爽やかな秋晴れの10/21(土)。
世界初演の興奮と感動が覚めやらぬまま2日目の劇場へ。
公演初日はドキドキハラハラの連続で、輝く舞台と盛りだくさんの内容に圧倒されました!
2日目はキャストが変わり、舞台の雰囲気も変わりましたが、素晴らしさは変わりません✨
特に2幕の姫と道児のパ・ド・ドゥは切なさに感涙・・・
影姫の、大臣4名とのダイビングのようなパ・ド・サンクに瞠目!
影姫は両キャストとも迫力満点です!
かぐや姫はお二人とも本当にかわいくて可憐で美しくて儚くて、細くて・・・
第3幕は白い世界・・・幻想と現実と終焉が・・・
第1幕45分、20分休憩、2幕40分、15分休憩、3幕40分、
と長いのですが、あれよあれよと物語は進み、気がつけば終幕。
スタンディングオベーションで歓声を送っている2日間でした♪
2日目の終演後は金森さんのアフタートークです♪
聞き手は共立女子大学准教授・舞踊研究家の岡見さえさん。
岡見: 今のお気持ちはいかがですか?
金森: 最後のクリエーションは怒涛というか必死でした。今は何か他人事というか、傍観している感じというか、自分事として捉えられていません。明日はもっと感慨に浸れるかもしれない。
岡見: ドビュッシーの音楽がこの作品のために作られたかのようですが。
金森: そう言われると振付家として嬉しいです。様々な音楽を聴いてドビュッシーに辿り着きました。
ほか、かぐや姫をテーマに選んだ理由、バレエ作品の振付について、キャラクターの魅力、月と日本人の精神性、翁について、かぐや姫の謎 、バレエの技法とNoismメソッドをどう融合させるか等々、既報の各インタビューやプログラムに掲載されている内容についても改めての質問がありました。
詳細どうぞお読みください。
https://madamefigaro.jp/series/interview/231016-kaguyahime.html
https://balletchannel.jp/32867
https://thetokyoballet.com/blog/blog/2023/10/3-1.html
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023100200760&g=etm
岡見: 東京バレエ団との仕事はどうでしたか?
金森: 一番最初の1幕の頃はゲスト的に迎えられて、お互いに緊張していましたが、回を重ねるごとにだんだん慣れてきて「あ、また来たの?」みたいな、東バのコレオグラファーのようになっていきましたね。
東京バレエ団との縁は続いてほしいし、『かぐや姫』をぜひ再演してほしい。
「残る作品」というのはいろいろな舞踊家が踊っても作品が崩れないことだと思います。そういう意味でも、今回A・Bキャストがあってよかったと思います。
岡見: 第3幕は「バレエ・ブラン」(白いバレエ。古典バレエにおいて女性ダンサーたちが白いコスチュームで踊る作品及びその場面を指す用語で、純粋で正統的なバレエの形式。バレエ・ブランは非現実的な世界(妖精や精霊、夢の中など)を表現するのに適した形式で、『ラ・シルフィード』『ジゼル』『白鳥の湖』(湖畔の場面)、『ラ・バヤデール』の『影の王国』などが有名な例)のようでもありますが、現代的な要素も山盛りでした。
金森: 夢のようだけれども「今」を共有、共感できるような、それを可能にするような作品を創りたいと思っています。劇場での出来事、感動を共有してほしい。劇場はたまに行くところではなく、生きていくために必要な所、そう思えるような作品を創っていきたい。劇場文化は特別なものではなく、日常や自分の心と響き合うものであるということを多くの方たちにわかってほしいです。
岡見: かぐや姫は何者だったのでしょうか?
金森: 姫は生まれましたが、私が創ったのではなく、自分は「触媒」だったと思います。
世代、時代を超え、日本や海外のバレエ団でも上演してほしいです。そしてその問いの答えを皆さんから聞きたいと思います。
というようなお話でした。書ききれなくてすみません。
「月の姫」はふところ深く、謎をはらみつつ、新作でありながら古典となるべく生まれました。
日本人振付家・金森穣によるグランド・バレエが誕生する瞬間に立ち会うことができて、本当に幸せです♪
(fullmoon)