新潟と黒部から世界へ♪『セレネ、あるいは黄昏の歌』圧倒的な世界初演!

2024年5月18日(土)、早い時間帯から既に夏の訪れを思わせる陽気に、気分も爆上がりのなか、『セレネ、あるいは黄昏の歌』を観るべく、車を運転して、新潟市から黒部市を目指しました。

開演時刻19時の天気予報も「晴れ」で、気温は20℃とのこと。昨年公演(『セレネ、あるいはマレビトの歌』)時の予想気温が19℃だったことを考え合わせますと、「やはり今年も『冬装備』までは必要ないな」と安心していられたような塩梅でした。

快晴の黒部市を少しだけ楽しんだ後、宮野運動公演駐車場に車を駐めて、16:15のシャトルバス第一便の到着を待ちます。やがてやって来たバスの車体に「YKK」の文字が見えるのも昨年と同じでした。その車窓からサポーターズ仲間が手を振ってくれるのを目にしたところから、私も一気に「セレネ」モードに切り替わることになりました。

前沢ガーデンに到着し、バスを降りると、総合受付まで早足で移動して、16:30開始の受付に向かいました。無事に若い番号の整理券が貰えたことにホッとし、そこから先、入場への整列時間(18:40)までは前沢ガーデンの見事なランドスケープと澄んだ空気のなか、サポーターズ仲間たちとアレコレ話しながら、ゆったり過ごしました。

そして18:40、整理券の番号順に整列すると、スタッフに先導されて屋外ステージへと移動します。私は若い番号の整理券を得ていたため、最前列正面の席を選んで座りましたが、半円が迫り出す舞台を見下ろすかたちの定員300名の客席は、どこに座ってもよく見えることは間違いありません。(そうは言っても、私が座った席からは、ラスト付近で、井関さんの瞼や睫毛の微かな震えなどもじっくり見えたりして、特別感が半端なく、もう堪りませんでしたが。)

客席から黄昏時の空を見上げてみましたが、生憎、月も星も見ることは出来ませんでした。それもその筈なのかもしれませんね。そこから約1時間のあいだ、月も星も地上に、黒部の地の白く塗られたステージ上にあった訳ですから。

定刻ピッタリの19時、「黒部シアター2024春」Noism0+Noism1『セレネ、あるいは黄昏の歌』がスタートしました。

冒頭、マックス・リヒターによって「リコンポーズ」されたヴィヴァルディの『スプリング(春)』に乗って、まずはバレエ色濃い滑り出しです。頻出する多彩なリフトの数々に目を奪われることでしょう。掲げられては下ろされる身体、そのニュアンスの豊かさはまさに金森さんならでは。うっとり陶酔するのみです…。

そこから先は息つく暇もなく、ドラマティックな展開が待ち受けているのですが、ネタバレしてはいけませんので、細かく立ち入ることは控えます。(まあ、簡単に纏められるようなものでもないのですが。)前沢ガーデンのランドスケープと相俟って感じた(あくまでも個人的な)印象のみ、少し記しておきます。

自然の「掌(たなごころ)」のなかに身を置く人間。或るいは、自然の「掌」のなかに人間を捉えようとすること。その2者、対立関係にあるのではなく、あくまでも前者が後者を包含する関係にある2者。時に極めて暴力的でさえありながら、同時に、何にも忖度することなく、何をも飲み込み、平然と動的な平衡を保つ自然。巡る季節、回帰とそして再生。

最近、そうした視座において、強い親近性を感じた映画がありました。それは濱口竜介監督の『悪は存在しない』(2023)という作品です。前沢ガーデンのランドスケープと音楽からインスパイアされて、舞踊を切り口に、巡る季節のなかに人間に迫ろうとする金森さんに対して、濱口作品の方は自然の御し得ず、より「仮借ない」側面をクロースアップして描いていますが、大きく重なり合い、相補関係にある2作品とも言えるのではないかと思います。まだ濱口監督の『悪は存在しない』をご覧になっていない方はそちらも是非ご覧頂けたらと思います。

この日の公演に戻ります。圧倒的な1時間でした。見終えてすぐには、誰もが言葉を失うくらいに圧倒されてしまっていた様子でした。カーテンコールは一度きり。ですから、客席は誰ひとり、我を取り戻し、「ブラボー!」と叫ぶ余裕すら与えられなかった、そんな感じではなかったかと。

公演後、黒部舞台芸術鑑賞会実行委員会の堀内委員長が登壇して挨拶されるなかで、この作品を絶賛され、「黒部から世界へ」との期待を言葉にされたのみならず、金森さんも舞台上に呼び、衆人環視のなかで、「来年もまた来てください」とのオファーを出すに至っては、満席の観客から大きな拍手が寄せられていました。

金森さんが、「舞踊家たちの渾身も既にここにはなく、既に皆さんの記憶のなかにあるのみです」と、舞台の「一期一会」性を口にされたとき、観終えたばかりの者たちは皆、この黄昏時に共有し得た「刹那」のかけがえのなさを、そしてその僥倖を噛み締めていた筈です。加えて、金森さんは、昨年上演した『セレネ、あるいはマレビトの歌』を来年、欧州で、という話があることにも触れましたので、堀内さんが期待するNoism Company Niigataにとって、世界への「2つ目のルート」も稼働準備段階にあることはどうやら間違いないことのようです。

それにしましても、昨年の「マレビト」といい、今年の「黄昏」といい、あの前沢ガーデンのランドスケープのなかで観ることの豊穣さは「一生もの」と言っても過言ではありません。本日は当日券の販売も若干枚予定されているとのことですから、検討中の向きは是非ご覧ください。この後、6月、7月の「20周年記念公演」では屋内で観ることになる「黄昏」、それとはまた別物の舞台に心底圧倒される時間が待っています。まだまだ間に合って駆け付けられる方も多い筈。みすみす見逃す手はありません。是非、是非、是非♪

(shin)

「全米桜祭り」において、ワシントン・バレエ団に金森さんが新作を演出振付の報せ♪

皆さま
前回の記事中、「冬の『金森穣祭り』」と書いておりましたところ、
1/30になって大きなニュースが飛び込んできました!
Noism公式からの次の報せです。

>アメリカ・ワシントンで開催される全米桜祭りにて、金森穣がワシントン・バレエ団へ新作を演出振付いたします。

こちら、Noism Web Site でご確認ください。

そして金森さんご自身も、X(旧Twitter)アカウントで触れておられます。併せてご覧ください。

「全米桜祭り」にむけた新作(『SAKURA』)の演出振付です。なんともめでたい!なんとも誇らしい!
日時は、「2024年3月23日(土曜日)17時~18時30分(米国東海岸夏時間)」。YouTubeでの生配信もあるとのことですから、嬉しいですね!またひとつ「新潟から世界へ」です!こちらも観なくちゃ!
そうなればもう「金森穣祭り」は春までずっと続いていくという認識が正しいかと。
もうワクワク続きですね。

(shin)

これは間違いなく羨望の的にして嫉妬の対象!「さわさわ会」誕生会・懇親会♪

2023年11月4日(土)の新潟市、イタリアン・Bit新潟店(3Fフロア)。霜月というのに寒さなどとは無縁の夕刻。前日にお誕生日を迎えられたタイミングで総会(18時)、及び誕生会・懇親会(18時30分)が開催されたのは「さわさわ会」。そうです、舞踊家井関佐和子さんを応援する会の会員たちが集い、誠に賑々しく、それでいて、とてもアットホームな得難い時間を過ごしたのでした。

常に私たちにとって憧れの視線の対象であり続ける井関さん。そのお誕生日をお祝いする会を、金森さんとともに、そしてNoism設立に大いに力のあった前新潟市長・篠田昭さんや当時の事業課長・田代雅春さん(現・秋葉区文化会館館長)も交えて、美味しいお料理とお酒を囲みながら執り行い、和気藹々の時間を過ごした訳ですから、もうこれは間違いなく羨望の的にして嫉妬の対象であると言い切ってよいかと思われます。

左から田代雅春さん、古俣舞愛(「舞衣子」)さん、篠田昭さん

私たちの憧れ、「新潟の誇り」にして「新潟の宝」をお迎えして、みんな終始笑顔でお誕生日を祝って過ごす時間のその贅沢さ。例えば、ワタクシ(shin)目線で切り取っても、ブログ用に写真を撮ろうと立ち上がった私に金森さんが視線を送ってくれたかと思うと、続けて唐突に「今日、日本シリーズ見なくていいの?」と(気を遣って、敢えて)弄って貰えるような一場面があったりと、(「日本」を一足飛びで超え出る、生「新潟から世界へ」と過ごす時間でしたから『おーん、そらそうよ』気分でしたし、実際、結果的には見なくてよかったのでしたし、)それはそれは幾重にも親しみに覆われた得難い空間がそこにはあったのでした。豊かな心持ちで浸り切りました。

ここから先はそんなふうにして撮った写真を以て、この夜に体感した溢れる贅沢さの一端でもお伝えしようと思います。(『かぐや姫』東京公演楽日に撮れなかった井関さんのピース写真を再びお願いして撮らせて貰ったものも含まれています。リベンジできて安堵です。)

来年度の「さわさわ会」総会・誕生会・懇親会について、会長の齋藤正行さんから実に斬新で、物凄く楽しいだろう計画も披露されましたし、この親密で開かれた会にあなたもご加入されては如何でしょうか。この贅沢さ、誰にとっても、きっと「プライスレス」です。(キッパリ)

齋藤正行「さわさわ会」会長を出待ちするの図

(shin)