「ランチのNoism」#23:太田菜月さんの巻

メール取材日:2024/05/20(Mon.)&05/29(Wed.)

前沢ガーデン屋外ステージでの「黒部シアター2024春」、Noism0+Noism1『セレネ、あるいは黄昏の歌』2公演も大好評のうちに幕が下りて、今度はいよいよ「20周年記念公演」モードに。そんななかでの「ランチのNoism」第23回、太田菜月さんのランチをご紹介いたします。さてさてどんなランチでしょうかね。それではいってみましょう。

♫ふぁいてぃん・ぴーす・あん・ろけんろぉぉぉ…♪

20年の年月を重ねてきたNoism Company Niigata、当然ながら、この日もメンバーたちに昼がきた!「ランチのNoism」!

*まずはランチのお写真から。

みんな容器入りのものばかりが3つ
…でもこの量、一食分ではないような…
そしてここは?

1 今日のランチを簡単に説明してください。

 太田さん「今日のランチは、豆乳グルトにカッテージチーズとハチミツを混ぜ合わせたものを、2回に分けて食べました」

 *おお、太田さんご登場!そしてひとつ容器も増えちゃってますけど。

 -でも、のっけから、次の質問をし難い展開にもなっちゃってて(汗)。でもそれはそれ、この連載の「お約束」なので敢えて訊きます、ええ、敢えて。

2 誰が作りましたか。普通、作るのにどれくらい時間をかけていますか。

 太田さん「もちろん自分で! ただ材料を混ぜただけです(笑)」

 *ですよね、ですよね。笑って頂けて助かりました。

 -で、この日のランチの内容についてお訊ねします。「豆乳グルト+カッテージチーズ(+豆乳)」の組み合わせは、「ヨーグルト+チーズ(+牛乳)」に比べて、どれもみんな低脂肪・低カロリーなものですよね。一般的な牛乳を避けておられたりもするのでしょうか。そのあたりのことを聞かせてください。

 太田さん「意図的に避けているわけではないのですが、減量中に親知らずを抜き、何も食べられなくなった時におすすめしてもらい、食べたら美味しかったので体が重く感じる時や、食欲がない時などに食べています。 あとは豆乳の方が、牛乳より私は味が濃厚に感じるので牛乳より好んで豆乳を飲んでいます」

 *そうですか。あと、ハチミツも血糖値の上昇が緩やかなうえ、その血糖値を長時間安定させる働きもあるとのことですし、本当に意志をもって、しっかり選択されたランチかと。

 *で、なんでも、太田さん、画像にある豆乳の紅茶味が美味しくておすすめとのこと。はいはい、わかります。紅茶味、私も好きです。で、そうそう、あのK社の豆乳ラインナップ、実に充実してるんですよね。私、他にも麦芽コーヒー味とかココア味とか、ブラックチョコ味なんかもよく買いますし、季節限定のチョコミント味には目がありません。そしてどれも美味しいんです、ホント。おっと、話が逸れちゃいましたね。スミマセン。いつもの質問に戻って先へ進みますね。

3 ランチでいつも重視しているのはどんなことですか。

 太田さん「普段リハ中は、空腹状態の方が集中出来るのと胃にものが入っている事が嫌なので、お昼ご飯は食べません。 どうしても食べたくなったら、固形物を入れるのが嫌なので、糖が入ったウィダーinゼリーやラムネなどをつまむことがあります」

 *なるほど。…ん?…あ?…え?普段のリハ中は食べない…ですか?はて?
すると、最初の画像は「普段のリハ中」のものではないってこと…ですか?う~む、じゃあどんな状況になるのかぁと頭のなかは「?」でいっぱいな訳ですけれど…。ええ、謎です(汗)。気になっちゃいますが、そのあたりは追々ということにして、ここもまずは先に進ませて頂こうかと…、ハイ。

4 「これだけは外せない」というこだわりの品はありますか。

 太田さん「コーヒーです。 ラテにすることが多いのですが、ブラックは運動前に飲むと、脂肪燃焼に効果があると聞いたのでたまに実践していますが、苦いのでアメリカーノぐらいに薄めて飲んでいます。 こだわってはいないのですが、好きなので飲みます」

 -その「ラテ」ですけれど、豆乳繋がりで「ソイラテ(豆乳ラテ)」なども好まれていたりするのでしょうか。

 太田さん「普段、休憩中に飲むのはミルクで作るラテですが、家ではソイラテを飲みます」

 *二刀流ですね♪

 -よく飲まれるコーヒーはどちらのものでしょうか。また、コーヒーの好みなどありましたら教えてください。

 太田さん「コーヒーは好きなのですが、ど素人なうえに、味覚音痴なので特に決まったものを飲むというわけではありません。 ですが、ドリップコーヒーよりエスプレッソなどの深煎りの方が、ラテにした時により美味しく感じます。 一時期ラテアートにハマっており、エスプレッソから抽出してよく作っていました。(ハートを描くのが限界ですが…)」

 *そしてこんな写真も!

おおおおお!これは!

 *これってまさしくラテアートじゃないですか!凄っ!多芸ですね、太田さん。ワタシ、お店でしか目にしたことないだけに、マジ驚きです。
 -いつ頃始められたんですか。よくやっておられるのでしょうか。

 太田さん「ラテアートはコロナが流行り始めた時に、当時働いていたアルバイト先で少し習いました。 実家に帰った時などにたまにやっています」

 *やりますね。素敵です、太田さん。
 -ところで、あの「絵柄」は何を表現しているのでしょうか。

 太田さん「SNSで見つけたラテアートを真似ただけで、ハートが連なっているのを作りたかったのですが、あの写真のようになってしまいました(笑)」

 *ほう、そうだったのですね。私にはヒッチコックの『めまい』オープニングのグルグルや仮面ライダーの変身ベルトのクルクルに見えてます。でも、グルグルクルクルいい感じです。

 -ご自分の採点では何点くらいですか。

 太田さん「50点くらいです…(笑)。 味は100点です!」

 *今からでも『めまい』とか「変身ベルト」ってことにしたら、そっちも100点かと(笑)。けれども、そんな姑息なこと考えなくても、50点+100点ですから150点ってことで♪…失礼しました。

 *そんな太田さん、こちら、普段から愛用されているコーヒータンブラーも見せてくださいました。

「マホービン」で知られる象さんの印ですね♪

5 毎日、ランチで食べるものは大体決まっている方ですか。それとも毎日変えようと考える方ですか。

 太田さん「毎回同じです。 ルーティーン化するのが好きなので、あまり変えません」

 *おお!ここでもまた舞踊家としての強い意志を感じさせるお言葉!身体に入れるものを変えないってことを徹底して食事をしているのですね。うん、流石です。

6 公演がある時とない時ではランチの内容を変えますか。どう変えますか。

 太田さん「普段公演前は、胃を空っぽ状態にして臨むのですが、黒部では初めての試みで、キッチンがすぐ側にあるのでヨーグルトを食べました。 あとは差し入れでいただいたお菓子などをよくつまんでいます」

 *おお、なるほどなるほど。ご紹介頂いたランチ画像は「黒部シアター2024春」の前沢ガーデンでのものだったって訳ですね。あの渾身の舞台、その最中のランチ報告とは実に有難い限りです。それにしても、ランチにおいても「初めての試み」って意識!それも太田さんらしい、そんなふうに感じられてきましたよ。

7 いつもどなたと一緒に食べて(?)いますか。

 太田さん「普段は机に集まって、りおさん(=三好綾音さん)、いくみちゃん(=兼述育見さん)、かりんさん(=杉野可林さん)、ひかる君(=坪田光さん)、あきら君(=樋浦瞳さん)、糸君(=糸川祐希さん)、こうた君(=中尾洸太さん)と食べています」

 *でも太田さんは食べてはないんですよね、実のところ。一緒にいるだけで(笑)。

8 主にどんなことを話しながら食べて(?)いますか。

 太田さん「とてもたわいのない会話ですが、観ているテレビの話やご飯屋さんの話、あとはリハーサルの反省会などもしたりします」

 -昼食をとるメンバーたちと同じテーブルにいて、愛用のタンブラーでコーヒーを飲むって感じなのでしょうか。

 太田さん「その通りです」

 *普通、絶対、食欲刺激されちゃいますよね、その状況。

 -もうひとつ、いやふたつになりますかね、教えてください。(1)太田さんのおすすめテレビ番組とご飯屋さん、(2)皆さんのあいだで人気のテレビ番組とご飯屋さんについて、差し障りのない範囲で教えてください。

 太田さん「(1) 最近は「ジブリ」にハマっていて、よくその話をしています。あとは韓国ドラマで、『ドクタースランプ』にハマっています。ご飯屋さんは、オムライスが大好きで食堂もりしげさんにはよくメンバーと行きます。あとパルバティさんも何かあると直ぐに行きます!
 (2)『ハイキュー!!』や「ジブリ」などのアニメの話をよく聞きます。
最近、JR新潟駅の中にできた丸亀製麺さんが良い!とよくみんなで言っています!」

 *色々訊いちゃったんですが、丁寧に色々教えて頂き、ただただ感謝するのみです。まず、韓国ドラマ『ドクタースランプ』は「アラレちゃん」が出てくるもの(鳥山明『Dr.スランプ アラレちゃん』)とは全くの別物なんですね、初知りです。そしてパルバティさんっていうのはインド・ネパールレストランと。更にオムライスが好物とか諸々、おぼえておきます、ええ。どうも有難うございました。

9 おかずの交換などしたりすることはありますか。誰とどんなものを交換しますか。

 太田さん「おかず交換はしないですが、たまにいくみちゃん(=兼述育見さん)とおやつ交換をします」

 -おお、おやつ交換ですか!それまた興味がそそられちゃいますねぇ。おふたりが持ってこられるおやつにそれぞれ何か特徴などありますか。出来ましたら、そのあたり具体的に教えてください。

 太田さん「お互いによくチョコレート系のものをオープンクラス前に交換して、エナジーチャージしています」

 *うんうん、瞬時に元気になるうえに、笑顔と幸せを連れて来てくれますもんね、チョコレートは。

10 いつもおいしそうなお弁当を作ってくるのは誰ですか。料理上手だと思うメンバーは誰ですか。

 太田さん「目の前に座っている糸君(=糸川祐希さん)が毎回美味しそうなお弁当を食べているのを見ています(笑)。
料理上手なメンバーは私以外の全員です✨。黒部遠征の時みんなの作るご飯を見て、クオリティーの高さに毎回感動していました!」

 -糸川さんの美味しそうなお弁当で、印象に残っているのはどんなお弁当ですか。それは「あの親子丼」だったりしますか。

 太田さん「その通りです!(笑)」

 *ぴったしカン・カン♪(って、古っ!) はい、ここでも頂きました「その通りです」(笑)。

 -黒部遠征のときのことをお訊きします。SNSではカレーを作っておられる様子を拝見しましたが、「カレー奉行」としてリーダーシップをとり、采配をふるっていたのはどなたでしたか。また、メンバーのなかではどんな役割分担が生まれていたのでしょうか。

 太田さん「ひかる君(=坪田光さん)でした!シェフでしたね(笑)。みんなで全ての役職を順ぐり回す感じでした」

 *そうなんですね。そういう人いてくれると助かりますよね。で、そのときのカレー画像がこちら。とても美味しそうです。

後ろのボケ味もいい感じで、雑誌「dancyu」っぽいですね♪

 -カレー以外にもみんなで作ったものについて教えてください。また、作るものによって「奉行」は変わったりしましたか。もしそうだとしたら、誰が「何奉行」でしたか。

 太田さん「奉行チェンジはしなかったのですが、みんなで豚汁を作りました! すごく美味しかったです!」

 *大勢で食べるカレーと豚汁、それだけでもう美味しいんですよね。そしてこのような素敵な写真も頂きました♪全員優勝です!

こだわりのシェフ、ひとりいますね、確かに(笑)!
笑顔満開の素敵な合宿写真です♪

 *あれこれ色々とお訊きしちゃいましたが、お陰様で、黒部での合宿生活の様子もちょっぴり垣間見ることが出来て、ホント嬉しかったです。どうも有難うございました。

 太田さんからもメッセージを頂戴しています。どうぞ。

■サポーターズの皆さまへのメッセージ

「いつも温かく素敵な応援をしていただき、本当にありがとうございます! 落ち込んだ時など、皆さんの励ましのお言葉で立ち上がり、また走り出す事ができます。 今の自分に満足せずにこれからも全力で駆け抜けるので応援をどうぞよろしくお願い致します!!!」

なんと感嘆符3つも頂いちゃいましたねぇ。私たちも、来月に迫るNoism Company Niigata 20周年記念公演「Amomentof」には、リミッターを外して、感嘆符20個分くらいの熱量をもって駆け付けなきゃですね、「20周年」だけに!!!!(←ここでは紙幅の都合もあるため、控え目に4つにしておきましたが。)
太田さん、この度はどうも有難うございました。

といったところで、「ランチのNoism」第23回はここまでです。今回もお相手はshinでした。

(shin)

「ランチのNoism」#22:糸川祐希さんの巻

メール取材日:2024/04/23(Tue.)& 04/25(Thur.)

皆さま、再開した「ランチのNoism」、今月はその22回目として、糸川祐希さんのランチをお届けする運びとなりました。スリムながらも、(恐らく)食べ盛りの糸川さん。その身体に収められていくランチとは果たして?では、今回もいってみましょう!

♫ふぁいてぃん・ぴーす・あん・ろけんろぉぉぉ…♪

「GW」前(取材時)のりゅーとぴあ〈スタジオB〉に昼が来た!「ランチのNoism」♪

*まずはランチのお写真から。

すっきり潔いランチって感じですが、
でも、それよりも、「アレ」がない!?

1 今日のランチを簡単に説明してください。

 糸川さん「白米とさばの塩焼きです」

 *そうですよね。ハイ、了解です。で、ええっと、画像に写っているものについては、あとからじっくりお訊きすることとして、それ以前に気付いたことがあるものですから。
だって、「アレ」がないじゃないですか、「アレ」が。前回の杉野可林さんのランチのときに、みんなで(なかでも、糸川さんはカメラ目線で)当たり前のようにかき混ぜていた「アレ」ですよ。その「アレ」、そう、納豆です。

 -「マストアイテム」じゃなかったんですか、納豆。

 糸川さん「朝にも食べているので、お昼はマストではありません」

 *おお、そうなのですね。昼には「マスト」ではないけれど、全くの「脱納豆」ってことでもなしに、と。ワタクシ、納豆好きなもので、また、ああしてかき混ぜる姿も見たい気持ちあったもので(笑)。…見せるとか見るとかってものでもありませんけれど。

2 誰が作りましたか。普通、作るのにどれくらい時間をかけていますか。(or 主にどこで買ってくるのですか。)

 糸川さん「白米は家で炊いたもので、さばは清水フードセンターで買ったものです。家とりゅーとぴあの間にあるので、だいたい寄っていきます。 ごく稀に、前の日の晩御飯の残りを持っていきます」

 -トレイに載ったさばの塩焼き画像、インパクト大です。よく買われる品だったりするのですか。

 糸川さん「この時初めて買ってみました。安かったのとたんぱく質が多く含まれていたので選んでみました」

 *価格と求める栄養の両立ですね!なるほどです。

 -「焼き魚」コーナーはよく覗かれるのでしょうか。あと、他にはどんな魚を買われますか。

 糸川さん「焼き魚は最近選ぶようになりました。鮭もよく買います」

 *新潟は魚も美味しいですからね。うん、わかります、わかります。

 -そんなふうに清水フードセンターでの「戦利品」をおかずにするときは、魚以外にはどんなものがありますか。

 糸川さん「魚以外には、筑前煮など煮物を選ぶことが多いです」

 *いいですね、煮物も。煮物ってことなら、新潟の名物「のっぺ」なんかもラインナップに加えて欲しいですね、はい。

 -ここで、今日のランチに話を戻します。ラップの白米は所謂「おにぎり」ではなくて、包まれた純「白米」なのですか。中に何か具を入れて来たり、ふりかけをかけたりすることなどはありますか。

 糸川さん「おかずを持ってきたりしたときは、おにぎりではなく白米を持ってきます。おにぎりを作る時もあります」

 *さばの塩焼きがあるこの日は白米だったと。うん、納得です。

 -で、そのラップの白米についてなのですが、あの分量はどのくらいですか。決めている量があるのでしょうか。

 糸川さん「朝昼分でお米は1合食べるので半合ぐらいです」

 *半合、なるほど、なるほど。

 -あともうひとつ、カップの中の飲み物は何ですか。そして、それ、ヴァリエイションがあるのでしょうか。 あるとすれば、具体的に教えてください。

 糸川さん「この日はコーヒーです。お味噌汁を飲むこともあります」

 *飲み物もその日その日、色々なのですね。
そしてもう一枚、前の日の晩ご飯の残り画像も頂きました。有難うございます。はい、そちらもどうぞ。

「ズキュン!」キラー笑顔の発動きたぁ♪

 *いつもの優しい表情の糸川さん!そしてガッツリのタッパーめし!所謂「のっけ弁当」じゃないですか。

 -白米の上に載っているのは、豚肉としめじと卵の炒め物でしょうか。

 糸川さん「これは自己流親子丼です。鶏肉とぶなしめじと玉ねぎが入っています」

 *おお、親子丼ですね、それは! 美味しそうです♪

 -夜とか週末とか、料理もしたりするのでしょうかね。得意料理なんかも教えてください。

 糸川さん「余裕があるときはなるべく自炊するようにしています。得意料理はこの自己流親子丼です(笑)」

 *もう一度、美味しそうです、と。

 -で、この画像のタッパーご飯、結構ありそうですけれど、分量はどのくらいでしたか。ラップの白米と同量なのですか。

 糸川さん「この日は具が多かったので1合でした。さすがに多かったので2回に分けて食べました」

 *「山田太郎」的白米量かと!(←若い糸川さんですが、わかります? わかりますよね、『ドカベン』。)

 -あと、これはちょっと「ランチのNoism」を離れて、「纏うNoism」的なことになるのですが、ひとつお尋ねします。この画像、かつて師事されていた服部彩子さんのバレエクラスの2023年Tシャツを着ておられますが、今でも時折、クラスに顔を出されて、一緒に踊ったりとかされているのですか。

 糸川さん「はい。帰省した時にはクラスを受けたり、以前コンクールのために、生徒に振付をしたこともありました。今でもとてもお世話になっています」

 *振付をされたときの様子はこちらをどうぞ。よい関係が続いていることがわかるお話です。糸川さんはクラスの人たちにとって目指すべき先輩のひとりなのですね、素敵な関係性です。

3 ランチでいつも重視しているのはどんなことですか。

 糸川さん「安く抑えつつ、たんぱく質をしっかり摂りたいと思っています」

 *先程も触れられてましたけれど、コストも内容もどちらも大切ですよね。要は、そのバランスってことですね。

4 「これだけは外せない」というこだわりの品はありますか。

 糸川さん「白米など炭水化物は必ず摂るようにしています」

 *毎日、激しくエネルギー消費する日々をお過ごしですからね。それに若いし。

5 毎日、ランチで食べるものは大体決まっている方ですか。それとも毎日変えようと考える方ですか。

 糸川さん「前まではランチは同じメニューを食べていたのですが、最近毎日変えるようになりました」

 -それはどういう考えによるもので、どういうふうに変えたのですか。

 糸川さん「以前は納豆をおかずにしていたのですが、朝にも食べているので、お昼は違うものを食べたいと思いはじめたからです」

 *昼は納豆固定ではなくして、「たんぱく源」に多様性をもたせることにしたということですね。

6 公演がある時とない時ではランチの内容を変えますか。どう変えますか。

 糸川さん「特に変えません」

7 いつもどなたと一緒に食べていますか。

 糸川さん「(Noism)1メンバーと同じテーブルで食べています」

8 主にどんなことを話しながら食べていますか。

 糸川さん「食べ物の好みの話などをよくしているかなと思います」

 -そうなんですね。差し障りのない範囲で、印象に残っている話を少し教えてください。

 糸川さん「好みというか微妙なのですが、僕が焼売をおかずに持ってきた時に、こうたくん(=中尾洸太さん)が焼売でご飯は食べられないと言っていたのがとても印象に残っています」

 *面白いエピソード、有難うございます。ワタクシ、崎陽軒のシウマイ弁当の大ファンですし、テレビのCMで、焼売をガッツリ頬張ってむせる小栗旬さんに感情移入できるんですけどね。でも、以前にもバナナは青い方がいいとか、熟した方がいいとかあったのを思い出しました。ですから、人それぞれで、ここにも多様性あり、と纏めておきます(笑)。

9 おかずの交換などしたりすることはありますか。誰とどんなものを交換しますか。

 糸川さん「おかずの交換などは、特にしません」

10 いつもおいしそうなお弁当を作ってくるのは誰ですか。料理上手だと思うメンバーは誰ですか。

 糸川さん「料理上手だなと思うのは、りおさん(=三好綾音さん)です。以前、手作り餃子を食べさせてもらったことがあって、とてもおいしかったです!」

 -その日、三好さんは、みなさんに振る舞うために、かなりの量を持って来られたってことなのでしょうか。

 糸川さん「ひかるくん(=坪田光さん)とボードゲームをやりに、りおさんの家にお邪魔したことがあって、その時に餃子を食べさせてもらいました」

 *はいはい、餃子はランチの折にではなくて、だったのですね。

 -あと、他に何か三好さんが作ったものを貰ったりしたことってありますか。

 糸川さん「餃子と一緒に長芋のマリネを食べさせてもらいました。とても美味しかったです」

 *おお、想像しただけでほっぺた落ちそうです。そもそも餃子ってだけで、脳内にまた小栗旬さんが登場してきて、「これが家で食えたなら」「食えます」ってのが聞こえてますし、ハイ。
ここまで細か過ぎることまで色々教えていただいた糸川さん、ホント感謝です。どうもご馳走様でした。

糸川さんからもメッセージを頂戴しました。どうぞお読みください。

サポーターズの皆さまへのメッセージ

「いつも暖かい応援ありがとうございます。 サポーターズの皆様の存在がどれだけ励みになっているか言葉では言い表せないほど感謝しかありません。 これからもご支援の程、よろしくお願いいたします」

糸川さん、この度はどうも有難うございました。

5月の前沢ガーデン『セレネ、あるいは黄昏の歌』、そして6・7月のNoism Company Niigata 20周年記念公演「Amomentof」、どちらもとても楽しみです。頑張ってください。
といったところで、「ランチのNoism」第22回はここまでです。今回もお相手はshinでした。ではまた次回。お楽しみに。

(shin)

「ランチのNoism」#21:杉野可林さんの巻

メール取材日:2024/02/20(Tue.)& 02/24(Sat.)

皆さま、約20ヶ月のご無沙汰です。お待たせいたしました。お待たせし過ぎたかもしれません(笑)。前回で一巡りしていた「ランチのNoism」ですが、ここに再開の運びとなりました。その第21回目にご登場頂くのは杉野可林さん。どのようなランチを拝見できますでしょうか。それでは久し振りにいってみましょう。

♫ふぁいてぃん・ぴーす・あん・ろけんろぉぉぉ…♪

設立20周年を迎えるNoism、りゅーとぴあ〈スタジオB〉に昼が来た!「ランチのNoism」♪

*まずはランチのお写真から。

安田ヨーグルトの牛さんの下、何やらコンポジション的な…

 *「『おにぎり百景』、日本に生まれた幸せを頬張ろう」…とかって始めようかなどよぎったところの、ん?三角ア~ンド四角!で、おにぎりの隣のそのプラ容器もよく見かけてきたものに間違いなく…

1 今日のランチを簡単に説明してください。

 杉野さん「もち麦入りのおにぎりと納豆です🍙」

 *おにぎりマーク(🍙)付きのご説明もチャーミングな杉野さん。マークと画像には海苔の有無という違いこそありますが、やはり「僕らにはおいしいおにぎりがある」のです。で、この場合、「もち麦入り」ってところがミソですよね。いや、味噌おにぎりって訳じゃなくて、はい。
 で、ワタクシ、まるで不勉強なもので、早速、調べてみましたところ、「もち麦」を食べることには、食後血糖上昇の抑制作用とか満腹感の持続とか内臓脂肪減少作用とか、様々なよい効果が期待できることがわかったのです。誰にとっても嬉し過ぎるのではないでしょうか、これ。おーん、はっきり言うて。

 -もち麦入りおにぎりは杉野さんの定番なのでしょうか。おにぎりのヴァリエイションには他にどんなものがありますか。

 杉野さん「白米だけのおにぎりの時もありますが、なるべく雑穀などを混ぜて炊いたものを食べるようにしています」

 -おにぎりの中には梅干しなど具を入れて握ったりしているのですか。

 杉野さん「この日は入れずに作りましたが、入れる場合は塩昆布やゆかりふりかけなどを入れたりしています」

 *おお、そうなんですね。塩昆布のおにぎりと言えば、私は塩昆布のまわりの黒く「汚れた(笑)」ごはんも好きです。

 *もう一枚、写真をご紹介しながら、次の質問です。

「ロミジュリ(複)」Tシャツで手にはアレ、遠くを見詰める杉野さん

 -皆さんそれぞれかき混ぜている図ですが、大阪ご出身の杉野さん、納豆への抵抗はありませんでしたか。または、いつ頃、克服されたのですか。

 杉野さん「私は最初から抵抗無く食べていました。 私の父は苦手なようですが(笑)」

*なんと、なんと!そうなのですね。ご家族のなかで納豆を巡って好き嫌いがあるのは個人的な嗜好によるものに過ぎないのだと。なるほど、なるほど。「大阪の人たちはみんな…」なんて思っちゃうのは、古くさい「ステレオタイプ」の大阪理解だったんだってことで。認識を新たにしました。

 -画像に戻ります。それにしても、杉野さん、あまりにもよい表情です(笑)。加えて、坪田さんの無駄に姿勢がよいところもツボです! そこでひとつ細かいこと訊いちゃいます。納豆はよくかき混ぜる派でしょうか。かき混ぜる目処としては何回くらいですか(笑)。

 杉野さん「回数はあまり考えていないですが、豆同士が引っ付いたままにならないのを意識(無意識に(笑))しています!」

 *食べるときにズズズって音が出る/出ないのあたり(失礼!)でしょうかね、それですと。って、なんとも細か過ぎる質問しちゃいましたが、それにも拘わらず、(というか、それに劣らず、)分析的で丁寧なご説明、有難うございました。

2 誰が作りましたか。普通、作るのにどれくらい時間をかけていますか。(or 主にどこで買ってくるのですか。)

 杉野さん「家を出る直前にサッと握って持ってきています」

 -そのもち麦入りのごはんですが、お昼用のおにぎりにするほか、朝ごはんと夕ごはんにも食べているのですか。

 杉野さん「そうですね。 分けて用意するのは面倒なので(笑)。 ちなみに朝は納豆と一緒に卵も食べています」

 *そうなのですね。ランチに限らず、納豆率、高めってことで。

3 ランチでいつも重視しているのはどんなことですか。

 杉野さん「次のリハーサルに影響が無いような量にしています」

 *私など、次に影響が出てもお構いなしに食べちゃうなんてことも随分ありましただけに、その姿勢、尊敬できますね、ハイ。

4 「これだけは外せない」というこだわりの品はありますか。

 杉野さん「あまり無いです(笑)。でもおにぎりの時は大体納豆もセットで持ってきて食べています!」

 *ふむふむ、そうなのですね。でも、納豆って、身体によいだけじゃなくて、おにぎりと一緒に食べたときには、食感の違いが大きいことから「食べた感」も大きめになるなんて側面もあるのでしょうね、察するに。

5 毎日、ランチで食べるものは大体決まっている方ですか。それとも毎日変えようと考える方ですか。

 杉野さん「最近はおにぎりと納豆のセットが多いですが、前日の夜ご飯の残りを持ってきたりする事もあります」

6 公演がある時とない時ではランチの内容を変えますか。どう変えますか。

 杉野さん「ほとんど変わらないかなと思います。ただツアーの時は大体納豆が無しになります」

 *モノが納豆だけに、ここまで糸を引くように、納豆を中心として色々お聞きすることができましたので、ここからはちょっと別のことを伺いたいと思います。

7 いつもどなたと一緒に食べていますか。

 杉野さん「写真に写っている4人(=三好彩音さん坪田光さん樋浦瞳さん糸川祐希さん)と洸太(=中尾洸太さん)、育見(=兼述育見さん)が大体同じテーブルで食べていることが多いです」

 *それはそれは。ホント楽しくて賑やかなランチタイムなのでしょうね。上にあげた写真からも充分伝わってきますから、それ。

8 主にどんなことを話しながら食べていますか。

 杉野さん「直前までやっていたリハーサルの確認をしたり、全然関係ない事だと誰かが行ったご飯屋さんの話をしたりもします!」

 -なるほど。で、そのランチ中の会話ですが、最近、どこのご飯屋さんの話に興味を持たれましたか。(実際、行ったりしましたか。)

 杉野さん「まだ行ったことのない所だと食堂もりしげさんとMY NAME IS ICE CREAMさんが気になっています!
ずっと行こうと思って行けてないのは欧風カレー食堂jiziさんです!
あと育見との話題によく出てくるのはSunBakeというパン屋さんです!休みの時に行ったりしています!」

 *おお、どこも行ったことありません(汗)。メモメモメモ。ハイ、脳内「お店リスト」更新完了です(笑)。併せて、ネットで検索しましたところ、いい感じのお店ばかりですね。しかも、ほぼ全ジャンル網羅的で。県外からりゅーとぴあに来られる方々にとりましても、よい情報であること間違いなしです。惜しみなく色々お教えいただき、有難うございます。でも、こういう話って、誰でも笑顔になっちゃいますよね、うん。因みに私も笑顔になってます、ハイ。

9 おかずの交換などしたりすることはありますか。誰とどんなものを交換しますか。

 杉野さん「おかずの交換は全然しないですね。 おやつをあげたりとかはたまにあります(笑)」

 -どんなおやつをあげたりするのですか。あのパインアメとか飴ちゃんだったりもしますか。

 杉野さん「チョコとかナッツとかを持っている時はあげています。最近だとバレンタインだったので、生チョコを作って皆にあげました!」

 *飴ちゃんとかとは段違いに、なんとも幸せな香りに満ちた空間が思い浮かんできます♪

 -逆によくおやつをくれたりする人は誰ですか。それはどんなおやつですか。

 杉野さん「くれる人はバラバラですが、皆、大体ナッツやチョコを持ってきていることが多いです。 今年のバレンタインにはすみさくさん(=庄島さくらさん庄島すみれさん)が、チョコテリーヌを作ってきてくれました!あまり食べたことの無い感じでしたが、とっても美味しかったです!」

 *庄島さん姉妹のこと、「すみさく」さんって呼ぶのですね。メモメモメモ。そして、チョコテリーヌ!あの直方体で、食べると濃厚なやつですよね。う~む、なんと上品で高貴な響きなのでしょう!もしかしたらスロバキア仕込みなのでしょうかね。

10 いつもおいしそうなお弁当を作ってくるのは誰ですか。料理上手だと思うメンバーは誰ですか。

 杉野さん「りおちゃん(=三好綾音さん)が、スープなどを持ってきているのが美味しそうだなと思っています! インスタグラムにたまに載せているご飯も美味しそうなんです!」

 *三好さんが作るご飯の美味しそうなことについては、もう皆さん口を揃えて話されますよね。よろしければ、三好さんの「ランチ」も改めてご覧ください。納得がいく筈です。

 -スープと言えば、杉野さんご自身はランチどきの水分って、どんなものを飲まれているのですか。

 杉野さん「大体、水を飲んでいます。 食べ終わった後にはコーヒーを飲むことが多いです。何かおやつがある時はそれも一緒に」

 *なるほど。純粋極まりない水分のかたちでの摂取と。ここまでのお答え全般から、杉野さんにとって、ランチの位置付けはあくまでも、リハーサルの合間に少しだけお腹に入れるもの、って感じなのだと理解しました。杉野さん、どうもご馳走様でした。

杉野さんからもメッセージを頂戴しました。どうぞ。

サポーターズの皆さまへのメッセージ

「いつも応援、そしてご支援いただき本当にありがとうございます。 皆様からのお声があることが私達の励みになります。 最高の瞬間をお届け出来るよう日々精進してまいります」

ワタクシ事ですが、杉野さんと言えば、すぐに浮かんでくるものに、昨年(2023年)1月、『Der Wanderer - さすらい人』の中で『狩人』と(三好さんとの)『トゥーレの王』を踊る姿があります。その渾身の舞踊に涙腺が刺激されてやばかったことが今もありありと思い出されます。杉野さん、この度はどうも有難うございました。

ということで、「ランチのNoism」第21回はここまで。今回もお相手はshinでした。ではまた。

(shin)

「纏うNoism」#07:樋浦瞳さん

メール取材日:2023/05/20(Sat.) & 06/01(Thur .)

去る2023年5月20日(土)&21日(日)の僅か2日間のみ屋外舞台にその姿を現したNoism0+Noism1『セレネ、あるいはマレビトの歌』。「黒部シアター2023 春」前沢ガーデン野外ステージのその初日の日付で、わざわざアンケートにお答えくださった樋浦瞳(あきら)さん。そこから「纏うNoism」第7回、樋浦さんの回のやりとりが動き出しました。画像もその前沢ガーデンで撮影して頂きましたし、サポーターズへの気配りをもちながら、黒部で踊っておられたのだと知ることの有難さといったらないでしょう。では、その「纏う」樋浦さんをお楽しみください。

「流行に夢中になってはだめ。ファッションにあなたを支配させてはだめ。その着こなしと生き方によって、あなたが誰で、どう見せたいかは自分で決めればいい」(ジャンニ・ヴェルサーチ)

それでは樋浦さんの「纏うNoism」始まりです。

纏う1: 稽古着の樋浦さん

 *おお、「あの」前沢ガーデン!裸足!野性味のあるご登場ですね。そしてもう一枚の方、木の陰から「ひょっこりはん」しているのはNoism1準メンバーの横山ひかりさん。そして左側に立つのはNoism2の春木有紗さん。ホントにいい雰囲気の写真ですね。

 樋浦さん「この写真は黒部の前沢ガーデンで撮影しました」

 *ですよね。実に素敵な場所でした。溶け込んでいますね、樋浦さんも、横山さんと春木さんも、ハイ。なにやら、「自然児」というか、自然の一部と化したというか、そんな雰囲気ですね。では、ここではまず稽古着一般についてお話しいただけますか。

 樋浦さん「稽古着は、リハーサル中の作品がどんな衣裳かによって半袖か、タンクトップか、短パンか、長ズボンか変わっていきます。
Noismではいつも黒い服の人が多いのですが、自分は黒い服を着ると緊張してしまうので、普段はあまり着ません」

 *そうなんですね。「黒」を避ける感じなのですね。で、この日のトップスはグレー。そのグレーっていうのは樋浦さんの好みの色なのですか。そして他に稽古着として着るのに好きな色とか、好きなブランドとかってありますか。

 樋浦さん「いちばん好きな色は藍色、紺色です。落ち着きます。スポーツ用品のブランドでは、アディダスの服が多い気がします」

 *なるほどです。短パン、紺色ですものね。樋浦さんが稽古着の色に求めるものは「落ち着き」、理解しました。

 *あと、この日は美しい野外の緑の上ということもあってのことでしょう、裸足ですが、お約束の「アレ」についてもお訊きします。普段の稽古で身につける靴下に好みなどはありますか。

 樋浦さん「最近はユニクロの靴下を履いています。たくさん色の展開があるので毎回選ぶのが楽しいです。あとはナイキの靴下も指が開いて踊りやすいです」

 *ユニクロで色を選ぶ楽しさ、よくわかります。それでも、いつも似たような色選んじゃうんですけどね、私の場合。あと、ナイキの靴下はそうなのですね。メモメモメモ。

纏う2: 樋浦さん思い出の舞台衣裳

 *これまでの舞踊人生で大事にしている衣裳と舞台の思い出を教えてください。

ん?この感じ…?

 樋浦さん「黒田育世さんの『ラストパイ』という作品との出会いは自分の人生の転機でした。衣裳は山口小夜子さんのデザインです」

 *おお、そうなのですね。『ラストパイ』は未見な私が、なにか見覚えみたいなものがあるように思ったのですが、それ、山口小夜子さん繋がりなのだと。基本、黒の装いに赤のラインが走る印象的なヴィジュアルから、米国のスティーリー・ダンによる傑作アルバム『彩(エイジャ)/Aja』(1977)、そのジャケットに写る山口小夜子さんの装いに通ずるものを感じたのでした。じっくり見較べるてみると結構違っているのですが、瞬時に浮かんだ印象です。まあ、それ自体、あくまでも寡聞な私の個人的なものに過ぎませんけれど。

 *話が逸れてしまいましたね。スミマセン。元に戻しまして、その転機となった『ラストパイ』についてのお話、もっと聞かせてください。

 樋浦さん「2018年のDance New Airという東京のダンスフェスティバルでのプログラムとして上演された際に出演しました。この作品は、2005年にNoism05が黒田育世さんに振付委嘱して製作されました。初演時は、穣さんや佐和子さんも踊られていました。
自分がこのとき担ったパートは、初演時は平原慎太郎さんが踊られていたところでした。衣裳も当時から同じものがずっと受け継がれているそうです。何回も床に倒れる振付があるので、左肘に緩衝材があてがわれているのが印象的でした」

 *なるほど、興味深いお話ですね。で、「転機」となったという点について、更にお願いします。

 樋浦さん「自分がこの作品と出会ったのは2017年で、その時は穣さんのパートを踊りました。当時は大学4年生で、もう踊ることはそろそろやめようと考えていました。
穣さんのパートは40分間絶えず踊り続けるので、身体が本当にもげそうになるのですが、この時自分の身体がまだまだもっともっと踊りたいと感じていることに気づいたのです。
本番を終えたあとに、いつも優しい笑顔で話す育世さんが、鋭い眼光で『踊りなさい』と言ってくれました。この時かけてもらった言葉は、今でも自分の舞踊人生を力強く支えてくれています。育世さんは自分の踊りの恩人です。
写真は2018年の公演のゲネプロ後に、誕生日を祝っていただいた時のものです」

 *なるほどです。それはまさしく「転機」ですね。樋浦さんの現在に繋がる重要な「鍵」を握る作品を踊る機会だったってことなのですね。更にそれに加えて、Noismとの「縁」をも感じるお話と受け取りましたが、その2017~18年頃、樋浦さんはNoismに関して、どのような思いをお持ちでしたか。

 樋浦さん「2018年は『NINA』の埼玉公演を観に行って、衝撃を受けました。その時は自分がNoismに入ることは全く考えていませんでした…。でも、元Noismのダンサーと海外のオーディションで出逢ったり、東京で出逢ったり、少なからず影響は受けていたと感じています」

 *導かれるべくして導かれて今に至っている。私たちにはそう思えますね、うん。そうそう。やはり「縁」ですよ、「縁」。

纏う3: 樋浦さんにとって印象深いNoismの衣裳

 *Noismの公演で最も印象に残っている衣裳とその舞台の思い出を教えてください。

 樋浦さん「『Fratres』の衣裳です。禊(みそぎ)へ向かう白装束のような、特別な儀式に向かっていく感じがします。Noismでの踊りはいつもものすごく緊張しますが、この衣装を着るときは特にビリビリとします」

 *はい、はい。わかります。「白」と「黒」、対極と言える見た目の色彩的な違いを超えて、内面的にと言うか、精神的にと言うか、通ずるものがありますよね。で、『Fratres』は樋浦さんにとって、基本、緊張するという「黒」ですから。でも、その「黒」を纏った「ビリビリ」の緊張状態を通過して、作品内世界へと越境し、憑依したりトランスしたりしていくのでしょうね。

 *Noism Web Siteへのリンクを貼ります。
 2019年の『Fratres I』、2020年の『Fratres III』の画像をどうぞ。

 *それこそ、前沢ガーデン野外ステージでの『セレネ、あるいはマレビトの歌』も、途中まで『Fratres』でしたけど、張り詰めた厳かさはあっても、特別、緊張の「ビリビリ」は感じませんでしたよ。

纏う4: 普段着の樋浦さん

凝ったローポジションからの撮影は
前回ご登場の…

 *この日のポイントと普段着のこだわりを教えてください。

 樋浦さん「普段着は、ゆったりとした服を着ていることが多い気がします。
新しい服を買うことが滅多にないので、稽古着も普段着も古着が多いのですが、このTシャツはH&Mで一目惚れして買ってしまいました。お気に入りです」

 *おお、盆栽のTシャツ!凡才の私ですが、何やら惹き付けられるものがありますねぇ。(笑)これ、相当エモイんじゃないでしょうか。添えられた「OBSERVATION(観察)」と「KNOWLEDGE(知識)」というふたつのワードも、描かれた盆栽の松が漂わせる佇まいを引き立てて、何だか意味深ですし!
そして、何より前沢ガーデン(と野外ステージ)というロケーションにピッタリではないですか。こちらのTシャツと前沢ガーデン野外ステージでの公演との間に何か関連はありますか。

 樋浦さん「あまり意識はしていなかったです…。半袖を昼間から着れるくらい暖かくなったので、嬉しくて着ていました」

 *そうなんですね。では、これはそもそものお話になるのでしょうが、古着はお好きと考えていいですか。

 樋浦さん「稽古着はすぐ汚れたり傷がついてしまったりするので、古着の方が気兼ねなく使えるのでよく利用します。あまり古着自体にこだわりが強くあるわけではありません」

 *ほお、そうなんですね、ほお。じゃあ、稽古着として着る古着に絞って、もう少し教えてください。

 樋浦さん「ダンサーの仲間や先輩から、着なくなった稽古着を譲り受けたりすることがあります。人の縁を感じたり、あの人の踊りすごかったなあとか、たまに思い出す時間は自分の支えになっているように感じます」

 *なるほど。そうした場合の古着って、単に古着というだけではなくて、繋がりや記憶も込みの稽古着ってことなのですね。いいお話しです♪

 *あと、これは服からは離れてしまうのですが、最後にもうひとつだけ。首から下げておられるお洒落なカメラについて教えてください。

 樋浦さん「FUJIFILMのX-E3というモデルのカメラです!最近中古で購入しました。レンズもとても気に入っています」

 *昔のフィルムカメラにあったようなボタンとかダイヤルが付いたレトロな感じのカメラなんですね。そして、撮影もカメラ任せのオート撮影機能ではなく、自ら設定を行うモデルのため、撮る人の個性が色濃く出るカメラなのだそうですね。その点、樋浦さんにピッタリかと。うん、お洒落です。カメラもそれをさりげなく首から下げた樋浦さんも♪
樋浦さん、どうも有難うございました。

樋浦さんからもサポーターズの皆さまにメッセージを頂いています。

■サポーターズの皆さまへのメッセージ

「いつもあたたかいご支援をありがとうございます。
感染症への警戒も落ち着いてきましたので、みなさんと直接お会いしてお話しできる機会を心待ちにしております。
今後もみなさんへいい舞台をお届けできるよう、精進いたします」

…ということでした。以上、「纏うNoism」第7回、樋浦瞳さんの回はここまでです。樋浦さん、色々と有難うございました。

これまで、当ブログでご紹介してきた樋浦さんの他の記事も併せてご覧ください。

 「私がダンスを始めた頃」⑳(樋浦瞳さん)
 「ランチのNoism」#19(樋浦瞳さん)

今回の「纏うNoism」、いかがでしたでしょうか。では、また次回をどうぞお楽しみに♪

(shin)

2023年6月1日、JR東日本「トランヴェール」6月号にサポーターズ登場♪

「君が取り上げてくれたから、6月1日はサポーターズ記念日」(笑)

どこかで聞いたようなフレーズですが、暦は水無月の朔日となり、既報(2023/4/19)の通り、JR東日本の新幹線搭載誌「トランヴェール」6月号にて、私たちNoismサポーターズについても取り上げていただきました。

同誌のウェブサイトには以下のような文字が(文字通り)踊っています。

2023年6月号特集 『踊る、新潟。』
「江戸時代末期、日本海側屈指の湊町だった新潟。古町かいわいを歩くと、そうした当時のにぎわいを感じることができる。毎年9月中旬に開催する、江戸時代の盆踊り図に着想を得た新潟下駄総踊り。そして、新潟市が舞踊家の金森穣さんを迎えて誕生した日本初にして唯一の公共劇場専属舞踊団 Noism Company Niigata の奮闘を通じて、新潟市の文化的な豊かさを体験していく。」
(同ウェブサイトより)

…勿論、奮闘するNoismあってのことですが、その「金森穣 Noismを、静かに熱く見守り応援する」私たちサポーターズに目を留めていただき、「以前から、いつか取材したいと思っていました」、そう語ってくださった同誌の編集ディレクター・籔下純子さんに取材していただいたのでした。有難いことです。

取材当日(2023年4月19日)、小一時間に渡って、事務局代表のfullmoonさんをはじめ、acoさん、aquaさんと私、4人でNoismの魅力について、かな~り熱くお話しさせて貰ったことを覚えています。そして、今、そのときの楽しさを感じていただける誌面を作っていただいたことに感謝いたします。

(また、今号にはNoism地域活動部門芸術監督を務めるNoism0・山田勇気さんや、以前、その山田さんの手になるNoism2の名作『赤降る校庭 さらにもう一度 火の花 散れ』で共演した永島流新潟樽砧伝承会、その2代目・永島鼓山を襲名された岡澤花菜子さんについての頁もあるなど、Noismそのものに関しても読み応えありの一冊と言えます。)

Noism(と私たちサポーターズ(笑))に興味をお持ちの方は、是非、今月(生憎、6月は「小の月」で、30日しかありませんし)、こぞってガンガン、JR東日本の新幹線にご乗車いただき、お手に取っていただけたらと思います。(笑)

*下の画像2枚(↓)はfullmoonさんが実際に新幹線に乗車して撮影したものです。大勢の方々の目に触れることでしょう。嬉しいことです。

そしてこれをきっかけにサポーターズの存在を認知された方々、私たちと一緒に静かに熱く、そして楽しく、Noismを応援していきませんか。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

(shin)

驚嘆!『セレネ、あるいはマレビトの歌』公開リハーサル!!

2023年5月11日(木)の新潟市は暑いくらいの五月晴れ。折しもこの日から市内某所にてG7のさる国際会議があるとのことで、JR新潟駅を始め、市内中心部には、警察官や警備員が多数配置され、物々しい雰囲気も漂っていました。

その「会議」の「さあ、新潟を世界へ。」という惹句。空虚で実体のない感じが否めず、なんだか失笑を禁じ得ないものがあります。Noismが謳う「新潟から世界へ」とその構成パーツこそ似てはいますが、片や認知だけが関心事であるに過ぎず、片や世界を驚かそうというのですから、そもそも気概なり覚悟なりの点で隔たりを感じてしまうのは私ひとりだけではないでしょう。…そんな失笑。

で、この日の公開リハーサルですが、「メディア向け」かつ「活動支援会員向け」に設定されたものだった訳ですが、メディア各社は恐らく、号令一下、総力を挙げての「会議」対応に追われていたものと思われます。惜しむらくは、日が被っていたために、「文化部」と言えども身動きがとれなかったのではないでしょうか。その点がなんとも残念でした。

そう書くのも、この日見せて貰ったNoism0+Noism1『セレネ、あるいはマレビトの歌』が、「世界へ」の文言がまざまざ実体を伴って想起されるほどスケールの大きな、超弩級の作品だったからです。

12:30少し前に、〈劇場〉に通された訳ですが、〈劇場〉は〈劇場〉でも、「〈劇場〉舞台上」に席が設えられていたことにまず驚くとともに胸が高鳴りました。5/20、21の公演会場である前沢ガーデン野外ステージを模すかたちで、舞台下手(しもて)側をその円形ステージ正面に見立て、その縁を白線で区切ってアクティング・エリアとし、私たちも舞台上に用意された弧を描くかたちの席から見学させてもらったのでした。畢竟、上手(かみて)側舞台袖奥に積まれて片付けられている備品の数々を背景に見ることになる訳ですが、そんな「非日常」も楽しい以外の何ものでもありませんでした。

ちょうど、12:30となり、井関さんからの合図を受けた金森さんの「いいの?じゃあ、いきましょうか」でリハーサル(通し稽古)が始まりました。都合、6方向から進み出た10人。纏っているのは『Fratres』の衣裳です。そこからの55分間、間近から見詰めたものはまさに驚嘆に値するものでした。しかし、今ここではその詳細を書くことはしません。来週末の驚きを奪うことはできませんから。

『Fratres』の黒の衣裳と、「ルミナスイエロー」というのでしょうか、月の色を思わせる衣裳とが対比させられて踊られていく「大きな世界」。聖と俗。或いは邪やら獣性やら。それらが衣裳を着がえるが如くに交錯していきます。愛、希求、浄化…。頭に浮かんでくるキーワードには事欠きません。その目まぐるしさのなか、これまで以上の官能性も見落とせませんが、とにかくスケールの大きな作品と書くに留めておこうと思います。

この作品には、Noism1準メンバーの横山ひかりさんとNoism2から春木有紗さんが出演されています。「ん、誰だろう?」そのおふたりの動きに、目が反応して見詰めている時間もありました。Noism0の井関さん、山田さんを含む12人で魅せる「大きな作品」、とにかく物凄いですから。ご覧になられる方は期待大で!

13:25、尾を引く余韻に対して、「パンッ!」と手を打つ音、続けて「OK!」という声。どちらも金森さんからのものでした。「光、大丈夫?」と、途中、走って捌ける際にスピーカーに激突して左足の向こう脛(「弁慶の泣き所」)から流血したまま踊り通した坪田さんを案じながら、椅子に腰掛けたままキャスターを転がして、踊り終えた12人の方に近付いていった金森さん。そこから感じた事柄を伝える言葉かけに移行していきました。断片的に耳に入ってきたのは、「…結構、晒されている感じのなかで、閉ざしちゃうと弱くなっちゃうから、開いて…」といった言葉。もっともっとと思い、ずっと耳をそばだてていたのでしたが、「もうあがっていただいていいんですけど。稽古なんで」とこちらを振り向いて金森さん。私たちは拍手で応えて、この日の公開リハーサルは終了となりました。

踊り終えた井関さんがふと漏らした「ああ、しんどい」。この物凄い作品『セレネ、あるいはマレビトの歌』、現段階では黒部以外での公演予定はなしとのこと。但し、私たちの熱望のその「熱量」によって、この先、予定変更なんてこともなくはないかと。否、予定変更を現実のものとするべく熱望する必要ありってことで。そんなことを思うほどの超弩級の作品であり、驚嘆の55分間でした。

前沢ガーデン野外ステージでの本公演はそのランドスケープと一体化して神々しさを帯び、見詰める者は魂を揺さぶられ、生涯、心に残るものとなるに違いありません。断言します。(キッパリ)

(shin)

「纏うNoism」#06:坪田光さん

メール取材日:2023/04/20(Thur.)&05/02(Tue .)

先日の『Noism1メンバー振付公演2023(及びNoism2定期公演vol.14)』においても、自作自演での単独作品において、或いは、Noism2メンバーを支えて、更にアフタートークの席上でも、充分にその存在感を示してくれた坪田光さん。今回、6回目となる「纏うNoism」にご登場いただきます。こちらではその坪田さんの「纏う」こだわりに迫りたいと思います。お楽しみください。

「ファッションとは服の中にだけ存在するものではない。ファッションは空にも街にも存在し、アイデア、わたしたちの生き方、世界の出来事に結びついている」(ココ・シャネル)

それでは拝見していきましょう。

纏う1:稽古着の坪田さん

 *おっとぉ、タンクトップきましたぁ!先日の『振付公演』でも上半身裸でのパフォーマンスで、そのしなやかな肉体美を眩しく見せていただいたばかりですが、今回も薄衣1枚でのご登場。女性ファンならずとも惹きつけられるものがあります。そしてそのバックプリントが青い鬼のイラストに「鬼は内」の文字!Noism×鼓童『鬼』公演時のものですね。お似合い(「鬼」愛)ですね。でも、まずは稽古着一般についてお話しください。

 坪田さん「服には、一番に着心地を意識します。あとひとつのものが気に入っちゃったらそればっかり着ちゃいます」

 *なるほど、な~るほど。服に着られちゃいけませんものね。あくまでもイニシアチブは着る方ってことで。着心地、大事です。

 *で、気になるそのタンクトップについても教えてください。 そのイラストって誰が描いたのですか。メンバーでしょうか。

 坪田さん「制作スタッフの遠藤龍さんが描いてくれました!」

 *遠藤さん! 写真や映像などを担当される方ですよね。もう、皆さん、マルチな才能の方たちばかりなんですね。欲しいです!欲しい!
それ、あの『鬼』公演のとき在籍の(Noismも鼓童も)全メンバーが持っているものなのでしょうか。

 坪田さん「出演メンバーNoism0&1と準メンバーと、鼓童メンバーと、スタッフさん達が持っています。当時の0、1なのでゆかさんは持ってません」

 *おっと、ゆかさん(=浅海侑加さん)!それは、それは。
あと、しつこいようですが、タンクトップについてもうひとつだけ。坪田さん着用の画像では黒地に青のイラストですが、色のヴァリエーションなんかはあるのですか。

 坪田さん「色のヴァリエーションは無いのですが、形は半袖とタンクトップがあります。タンクトップはさわさん(=井関佐和子さん)とこうた(=中尾洸太さん)、ひかる(=ご本人)、あきら(=樋浦瞳さん)の4枚だけで、あとは半袖になります」

 *商品化して物販コーナーに並べてくださったら、半袖もタンクトップも買ってたと思います、ワタクシ。いやぁ、欲しかったなぁ、と。「鬼」、可愛いですもん。

 *稽古着一般に戻りまして、「お約束」と化した質問です。
靴下についてなのですが、坪田さんも好きなブランドやメーカーなどありますか。

 坪田さん「靴下は圧倒的ユニクロ派です。自分は薄いのが好きなタイプなので、いつも穴があくギリギリの靴下を履いてます」

 *そうなんですね、ユニクロですか。やはり好みは分かれるのですね。以前出てきたファミマの靴下はしっかりしたもので、肉厚な感じがしましたから。靴下って、皆さんにとっては、言ってみれば「商売道具」(の一部)みたいなものでしょうから、それぞれ感覚的にフィットするものを選んで履いているってことがわかりました。履き方のこだわりも含めまして、なるほどです。

纏う2: 坪田さん思い出の舞台衣裳

 *これまでの舞踊人生で大事にしている衣裳と舞台の思い出を教えてください。

 坪田さん「思い出深さで言えば、自分は着てないのですが、昨年の『Noism1メンバー振付公演2022』で自分の作品を作った時に、イメージにピッタリのシャツがなくて、自分で白シャツを買って染めたことがありました」

 *ご自分で着たものではなくて、振り付けた作品の衣裳なのですね。で、その「色」ですが、何を使って染めたのでしょうか。珈琲でしょうか。それとも…?

 坪田さん「紅茶で染めました。染める時、10パックくらい一気に使いました」

 *おお、紅茶ですか。良い香りも付いたことでしょうね。アール・グレイの香り、好きですねぇ、ワタクシ。それはそれとして、今度はその「染め」について、もう少し教えてください。

 坪田さん「女性6人だったので6枚染めました。男2人は上裸で踊って貰いました」

 *坪田さん思い出の紅茶染め衣裳を着て踊った「女性」は杉野可林さん、横山ひかりさん、兼述育見さん、土屋景衣子さん、渡部梨乃さん、そして太田菜月さん。「男」のジョフォア・ポプラヴスキーさんと糸川祐希さんは今回の坪田さんと「同じ感じ」だったってことになりますね。

纏う3: 坪田さんにとって印象深いNoismの衣裳

 *Noismの公演で最も印象に残っている衣裳とその舞台の思い出を教えてください。

 坪田さん「自分がNoism2のときに定期公演で、いろいろな衣裳を着させてもらって嬉しかった思い出があります。Noismの衣裳には初演時の方々の名前が書かれており、Noismの歴史が感じられ、着るだけでシャキッとした気持ちになります。Noism2定期公演vol.12『Complex~旧作と新作の複合による』では、5着ほど着たのですが、その中でも『PLAY2PLAY―干渉する次元』(ver.2013)のさとしさん(=中川賢さん)の衣裳を着て踊った『passacaglia』がとても好きです」

 *う~む、いいお話ですね。「初演時の方々の名前」「Noismの歴史」、聞くだけでジーンと沁みてくるものがあります。うん、いいお話をお聞きしました♪

 *Noism Web Siteへのリンクを貼ります。
 2021年のNoism2定期公演vol.12『Complex~旧作と新作の複合による』画像です。

 そして触れられていた『PLAY2PLAY-干渉する次元』(ver.2013)及び『passacaglia』(含む『マッチ売りの話』)の画像も併せてどうぞ。

纏う4: 普段着の坪田さん

「4分の1」のソレとツヤツヤのアレと♪

 *この日のポイントと普段着のこだわりを教えてください。

 坪田さん「自分は普段着に全くこだわりがありません。着心地と動きやすさだけです。なので、パーカーばっかり着ています」

 *パーカー、坪田さんの雰囲気にピッタリなアイテムに見えます。
で、そのパーカーに対するこだわりとかありますか。好きな色とか、好きなブランド(メーカー)とか。

 坪田さん「こだわりはないのですが、自分は何も考えずに買うと全部グレーになっちゃうので、あえて色のあるものを選んでます。生地は伸縮性が必要です」

 *伸縮性ですか。着心地と繋がっていますものね。
画像では、かぶりのパーカーを着ておられますが、ジップアップなども着ますか。

 坪田さん「ジッパーのパーカーは全く持ってないです。お腹あたりがもごもごしちゃうので」

 *やはりフィットする感覚が大事なのですね。その点、充分伝わってきました。で、そのパーカー、色々数多く持っておられるのでしょうか。ジーンズとかスニーカーとかのマニアの人たちがめっちゃ沢山持っていたりするように…。

 坪田さん「気に入ってるのが4着あるので、それを着回しています」

 *素敵ですね、そういうの。うん。

 *普段着に関するやりとりをする場面ではありますが、手にして幸せそうな表情を浮かべている豪華な丼も気になりますねぇ。(以前、あるサイトで某店の油淋鶏のセットを「常連飯」としてあげておられて、それも美味しそうでしたし。)
ええい、訊いちゃいますね。ツヤツヤ美味しそうなアレ、ちらし寿司ですか。海鮮丼ですか。よく召し上がられるのでしょうか。

 坪田さん「海鮮丼です! 大好きです! 毎日食べたいくらいです!」

 *「エクスクラメイションマーク(感嘆符)みっついただきましたぁ!」(堺正章風に)って感じでしょうか。(って古っ!)その「みっつ」に坪田さんの思い、込められていますね。でも、芥川龍之介『芋粥』じゃないですけれど、いつも食べたいと思っていたとしても、いつも食べられる訳じゃないから、美味しく感じるんですよね。坪田さんにとっての海鮮丼もそうかなと。おっと、違うお話になってきちゃってますね。このまま脱線し続けますと、「ランチのNoism」スピンオフみたいになっちゃいますので、今回はここまでとさせていただきますね。
坪田さん、どうもごちそうさまでした。(って、違うし。)(笑) 

坪田さんからもサポーターズの皆さまにメッセージを頂いていますよ。

■サポーターズの皆さまへのメッセージ

「いつも応援してくださりありがとうございます。
これからもっとより良い舞台を皆様に届けられるように精進いたします。
応援の程よろしくお願いいたします」

…以上、「纏うNoism」第6回、坪田光さんの回をお届けしました。坪田さん、どうも有難うございました。

当ブログでご紹介してきた坪田さんの他の記事も併せてご覧ください。

 「私がダンスを始めた頃」⑱(坪田光さん)
 「ランチのNoism」#17(坪田光さん)

という訳で、今回の「ランチの…」、もとい、「纏うNoism」はここまでです。お楽しみいただけましたでしょうか。次回も乞うご期待ということで♪
ではでは。

(shin)

『Noism2定期公演vol.14+Noism1メンバー振付公演2023』公開リハーサル及び囲み取材に行ってきました♪

前日の寒さから一転、春の陽光が指して気持ちのよい2023年4月19日(水)、標記のメディア&活動支援会員向けの公開リハーサル(+囲み取材)に行ってきました。会場はりゅーとぴあ〈劇場〉でした。まずは公開リハーサル、時間は13:30から約30分間。

4/14のときと同様、この日も見せて貰ったのは、『Noism2定期公演vol.14』の方からでした。で、現在のNoism2メンバーは全員が女性ということもあるからでしょうか、Noism1からの出演もあります。さてさて、誰が出るのかはお楽しみに♪

劇場へ入っていくと既に舞台にはメンバーたちがいて、それを客席から見詰める地域活動部門芸術監督・山田勇気さんは、主に照明の具合をスタッフとやりとりしながら試しています。公演当日まで「ベスト」を求めて、まだまだ練り上げられていきそうです。Noism2リハーサル監督・浅海侑加さんはビデオ撮影の準備をしています。そうこうしているうちに、Noism1メンバーも何名か入ってきて舞台に目をやり始めました。

見学する私たちが揃った頃合いで、山田さん、「じゃあグループのところから『クロノス(カイロス1)』まで通していきましょう。照明も入れていきます」と指示を出すと、まず、客電が落ちて、次に舞台上も暗転。そこを経てからの明転で、「オール・バッハ・プログラム」この日の公開リハーサルが始まりました。

まずは『ZONE』より academic から。

続いて『complex』よりデュエット、『愛と精霊の家』より冒頭シーンです。

そして色鮮やかな『クロノスカイロス1』より。

スクリーンに映し出されるのは初演時のNoism1メンバーの姿。ですから、それに対しても若き舞踊家たちの「挑戦」が見てとれるような案配です。

その後、スクリーンの画像や照明の微調整が行われます。山田さんからスタッフに「真ん中へん、ジョフ(旧メンバー)のところ。(画像の)秒数を3秒追加。ゆっくり」とか、「追っかけで8秒くらいかけて消す。みんなの灯り」とか、もう秒単位でのテクニカルなブラッシュアップです。踊るメンバーに向けては、「はけ切りまで走り切りたい」や「幸せそうに走りたい」など、細部の重要性を伝えていきます。

そうこうしているうちに、14時になり、そこからは場所をホワイエに移して、山田さんと浅海さんへの囲み取材の時間です。

主なやりとりを簡単にご紹介します。

Q:見どころは?
 -山田さん:「見てもらったのはNoism2の定期公演の部分だったが、前半の方にはNoism1メンバーの振付公演(4作品)があり、今回、一緒にやることでボリュームがあり、若手の振付家と若手の舞踊家によるフレッシュなエネルギー溢れる公演になる」
 -浅海さん:「振付公演に出るメンバーは定期公演を踊るときとはまた違った面が見られるの楽しみがある。違う作品を踊ることで表現や身体性が変わる。違う強さ、違う表情、違う面が見られる」

Q:J.S.バッハの曲を用いたレパートリーとした理由は?
 -山田さん:
「統一感があってもいいのかなと。バッハはNoismらしいし、バッハの音楽のシンプルな強さと、研修生(Noism2)がやるべきシンプルに身体を鍛えていくことが合致する。また、『挑戦』として、あの音楽に向き合って貰いたかった。やってみたら、音楽ごとに違う表現があるし、音楽がシンプルで抽象的であるため、身体性にフォーカスする難しさがあり、トライして欲しいと思った」

Q:振付公演での作品作りについて何か制約はあったのか?
 -山田さん:
「特にない。ただ、公演が全体で90分くらいなので、(4作品なので)ひとり10分程度に」

Q:メンバー振付公演の作品順はそうやって決めたのか?
 -山田さん
「見てみて、終わったときにどういう感覚が残るかを考えて決めた。音楽の『流れ』も考慮した」

…山田さんと浅海さんへのこれも新鮮だった囲み取材はここまでです。
で、その後、Noismスタッフからなされた告知として、両日とも終演後のアフタートークには、山田さんと浅海さんに加えて、Noism1メンバーの振付家4名が登壇予定とのこと。更に新鮮かつ、色々な面で面白いお話が聞ける機会になりそうですね。
とにかく楽しみな公演2日間。チケットは只今、絶賛発売中。よいお席はお早めに!

で、この日は囲み取材のあとの時間を利用して、なんと東京から(!)私たちNoismサポーターズを取材したい(!!)とのお申し入れを受けていたのでした。
その取材ですが、JR東日本の新幹線車内サービス誌「トランヴェール」の編集ディレクター・籔下純子さんとおっしゃる方からのもの。新幹線で前の座席の背面、あの網ポケットに入っている旅の雑誌ですよね、「トランヴェール」。
その6月号が、新潟のダンスシーンを特集掲載する予定だそうで、新潟の様々な踊りやダンスのコンテンツに混じって、私たちサポーターズについても取り上げたいということなのでした。籔下さん、Noism公演をご覧になられた際に、私たちNoismサポーターズについても興味を持たれたとおっしゃっていました。
fullmoonさんを通じて、acoさん、aquaさんと私、4人でNoismの魅力について、目をハートにしながら小一時間、お話しさせて貰いました。どんな記事に纏めてくださるか今から楽しみです。籔下さん、どうも有難うございました。
皆さま、6月号、是非お手にとってご覧いただけたらと思います。(その「トランヴェール」は、表紙のQRコードを読み込むことで、現在、発行と同時に読めるのだそうです。(期間限定です。)また、1ヶ月後、次の号が出るタイミングになりますと、上のリンクから「バックナンバー」として読めるようになります。)

でも、まずは今週末(4/22土、23日)に迫った、様々に新しさや若さが溢れる『Noism2定期公演vol.14+Noism1メンバー振付公演2023』です。お見逃しなく!

(shin)
(photos by aqua & shin)

「纏うNoism」#05:庄島すみれさん

メール取材日:2023/3/22(Wed.)&3/28(Tue.)

各方面、年度末・年度はじめのバタバタ時期かと思いますが、ご好評を頂いておりますこの連載をお届けできることを嬉しく思います。前回の庄島さくらさんからバトンを引き継いでご登場頂くのは双子の庄島シスターズのお姉さん・庄島すみれさんです。おふたりの「纒う」事情が今回で一層明瞭になるものと思います。「忙中閑あり」。いっとき、ゆるりとお楽しみください。

「ファッションは買うことができますが、スタイルはあなたが有するものです。そのスタイルの鍵となるのは、自分が何者なのかを学ぶことであり、それには何年もかかります。そして、そのスタイルを構築するための手引書などありません。そこには自己表現力と、何より態度がすべてとなるのです」(アイリス・アプフェル)

それではさっそく拝見いたしましょう。

纏う1:稽古着のすみれさん

稽古後のストレッチ画像ですかね
…リラックスした雰囲気です

 *落ち着いた色合いでまとめておられますね。この日の稽古着についてご説明願います。

 すみれさん「ユニクロのフリースが暖かいので気に入ってよく着ています!フリースの下には鼓童さんと共演した『鬼』のTシャツを着ています」

 *おおおっ!Noism×鼓童の新潟ツートップのダブルネームTシャツ!私も数枚求めましたよ。いいですよね、アレ。そしてユニクロのフリースですか。侮れませんよね、ユニクロ。でも、それも含めて色柄抑えめの稽古着がお好みなのでしょうか。そのあたり、どうですか。

 すみれさん「稽古着は黒や紺などが多いです。特に気付くと全身紺だったりします。レオタードは色んな色を持ってるので明るい色も着ています!なんとなくその日の気分で選んでいます」

 *そうなんですね。では、この連載のこのところの流れで靴下についてお訊きします。(笑)稽古の際に履く靴下はさくらさん同様、やはり adidas が多かったりするのでしょうか。

 すみれさん「私もadidasが多いです。まとめ買いして2人で分けて使っています!」

 *なるほど、なるほど。まったく理に適っているかと。

纏う2: すみれさん思い出の舞台衣裳

 *これまでの舞踊人生で大事にしている衣裳と舞台の思い出を教えてください。

華やかで煌びやかな「ふたり」
…同じ衣裳ですね…(汗)

 すみれさん「思い出の衣裳は沢山あって、選ぶのが難しいのですが、スロバキアのバレエ団で踊っていた『ドン・キホーテ』の衣裳は大事にしている思い出の衣裳の一つです!」 

 *おおっとぉ、きました。煌びやかで艶やかな衣裳!しかも、またまたの『ドン・キホーテ』!これで『纏うNoism』連載「3連チャン」ですね。やっぱり刺さる作品であり、衣裳なんですね。踊る側にとっても。
 *写真の『ドン・キホーテ』についていくつか伺いますが、まずは踊られた役名を教えてください。

 すみれさん「キトリの友人役です」

 *バジル(床屋)の恋人で宿屋の娘キトリの友人ですね。ところで、写真に写っているのはすみれさんとさくらさんですよね。どちらがすみれさんですか。そして、ふたりで一緒に同じ衣裳で出ていたのでしょうか。

 すみれさん「キトリの友人役は2人いて、さくらと2人で踊っていました!左下がさくらで右上がすみれです!」

 *息もぴったりの友人ふたりだったことでしょうね。そのときの舞台での思い出も教えてください。

 すみれさん「この『ドン・キホーテ』の舞台は私にとって思い出深い作品です!キトリの友人役を踊りたいと思っていたので踊るのが決まった時は嬉しかったです!ロシア人振付家の振り付けで、凄くテクニカルな事が沢山あって大変だったのですが、この『ドン・キホーテ』を踊った事で成長出来た気がします。初演が終わった時のあの達成感は忘れられません!」

 *「踊りたい」と思っていた気持ちがビンビン伝わってくる、よい表情を捉えた写真ですね。うん。そしておふたりともパッと咲いた2輪の花のようでとても美しいです。うん、うん。

纏う3: すみれさんにとって印象深いNoismの衣裳

 *Noismの公演で最も印象に残っている衣裳とその舞台の思い出を教えてください。

 すみれさん「それぞれの衣裳に思い入れがありますが、最近だと『Der Wanderer-さすらい人』の衣裳がとても印象に残っています。女性陣は皆違う色で、衣裳の花柄も、私と妹のさくらは同じ柄でしたが、他のメンバーは違う柄で、作品もそれぞれのソロがあって、個性が出ていたと思います!」

 *そうでしたね。それぞれメンバーの個性の違いが前面に出ていましたし、更に前半と後半とで、全く異なる心情を可視化することになるといった構成で、とても見応えある作品でした。何度も足を運んで観ましたが、観る度に唸ったものです。

 *Noism Web Site へのリンクを貼ります。
 2023年の『Der Wanderer-さすらい人』画像です。ご覧ください。

 *また観たいですね、『Der Wanderer-さすらい人』。すぐにでも♪

纏う4: 普段着のすみれさん

「スタイル」があります、すみれさんの「スタイル」♪

 *この日のポイントと普段着のこだわりを教えてください。

 すみれさん「まだ肌寒いので暖かい服を着ています!コートと中に着ているジャケットは母からのおさがりです。特に中に着ている赤いジャケットは母が私の歳より若い時からスキーをする時に着ていて、オーストリアのGEIGERというブランドのもので凄く暖かくて気に入っています!」

 *GEIGER(ガイガー社) ですか。ワタクシ、寡聞にして知らず、ですから調べてみました。すると、1906年創業の老舗で、創業以来100年以上に渡り、チロリアンの基本を取り入れながらも 現代のファッションシーンにマッチする服作りを行っているブランド、なのだと。そんなチロリアンジャケット、高品質で古びないデザインの逸品なんですね。
 *そして、そして、またまた「お母様からのおさがり」ということではありませんか。そのコートとジャケットですが、さくらさんとも共有されているのでしょうか。それとも、すみれさんが占有している2品なのでしょうか。

 すみれさん「お母さんからのおさがりの服は、さくらと共有して着ています!他の服も私が買った服をさくらが着たりもしますし、逆にさくらが買った服を私が着たりします」

 *うむ、うむ。そうすると、自分が着たときの様子をさくらさんの姿で目にするような感じも(また、その逆も)あるのかと。まあ、双子になったことがないので、想像してみるだけですけれど。(笑)そして蛇足ですが、普段、着ている物からおふたりを見分けることは困難だということもわかりました。(汗)
 *ではでは、着たいときが重なったりした際は、どうされているのでしょうか。早い者勝ちとか、「着る!」と言った者勝ちとかなのでしょうか。そのあたりを教えてください。

 すみれさん「もし着たいときが重なってしまったら、他の服を着ようかなとなります。お互い絶対この服!というこだわりは無いので、大体譲り合いになります」

 *なるほど。そうなのですね。喧嘩や争いごとにはならないと。何を着ても素敵ですものね、おふたりとも。ホント、おふたりの仲の良さやお母様との関係性などが伝わってきました。どうも有難うございました。

すみれさんからもサポーターズの皆さまにメッセージを頂きました。

■サポーターズの皆さまへのメッセージ

「いつもNoismを応援してくださり、ありがとうございます!サポーターズの皆様の応援が励みになっております。また劇場でお会いできるのを楽しみにしています。これからもよろしくお願いします!」

…以上、「纏うNoism」第5回、前回のさくらさんに引き続き、庄島すみれさんの回をお届けしました。すみれさん、改めて有難うございました。

当ブログでご紹介してきたすみれさんの他の記事も併せてご覧ください。

 「私がダンスを始めた頃」⑰(庄島すみれさん)
 「ランチのNoism」#16(庄島すみれさん)

という訳で、今回の「纏うNoism」はここまでです。お楽しみいただけましたら幸いです。次回もまた乞うご期待ということで♪
ではでは。

(shin)

「纏うNoism」#04:庄島さくらさん

メール取材日:2023/2/22(Wed.)&3/4(Sat.)

新潟と東京で大きな感動を呼び起こして幕をおろした『Der Wanderer-さすらい人』。まだまだその余韻に浸っているところですが、その後半すぐ、『糸を紡ぐグレートヒェン』で鏡面のこちら側からあちら側へと越境し、その不穏さのままに此岸から彼岸へ越境してしまい、観る者の心を大きく揺さぶった庄島姉妹の妹さん・庄島さくらさん。今回、4回目を数える「纏うNoism」にご登場です。お楽しみください。

「エレガンスとは目立つことではなく記憶に残ることだ」(ジョルジオ・アルマーニ)

それではさっそく拝見いたしましょう。

纏う1: 稽古着のさくらさん

敢えての「傾き」にキュンキュン♪

 *品のある色合いのadidasジャージをすっきり着こなすさくらさん、とても素敵です♪ この日の稽古着をご説明願えますか。

 さくらさん「ジャージは母からのおさがりです。写真では見えていないのですが、ジャージの下にはYumikoのレオタードを着ています。速乾素材で汗をかいても冷えないので、よくトレーニングで着ています。靴下はadidasです。履き心地が気に入っていて、同じものを何足も持っています」

 *「お母様からのおさがり」というadidasのジャージですが、お母様もバレエなどなさっておられたのでしょうか。そしてすみれさんと供用のおさがりなのでしょうか。まずそのあたりからお訊きします。

 さくらさん「母はバレエをやっていないのですが、普段、体を動かす時に使っていたものをおさがりで貰いました。どちらの物とは決まっておらず、すみれとは共用で使っています。でも私が着ている時のほうが多い様な気がします」

 *そうなのですね。そしてYumikoに関してですが、バレエをやる人たちに人気のブランドなのですね。そのあたり、私は疎いのですが、皆さんはご存知かと。で、色やデザインのラインナップも豊富なようですけれど、お好みアイテムはどんな感じのものなのでしょうか。

 さくらさん「Yumikoのレオタードは今まで様々な色や形をオーダーして着ましたが、結局黒やシンプルな形のものを好んで着ています」

 *そして今回も出ました、靴下!で、さくらさんはadidas推し!「勝利の3本線」入りなんですよね、きっと。そうですか、そうですか。でも、メンバー皆さん、お気に入りの靴下があるのですよね、毎日身につけるものだけに。

纏う2: さくらさん思い出の舞台衣裳

 *これまでの舞踊人生で大事にしている衣裳と舞台の思い出を教えてください。

背中に翼、可愛いですねぇ♪

 さくらさん「この写真は、スロバキアのバレエ団にいた時に、踊った『ドン・キホーテ』という作品のキューピッドの衣裳です。初めてのバレエコンクールで踊ったキューピッドを約20年後にまた踊ることができて思い出深かったです」

 *今回もまた出ました『ドン・キホーテ』!コンクールでっていうのも前回の中尾洸太さんと一緒!でも、珍しいことではないのかしらん、とも。で、そのキューピッド、初めてのコンクールのときのことを少し教えてください。

 さくらさん「初めてのコンクールは小学生の時でした。当時、私は同年代の子たちに比べると身体が小さく、皆がお姉さんに見えて怖かった記憶があります。この時の衣装も思い出深く、祖母が一から作ってくれました」

纏う3: さくらさんにとって印象深いNoismの衣裳

 *Noismの公演で最も印象に残っている衣裳とその舞台の思い出を教えてください。

 さくらさん「『鬼』は私がNoismに入って、初めて穣さんから直接振付をもらって練習をした作品なので、思い出深く衣裳も印象的でした」

 *Noism Web Site へのリンクを貼ります。
 2022年のNoism×鼓童『鬼』画像です。ご覧ください。

 *その『鬼』、和のテイストも漂う赤い袖の衣装から黒のレオタード調の衣裳への変化も見応えありました。そのあたり、踊っていていかがでしたか。

 さくらさん「鬼の後半の黒の衣装に変わるところは空気が変わる感じがします。隠していた本性が出てしまった様な、キリッとした緊張感が自分の中に走ります」

 *まさに、まさに。まさしく、まさしく。空気が変わる感じ、物凄いものがありましたよね。今も容易に思い出すことができます。

纏う4: 普段着のさくらさん

もふもふも素敵、上品な冬の装い

 *この日のポイントと普段着のこだわりを教えてください。

さくらさん「この日のポイントは防寒です!新潟の冬は雪が降るのはもちろん、風が強い日が多いのでフードのあるコートは必須ですね」

 *防寒、大事です!in 新潟。福岡出身のさくらさんですから、新潟の冬はかなり厳しいものに感じられている筈ですけれど、手袋なしでポーズをとるチャーミングな写真からはそんな様子も窺えず、寒い屋外さえそれなりに楽しんでいる感じがしますね。いい写真です♪

 *ところでスミマセン。双子になったことがない(←当然!(笑))ので、お訊きしたいのですが、すみれさんと共用で着ているものなどもあったりするのでしょうか。

 さくらさん「稽古着は共用で使っている物もあります。一応どちらの物と決まっていることが多いのですが、借りたり貸したり」

 *そうなのですね、アゲイン。「便利」っていうと違うのでしょうけれど、でもそんな側面もあるのかなぁと。まあ、双子になったことがない(←当然!アゲイン。(笑))ので、あくまで想像してみるだけですが。

 *もうひとつ、さくらさんとすみれさんについてお伺いしますが、おふたりのの好みは似ているのでしょうか。または、明らかに異なる部分があったりするのでしょうか。もしそうなら、どんな違いがあるのか教えてください。

 さくらさん「好みは似ていると思います。すみれが気に入ったものは私も良いなと思うのですが、その中でも『これ、すみれっぽい』とか『さくらっぽい』とかありますね」

 *な~るほど。ところで、「さくら」も「すみれ」も、どちらも色を連想させるお名前ですが、様々な場面で色を選択するとき、おふたりそれぞれ自分のお名前を意識したりすることはありますか。

 さくらさん「子どもの頃は持ち物をさくらはピンク、すみれは紫にして名前の代わりに色分けしていました。自分ではなかなかピンクの物をチョイスしないはずなのですが、自然とピンクの物が集まってきます」

 *名前の持つ力って、侮れませんよね、まったく。でもまあ、私の場合、「伸」と書くものの、伸びてないですけれど…。(笑)余談でした。(汗)

 *忙しいさなか、様々な質問一つひとつに、丁寧にお答えいただき、公演で目にする情感豊かな舞踊と相俟って、人柄にも惹かれました。どうも有難うございました。

さくらさんからもサポーターズの皆さまにメッセージを頂きました。

■サポーターズの皆さまへのメッセージ

「いつも応援してくださり、本当にありがとうございます。早いことにNoismに入り2年目。まだまだ未熟な私ですが、皆さまの温かい声援に背中を押していただいています。これからもどうぞよろしくお願いいたします」

…以上、「纏うNoism」第4回、庄島さくらさんの回をお届けしました。『Der Wanderer―さすらい人』世田谷公演直前&直後の取材となり、大変お忙しいところ、どうも有難うございました。

当ブログでご紹介してきたさくらさんの他の記事も併せてご覧ください。

 「私がダンスを始めた頃」⑯(庄島さくらさん)
 「ランチのNoism」#15(庄島さくらさん)

今回の「纏うNoism」もお楽しみいただけましたでしょうか。で、次回登場するのは勿論、あのヒト!またまた乞うご期待ということで♪ではでは。

(shin)