、ただの自己満足か、その曖昧な関係性のラインを変に見せようという気持ちはない。ある種の抽象度が含まれている故に、感じ取るものは個々に異なるものだろう。人間というものをどう感じたか、観終えた後に訊いてみたい」(井関さん)

Q:(井関さんに)今回の2作品の上演を決めたことについて
 -A: 「『アルルの女』は、新作として、穣さんが芸術家としてこの瞬間にやりたいものをと。50~55分という作品なので、少し短い。(音楽も色々トライアウトしていて、まだ完成版が決まっていないため、時間も伸び縮みしている。)で、昨年の『サラダ音楽祭』でやって好評だった『ボレロ』と併せるかたちで。こちらは15分と短いものだが、濃密な作品。まだ新潟の皆さんに見せていなかったので。物語モノと踊りに身を捧げるものと、ふたつ対称的なので、ちょうどいいかなと」(井関さん)

Q:「生と死」の対称性は結果的なもの?
 -A: 「全ての作品に生も死もあるが、この2つの作品を表すとしたら、その言葉がしっくりくるなと。過去の作品にも含まれていたエッセンスがより濃く、よりシンプルにドカンとくると思う」(金森さん)

Q:今回の『ボレロ』は、これまでの『ボレロ』と大きく異なるものなのか?
 -A: 「大きく異なる。先ずは空間が広く、それを活用している。そして演出的にも、オーケストラ版では出来なかったことをひとつやっている。印象はかなり違うと思う」(金森さん)

Q:今回の公演を観に来るお客さんにそれぞれひとことずつ
 -A: 「このようなキャッチーな音楽を用いても、自分の芸術性で勝負出来るっていうくらいなところに来た実感がある。若い頃には、引っ張られてしまったり、逆に、背を向けようとしたりもしたが、今は齢50にして、素晴らしい音楽と向き合いたいという気持ち。それを皆さんが知っていようが知っていまいが関係なく、自分の芸術性を表現出来ると思って選んでいる」(金森さん)
 -A: 「穣さんが色々経てきて、芸術家としての「核」の部分が凄く強くなってきていて、それが『アルルの女』とか『ボレロ』とか作品名に捕らわれない、Noismだからこそというものが出来るところに来ている。振付家と舞踊家がよいバランスで成熟してきている。全く違う2作品ではあるが、共通する部分も多い。是非、劇場に来て観て貰わないと勿体ない」(井関さん)
 -A: 「既成概念とか、出来上がっているイメージを壊す方が楽しい。『皆さん、知ってますよね、コレ。でも違いますよ』っていう、或いは、皆さんの価値観が変わるぐらいのことに興味がある。ぶっ壊しますよ(笑)、イメージを」(金森さん)

…以上で、この日の囲み取材の報告とさせて頂きます。早く観たい気持ちが募ってきちゃいました、私。公演まであと1週間!チケットは新潟公演(6/27~29)、埼玉公演(7/11~13)とも好評発売中とのこと。よいお席はお早めに。

そして、スタッフの方からは新潟での金森さんによるアフタートーク付き公演(6/28)とプレトーク付き公演(6/29)についても重ねての紹介がありました。この日、囲み取材でも期待値を「爆上げ」してくれた明晰な語り口の金森さんが、公演期間中に、何を話してくれるのか、そちらも興味が尽きません。皆さま、よろしければ、その両日、ご検討ください。

なお、この「公開リハーサル」の模様は、同日夕、BSNのローカルニュース番組「ゆうなび」内で、ほんの少し(1分強)取り上げられて、それ、ドキドキしながら見ましたけれど、う~む、本番がホント楽しみ過ぎます。皆さま、是非お見逃しなく♪
サポーターズも「Noism Supporters Information #12」を皆さまにお届けしようと準備中です。そちらもどうぞお楽しみに♪

(shin)
(photos by aqua & shin)

心が震え、涙も…「円環」新潟公演楽日の幕おりる

2024年12月15日(日)、天気予報では早くから強い冬型で降雪予想の一日とされていたこの日でしたが、私たちにとっては、それ以上にNoism0 / Noism1「円環」トリプルビルの新潟公演楽日であり、そもそも落ち着きをもって迎えるのが困難な日だった訳です。

始まれば、終わるのが舞台の常であるために、新潟公演初日の金曜日にりゅーとぴあに足を踏み入れた際に、まだ何も観ていないというのに、「もう足のつま先から、手の指先からじわじわ『Noismロス』が体をのぼってきている感じがする」などと言っては、「気が早い」と笑われていたのでしたが、それほど3日間というのは短いものだと、この日に至っては完膚なきまでに思い知らされるほかなかった訳です。相応の覚悟が必要でした。

この日、その相応の覚悟を必要としたのは、今回の三つの演目がどれも素晴らしかったからという謂わば「通常の理由」に加えて、ずっとサポーターとしての念願だった「Reunion(再会)」を果たして踊ってくれたゲスト舞踊家の宮河愛一郎さんと中川賢さんが、そして、彼らが舞った記念碑的な傑作を生み出す最大の要素と言ってよい、あの美し過ぎる音楽を書いてくれたトン・タッ・アンさんも、月曜日にはみんな新潟を離れていってしまうからなのでした…。

井関さんが現実のものとしてくれた今回の奇跡のような公演、そこに冠されたタイトルが「円環」であるのなら、またその時が巡り来るのを今から信じて待つ以外ないのです。今日が一旦とはいえ、別れの日であるならば…。でも辛い…。

全身を目にして、見逃すことなく、全身を耳にして、聞き漏らすことなく、すべてを玩味せんと臨むことを要する舞台、その裏にあったもの、やはりそれは人と人との繋がり以外の何物でもある筈がないのです。

14時30分の開場の以前には、予報に反して、空から落ちてくるものはそぼ降る雨でしかなかったり、陽が差す時間さえあったりしましたが、ホワイエに入って暫くすると、窓外を横殴りの突風が雨とも雪ともつかないものを物凄い勢いで運んだりもするようになりました。リアルに「遣らずの雨」、そういうことだなと納得したものです。

そして迎えた開演時間、15時。先ずは金森さん+Noism1『過ぎゆく時の中で』。走る金森さんを含めて、舞台上の全員の動きがもうキレッキレで、その半端ない疾走感は私たちをも巻き込み、内心の寂寥気分は目と耳とから入ってきたワクワクによって上書きされていきました。

一度目の休憩ののち、近藤良平さん演出振付のNoism1『にんげんしかく』です。いつ見ても楽しい作品。「奔放に見えて、ストイック」、そう近藤さんを捉えたNoism1メンバー。笑いを自らの「演出の癖」と捉える近藤さん。段ボールとも格闘しながら、振付家が目指すものを身体と段ボールとで追い求めようと躍動する様に惹き付けられました。

二度目の休憩後は、Noism0の『Suspended Garden - 宙吊りの庭』です。井関さん、山田さん、宮河さんと中川さん、そしてトルソー。そこに映像が加わり、アンさんの音楽が流れることで織り成されるのは、怖いほどの美の世界。これに比肩するものなど容易には名をあげるべくもないほどの35分間の悦楽。みんなの人生が交わったここ、新潟の地で。
見逃さず、聞き漏らさず、そう言いながらも、否応なしに『夏の名残のバラ』、『カルメン』などを幻視し、『NINA』、『PLAY2PLAY』の楽音などを思い浮かべつつ。心が震え、涙も…。

どの演目のあとにも、大きな拍手と掛け声が飛び交いましたが、やはり、『Suspended Garden』は別格でした。鳴りやまない拍手と飛び交う「ブラボー!」「アイチ!」そして「さとし!」。カーテンコールの度にスタンディングオベーションは広がっていきました。果たされた「再会」の果ての散会、それを惜しむ人がどれほど多かったかが分かろうというものです。

客電が点き、もう緞帳があがることがなくなってからも、いつまでも拍手をしていたかったのですが…。
そんな気分を抱えたまま、ホワイエに出て、同様な思いの友人たちと言葉を交わしつつ、立ち去り難くいたそのとき、背後から大きな音が聞こえてきます。「拍手みたい」そんな声があちこちから上がりました。私もそう思いました。その音、りゅーとぴあの建物に叩きつける大粒の霰(あられ)がもたらすものでした。でも、実際、「拍手みたい」だったのです。(以前にも一度、そんなことがあったのも思い出しました。)先程の「遣らずの雨」転じて、天からの大きな拍手。そう思えただけで、慰めになりました。
その後、アンさんと、次いで宮河さんとそれぞれ会う場面に恵まれましたが、その際も涙なしの笑顔で話すことが出来ましたから。
また、色々な条件が揃っての「再会」があって欲しい、今は再びの念願モードにいます。通常の「Noismロス」も当たり前に抱えながら。

新潟公演の幕はおりましたが、このあと、福岡へ、年明け2月には滋賀、そして近藤さんのホーム埼玉へと巡演する「円環」。それぞれの地で鑑賞予定の方々、期待をぱんぱんに膨らませて、今暫くお待ちください。その期待、決して裏切られることはありませんから。

(shin)

BSNテレビ特番『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟』上映会&トークショーに行ってきました♪

2024年6月14日(金)@りゅーとぴあ4Fギャラリー

BSN新潟放送制作のドキュメンタリー『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟(英題:On Stage)』が今年5月、ドイツの「ワールドメディアフェスティバル2024」でドキュメンタリー部門(Documentaries: Arts and Culture)金賞を受賞したことはご存じかと思います。
それを記念して開催された上映会と、金森さん×番組ディレクター坂井悠紀さんのトークショーに行ってきました!


最初は椅子が50席ほど用意されていましたが、どんどん椅子追加で、終わる頃には満席立ち見の大盛況でした♪
https://www.ohbsn.com/event/wmf-onstage/

まずは上映会です。
テレビでリアルタイムで見て録画もしてありますが、大画面はやはり違いますね!
ナレーションは石橋静河さん。2022年初演のNoism×鼓童『鬼』に関して、金森さんに密着したドキュメンタリーです。
あの頃はマスク必須でした。『鬼』を作曲した原田敬子さんのことや、新潟、埼玉、京都、愛知、山形の5会場での公演のこと等、懐かしく思い出しました。

続いてトークショーです。
すっかりおなじみ同士の金森さんと坂井さん。明るく楽しくいろいろなお話が繰り広げられました。

坂井さんは授賞式のため5月末にハンブルクに行き、3泊したそうです。
街の中心にある国立劇場で、ジョン・ノイマイヤー、ハンブルクバレエ団『ガラスの動物園』を鑑賞。
「どうだった?」ときく金森さんに、「セットが豪華だった」と答える坂井さん。
「踊りを観にいってセットが豪華って、そりゃダメでしょう!」とすかさず突っこむ金森さんでしたが、坂井さんには訳が。
坂井さんは「舞踊と言えばNoism」が沁み込んでいます。
「Noismは舞踊家たちの身体性が共通しているが、ハンブルクバレエ団は身体性が共通していなかった」そうで、動きの質がNoismより雑と感じたのだそうです。
この返答には金森さんもちょっと驚いたようでした。

ハンブルクバレエ団は公演数がすごく多く、スケジュールが過密で多忙なので、集団性よりも個々の魅力を重視しているのではとのことでした。金森さんは「他の一流の舞踊団を観るとNoismのこともよくわかるよね」と応じていました。

●ハンブルクバレエ団、日本人初のプリンシパル菅井円加さんへのインタビュー( by 坂井さん)
菅井さんは2019年からプリンシパルになったそうで現在29歳。国家公務員という立場。
ノイマイヤーが芸術監督をもうすぐ退くことになっているが、それまではバレエ団にいるし、その後は流れを見たい。
劇場の課題は、観客の高齢化。← これは世界的現象だそうで、若者向けの演目を上演するなど、対処しているそうです。
菅井さんは金森さん、井関さんの大ファンとのこと♪
この『劇場にて-舞踊家 金森穣と新潟』を見て、とても勉強になったそうです。

金森さん談:
ノイマイヤーもそうだが、20世紀の巨匠たちがやめると、そのあとがてんやわんやになる。
自分はその次の世代だが、そうならないようにどのように残して、世代交代していくか。
自分がいなくなってもNoismが今のように続いていくにはどうすればいいか、考えているが難しい。
舞台芸術が定着しているヨーロッパではなく、この国独自の専属舞踊団のあり方を考え出して、世界に貢献したいと思っている。
日本は、かつて経済に注いだ情熱を、今度は文化に注げば文化大国になれるのにもったいない。
★この番組が金賞を受賞したからには、全国放送をしてほしい。新潟でしか見られないというのはそれこそもったいない!(拍手)

そのほか、坂井さんは2019年1月『R.O.O.M.』の公開リハで初めて金森さんとNoismに出会ってビックリし、密着取材をしつこく申し込みましたが、断られ続けたこと。その後、モスクワまで(『カルメン』公演の取材に)来たら考えると言われたため、同年5月末にモスクワに行ったこと(モスクワの会場でお目にかかりました)。
ハンブルクでの授賞式・レセプションには審査員が誰も来ていなくて驚いたこと。等々々書ききれず、すみません。

4年前、文化庁芸術祭賞のテレビ・ドキュメンタリー部門で大賞を受賞したBSNスペシャル
『芸術の価値 舞踊家金森穣 16年の闘い』で、坂井さんは「新潟に金森穣がいることの意味」を撮りたかったそうですが、この度は「金森穣にとっての新潟」を意図したそうです。
番組中、昨年の関屋浜海岸清掃のシーンで金森さんが言った「この海の向こうには大陸があるんだよね」という言葉が坂井さんには印象深いそうです。新潟にいて、いつも世界のことを考えている人、なのでしょう。

最後に金森さんのひとこと、
「Noismで二つも賞を取ったのだから、BSNはそろそろNoismのオフィシャルスポンサーになれば!」
拍手喝采! あっという間の1時間、楽しいトークでした!
終了後は来場者と写真撮影♪
https://twitter.com/NoismPR/status/1801581021382721871

なお、6月28日(金)— 30日(日)
Noism 20周年記念「Amomentof」公演期間中も同番組が上映されます。

※28日(金)、29日(土)の上映はどなたでもご入場いただけます。
入場無料(申込不要/当日直接会場へ)
※30日(日)の上映は、会場が劇場ホワイエとなるため、当日の公演チケットをお持ちの方のみのご入場となります。なお、椅子のご用意はありませんので、ご了承ください。

6/28(金)17:30-18:25 4Fギャラリー
6/29(土)15:30-16:25 4Fギャラリー
6/30(日)14:00-14:55 劇場ホワイエ

公演&上映、ぜひどうぞ!

(fullmoon)

【追記】
坂井ディレクターによる授賞式を含むハンブルク訪問の様子は、6月12日(水)夕にBSN新潟放送『ゆうなび』内にて、「芸術の国 ドイツ・ハンブルク 現地リポート(Noismを知るトップダンサーにも取材)」として、10分の尺(!)をとって放送されました。その放送ダイジェストは次のリンクからご覧いただけます。併せてどうぞ。
https://news.infoseek.co.jp/article/bsn_1226246/#goog_rewarded 
(放送には映っていた授賞式での坂井ディレクターの尊いタキシード姿がこちらには載っていない点は誠に残念ですが…。)

(shin)  

「纏うNoism」#01:井本星那さん

メール取材日:2022/11/22 (Tue.)

ご好評を頂いていた前の連載企画「ランチのNoism」が一段落する際、「食」の次は「衣」ということで新企画の予告をさせて頂きましたが、この度、無事にその第1回をお送りする運びとなりました。新連載企画「纏(まと)うNoism」です。

「何を着るかは、世界に向かって自分をどう表現するかということ。特に人と関わりが瞬間的になっている現在では、ファッションは瞬時に伝わる言葉のようなものです」(ミウッチャ・プラダ)

折から先日開催された「さわさわ会」井関佐和子さんトークショー(2022/11/20)も「衣裳」や「洋服」をテーマとするものでしたし、(私事にはなりますが、初めて「進行(聞き手)」の大役を務めさせて頂き、大緊張して、大汗かきましたけど…。)その流れにバッチリ乗って始まる新連載「纏うNoism」ですから既に祝福された感が漂い、これ以上ない「幸先よい船出」と言えるように思います。そのめでたい第1回にご登場頂くのは井本星那さん。様々に「纏う」井本さんをお楽しみください。

纏う1: 稽古着の井本さん

???

 *えっ!どこにいますか?井本さん。あっ、いた、なんとぉ!バランスボールの上でダリの「時計」(『記憶の固執』)みたいな形状になっている井本さん。お茶目ですね。
ところで、あのぉ、この日の稽古着のポイントを教えてください。

 井本さん「鼓童さんとのコラボTシャツ&ジャージパンツです。軽くて動きやすいものを選んでいます」

 *『鬼』公演時のダブルネームTシャツですね。私も買いました。で、左腰部分に「新潟ツートップ」のロゴが入っていて、いつも誇らしい気持ちで着せて貰ってるのですが、肝心の「そこ」見えてませんけど、井本さん。ホントお茶目♪(笑)

纏う2: 井本さん思い出の舞台衣裳

 *これまでの舞踊人生で大事にしている衣裳と舞台の思い出を教えてください。

か、かわゆす…惚れてまうやないかい♪

 井本さんジャクソン国際コンクールに出場した際に矢上恵子先生がコンテの振付と衣裳をデザインしてくださりました。初めての海外の記憶と共に厳しくも暖かい、恩師との思い出が詰まった衣裳です」

 *これ、めっちゃカワイイですね。2006年、当時15歳とのこと。このビジュアル、個人的には『Miracle Love』(作詞・作曲:竹内まりや・1991)PVの牧瀬里穂を思い出させられましたけど、甲乙つけ難い可愛さです。(こちらその牧瀬里穂『Miracle LoveYouTube 動画へのリンクです。よろしければクリックしてみてください。)

 *触れられている「恩師」矢上恵子さん(2019年没)についてはこちら生前のインタビュー記事などをお読み頂けたらと思います。

纏う3: 井本さんにとって印象深いNoismの衣裳

 *Noismの公演で最も印象に残っている衣裳とその舞台の思い出を教えてください。

 井本さん「モスクワ公演でのミカエラの衣裳。鮮やかなロイヤルブルーでデザインが素敵でした。この衣裳には歴代の先輩方のエネルギーが宿っているように感じました」

 *まずは Noism official のインスタアカウントよりモスクワ公演初日(2019)のカーテンコール動画です。少し遠いですけど「鮮やかなロイヤルブルー」をご覧ください。。
 続いては「先輩方」。Noism Web Site へのリンクを貼ります。

 2014年の劇的舞踊『Carmen』:ミカエラ役は真下恵さん
 2017年の劇的舞踊『Carmen』再演:ミカエラ役は石原悠子さん

 *エネルギーは受け継がれながらも、三者三様のミカエラ。私にとっての井本ミカエラは公開リハーサルの1回のみでしたが、同じ役柄に異なる個性が吹き込まれていて、目を見張ったことを思い出しました。
       
 更に井本さん「『お菊の結婚』の衣裳。お気づきになられた方もいらっしゃると思いますが、家族が着用していた衣裳にはNoismの家紋が入っていました。生地の色や質感が素敵で帯を締めると背筋が伸びる衣裳でした」

 *Noism Web Site の『お菊の結婚』(2022)へのリンクです。ご覧ください。

 *○のなかに「N」一文字の家紋。細部まで作り込まれていて、色+質感に加えて、そうした拘りがあってこそ、背筋が伸びるというものなのでしょう。楼主の妻を踊る井本さんの身体からは「鬼」にも通じるような禍々しいまでに不吉な威厳が放たれていて、それが終始、作品世界をギュッと締めていましたね。

纏う4: 普段着の井本さん

これまた「素敵」以外の言葉が見つかりませぬ♪

 *この日のポイントと普段着のこだわりを教えてください。

 井本さん「とある週末コーデです。アウターで隠れてしまっていますがゴブラン柄のトップスがお気に入りです。自転車通勤なので冬場は暖かさ重視でパンツにリュックスタイルです!」

 *「ゴブラン柄」って何?っていう私ですから、この連載企画は荷が重過ぎることがはっきりした訳ですけれど…ね。で、調べましたよ、「ゴブラン柄」。すると、「フランスのゴブラン織りのタペストリーを由来とする、フラワーやペイズリー調の伝統ある模様で、落ち着いた雰囲気が印象的」などとあり、画像も検索して見てみましたら、もう井本さんにピッタリって感じましたね。
 それにしても、そうした古風でフェミニンな柄ものにスポーティなアウターを重ね着した立ち姿の何とオシャレなことでしょうか。素敵過ぎです、井本さん。

そんな井本さんからサポーターズの皆さまにメッセージを頂きました。

■サポーターズの皆さまへのメッセージ

「いつもNoismを応援していただき、本当にありがとうございます。舞台の感想などお声をかけていただけること、とても励みになっています。
心に残る舞台をお届けできるよう邁進してまいりますので、これからもNoismの活動を応援していただけると幸いです」(井本星那)

…以上、「纏うNoism」第1回として井本星那さんをお送りしてきました。いつも気品あるダンスを見せてくれる井本さんが様々に纏う姿、如何でしたでしょうか。写真とコメントのみならず、その写真を選んだところに溢れる井本さんらしさもチャーミングそのものでしたね。井本さん、どうも有難うございました。

よろしければ、これまで当ブログでご紹介してきた井本さんの他の記事も併せてご覧ください。

 「私がダンスを始めた頃」④(井本星那さん)
 「ランチのNoism」#6(井本星那さん)

それでは、次回「纏うNoism」をお楽しみに♪

(shin)

山野博大さん追悼(2):特別寄稿「りゅーとぴあ訪問記」再掲

初出:サポーターズ会報第29号(2016年6月)

りゅーとぴあ訪問記

舞踊評論家  山野博大

 1998年10月、新潟市の劇場文化の新しい拠点として、りゅーとぴあ・新潟市民芸術文化会館がオープンした。2004年4月、海外で名をあげて帰国したばかりの金森穣氏を芸術監督に任命し、日本初のレジデンシャル・ダンス・カンパニーNoismを設立した。彼は設立早々から新しい舞踊が新潟に存在することを全国に向けてアピールし、以来12年、日本全国の舞踊人に影響を与え続けてきた。

 私は2005年2月、東京のアートスフィアで行われた金森穣・朝日舞台芸術賞キリンダンスサポート公演“no・mad・ic project ~7 fragments in memory~”を見て衝撃を受けた。公演を見る機会を作ってくれたせいで、私は「りゅーとぴあ」まで出かけることなく今まで過ごしてきてしまった。

 しかし「りゅーとぴあ」を自分の目で見ていないことがしだいに気にかかるようになり、2016年3月22日、新幹線とき号に乗って新潟へ。約2時間、あっという間に着く。太平洋の側から日本海の側まで、汽車に乗ってはるばる来たのだという、かつて旅に出た折に味わった感慨はさらになし。駅前からタクシーに乗り、きれいに整備された街並を走る。信濃川を渡り、白山神社の鳥居を横に見ながら坂を登ると、みごとな桜並木が……。開花までになおしばらく時間がかかりそうと考えるうちに、東京ではとうに盛りを過ぎていることを思い出し、ようやく新潟との距離感がわいてきた。

 「りゅーとぴあ」は巨大な総ガラス張りの卵を横に倒した感じの建物だった。卵のとがった側にパイプ・オルガン付きのコンサートホールが、ふくらんだ側に演劇・舞踊などのための劇場がある。4階のスタジオBに直行して6月に初演が予定されている最新作『ラ・バヤデール-幻の国』の創作現場を見せてもらう。

 スタジオBはまことに手ごろな空間だ。時に座席を並べて作品の公開に使うこともあるというだけに、広さ、高さとも申し分なし。Noismはここを、使いたい時に、使いたいだけ自由に占拠できるという。日本中の舞踊団がリハーサルのためのスペースを確保するために四苦八苦している中で、なんと恵まれたことと、改めてレジデンシャル・ダンス・カンパニーならではの手厚い扱いを知る。

 Noismの“劇的舞踊”は、2010年の『ホフマン物語』、2014年の『カルメン』と続き、『ラ・バヤデール-幻の国』が3作目。こんどは平田オリザがバレエの名作を、草原の国「マランシュ」が崩壊するまでの壮大な物語に書き改めた。彼は劇作家で演出家。こまばアゴラ劇場を拠点に劇団「青年団」を主宰する。劇場芸術に対する政策面への行動、発言でも注目される存在だ。朝日舞台芸術賞の受賞者という共通項があるのだが、二人はどこでどのうようにつながったのかを聞いてみた。富山県礪波郡利賀村という山の中で行われる「利賀フェスティバル」に両者が招かれ、しばらく街の騒音から隔絶された生活を送るうちに親しくなったとのことだった。舞踊台本を依頼したら二つ返事で受けてくれたばかりか、出来上がったものに対していろいろと注文も聞いてくれたということなので、良い結果が期待される。金森氏は、元のバレエ『ラ・バヤデール』のニキヤとガムザッティの階級格差に注目し、その背景にある「戦争」の問題を描きたいと語る。

 「りゅーとぴあ」の中を案内してもらった。コンサートホールと劇場は、同じフロアーに背中合わせに作られている。コンサートホールは最大収容人数2,000名。親しみやすい雰囲気が漂う。大きな卵の中央を横に輪切りにした通路から劇場へ。3階席まであり、収容人数868名。黒を基調とした舞台と客席を豊富な照明等の機材がびっしりと取り囲む新しい舞台芸術への備えを持つ空間だ。二つの会場が背中合わせに位置しているせいで、劇場の舞台の奥行きは足りない感じ。どうしても奥行きを必要とする時は、前の客席をつぶして舞台を広げることもあるということだった。この劇場はシモ手に花道を設営できるように作ってあり、邦舞等の公演にも対応可能。

 5階の能楽堂は、本格的な能舞台を382の椅子席が囲む和の世界。まだ真新しい松羽目と磨き上げられた舞台がまぶしかった。ここのロビーからは白山公園の木々の梢が見渡せる。その開放感と見る者の精神の奥深くにまで響く能が共に在る感覚は、他の能楽堂では味わえないものだ。

 日本初のレジデンシャル・ダンス・カンパニーNoismが設立されて、すでに12年が過ぎているというのに、未だ他の市に同様の動きが見られないことが話題になった。欧米ではあたりまえのことが、日本では「りゅーとぴあ」のNoismだけでしか行われていないのは、どういうことなのか。公共の劇場はどこも貸し出し用ばかり。市が独自に市民のために劇場文化を提供しようという考えは、今のところ育っていない。日本では政治・経済を担う人たちが劇場にあまり来たがらない。劇場のロビーが政治・経済界の要人や、各分野の芸術・文化人の交歓の場となっている欧米との違いは大きい。

 行政が劇場文化に対してしっかりした考えを持っていないと、芸術的に高いものを持つ団体の公演も、街の人たちのカラオケ大会も同じレベルで扱い、抽選によって会場を貸すことを「公平」と考えてしまいがちだ。しかし市のホールは、いかにして多くの市民に高い内容の芸術・文化を提供するかを第一に考えるべきではないか。その点、Noismをレジデンシャル・ダンス・カンパニーとして持つ新潟市は、劇場文化に高い関心を示す欧米先進国並みの責任を市民に対して果たしている。

  Noismの12年は、さまざまなトラブル解決の長い道のりだったらしい。市が専属舞踊団を持つという未知の体験は、多くの軋轢を克服するための努力の連続だったようだ。金森氏は「何度もやめようと思った」と、遠くを見るような目つきで語った。彼の心にはいろいろなぶつかり合いの場面が去来していたのではなかったか。しかし今、市の担当者とNoismは、12年という得難い時間を共有した結果、互いの役割を果たし、その恩恵を他の地域の舞踊ファンにまで及ぼしている。第二の「りゅーとぴあ」はいつ、どこの地に現われるのであろうか。金森氏との対話はまだまだ続いた。しかしそれを公表すると物議をかもすことになりかねない。このあたりに止めておくことにしよう。

 Noismのプリンシパルで副芸術監督の井関佐和子さんが書いた「Noism井関佐和子・未知なる道」という本が平凡社から出ている(2014年刊)。金森作品を踊る時の生の感覚をつぶさに記した内容は、Noism理解に必須のものと言ってよい。その本に彼女のサインを貰おうと思って本棚から出しておいたのだが、忘れて来てしまった。残念!

サポーターズ会報第29号

PROFILE  |  やまの はくだい

舞踊評論家。1936年(昭和11年)4月10日、東京生まれ。1959年3月、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。1957年より、新聞、雑誌等に、公演批評、作品解説等を書き、今日に至る。文化庁の文化審議会政策部会、同芸術祭、同芸術団体重点支援事業協力者会議、同人材育成支援事業協力者会議、日本芸術文化振興基金運営委員会等の委員を歴任。文化勲章、芸術選奨、朝日舞台芸術賞、橘秋子賞、服部智恵子賞、ニムラ舞踊賞等の選考、国内各地の舞踊コンクールの審査にあたる。舞踊学会、ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク、日本洋舞史研究会等に所属。日本洋舞史を舞踊家の証言で残す連続インタビュー企画《ダンス=人間史》の聞き手をつとめる。《舞踊批評塾》主宰。インターネット舞踊批評専門誌「ダンス・タイムズ」代表。舞踊関係者による《まよい句会》同人。2006年、永年の舞踊評論活動に対し、文化庁長官表彰を受ける。NoismサポーターズUnofficial会員。2021年(令和3年)2月5日永眠。享年84。

* * * * * *

*この玉稿は、前回再掲した金森さんとの対談内容を踏まえてお書きになられたもので、その対談と併せて、同じサポーターズ会報第29号に掲載されたものとなっています。稀代の舞踊評論家が見詰めたこの国の劇場文化と未来への期待は、舞踊家・演出振付家・劇場監督が見詰め、期待するところと正確に呼応するもので、今もなお、大いに示唆に富むものと言えると思います。前回と今回の全2回で、山野さん関係の文章を再掲することで、私たちの追悼の気持ちが少しく表現できていたらと思います。あと、山野さんがこの文章を書かれたあと、いずれかの機会に井関さん(と金森さん)からサインを貰えていたら、とも。蛇足でした。

(shin)

モスクワの『カルメン』写真特集♪

ゲリコンオペラ外観

ゲリコンオペラ外壁プレート

日程表

見えるかなぁ~?

エントランス

こちらもエントランス

エントランスカフェ

カフェレストラン

開場! 

学者役の奥野さんが既に舞台上に!

旅の学者メリメ役の奥野晃士さん♪

開演前と休憩中は撮影OKだそうです。

会場内…

客席の上の方に貴賓席があります。

もうすぐ開演!

だんだん混んできました。

ただいま休憩中。

ホセ、21日目の懲罰房。熊も見えるかな~?

休憩が終わりに近づき、左の出入り口の方、わかるでしょうか?ジプシーの娘たちが出てきました。

日本では開演前や休憩中に客席でガンを飛ばしていましたが、今回はステージ前のみで、この時だけでした。

ちなみに、ステージは新潟よりも高さと奥行きはあるようでしたが、幅が少し足りないようで、ステージ両脇の出入口からの登場退場もあり、面白かったです♪

プログラム

開くとロシア語でキャスト名が!

りゅーとぴあのロゴはそのまま。

こちら(現地レポ)も併せてどうぞ♪  (fullmoon)

モスクワの『カルメン』♪(現地レポ)

5月29日、チェーホフ国際演劇祭招聘、『カルメン』モスクワ公演初日!
新潟から駆けつけた一行4名で鑑賞しました♪
チケットは既にソールドアウトの大盛況!
そして拍手歓声、スタンディングオベーションの大成功で無事終演!!
よかったですよ〜♪

公演中も随所で拍手があり、見事な熱演に観客が引き込まれていました。
会場では、金森さん、山田さん、スタッフの上杉さん、堀川さんにお目にかかれました♪
私たち一行には、ライターの本間大樹さんが同行。新潟日報夕刊・おとなプラスに公演の様子等が掲載される予定です。
ほかに、BSN新潟放送からもテレビカメラを担いで3名、取材に来ていました。いろいろ楽しみですね♪
モスクワの空港でお見かけした、新潟市の飲食店・錦弥(きんや)のお二人にも、会場でご挨拶できました♪

会場名は現地では、「ゲリコン・オペラ」と発音するそうです。
カジュアルな服装の方が多いですが、綺麗なドレス姿の女性も結構多数いらっしゃいました!
会場も一部改装したのか、外壁や、エントランス等、とてもきれいでした。クロークに行く階段まわりのデザインも美しくて斬新。好印象の会場でした♪

私たち一行にはロシア人の女性が案内に付いてくださった(この件の詳細は後日)のですが、公演をご覧になって大興奮!観る前と観たあとでは顔つきが変わっていました。 とてもよかった、面白かった、凄かった、カルメンは凄く色気があった、と話されていました♪
本間大樹さんはカルメンを観るのは初めてだそうですが、何度か見ている3名も、また新たな驚きと美しさ、華やかさに感動しました。

観客の反応で面白かったのは、ドロッテがロシア語で[休憩]と書いたカードを出すところ。笑いと拍手が起きました。この場面は日本でも同じなので想像できましたが、もうひとつは闘牛士の場面です。天井から吊るされている牛が落下して闘牛士が死ぬシーン。牛が落ちた途端に会場は大爆笑、ヤンヤの大拍手! 日本では笑いが出ることもたまにはありましたが、ほんの少しでした。
そしてすぐに次の深刻な場面になるのですが、この反応に金森さんは「してやったり!」と思ったことでしょう。

最後、いつが終わりかわからないシーンでは、その都度拍手が起こり、カーテンコールも長く続きました。ちなみに、字幕はステージ両サイドの壁に二ヶ所。公演の小パンフレットは200ルーブル(約400円)でした。

モスクワ『カルメン』大成功の喜び、そして興奮と感動を胸に、ホテルへの帰途につきました。
2日目、3日目の公演も大成功間違いなし!祈念いたします。
まだまだ書き足りませんが、まずはこのへんで♪

From Russia with Love!

こちら(写真特集)も併せてどうぞ♪  (fullmoon)

速報!劇的舞踊『カルメン』にモスクワ熱狂!

モスクワでの劇的舞踊『カルメン』初日の幕が上がり、終演後の劇場に圧倒的な熱狂と興奮をもたらした様子が届いて参りました。さもありなん♪

Noism officialによるインスタグラムの動画です。

こちらもNoism officialによるツイッターです。

そして、金森さんのツイートもご覧ください。

新潟市のNoism、そして日本のNoism。なんと誇らしいことでしょうか!
このあと、現地で初日をご覧になったfullmoonさんのレポートで詳細をお知らせする予定です。ご期待ください。 (shin)

目に贅沢なご褒美-劇的舞踊『カルメン』2019 ver.公開リハ(2019/05/18)

気温25℃を越えた新潟市は、うららかを通り越して、暑くさえ感じられるほど陽気の良い皐月の土曜日。りゅーとぴあ・スタジオBにて、劇的舞踊『カルメン』モスクワ公演に向け、活動支援者を対象とした2度目の公開リハーサルを観てきました。この日はSPACの奥野さんも加わったフルキャストでの通し稽古で、本番さながらに10分間の休憩を挟んで、全篇を見せて貰いました。

いざ、あの世界へ♪

前回、1度目のリハ(5/12)については、ご覧になったacoさんがコメント欄にレポを書いてくれていますが、その言葉の端々から興奮、陶酔、感動が読み取れましたし、もう期待を膨らませるだけ膨らまして出掛けて行った訳です。
そしてそれは裏切られることなどあろう筈がありません。申し込み先着20名、その目と鼻の先ギリギリ、数センチのところまで出てきて展開される劇的舞踊は、観ているこちら側がドギマギするくらいのド迫力。

衣裳や装置の多くは仮のものだったり、幾度か重要な映像が投影されることになる中央のスクリーンがなかったりと、実際の公演との違いこそありますが、代わりに、見立てて踊る稽古の雰囲気が楽しめたり、本番ではスクリーンの背後にいて、不可視であるべき実演家の待機する仕草や準備動作がそのまま観られたりと、いつもながら、レアな楽しみ方には事欠きませんでした。出番以外でも、終始、私たちの視線に晒され続ける実演家は大変だろうと思ったりもする訳です。一言で言うなら、もう、目には贅沢なご褒美が過ぎる、そんな感じの2時間で。

先ず何といっても、音楽がエモい。あれが響くともう一気にそこはスペイン。記憶が召喚され、かつて見た舞台の印象との偏差を満喫させて貰いました。「このキャスティング、また違った味わいがあって楽しい」とか、「アレがああなって、こうなるんだよな、うん」でも時々、「ああ、そうだったのか」と今更ながら気付くこともあったりして、Noismの「古典」としてこの先も繰り返し観ていきたいという思いを強くしました。目を閉じるまでもなく、自然と目に入ってくる光景の「やや上方あたりに」(!)今日観た踊りのあの場面やこの場面が浮かんでくるような錯覚を伴いながら、情緒を揺さぶる音楽たちが今も脳内でリピート再生されているくらいです。

今回の2019ver.キャスティングは、以下のとおりです。
カルメン 野性の女: 井関佐和子
ホセ 理性の男: 中川賢
ミカエラ 許嫁の女: 井本星那
スニガ 権威の男: 林田海里
リュカス 我欲の男: ジョフォア・ポプラヴスキー
ロンガ 同郷の男: チャン・シャンユー
ドロッテ 謎の老婆: 池ヶ谷奏
メルセデス 異父の姉: 浅海侑加
フラスキータ 異父の妹: 鳥羽絢美
マヌエリータ 仇敵の女: 西岡ひなの
ガルシア 極道の男: カイ・トミオカ
兵隊の男たち: チャーリー・リャン、カナール・ミラン・ハジメ
ジプシーの男たち: 三好綾音、池田穂乃香
街娘たち/ジプシーの女たち: 西澤真耶、片山夏波、門山楓、杉野可林、長澤マリーヤ
学者 博識の老人: 奥野晃士(SPAC)

リハのあいだ中、キャスト全員の熱演に圧倒されまくりでしたが、個人的には、ジョフォアさんの「闘牛士」、そして西岡さん演じる「敵役」が強く印象に残りました。そして、そうです、もうひとつ。お約束の「ホセ、帰ってきて~~~!」(笑) ご覧になった皆さまはどんな印象をもたれましたか。

で、メンバーは来週5月24日に東京を経由して露国に向かう予定なのだそうです。きっとかの地の演劇祭でも目の肥えた観客を魅了し尽くしてしまうだろうことを改めて確信いたしました。大きな拍手に包まれたカーテンコールすら今から既に幻視できます。GO! Noism! GO!!

(shin)

活動支援会員限定『カルメン』公開リハ、コメント求む!

以下の通り、Noism劇的舞踊『カルメン』モスクワ公演に向けた 公開リハーサルが迫って参りました。

日時A:2019年5月12日(日)12:00~14:00  
日時B:2019年5月18日(土)12:00~14:00  
会場:りゅーとぴあ  新潟市民芸術文化会館〈スタジオB〉  

昨夕、両日程とも鑑賞定員に達したとの知らせがあり、 喜ばしい反面、1度しか観る機会がないのがやや残念でもあります。 でも、それは仕様のないことですね、ハイ。

皆さまは申し込まれましたでしょうか。 どちらの回をご覧になられますか。 これを書いている私は「日時B」に参ります。

そこで、皆さまへのお願いです。 どちらの回も、ご覧になられた皆様からのコメントをお寄せいただきたいと存じます。

「日時A」(5/12)につきましては、この記事へのコメントというかたちでお願いしたいと思います。(折から、G20新潟農業大臣会合開催中でもあり、新潟市内は交通渋滞も予想されます。こちらもご覧いただき、お時間に余裕をもってお出掛けください。)

「日時B」(5/18)に関しましては、私の方でレポをあげる予定でおりますので、 そちらへコメントを頂けましたら幸いです。

モスクワ公演にむけて弾みがつきますよう、 多数のコメントを頂戴出来たらと思う次第です。 何分宜しくお願い致します。 (shin)