壮大!『セレネ、あるいは黄昏の歌』活動支援会員/メディア向け公開リハーサル♪

2024年5月8日(水)、午前中はまだまだ雨もよい。徐々に曇りになってきているとはいえ、例年のこの時期の服装では寒くてかなわないといった気温の低さ。それにも拘らず、気持ちを昂ぶらせて、目的地・りゅーとぴあへと向かったことはおわかり頂けるものと思います。

10日後に迫る「黒部シアター2024春」に向けて開催された、Noism0+Noism1『セレネ、あるいは黄昏の歌』Noism活動支援会員/メディア向け公開リハーサルを観てきた訳です。

この日の公開リハーサルの会場は、昨年の『セレネ、あるいはマレビトの歌』の公開リハーサルのときと同様に、〈劇場舞台上〉ですから、その非日常感たるや、もう稀なる機会と言えます。

定刻の12:10に受付を済ませると、ホワイエまで通され、そこで入場を待ち、その後、〈劇場舞台上〉に設えられた席へと進みました。

12:30、金森さんの「いいな、ハイ、じゃあ始めましょう」の言葉があり、鳥のさえずりが聞こえてきましたから、マックス・リヒターの『シャドウ』から始まったのではなかったかと思われます。

みな「白」色ながら、一人ひとり異なる衣裳を身に纏った14人。勿論、井関さんと山田さん(Noism0)も含まれますが、Noism2リハーサル監督も兼ねる浅海侑加さん(久し振りに目一杯踊ってくれていて、嬉しい気持ちで見詰めました。)とNoism1準メンバーの兼述育見さん、そして、Noism2の男性メンバー・松永樹志さんが出演しています。

ややあって、全米桜祭りでのワシントンバレエ団『SAKURA』の印象も新しい「リコンポーズ」されたヴィヴァルディの『スプリング(春)』(マックス・リヒター)が聞こえてきて、その春めく様子から、訪れては行く季節の巡りが踊られ始めます。

しかし、そこは金森さん。その「季節の巡り」も、決して日本的な「花鳥風月」の風流みたいなものではなく、もっとダイナミックな生命の営みとも呼ぶべきものです。そしてそこに身を置く人間。喜怒哀楽も正も邪も全て包含したうえで、どこへどう進んでいくのか見通せない舞踊の連打に見舞われることでしょう。おっと、あぶない、書き過ぎ、書き過ぎ。これ以上は書けません。

たっぷり、じっくり55分。13:25、余韻を引き摺るマックス・リヒターの音楽、それも消え入ります…。

「オーケー!」と金森さん。私たちの前に進み出ると、「ハイ、まあ、これが最新作でございます。今回はこれをもって黒部第2弾行って参ります。本日はどうも有難うございました。そして日頃よりご支援頂き、有難うございます」とご挨拶されて、この日の公開リハーサルは終わりました。

『25%のヴィヴァルディ』 Recomposed by マックス・リヒター*

(*註: 「25%」…原曲の75%にあたる素材を捨て、残りの25%の素材に基づきながら新たに楽譜を書き下ろし、ヴァイオリン独奏と室内アンサンブルで演奏可能な“新作”を完成させた、とのこと。)

『セレネ、あるいは黄昏の歌』、極めてスケールの大きな「季節の巡り」の只中に「人間とは何か」を捉えようとする作品です。そして、更に、前沢ガーデン野外ステージのランドスケープに嵌めてみたときのスケールアップも含めたならば、空恐ろしいことになるのではないかと、もう「ズキズキワクワク」が止まりません。チケットはチケットぴあ他にて絶賛発売中。5月18日(土)、19日(日)、必見です。お見逃しなく!

(shin)

「壮大!『セレネ、あるいは黄昏の歌』活動支援会員/メディア向け公開リハーサル♪」への2件のフィードバック

  1. shinさま
    公開リハ素晴らしかったですね!
    感動しました。

    黒部での昨年からの1年間を糧に、前沢ガーデンでの更なる輝かしい舞台が楽しみでなりません✨
    そしてそれは新潟・埼玉「Amomentof」公演でも輝きを増すことでしょう!
    金森さんの天才と井関さんのオーラにますます感じ入りました。
    そしてメンバーの舞踊への献身にも!

    四季の巡り、祈り、野生、御し難い自然の力、人間の営み、
    そして異界との触れ合いをも想起させる素晴らしい公開リハーサルでした。
    ありがとうございました。
    (fullmoon)

    1. fullmoon さま
      凄かったですね、約55分間、途切れることなく。
      それは同時に踊る者にとって、とてもキツイ作品だということですよね、間違いなく。
      かつての諸作で見覚えのある「振り」にニヤリとしたりしながらも、同時に、これまで以上に感情を掻きむしられるような強烈さもあったりで、ゆったり安閑と見ていることなど許されません。
      人間の善悪の彼岸にある悠然たる自然、逆に、その掌中にて苦悩しながら生きるほかない人間。
      そのような視座から繰り出された作品に対し、「壮大」の語を用いてみましたが、まだまだもっと適切な言葉を探し求めなければならないように思っているような次第です。そんな意味からも、(私は土曜日だけですが、)前沢ガーデン屋外ステージに臨む日への期待は募るばかりです。
      極めて刺激的な公開リハーサルでした。
      (shin)

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