「新レジデンシャル制度」12/3会見続報、これで制度設計は充分なのか?

前日(12/3)に開かれた「新レジデンシャル制度」に関する会見、それを報じるニュース動画を次々追ったのは私ひとりではなかったでしょう。しかし、そのどれもが「新制度」の骨格を撫ぜる程度のものに終始していた印象で、何かモヤモヤしたものが残る気がしたのも事実です。

明けて12月4日、今度は紙媒体が報じる番です。コンビニへ行って、何紙か買ってきましたが、件の記事を載せていたのは新潟日報と朝日新聞の2紙だったでしょうか。

でも、その論調は2紙で異なる感じで、色々読んでスッキリしたかったというのに、モヤモヤの解消には至らなかったような塩梅です。

少し、ご紹介しましょう。先ずは「新制度」の全体像を扱った新潟日報から。

2021年12月4日付け新潟日報朝刊

「任期5年『成果出す』」の見出しの下、カラー写真入りで4段の記事を掲載し、この度の「新制度」に至る迄の経緯と今後の展開が、金森さんの決意を軸に纏められています。

こちらの記事で気になる箇所としては、先ず、「ノイズム発足当時から制度設計自体が不十分だったとの指摘があがった」であり、次いで、「金森さんは、新制度について、個人的に思う部分はあるとしながらも」であり、「『10年と考えると中途半端』などと述べ」や「ノイズムイコール金森穣というのを脱却したい」などの金森さんの言葉が挙げられるでしょう。

次に、朝日新聞からです。こちらは書き方からもNoismとの接点が薄い記者の手になる記事のようです。

2021年12月4日付け朝日新聞

こちらで特に気にかかる箇所は、勿論、「任期後に退任する可能性もあることを示唆した」の部分ですが、これは金森さんが常々口にする「劇場文化100年構想」よりも「新制度」の字面が抱かせる印象を重く捉えた結果かと思われます。しかし、実際、会見場にいなかった者としては、そうしたニュアンスの判断も根拠に乏しいものと言わざるを得ないのがツラいところです。

昨日からの各種報道で、残念に思うことのひとつに、紹介されているのが、金森さんの言葉だけで、あとのふたり、つまり、中原新潟市長と(朝日新聞だけを読むなら、同席したことも定かではなくなる)堀内りゅーとぴあ支配人の言葉がまったくスルーされていることもあります。「活動目標・基本方針の設定」を行い、「市の施策への有効活用」を果たすことが目される新潟市の首長と、「制度に基づくレジデンシャル事業の実施」主体であるりゅーとぴあの支配人は何も語らなかったのでしょうか。それともニュースバリューのある言葉は一切、口にしなかったのでしょうか。いずれにしても、物足りなさしかありません。こんな有様で「新制度」の制度設計は充分だと言い切れるのでしょうか。まったく何もわからない、そんな気持ちになるばかりです。

そんなあたりが、金森さんの「個人的に思う部分はある」となったのでしょう。5年後、或いは10年後、市がコミットする文化の成熟が否応なく途絶えてしまう制度設計のどこが望ましいものと言えるのでしょうか。これまでも、これからも極めて豊穣なかたちで持続可能な筈の金森さんとNoism、17年間に渡って育まれてきた「新潟モデル」とも呼ぶべきものをいとも簡単に捨て去る「新制度」の理はどこに見出せるというのでしょうか。「文化」の営みに照らして、キチンと語って欲しかったところです。

今後も金森さんに全幅の信頼を寄せて、同じものを見詰めて歩んでいこうと思うのですが、それこそまったく検証もなされていない「新制度」の枠組みに関しては、見直しや修正が必要だと言う声はあげ続けていこうと思います。

(shin)

「「新レジデンシャル制度」12/3会見続報、これで制度設計は充分なのか?」への3件のフィードバック

  1. shinさま
    新聞報道について他、諸々ありがとうございました!
    確かに記者会見に参加許可が出なかったのは残念でした。
    その場のニュアンスはわかりませんが、注目度の高さがうかがえますね。

    見切り発車とも言える、今回の新制度発動に対して、修正の声を挙げ続けなければいけないという思いはshinさんと同じです。
    はりきっていきましょう!!
    (fullmoon)

    1. fullmoon さま
      コメント有難うございました。
      見切り発車もいいところですよね。
      では、何がしたいのか。何を目指すのか。皆目わかりません。
      しかし、金森さんと同じヴィジョンを追いながらこの道を行くしかないのですね。
      金森さんのツイートへのリンクを貼っておきます。
      12/3会見後のツイート
      12/4会見翌日のツイート
      サポーターズとしましても、まず5年間、「アウトカム」がマックスになるようサポートしていくしかないですものね。
      (shin)

  2. 皆さま
    時はちょうど国際交流基金による『春の祭典』&『残影の庭』の無料配信が始まり、心はワクワクしているような案配だったというのに、目にしたのは何とも気掛かりな金森さんのツイート。3月21日のことです。
    https://twitter.com/jokanamori/status/1505833438070591499?t=nzIWIO8GJWgtxkWOjso7iw&s=19
    やはり、というか何というか。これを目にしたとき以来の暗然とした気分といったら。「新レジデンシャル制度」に纏わる当初からの曖昧さ、その危うさが露呈してきた感が否めません。「新制度」は来シーズンからのものとは言い条、明確化された「役割分担」で市側が担うと位置付けられた「市の施策への有効活用」の気配は一向感じられません。私だけですか。まあ、「来シーズンから」ってことなんですけれど。それでも、…。

    でもそれでも、明けて今日(3/22)のツイートでは、金森さん、
    https://twitter.com/jokanamori/status/1506213176903442434?t=kbIRjY9Z0rePSXawwNt9nQ&s=19
    信条とする粘り強さで、「劇場文化100年構想」というヴィジョンの実現に向けた突破力を発揮していってくれる筈と信じさせてくれるもくれましたし、「感謝」という言葉にはホント涙腺にくるものがありました。
    常に身を以て、芸術への献身を示す金森さんの誠実さに、市側も誠実な対応が望まれます。
    (shin)

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