Noism×鼓童『鬼』再演: 活動支援会員向け公開リハーサルに行ってきました!

2023年11月26日(日)12:00-13:00 りゅーとぴあスタジオB
気温は低いですが、青空が見える薄曇りのいいお天気♪ 
昨日今日、コンサートホールでは全日本合唱コンクール全国大会 『大学・職場・一般部門』が開催され、全国各地から新潟りゅーとぴあへと、たくさんの人たちで賑わっていました。

さて、公開リハーサルは『お菊の結婚』を通しで見せていただきました。
これがスゴイ! 前も凄かったけど、数段上を行く素晴らしさです!
これが再演ということかと感じ入りました。拍手喝采でした!
「ブラッシュアップ」というような言葉では足りません。見事です。唸りました。
ここからさらに磨きをかけるというのですから、いったいどうなることでしょう。
ぜひぜひご覧ください。瞠目ですよ!

先日、『鬼』『お菊の結婚』ともキャストが発表されましたね。
https://noism.jp/noismxkodo2023/#CREDITContent
お菊の井関さん、ほっそりスッキリ、日本の良心?役です。
お久しぶりのジョフォアさん瘦せたかな。哀れなピエール役。
『お菊の結婚』初出演の太田菜月さんと兼述育見さん。兼述さんはピエールの許嫁役。
楼主、山田勇気さんの迫力に圧倒されました!
楼主の妻、三好綾音さんハマり役でピッタリビックリ!
楼主の息子、中尾洸太さんを含め妓楼一家の悪辣ぶりが際立っていて笑え?ます!
そして青年役の糸川祐希さん、1年半でどれだけ背が伸びたの~!?
他のメンバーももちろん上々出来で、
あの金森さんが「よかった!」と言って喜んでいました!
金森さん・井関さんが『かぐや姫』で東京に行っている間に、メンバーの皆さんが自主的にいろいろやってくれていたそうで、帰ってきたら出来上がっていたそうです。嬉しいですね♪

いつもならこれで公開リハは終了なのですが、まだ25分ほど時間があり、このあと井関監督の意向で「動く襖(ふすま)」の裏側が公開されました!『かぐや姫』でも多用されている「動く金森壁」、いったいどうなっているのでしょう。『お菊の結婚』初演時も不思議でした。
一応、滑るテープが貼ってあるそうで、横はすべりやすいけれども上下は難しいそうで、やはり持ち上げなければ。ということで、会員3名がお試しチャレンジ♪
https://twitter.com/NoismPR/status/1728650063189266586

このあと更にスタジオの横や後ろに会員全員が移動して、舞台裏ならぬ「襖裏」&演技抜粋を見せていただきました! 襖の裏には人形や衣裳等を掛けるフックや、お盆を挟む桟などもあり、アイディア満載。襖の裏にいるメンバーは前が全く見えないので、舞台脇に控えるメンバーの合図で移動するのだそうです。難しそうなのにあれほどスムーズとは驚きです!
皆「おおー!」と拍手しながら見せていただきました♪
本番がますます楽しみです!

公開リハーサルが見られるのは活動支援会員の特典です。どうぞご入会くださいね♪

最後に金森さんからNoismクラウドファンディングの紹介がありました。
寄付の使い道は、Noism20周年記念事業 広報費として、市内県内のみならず全国に向けて広報発信するそうです。サイトオープンは12/5(火)13:00~。 来年1/31まで。


皆様ますます応援しましょう!
(fullmoon)

東京バレエ団『かぐや姫』東京公演を終えて(ひとまずの)「アフタートーク」的インスタライヴ♪

東京バレエ団×金森穣『かぐや姫』全3幕世界初演の東京公演(10/20~22)を終えて、2023年10月29日(日)の20時から(ひとまずの)「アフタートーク」的なインスタライヴが金森さんと井関さんのインスタアカウントで配信されました。このあと、新潟公演をご覧になられる方にとっては、「アフタートーク」ではなく、「ビフォートーク」となることから、ネタバレ等を気にされる向きもおありだったかもしれませんが、その心配もないやりとりだったかと思いますので、是非、アーカイヴにてご視聴頂きたいと思います。

かく言う私も、この日が日本シリーズ第2戦の日にあたっていたため、その時間帯には、こちらをリアルタイムでは視聴せず、(その前日とはうって変わって、悶々とした気分で)テレビの野球中継で試合の推移を見詰めておりました(汗)。その後、アーカイヴで視聴したのですが、楽しい気分になれたのは有難いことでした(笑)。

このブログでは、一区切りがつき、開放感たっぷりに『かぐや姫』という新作のグランド・バレエの創作を振り返ったおふたりのやりとりがどんなものだったか、以下に少しばかりですが、かいつまんでのご紹介を試みたいと思います。

☆金森さんが東京バレエ団芸術監督・斎藤友佳理さんと初めて会って食事しながらオファーを受けたのは5年位前(2018年)。その後、調整しつつ、題材を決めつつ、振り付けを始めたのは今から2年7ヶ月前。外部への「純クリエーション」はこれが初めて。50人超えの人数やスタジオの大きさに慣れるのに時間がかかった。最初は疲れた。第1幕振り付け時には金森さんは日記をつけていた。(←そうでした、そうでした。思い出しました。)

★東京バレエ団が目黒ということで、金森さんと井関さんの滞在先はずっと白金台(8回)だったのだが、最後の三週間だけは品川だった。品川の人の多さは凄かった。

☆第1幕をガラッと変更した。家具も曲線を増やしてモダンデザインに変えた。
【註】新潟では2021年11月に第1幕が上演されたのみである。

★照明の話。照明作りはまず第3幕から始めて、第1幕へ。しかし「ゲネ」に及んでも、第2幕の追加した場面の照明ができていなかった。それが仕上がったのは、「初日」の午前4:50頃のことだった。(清掃等が入る都合上、劇場が使えるのは最大午前5時まで、とのこと。)

☆照明の話(つづき)。照明はロジックではなく、イメージの世界。しかし、具体的に形にするための指示を出さなければならない。今回は空間が大きくてスタッフの人数も多かった。「全幕物をイチから全部照明を作る人はいない」(井関さん)「振付家で一番大変なことは、自ら納得し決断できるところまで、スタッフに付き合って貰うこと。多くの人を巻き込んで動いて貰い、それを背負うこと」(金森さん)

★「任せられなくて」照明を自分でやることで、間際になればなるほど、舞踊家たちとの時間が減ってしまわざるを得ないことに「申し訳ない」思いもある、と金森さん。それを受けて、「どこかで手放さなければならない。ギリギリまでやったら、その瞬間を本人たちが生きられるかどうか」との考えを示した井関さん。舞踊家も自立する必要がある。初日のパフォーマンスは緊張感とともにみんな確実な道を選んでいきがちとも。

☆新潟の舞台は狭いので、空間構成がどうなるのか。みんな並べるのか、入るのかどうか。取捨選択しないと「危ない」とも思う。

★今回のクリエーションについて、「ホントに勉強になった。イメージし得る身体の使い方、振付の可能性など今まで味わったことのない発見があった」と金森さん。一方、コンテとバレエが「違うもの」と思って『かぐや姫』をやられるとそれは違う。バレエのそこから先を一緒に見出していきたい。それだけにもっと踊り込んでいく再演の機会があって欲しい。

☆舞踊家たちがバレエ的な要素を含めつつ、「一線を越えようとしている」姿が面白かった、と井関さん。金森さんは、これまで、時代的にも、振付のスタイルを確立しようとしたことはない、と。しかし、今回の東京バレエ団との作業を通じて、よりバレエ的なものと向き合い始めて、「バレエ的な身体の型がありつつ、それを保持したまま、如何にただの形ではないところに行けるか。このプロセスで見つかっていったものがスタイルになりそうな漠然とした思いがある」(金森さん)

★「生オケ」での『かぐや姫』は編集の専門家を入れる必要があり、ハードルが高い。

☆「影姫」の配役について、沖香菜子さん・金子仁美さんともに「意外」と言われることも多かったが、金森さんと井関さんにとっては、全く意外でもなく、「それこそそうにしか見えなかった」と井関さん。

…主に、そんなところを以てこちらでのご紹介とさせていただきますが、なお、上の内容に続けて、ラストの7分程度(とりわけ最後の5分間でしょうか)、とても楽しいお話が聞けます。まだの方は大きな損をしていると言えそうな程ですから、是非お聞きください♪

そして、新潟ローカルの話にはなるのですが、折から、今日深夜には(正確には日付が変わって「明日」になりますが)、BSN新潟放送で『劇場にて』の再放送もあります。鼓童との『鬼』再演の舞台裏に密着取材したこの番組、まだご覧になっていない方はお見逃しなく、ですね。

では、今回はここまでということで。

(shin)