「チェーホフ国際演劇祭」への3度目の招聘、劇的舞踊『カルメン』♪

一昨日(11/3)、井関さんのお誕生日に、
またまた大きなニュースが飛び込んできましたね。
来年5月~7月、ロシア・モスクワで開催される
「チェーホフ国際演劇祭2019」に、
今度は劇的舞踊『カルメン』が招聘されたとのこと。(5/29,30,31)
誠に喜ばしく、誇らしい限りですね。

それを報じるNoism Web Site「NEWS」に貼られた同演劇祭ウェブサイトへの
リンクを見てみますと、
演目の『カルメン』のところに、
英語でNoism及び金森さんの紹介もなされていて、
先ずNoismは、「Noism Company (Niigata)」とされ、
全世界に向けて、「新潟」の文字が発信されていますし、
金森さんについては、「Jo Kanamori is called “The pioneer of Japanese dance”
and “The Jewel of the Japanese dance world.”」と、
「日本のダンスの先駆者」「日本ダンス界の宝石」とされているのを
目にすることになります。
加えて、金森さんの創作に関しても、「しばしば様々な批評を集めながらも、
常に成功裡に迎えられている」と記されていて、
NoismのNoismらしさ、或いは、Noismたる所以が明瞭に示された紹介になっています。
(His productions often are getting different reviews
but are having the constant success of the audience.)
そうした金森さんとカンパニーを抱える新潟市、何とも誇らしいではありませんか!

また、ロシア国内で放送されたニュース番組(11/1)動画へのリンクからは、
4分半弱の動画後半部、3’43″あたりからNoismの『カルメン』が
取り上げられているのを見ることが出来ます。

今月に控えるサンクトペテルブルク「プティパ祭」での『ラ・バヤデール』公演に引き続き、
来春にはモスクワ「チェーホフ国際演劇祭」に『カルメン』で3度目の招きを受けるNoism。
まさに世界中から一目置かれる地歩を築き、今日に至っていることは言うに及びません。
充実のNoism「15年目」をともに祝福すると同時に、
更に「その先」へと歩を進めるNoismをともに観続けていかなければ、
との思いは強まるばかりです。

世界中がNoismを熱望しています。

Noism発足以来初めて迎える市長交代期を間に挟んで後も、
「新市長とともに歩むNoism」でなければならない訳です。
皆さまからの更なるお力添えを声を大にしてお願いする次第です。
この先も、ともにNoismを支えてまいりましょう。

同日夜の金森さんのツイートもご覧ください。
(shin)

『ラ・バヤデール』、活動支援会員対象・公開リハーサル正式決定!露国は遠くても、新潟市なら…

皆さま、待ちに待った朗報が届きました。
劇的舞踊『ラ・バヤデール -幻の国』を新潟市で観るチャンスです。
サンクトペテルブルグに招聘された劇的舞踊の
公開リハーサル
が正式にアナウンスされました。
日時は、2018年11月17日(土)12:00~14:00。会場は新潟市・りゅーとぴあのスタジオB。
公開リハーサルは、本番の舞台とは違って、
クリエイションの様子を観るという点で
かなりレアな機会です。
但し、残念なことに、今回はスペースの都合上、サポーターズは対象外。(涙)
(寄付会員も対象外です。)
観られるのは活動支援会員のみとこれまたレアの上にレア。
かの地での11/21公演を間近に控えた、まさに直前の週末。
更に新しいメンバーのパフォーマンスを初めて観る機会でもあります。
申し込み締め切りは11/15。(私は速攻申し込みました。)
露国は遠くても、新潟市なら…。
この機会に是非、Noism活動支援会員(一口1万円)になって頂けたらと思うものです。
なお、12/5までに会員となられた場合、
「Noismメモパッド(一筆箋)』のプレゼントもあるので、この機は逃せませんね。
そして今後のNoismの活動を一緒に支えていきましょう。
ご検討下さい。

明日(10/7)は大阪市・山本能楽堂での「能とノイズム」の日。
台風の影響がないといいですね。
お近くの方は是非お運びください。
そして、ご覧になられたご感想などお寄せいただけましたら幸いです。
(shin)

井関佐和子さん ニムラ舞踊賞受賞! Noismサポーターズ会報34号 &  さわさわ会 会報誌vol.5 発行

井関佐和子さんが、第38回ニムラ舞踊賞を受賞!

おめでとうございます!!

そして、ロミジュリ公演、いよいよ明日開幕!!

ドキドキ、ワクワク、ソワソワ・・・

公演に合わせ、サポーターズ新会報と、さわさわ会 新会報誌を発行し、会員の皆様にお送りしました。

各公演会場でも折込配布予定です。
どうぞお楽しみに♪

11月には『ラ・バヤデール-幻の国』が、ロシア・サンクトペテルブルクのプティパ生誕200年記念フェスティバルに招聘されています♪

目出度い続きのNoism!

うれしいですね!!
(fullmoon)

駐ルーマニア・フィンランド大使からNoismブカレスト公演のご感想をいただきました!


「終演後に懇談する井関佐和子さんと大使」

Noism1公演、いよいよ来週末開幕となりました。どうぞご覧くださいね!
予告映像:https://youtu.be/beiXJ1gdAH8 

さて、ブカレストで『ラ・バヤデール-幻の国』をご覧になられた、駐ルーマニアのフィンランド大使の公演ご感想です。
英文に続き、日本語訳があります。

Päivi Pohjanheimo
ambassador of Finland in Bucharest

I was led into a Nation of Illusion by the masterous direction of Jo Kanamori. The setting and costumes made this imaginary country resemble an Asian country. The impressive last scene of the destruction reflected something bigger, a collapse of something universally shared by us all.

Noism is an overwhelmingly gifted group, the main dancers with most sensitive and most powerful expression. Ms. Sawako Iseki performed Miran’s role with incredible lightness and intensitivity. She was able to make all the audience to breathe and feel Miran’s desperate love story.

After the performance I was happy to greet Ms. Sawako. To our surprise we have friends in common: Arigato, Hitoshi! And Arigato, Noism for this moving experience!

Noism版ラ・バヤデールを観て

駐ルーマニア・フィンランド大使
ペイヴィ・ポッホヤンヘイモ

金森穣の巨匠の風格のある演出によって、私は幻の国に導かれました。舞台装置と衣装によって、この想像上の国はアジアのある国ように見えます。しかし、最後の破壊される場面は、何かもっと大きな事態を反映していて深い感動に捉われました。何かが崩壊するということは、私たちが誰でも至るところで共有しているのです。

Noismは圧倒的に才能に恵まれた集団で、主役のダンサーはとても繊細でかつ力強い表現をしていました。ミラン役の井関佐和子は、信じられないほど軽やかかつ強く踊りました。彼女のおかげで、観客全員はミランの絶望的な愛の物語を吹き込まれ、感じたのです。

終演後に、井関佐和子さんに挨拶をすることができました。井関さんと私には共通の友人がいてびっくりしました。この感動をもたらしてくれたNoismに「ありがとう」と言いたい。

(翻訳:寺尾 仁)

ご感想うれしいですね♪
どうもありがとうございます。
文中の「共通の友人」というのはNoismサポーターズUnofficial会員の方です。
次のサポーターズ会報31号にご感想を掲載したかったのですが、編集に間に合わなかったので、とりいそぎブログ掲載しました。
もう少し長いご感想を32号に掲載予定です。どうぞお楽しみに♪

ルーマニア公演については、報告会の様子がブログ、la dolce vita:http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2017/05/noism-2a37.html に詳しく載っています。
こちらもぜひご覧くださいね。
(fullmoon)

ブカレスト公演直前公開リハーサルを観てきました♪

3月25日(土)正午、
漸く「遅い春」の到来を思わせる日差しは「マランシュ帝国」ならぬ、新潟市。
りゅーとぴあ・スタジオBを会場にして、
活動支援会員対象、定員15名(申込先着順)のみ観覧可という
ブカレスト公演直前公開リハーサルがあり、途中15分の休憩を挟んで、
劇的舞踊『ラ・バヤデール -幻の国』全編を通して見るという光栄に浴しました。

いつもお見かけする顔、顔、そして顔。
みんな頑張って申し込んだのだなぁ、と感心することしきり。

来月には市内でも熊川哲也 Kバレエ カンパニーの『ラ・バヤデール in Cinema』の
公開(2週間限定)予定があり、
映画館での予告編で、ミンクスの音楽を耳にしていた折も折、
私たちサポーターにとっては、こちらこそが大本命。
このNoism版『ラ・バヤデール』に魅せられた、
「やまいだれに隠れる」と書く「癮(いん)」の身には、
この日の公開リハはまさに「劇的」舞踊だった訳です。

一部、衣裳を纏って踊る舞踊家も含まれていましたが、
多くは普段の練習着姿。
各舞踊家の好みや趣味なども垣間見えて、その点でも楽しめました。
セットの慰霊碑や小道具も、既にブカレストなのかもしれません。
とてもレア度の高いものを見せて貰いました。
なにしろ、スタジオBの鏡に沿って一列に並べられたわずか15脚の椅子にかけて、
息遣いも聴き取れるほどの至近距離から観れたのですから、
こんなに贅沢なこともそうはないはずです。
「活動支援をしていて良かった」、そう思いながら、目を凝らしました。
(支援の寄附金も「寄附金等特別控除」が受けられますし。(笑))

「ムラカミ」を演じる貴島さんの張りのある声でリハーサルは始まり、
私たちの膝小僧を掠めて、貴島さんが通り、
石原さんが、中川さんが、そして井関さんが踊っていたのです。

この日、大僧正ガルシン役の奥野さんは不在で、
私たちと並んで腰掛けていた山田勇気さんがガルシンの台詞を読み上げていたほか、
第1部、婚約式へ至るくだりには、台詞も少し足されていて、
ミランを始末しようと企む「特務機関」の意図が鮮明になっていましたし、
カリオン族のヨンファを池ヶ谷さんが、
メンガイ族の少年を浅海さんが踊るなど、
キャストにも入れ替えが有ったりして、
新鮮な気持ちで興味深く見詰めました。

そして、たきいさんの品のあるフイシェンや、
バートルを案ずる幼馴染みアルダル役のチェン・リンイさんの
役になり切った、まさに迫真の、素敵な舞踊を、
再び、あんなに間近に見れたことにも感激しました。

やはり名作です、こちら。
見とれてしまいました。
ブカレストはチケット完売とか。
膨れあがったフルハウスの劇場で、かの地の観客を魅了すること必至。
聞こえてくる評判が楽しみですね。

ルーマニアまで駆けつけてご覧になられる方々、
誇らしい思いを胸に、くれぐれも楽しんで来てください。
報告をお待ちしております。
対する、「国内待機組」は、本日よりチケットの一般発売が始まった
Noism1のダブルビル公演を、
ワクワク、気もそぞろに待つことと致しましょう。 (shin)

Noism1公演 新作『Liebestod-愛の死』/レパートリー『Painted Desert』 チケット発売もうすぐ!(公演に合わせ、5/27サポーターズ懇親会 6/4さわさわ会さいたま懇親会 開催!)  劇的舞踊『ラ・バヤデール-幻の国』ルーマニア・ブカレスト公演 直前公開リハーサル(活動支援会員対象) 

『マッチ売りの話』+『passacaglia』の公式公演レポートがオフィシャルサイトに掲載されましたね。http://noism.jp/reports/n1_mp_report_2017/

また、3/5には高校ダンス部の選抜メンバーを対象としたNoism1ワークショップが開催されたそうで、マッチ売り+パッサカリア公演終了後も忙しい日々のようです。
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20170306311216.html

そして、井関佐和子さんのブログ、3/13アップ!
坂口安吾「桜の森の満開の下」朗読会は私も行きました♪
新作のクリエイションについても書かれています。
http://www.niigata-nippo.co.jp/sp/more-ct/blog/iseki/2017/03/062899.html

5月・6月の公演、金森監督の新作は、ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」にインスパイアされた『Liebestod-愛の死』。究極の愛のデュオを創作。振付家としての原点に立ち返り、音楽と舞踊家と共に真正面から挑む、渾身の愛のデュオ。

演出振付:金森穣
衣裳:宮前義之(ISSEY MIYAKE)
音楽:R.ワーグナー《トリスタンとイゾルデ》よりPrelude & Liebestod
出演:井関佐和子、吉﨑裕哉

そして、山田勇気さんの代表作『Painted Desert』。Noism2に振付けた作品をNoism1メンバーがいかに踊るのか。

演出振付:山田勇気
衣裳:山田志麻  
映像:遠藤龍
出演:中川賢、石原悠子、池ヶ谷奏、リン・シーピン、浅海侑加、チャン・シャンユー、坂田尚也、井本星那(準メンバー)

出演メンバーが分かれるのもびっくり! どんどん妄想が膨らむ2作品、いよいよ来週チケット発売開始です!

新作『Liebestod-愛の死』/レパートリー『Painted Desert』

【新潟公演】
日時:2017年5月26日(金)19:00、 27日(土)17:00、 28日(土)15:00
会場:りゅーとぴあ 劇場

チケット
3/25(土)一般発売開始
3/23(木)N-PAC mate(りゅーとぴあ友の会)先行発売

入場料
一般 S席 4,000円、A席 3,000円
U25 S席 3,200円、A席 2,400円(全席指定)

取扱い ▸りゅーとぴあ(窓口・電話・オンライン)
 チケット専用ダイヤル 025-224-5521(11:00-19:00、休館日除く)
 オンライン・チケット http://www.ticket.ne.jp/ryutopiaticket/
▸イープラス http://eplus.jp/(PC・MB共通)

公演に合わせ、サポーターズ懇親会 開催!

日時:2017年5月27日(土)公演・アフタートーク終了後19:30頃~
会場:Orient Italian Iry(オリエントイタリアンイリィ)新潟市中央区西堀前通一番町694
https://www.hotpepper.jp/strJ001146945/
会費:4,500円(料理7品、飲み放題)貸切
要申込:当サイトのお問い合わせ欄、もしくは090-8615-9942にお申し込みください。

新潟にお住まいの方はもちろん、遠方の方もぜひどうぞ!
サポーターズ会員に限らず、どなたでも参加OKです。楽しく語り合いましょう(Noismメンバーは参加しません)。

【埼玉公演】
日時:2017年6月2日(金)19:00、 3日(土)17:00、 4日(日)15:00
会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

チケット
3/26(日)一般発売開始
3/25(土)SAFメンバーズ 先行発売

入場料
一般 5,500円、 U25 3,500円(全席指定)

取扱い
▸彩の国さいたま芸術劇場チケットセンター(窓口・電話・オンライン)
電話 0570-064-939(10:00-19:00、休館日除く)
PC http://www.saf.or.jp/
Mobile http://www.saf.or.jp/mobile/
▸埼玉会館(窓口のみ。3/1-3/31 は平日10:00-17:00、4 月以降は休館日を除く10:00-19:00)
▸りゅーとぴあ(窓口・電話・オンライン)
チケット専用ダイヤル 025-224-5521(11:00-19:00, 休館日除く)
オンライン・チケット http://www.ticket.ne.jp/ryutopiaticket/
▸イープラス http://eplus.jp/(PC・MB 共通)

最終公演終了後に、さわさわ会さいたま懇親会 開催!

日時:2017年6月4日(日)公演終了後
会場:さいたま芸術劇場内のカフェもしくはレストランを予定しています。
飲食は各自お好きなものをご注文・お支払いください。
要申込:さわさわ会 info.sawasawa@gmail.com、もしくは090-8615-9942にお申し込みください。
お申し込みの方には会場等、詳細決まり次第お知らせいたします。

井関佐和子さんをお迎えして楽しいひと時を過ごしましょう!
ご参加は会員のみになります。当日のご入会もOKです。
お申し込みお待ちしています!

さて、5月・6月の公演の前に、3月30日 ルーマニア・ブカレスト公演『ラ・バヤデール-幻の国』、4月5,6日 ルーマニア・シビウ公演『マッチ売りの話』+『passacaglia』が開催されます。

ブカレスト公演直前公開リハーサルが、3月25日に活動支援会員向けに定員15名(申込先着順)で開催されます。
会場スペースの都合で多人数は入場できないので、活動支援会員対象となっています。
サポーターズ会員の皆様には大変申し訳ありませんが、どうかご了承ください。

閑話休題:

3月11日、元Noismメンバー藤井泉・宮原由紀夫・篠原未起子による素我螺部の東京公演に行ってきました。楽しく可笑しく面白く、そして魅せる! スカラベワールド全開♪ 愛の結晶コタロウちゃん、そしてアーちゃんにも会えて、うれしい公演でした。

元Noism真下恵さんのヨガクラス、着々と進行しています♪ フライヤーも完成!
https://mobile.twitter.com/mekkun517
英語でヨガクラスは3月23日(木)19:00〜20:15開催。
ベーシックヨガクラスは3月19日(日)17:00〜18:15開催。

会場:新潟市中央区寄居町361 「金光教新潟教会 神社社殿内」
予約・お問い合わせ:megumi.mashimo.17@gmail.com

バレエヨガクラスは4月開催に向け調整中とのこと。

ぜひどうぞ♪     (fullmoon)

バヤデール鳥取公演に行ってきました  奥野晃士さんリーディングイベント   第23回BeSeTo演劇祭 新潟

9月24日、ラスト・バヤデールin 鳥取(米子市文化ホール メインホール)。 新潟での6月17日世界初演から3ヶ月。まさに有終の美を飾る素晴らしい公演でした!!

そして、この公演で退団するメンバー、引き続き在団のメンバー、新しく入団するメンバー数名、が同じ舞台で踊るという貴重な公演でもありました。 最後の公演、感慨深かったです。

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アフタートークは金森さんが登場し、司会の中島諒人さん(なかしま まこと 演出家/鳥の劇場芸術監督、BeSeTo演劇祭国際委員)が金森さんに質問する形で進みました。 平田オリザさんとの経緯や、振付の過程、権力者が発話すること等、おなじみのお話のほか、ムラカミ役とポーヤン役は金森さんの発案であること、舞台空間で柱を使うのは田根さんのアイデアですが、動かした柱の配置等は金森さんが考えたこと、物語を取り上げているのは、普段舞踊を見ない人や劇場に来ない人に届けるためには物語性が必要なのではないかと思ったこと等を話されました。

また、金森さんは舞踊作品のバヤデールをやりたくてこの演目を選んだそうですが、史実の方ばかりに焦点が行くご感想も多く、そこはあまり触れられたくない・・・と話されていたのが印象的でした。 ほかに、鳥取や新潟など地方でやることの手応え、面白さについてお二人のお話がありました。また金森さんは、新潟から世界に向けて発信していく。世界とはパリであり、ロンドンであり、東京であると話されました。 最後はBeSeTo演劇祭らしく、演劇祭は各国持ち回りで毎年開催しているが、日中韓の関係をより定期的なものとし、交流を深めていきたいというお話で締めくくられました。

アフタートークにはたくさんの観客が残ってお話を聴き、質問をし、鳥取での意義深い公演となりました。 個人的には、東京と愛媛のサポーターズ&さわさわ会の会員さんが来場していてお話ができ、楽しかったです♪

会場で渡されたプログラム折込にNoism1と2の次の公演の新しい仮チラシがあり、メンバーの名前も載っていました(もちろんサポーターズ会報とさわさわ会会報も折込配布)。

Noism1:  井関佐和子(副芸術監督)、中川賢、石原悠子、池ヶ谷奏、吉﨑裕哉、リン・シーピン、浅海侑加チャン・シャンユー、坂田尚也、藤田彩佳(準メンバー)(バヤデール出演の新メンバーは太字) 以上のメンバーが来年1,2月のNoism1新作公演に出演します(衣裳:中嶋佑一)

Noism2:  鳥羽絢美、西岡ひなの、秋山沙和、西澤真耶、片山夏波、門山楓牧野彩季、三好綾音(バヤデール出演の新メンバーは太字) 以上のメンバーが12月のNoism2定期公演に出演します。演目は金森さんの、あの『火の鳥』(再演)と、山田勇気さん新作『ЀTUDE』。

『ラ・バヤデール-幻の国』全公演無事終了しました。 金森監督、出演者、スタッフ、関係者の皆様、長期間おつかれさまでした!

バヤデールが終わり、いよいよ公演間近!
◆Noism0『愛と精霊の家』新潟公演 10月7日(金)19:00 りゅーとぴあ劇場
http://noism.jp/npe/noism0_2016_niigata/

昨夏新潟で一夜限り上演し、大きな反響を呼んだこの作品は、今夏8月に埼玉で再演され、この度 待望の新潟再演となります。

演出・振付 金森穣 出演 井関佐和子、山田勇気、小㞍健太、奥野晃士、金森穣

精鋭メンバーが、人類普遍、永遠のテーマ「愛と死」、「孤独」を、ロマンの香り高く踊り、演じます。 極上の美しい舞台を、どうぞご堪能ください。

チケットお問い合わせ:025-224-5521(りゅーとぴあチケットダイヤル)

公演に先立ち、緊急開催!
Noism0『愛と精霊の家』新潟公演特別企画

★おくぬ~の「声に出して読む不条理劇」

9月30日(金)19:00~21:00 会場:喫茶パルム(新潟市中央区古町6)
料金:2,000円(1ドリンク付)

ナビゲーター:奥野晃士(SPAC-静岡県舞台芸術センター)
主催・申込:090-8615-9942(新潟おくぬ~倶楽部)までお申し込みください。

「新潟おくぬ~倶楽部」第3弾は、いよいよ戯曲を使った部活動です。そして、ナビゲーターの奥野晃士さんも出演する『愛と精霊の家』公演を10倍楽しむことができるかもしれません。 舞台芸術の世界の裏話や、参加者同士の楽しい交流も好評です。 お気軽に、皆様のご参加をお待ちしています!

◆第23回BeSeTo演劇祭 新潟
http://www.city.niigata.lg.jp/kanko/bunka/bunka_program/beseto_niigata.html

10月1日(土)~15日(土)の期間中、主に金、土、日曜にりゅーとぴあで開催!

日本・中国・韓国の劇団による演劇4作品7公演のほか、BeSeTo演劇祭国際委員をつとめる3人の演出家(金森穣、中島諒人、志賀亮史)によるシンポジウムが行われます。

◆中国 『かごの鳥の青春』(日本語字幕付) りゅーとぴあスタジオB
10月1日(土)17:00(作品演出家と金森穣によるアフタートークあり)/2日(日)15:00

◆日本 『愛と精霊の家』 りゅーとぴあ劇場
10月7日(金)19:00(金森穣によるアフタートークあり)

◆韓国 『ジャングルブック』(日本語字幕付) りゅーとぴあスタジオB
10月8日(土)14:00/18:00(作品演出家と金森穣によるアフタートークあり)

◆日韓共同制作 『詩の教室』(翻訳字幕付) りゅーとぴあスタジオB
10月14日(金)19:00(作品演出家と金森穣によるアフタートークあり)/15日(土)14:00

各公演チケットお問い合わせ:025-224-5521(りゅーとぴあチケットダイヤル)
※アフタートークは同じ公演のチケットまたは半券があれば入場できます。
料金:中・韓・日韓共同3,000円(U25 2,400円)自由席/日本5,000円(U25 4,000円)全席指定

◆シンポジウム 「21世紀の国際交流と劇場文化」(無料・要申込) りゅーとぴあ能楽堂
10月15日(土)16:30-18:30 登壇者 金森穣、中島諒人、志賀亮史

シンポジウム申し込み:新潟市役所コールセンター 025-243-4894

昨年の「NIDF2015新潟国際ダンスフェスティバル」に続き、アーティスティックディレクターに金森穣を擁し、日中韓の「第23回 BeSeTo演劇祭 新潟」が開催されます。 皆様どうぞお運びください!  (fullmoon)

静岡公演 最終日、行ってきました & さわさわ会静岡懇親会 & 月刊にいがた情報

7月23,24日、バヤデール静岡公演に行ってきました!会場のグランシップ・SPAC静岡芸術劇場がある東静岡駅は、静岡駅の一つ東寄りの駅。構内にはバヤデールの看板がありました♪

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駅を出るとすぐグランシップがあります。shinさんも写真アップしていましたね。静岡芸術劇場はこの建物の一番奥にあります。

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静岡公演2日目、満員御礼となった千秋楽の舞台。宮前さん、田根さんの姿もお見かけしました。さすがは最終日です。

開演の前に、大沢真幸さんのプレトークがありました。バヤデールの見どころということで、内容解説をしてくださいました。

そして開演。今日も本当にすばらしい!!もう観ていてドーパミンが出まくりです。今回は5列目(前日は3階席)で観ました。静岡芸術劇場の座席は前の席の人の頭が全く邪魔にならないようになっていて、これは感激です! どこの劇場に行っても前の人のせいでよく見えなかったりすることがありますよね(私の後ろの人、すみません)。ところが静岡芸術劇場はそういうことはありません。すばらしい会場です!

ということで、広々とした視界でたっぷりと堪能させていただきました。しあわせ♪

ミラン、バートル、ポーヤン、俳優さんたちはもとより、どの役のメンバーも一人一人がすばらしく、生き生きと輝いていました。このメンバーが揃っていたからこそ実現したバヤデールであり、まさに感動の舞台!!

幕が下り、拍手と歓声の嵐、そしてスタンディングオベーション。新潟公演にも勝るどよめきがうれしい♪

終演後のアーティストトークはまず最初に金森監督が登場し、司会の大岡淳さんと、平田オリザ脚本についての経緯、言語を用いるということについて、発語における身体の専門性(SPAC)、Noismの社会化(大衆化ではない)、舞踊も言語と同じように何かを伝えることができる、というようなお話をしていると、俳優の貴島さん、奥野さん、たきいさんが登場。

舞踊家と同じ舞台に立ってのご感想を一人ずつ話されました。貴島さんは、舞踊家のエネルギーと対峙するためには言語だけでは無理で、舞台に立つ身体がどういうものでなければならないか、身体自体の存在感が必要と話されました。

奥野さんは、舞踊家たちが自分自身の可能性を追求し続ける厳しい姿を見て、自分の原点に立ち帰る思いがしたそうです。エネルギーを最大にしなければならない、プリミティブで原始的なエネルギー、鈴木忠志氏に叩きこまれた、これ以上やると空中分解してしまうギリギリまでやるという教え、そして何かを演じるのに無駄な演技でそれらしくするのではなく、呼吸を深くして言葉だけをしっかり発話することを指導されたこと、等を話されました。

たきいさんは、稽古を始める前は、舞踊家たちは発話しないということで、どうなるか不安だったそうですが、最初に一緒に合わせてすぐ、舞踊家たちは言葉ではない言語をもっているとわかり、セリフがなくても大丈夫と安心したそうです。自分のセリフについては自分で言って傷つくセリフが多かったそうです。

金森さんによると、平田オリザさん的な「ええ、まあ」とか「はい」というセリフはすべて省いたそうです。そのほか、新潟公演に比べて、セリフや振りがシンプルになっていきました。

この作品は記憶と慰霊がテーマであり、世代間の記憶の共有や、ある種の慰霊を表すことができるのが舞台芸術ではないかというお話でした。

また、金森さんは演劇にもとても興味があり、今度は半々(舞踊家10名、俳優10名)で創作してみたいとも話されました。

NoismとSPACは分野は違えど日本で二つしかない公立劇場専属プロ集団であり、今後も交流を深め、新潟と静岡で育まれている文化を、これからも世界に発信していくという共通認識でアフタートークは締めくくられました。

そのあとは、さわさわ会静岡懇親会!劇場2階のカフェシンデレラで開催。佐和子さんおつかれさまでした!

齋藤正行会長から「世界のお茶コンクール金賞受賞」の静岡茶と「こころを込めて」という静岡茶が花束の代わりに渡されます(参加者には笹団子も)。

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バヤデール、ほんと大金賞です。佐和子さんと和やかに話したり、サインをしてもらったり、写真を撮ったりと楽しいひとときでした♪

佐和子さんのブログ更新されましたね。長い長いツアー、本当におつかれさまでした。http://www.niigata-nippo.co.jp/blog/iseki/

翌日新潟に帰り、バヤデール興奮が冷めやらぬ私に、月刊にいがたの情報が・・・143ページNoismメンバーリレーコラムによると、「Noismでの3年の活動を終え台湾に戻るリンさん。」と書いてあります。ショック。。リンさんやめちゃうの!?  「穣さんを目標に振付家という夢に向かって頑張ります。」というリンさんのコメントもあります。 残念ですが、ますますのご活躍を期待しています。

そして、バヤデール鳥取公演情報も! 9月24日(土)16:00開演予定、 チケット:8月3日(水)発売予定、会場:米子市文化ホール、問合せ:BeSeTo演劇祭 問い合わせ窓口(鳥の劇場内)tel.0857-84-3268

鳥取公演にはリンさんも出演するみたいです♪ (fullmoon)

ツアー最終地、静岡公演初日を観てきました

2016年7月23日(土)、思ったほどの気温上昇もなく、曇天。
朝、新潟を出て、新幹線を乗り継ぎ、東静岡駅を目指したのですが、途中、分厚い雲がたちこめていて、残念なことに富士山の姿を拝むことはできませんでした。

静岡入りしてからはまず、Noismメンバーたちが食べていたハンバーグに舌鼓を打ち、夕方17時半過ぎに、目的地・静岡芸術劇場に到着しました。東静岡駅に向けて示すグランシップの威容に圧倒されながら、反対側にある入り口へ。受け付けや案内などをSPACの俳優の方々が担当しているなかに、新潟のNoismスタッフの姿を見つけ、やがて新潟から駆けつけたサポーターの方々と合流して話しをしながら、客席開場を待ちました。

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静岡芸術劇場はこじんまりとしていながら、アールが印象的な円柱に似た作り。開場時間になると、客席への入り口に立った小柄な芸術総監督の宮城聰さんに挨拶しながら入場するお客様が多くいらっしゃることに、「ここはあなたの劇場」を肌で感じることができました。「奥野さん、貴島さん、たきいさん、おかえりなさい」という思いの方々も多かったことでしょう。

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予定の開演時間18時半を少し過ぎていたでしょうか。静かに緞帳が上がると、鈍い銀色の慰霊碑、そして老いたムラカミの姿。ツアー最終地・静岡公演初日の舞台が始まりました。舞台を「額縁」のように区切る構造物を「プロセニアムアーチ」と呼ぶのだそうですが、こちらの舞台にはそれがないため、臨場感も格別です。いきなりムラカミの回想のなかに投げ込まれでもしたかのようでした。

恐らく、日頃からこちらでSPACの演劇をご覧になられているお客様の目には「劇的舞踊」の「舞踊」部分が、逆に、この舞台、この客席でNoismを観ようと臨まれたお客様の目には「劇的」部分が際立つ、そんな劇場と観客の構図だったのではないでしょうか。どちらにとっても新鮮な視覚体験だった筈です。

1ヶ月にも及ぶツアーも最終盤ということで、錬磨に錬磨を重ねた表現は身体化の度を深めていて、そんな俳優と舞踊家が拮抗する舞台は、「劇的舞踊」ならではの濃密な刹那の連鎖として観る者を揺さぶっていきます。

ここを「自分の劇場」とする豊かさを知る客席から、1幕では「壺の踊り」の終わりに、2幕では「影の王国」の終わりに、それぞれ大きな拍手が湧き上がりました。その拍手の極めて自然な様子に、SPAC18年の活動が達成した「結実」の一端を見る思いがしました。こうした劇場があり、こうした観客がいることは、両者にとって幸福な状況であるのは間違いないことでしょう。それこそ金森さんが常々口にされる「劇場文化」なのであり、他方、奇しくも、この日配布された公演プログラムが、他会場で渡される通常プログラムとは異なる、SPAC独自制作のもので、そのタイトルとして刷られた「4文字」もまさしく『劇場文化』なのでした。そんな同じ射程で営まれる劇場を有するふたつの祝福された土地、ここ静岡と新潟。贅沢なことです。
(なお、SPAC独自プログラムには、文芸評論家で舞踊研究家・三浦雅士さんによる劇評も掲載されていて、とても参考になります。こちらで読むことができます。http://spac.or.jp/culture/)  

話しをこの日の舞台に戻します。この日、「壺の踊り」や「影の王国」を超えて、私の目に強烈なインパクトを残したのは、ラストの結婚式の場面、上からの白い照明を浴びつつ、両眼を覆って立つ亡霊・井関さんのその立ち姿の強靭さでした。まるで見るのを拒絶することで、続くカタストロフィを引き起こしでもしたかのようです。そしてひとり、混乱に背を向けて舞台奥に去っていく・・・。そんな印象で振り返ってみると、舞台全体がまた別の遠近法で描かれたものに変貌していきます。

終演後、SPAC劇場総監督の宮城聰さんと金森さんが登壇したアフタートークでも、同じものを見つめて活動してきたおふたりであればこそ理解し合える先駆者の胸の内から話が始まりました。
クリエーションの過程で抽象化作業を通過することは観客の想像力を刺激することに繋がり、とても重要だとする点で認識の一致を見るおふたり。
「劇的舞踊」に関して、俳優と舞踊家、異なる身体表現者をその専門領域で対峙させることへの金森さんの飽くことなき意欲。
「物語」は普遍性を持ち得るが、ともすると、演者が「物語」のための絵の具や道具に成り下がってしまう危険性を孕むため、演じるカンパニーの力が問われるという宮城さんの指摘、等々。
本当に興味深い話ばかりだったのですが、なんと言っても、圧巻だったのは、宮城さんが携えて登壇していた平田オリザさん執筆の脚本から、その一部を紹介してくれたことではなかったかと思います。例として皇女フイシェンとミランふたりの場面を取り上げながら、平田さんによって書き込まれたミランの台詞を読み上げ、クリエーションの様子について訊ねると、金森さんからは、舞踊においては音楽が台詞なのであり、書かれた台詞を説明する必要性は感じなかったこと、ただ平田さんが何を思っているのか知りたかったので書いて貰った旨の答えがあり、創作過程の背景を少しだけ垣間見ることができました。

帰りの新幹線の時間を気にしつつ、ギリギリ粘って、なんとかおふたりのお話を聞き届けて、慌ただしく小走りで劇場出口に向かうと、既にそこには着替えを済ませた奥野さん、貴島さん、そしてアフタートークを終えたばかりの宮城さんまでもが挨拶に立たれていて、観客と時間を共有しながら「劇場文化」を育もうとする静岡芸術劇場の立ち位置が窺え、温かい思いを胸に会場を後にしました。

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さまざまな見方ができるこの豊かな舞台『ラ・バヤデール −幻の国』も、鳥取公演を別にすれば、静岡での千秋楽を残すのみとなりました。俳優と舞踊家、それぞれの身体が際立つ熱い舞台は生涯に渡る感動をもたらしてくれることでしょう。まだご覧になられていない方はこの機会をお見逃しなく。   (shin)

愛知公演に行ってきました!

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愛知公演バヤデール、これまでよりも更に磨き上げられ、演出も照明も変わり、出演者の気迫がみなぎる渾身の舞台でした!どこまで行くのか金森穣Noism!!

愛知会場が今回のツアーでは一番大きく、ステージもかなり広いので、それに合わせて当地でのリハーサルは相当厳しいものになったのではないでしょうか。見事な舞台に大拍手です!!!

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全体的に動きがより大きくなり驚きましたが、一番顕著に感じたのが前半の井関佐和子さんのミランです。今までとは何かが違う。バートルへの愛の喜び、そして悲しみ、苦悩がより鮮明になり、たおやかな中にも、運命に翻弄されるだけの弱い存在ではない、芯の強さ、激しさ、一人の女性としてのプライド、等がはっきりと感じられました。

このことはアフタートークで佐和子さん自身も話されていたので、私の目も案外節穴じゃないなと自画自賛、ではなく、佐和子さんの表現力がすばらしい!

後半の亡霊の踊りもとてもよかったです。今回ラッキーなことに、1階11列目のちょうど「あのライン」がまさによく見える席でした♪ 幻のように幽かな精霊たちの踊りが徐々に徐々に広がり、躍動感と力強さを増していく様子は圧巻! そして触れ合うことのないミランとバートル、残された衣裳のなんと儚いこと。。

最後の場面、幻の民の行進は神奈川バージョンでしたが照明は白系でした。あと、私は気づかなかったのですが、アフタートークによると、その前のシーンで柱が倒れる時、ステージに奥行きがあるので、なんと柱を奥の方に6本追加したのだそうです! ほかにも馬賊の仮面や亡霊の衣裳がグレードアップしたように感じたのは私の気のせい??振りも微妙に変わったところがあり、ますます素敵です♪

さて、アフタートークの司会はシニアプロデューサー唐津絵里さんの挨拶とご感想から始まり、最初に金森監督が登壇。愛知の大ホールでやると決まった時から金森さんはいろいろ構成を考えていたそうです。ここが一番ベストになると思っていたそうで、実際そうなったとのこと♪

金森さんは唐津さんの質問に応え、140年前の夢物語であったバヤデールを題材にして、今日的に蘇らせ社会化し、何かを感じさせ考えさせる作品を創りたかったこと、言葉を持ち込むことによって舞踊と演劇を対峙させ、それぞれの専門性を際立たせたかったこと、身体表現の専門性を信じ、これからも向き合っていきたいこと、等を話していると、着替えた井関さんと俳優の貴島さんが登場。

井関さんは、言葉にはすごく影響されるが、舞踊家として原点に立ち返り、発話しない身体の何をもってこれから挑戦していくかを考えていきたいということ、台本にはもともとミランのセリフは少ないこと、愛知公演ではミランは翻弄される弱い女性ではなく、自分で自分のことを決め、死さえも選択していく、ある意味でカルメン的な女性として捉えたこと、しかしそれは前もって決めるとかではなく、その瞬間に生まれる感情であること、等を話されました。

貴島さんは、俳優は言葉を武器にしていることを強く感じたこと、しかしこういう大きな舞台では言葉だけでは無理で、劇場で見せる、見られる身体の存在感がなければならないこと、金森さんには発話前の身体の状態、それから呼吸、そして声の音階という順で指導されたこと、今回のセリフは様式化されたものであり、非日常の舞台では非日常の言葉が必要なこと、ニュアンスを込め感情を露わにすると舞台が日常化してしまい、観客の想像を奪ってしまう、この舞台はそういうものではないこと、ムラカミの役はこの物語を引き受ける立場であり、最初のセリフで草原の国が観客に見えないと困ると思ったこと、等を話されました。

う~ん、NoismもSPACも公共劇場が擁するプロフェッショナル集団だけあって奥が深いです。ちなみに俳優さんたちは日々のNoismメソッドはもちろん、バーレッスンにもちょっと参加されていたそうですよ。

他にもいろいろお話はありましたが、唐津さんの最後の質問は、舞台芸術が劇場においてどうあるべきか、ということ。この問いに対し、「文化は豊かなものであることを浸透させたい。ヨーロッパでも難しくなってきているが、寄せ集めではない専門家集団が劇場でひとつの舞台を創り上げ続けることが日本には必要。そういう人たち(集団)がいることによって持続可能な舞台芸術、ひいては伝統が育まれていく。その伝統を担保するのが劇場ではないか。」というのが登壇者たちの一致した返答でした。

Noism13年、SPAC18年の実績と自信に裏打ちされたこの言葉は重みがあります。おばあちゃんと孫が世代は違っても同じ集団の同じ演目を観ているということ。能や歌舞伎と同じように、Noismひいては劇場文化を孫子の代へ伝え続けていけるかどうかは、金森さんたちではなく、私たち観客一人一人にかかっていると言っても過言ではないでしょう。

ますます進化、深化するNoismバヤデール、今週末の静岡公演がますます楽しみです!     (fullmoon)

追記:愛知での感動の舞台を胸に、翌日は名古屋から静岡へ。スノドカフェでの金森さん&奥野さん&柚木さんトークに行ってきました♪ 詳細また後日。一番感じたのは金森さんのメンバーたちへの信頼と愛です。あんなに厳しくて怖くて何が!?と思うあなたや私。それが愛なんです、信じているんですメンバーたちを。もっと輝く日が来るのを、きっとわかってくれる日が来るのを。