前日の朝、白いものもちらついた新潟市中央区でしたが、霜月晦日は時折、薄日も射す曇天。そんな2019年11月30日(土)12時30分、りゅーとぴあ・スタジオBに活動支援会員対象の公開リハーサル(A日程)を観に行ってきました。
この日、見せていただいたのはDouble Bill公演の演目のうち、森優貴さんによる『Farben』から、主にscene 4とそこに繋がるscene 3とのことでした。
「私がダンスを始めた頃」⑫⑬でご紹介した初お目見えのタイロンさん、そして「I❤BRIT」Tシャツを着たスティーヴンさんを含むNoism1メンバーに、Noism0所属となった井関さんも出演する作品を、森さんの指示のもと稽古している、まさにその現場に居合わせるレアな機会でした。
先ず、全メンバー出演(?)のscene 4から。ピアノと弦による楽の音。前景で池ヶ谷さんとタイロンさんが踊るパートから始まり、やがて池ヶ谷さんと井本さんのデュオへ。更に、様々な小道具も数多く登場するなか、刻々とその「中心」を入れ替えながら、徐々にフォーカスは鳥羽さんへと移行していきました。走る鳥羽さん。この部分、森さんは「様々な記憶の断片」「色彩が立ち現れてくる」「ノスタルジー」などの言葉でイメージを語ってくれました。
そしてそれに先行するscene 3。ここは主に井関さんとジョフォアさんのデュエットが中心となるらしく、その背景に鳥羽さんがいるもののようでした。
観た印象を一言で表現するならば、疾走となるでしょうか。フロア狭しと動き、否、走り回るメンバーたち。相当な運動量に滴り落ちる汗。
○○さん、○○ちゃんなど、親しみの感じられる呼び方もする森さんとそう呼ばれる舞踊家たち。両者によって、この日に至るまでに既にあらかた共有されていた作品の「祖型」。それが傍らで自らも動いて示す森さんの身体と、その都度細かく出される関西弁と英語を使った指示で、次々に書き換えられ、更新されていきました。
「最適解」を模索して、やりとりしながら、随所に新たな動きを試してみたりすることも含めて、その様子はあたかも素描に次々、「色(Farben)」が足され、作品全体が彩られていくかのように感じられる光景で、実際、森さんも「It got much better! Much more colorful!(ずっと良くなった!色彩豊かになった!)」と言葉かけを行っていました。
更に言えば、これまでNoismでは目にしたことのないような動きも多く、作品の枠を越えて、舞踊家たちに「色(Farben)」が加えられていくことになるのだろうことも確信されました。その意味では「新生Noism」にふさわしい公演になること請け合いです。
予定された公開時間を5分ほど超過した頃、熱の入った稽古がちょうど一段落を迎え、そこで初めて時間に気付いた森さん、「誰も止めてくれなかったから」。そのタイミングでこの日初めて姿を見せた金森さんに「止めないからさ」と混ぜ返されて、公開リハーサルは終了しました。
来週12月5日には劇場での公開リハーサル(B日程)もありますし、世界初演となる公演まで2週間を切りました。グレー、或いは白といった単色の新潟に、一足早いクリスマスツリーのように、鮮やかな「色(Farben)」を重ねる新作公演のチケットは只今、好評発売中。どんな色に染め上げてくれるのか、その日が待ち遠しい限りです♪
(shin)
shinさま
どうもありがとうございました!
今日のリハ、まさしく疾走!でしたね!
あんなに走って動いて、メンバーは大丈夫なのでしょうか??
井関さんとジョフォアさんのデュエットはしっとりとしていて、超絶技巧の見せ場もありましたね♪
森優貴さんはご自分のはっきりとしたイメージを迷いなく踊り手に伝える人と思いました。
ご本人が踊る姿も見たいものです。
そして、金森さんの新作「シネマとダンス―3つの小品」も超 楽しみです♪
12/5にメディア公開リハーサルがあります。
活動支援会員の方もご覧になれますので、ぜひどうぞ!
発売中!ダンスマガジン1月号、Noism関係6ページも!
そして利賀村の あの公演の評も別途1ページ!
1,700円、購入しましたよ~♪
そして、月刊ウインド12月号!
裏表紙はダブルビル公演チラシそのもの!
そして、「Noismほぼ1日密着レポート+森優貴インタビュー」見開き2ページ!
久志田渉さん、ありがとう♪
2ページに収めるのが大変だったそうですよ。
そして、リレーコラム Voice of Noism 、
新シリーズ「新潟と私」、池ヶ谷奏さん♪
「新潟と私」はサポーターズのメルマガでもやろうと思っていたのですが・・・先を越されてしまった~。。。
月刊ウインドは209円。
ダンスマガジンと併せてどうぞお買い求めくださいね♪
(fullmoon)
fullmoon さま
コメント並びに情報提供、有難うございました。
この日拝見した森さんのスタイルで印象的だったのが、
「あかん」やら「段々楽しくなってきたんちゃう?」等々
あまりどぎつくない関西弁も交えつつ、
時折、自ら作品のなかに飛び込んでいっては行われる、
鏡の効果も利用した「振り付け(振り移し)」。
その様子は、久志田さんが取材してまとめられた
「月刊ウインド12月号」掲載のインタビュー記事と併せますと、
ますます森さんの個性が立体的に浮かび上がってくるようです。
「月刊ウインド」、必読です。
それとは別にもうひとつ、個人的に想起したものがありました。
TBS系列で放送中の人気ドラマ・日曜劇場『グランメゾン東京』。
木村拓哉演ずるカリスマフレンチシェフ・尾花夏樹が、
心から彼を尊敬し、信頼する周囲の面々とともに
「三つ星」レストランを目指して、
試行錯誤を重ねながら、
「素材」を活かした「最高の料理」を創り出そうとするドラマ。
毎回、イメージを皿の上に具現化しようとする渾身の格闘。
特に、前回放送分に出てきた「俺たちが本気で考えた料理、真似できる訳ねぇだろ!」という胸熱のセリフなどを思い出させられていたような次第です。
森優貴×Noismが創り出す「最高の料理」。
それは世界をアッと言わせる「三つ星」レストランの味となる筈。
今からワクワクが止まりません。
(shin)