祝!井関佐和子さん受賞「第2回 新潟女性活躍アワード2020」授賞式に行ってきました♪

井関さん、受賞おめでとうございます!!

12月20日(日)17:30~ ホテル日航新潟で開催の授賞式。雪がちらつく寒波の中、約100名の方が集まり、6名ずつの円卓に着席、静かに熱く、そして豪華に、お祝いの宴が繰り広げられました。詳細はNoism公式レポート(https://noism.jp/reports/niigatabijin2020/ )、井関さんのツイッター等をご覧ください。

「舞踊家 井関佐和子を応援する会 さわさわ会」&「NoismサポーターズUnofficial」では、井関さんにスタンド花と花束をお贈りしました♪

サポーターズとさわさわ会からのお花に笑顔の佐和子さん

司会はお笑い集団NAMARA代表の江口さんと、篠笛奏者の田村優子さん。オープニングは田村さんのしっとりとした篠笛演奏♪ 主催者挨拶(新潟美人実行委員会代表 栗山靖子さん)に続き、中原市長はじめ来賓の方々の祝辞、祝電披露、選考委員(12名)紹介、選考委員長(とまつ衣裳店 戸松茂雄さん)の講評、そして受賞者3名の表彰。 受賞者表彰のプレゼンター、昨年の受賞者のおひとり古町芸妓のあおいさんから3名の受賞者に記念の楯が贈られました。

スピーチに立つ佐和子さん

そして受賞者挨拶。井関さんは高知出身ですが、新潟に住んで16年になります。新潟の女性として認められ、表彰された喜びと感謝を述べられました。そして、『井関佐和子「新潟女性活躍アワード2020」受賞特別ムービー』を上映! 3分の間に次々と名場面が上映されます!youtubeにアップされた動画をご覧下さい。 https://www.youtube.com/watch?v=1IrSRfRCZgA こちら、無音になっていますが、当日は音響もバッチリで、ため息が出るような美しさに、皆さんうっとり♪

受賞者3名の挨拶のあとは特別賞の公益社団法人 新潟県看護協会の表彰・挨拶。代表の方は医療現場の厳しい現状を切々と述べられました。代表の方の後ろにいらっしゃる3万人の看護職の方々に、全員が起立して感謝の拍手を送りました。

授賞式が終わると、ステージには素早く金屏風が立てられ、新潟古町芸妓の舞が始まりました。地方さんの唄と三味線で、あおいさんが踊ります。そしてもうひとり振袖さんも踊りに加わり、会場は華やかな雰囲気に。

ここまで約1時間ほど。ディナー(フルコース)が始まります。乾杯酒は、昨年受賞のおひとり小畑留美子さんご提供の佐渡小畑酒造「真野鶴」。静かに静かに小声で乾杯します。円卓の隣りの人とは透明アクリル板で仕切られています。ドリンク類は、水・お茶はペットボトルがテーブルに置かれていますが、アルコール類は取りに行き、瓶ビール・お銚子は手酌です。ワインは岩の原ワインさんから「深雪花」、赤白グラスでご提供。

祝宴のメニュー♪

ディナーが始まってすぐ、ステージに注目! 新潟出身の、ハープ山宮るり子さん・フルート金子由香利さんの演奏が始まります。プロとして活躍中のお二人、素晴らしい演奏です♪ その後は、ものづくりや園芸関係の人たちのお話が続きます。 20:00になると、選考委員のおひとりエステティシャンの庭山仁美さんの迫力ある一本締めで終宴。

これで流れ解散かと思いきや、会場は照明が落ち、ステージに歌手のアマリアさんが登場!楽しいクリスマスソングに場が和みます♪ 楽しい気持ちで閉会。

この時節、大人数の会はどうなのだろうかとも思いましたが、感染症対策への配慮が行き届き、参加者も節度を持って行動していたと思います。 会員さんや、おなじみの皆さんともお会いできて楽しい会でした。 主催者の皆様、関係者の皆様、どうもありがとうございました!

パチリ、記念撮影♪

(fullmoon)

文化の厚みある湖岸の街・諏訪市で井関さん「ニムラ舞踊賞」受賞

2018年12月22日(土)。
年末の3連休初日であるこの日、
冬の1日にしては穏やかな空の下、湖岸の街・諏訪市まで出掛けて、
この街が生んだ世界的な舞踊家・ニムラエイイチ(新村英一:1897〜1979)に因む
「ニムラ舞踊賞」の第38回授賞式に臨席し、その様子を拝見して来ました。

ニムラエイイチ生誕120周年という、暦が丁度ふたまわりする区切りの今年、
受賞者は、言わずと知れた井関佐和子さん。
はるばる来なきゃならない訳です。


諏訪湖の恵みに与るこの街・諏訪市が、
「舞踊」の名の下に、100年の時を隔てて繋いだふたつの名前、
「ニムラエイイチ」と「井関佐和子」。
様々な感慨とともに、井関さんご本人ならずとも、
我が事のように嬉しさが込み上げてこようというものです。

午後3時からの授賞式に先立ち、開場後の舞台のスクリーンには、
先ず、ニムラエイイチの生涯を紹介する映像が、
次いで、今回の井関さん受賞の直接の理由である『Liebestod. -愛の死 -』の映像が、
式直前まで映し出されていました。
今、映像で観ても「心を持っていかれる」ものがありましたし、
映写が終わったときには、期せずして場内のあちこちから拍手が聞こえて来ました。
一新潟市民としては大変誇らしい気持ちがしたことは言うまでもなく、
そのことはきっとご理解頂けるものと思います。
そして授賞式の間、舞台下手にはサポーターズ及びさわさわ会からの2段のスタンド花が飾られ、文字通り、お祝いの席に花を添えていたことをここにご報告いたします。


今回の井関さんの受賞理由は、「Noism1の2017年6月公演において
金森穣振付『Liebestod -愛の死-』を、優れた身体能力を生かした
大胆かつ繊細な演技を駆使して成功に導いた。
また近年においては、副芸術監督としてNoismの活動の中核に参画し、
諸作品の再演をはじめ、カンパニーの活性化に大きく貢献した。
その功績を讃え、第38回ニムラ舞踊賞を送る」というもの。
まさにまさしくその通り。
遅過ぎる受賞かとも思われるのですが、
式冒頭の選考理由披露において、
選考委員長を務める山野博大さんも壇上からそのあたりのことを、
「(これまで)どうしても金森さんに賞が行っちゃうんですね。
で、(井関さんは)なかなか賞の対象になって来なかった。
それもおかしいんじゃないか。
これまでは作品の成功のために自分を捧げるスタイルだったのが、
『Liebestod』は井関さんの良いところを認める機会となった」と語りました。


受賞後のスピーチで井関さんが語ったこと。
16歳で欧州に行き、7年いる間に抱いたふたつの夢は、
舞踊団の設立に関わることと
振付家と一緒に作品を作ることだったが、どちらも叶った。
踊り続けてきて、同僚が去っていくなど辛いことも多くて、
簡単に、踊ることが好きというふうに言えるものではないが、
舞台に立つことが人生そのものであることは
ひとつだけずっと変わりのないことだった、と。
そして、それを支えてくれた存在として、
「さわさわ会、サポーターズ、そして(金森)穣さんに感謝します」と仰って頂きました。嬉しいことですね。

授賞式は続き、お祝いの花束贈呈と相成るのですが、
井関さんご本人には伏せられていたプレゼンターはなんと金森さん。
「サプライズですから…」と言いながら金森さんが壇上に進むと
会場は一気に華やぎを増して、
この日一番の大きな拍手が起こったことはご想像頂けるものと思います。

 

そして、授賞式後には、
選考委員の稲田奈緒美さん(舞踊評論家)を相手に井関さんのトークショーがあり、主にこれまでの歩みについて話されました。
3歳でバレエを始めて以来、所謂「受賞」からは縁遠く、これまでで直近の受賞経験としては、15歳のときの「四国バレエコンクール」まで遡ると明かし、熱心に耳を傾ける会場を笑わせました。
16歳のときに「親にも相談することなく」、「絶対に欧州に行くんだ」との揺るぎない思いを
実行に移した井関さんと1918年に単身渡米したニムラエイイチ。
ニムラ渡米から丁度100年での今回の受賞という事実が示すめぐり合わせも重なり、
ふたりは奇縁で結ばれていたようなところがあるとも言えそうです。
また、ニムラが、ニューヨークの地で、東洋と西洋の舞踊の融合を目指した点には、
金森さんが目指すところと重なり合うものがあるように思うとのお話も出ました。

トークショーを締め括る最後の質問として、稲田さんから今後の抱負を問われた井関さんは、
「諏訪市にNoismとして公演に来たい」と答えたのですが、
それは決して単なる社交辞令と片付けてしまえる性質のものではなかった筈です。
前日に諏訪市入りして、ニムラの墓参りをするなど、
生の諏訪市を身体で受け止め、この日の授賞式に備えた井関さんの心が、
「芸術は宝」と語る金子ゆかり市長(ニムラ舞踊賞運営委員長)の言葉を裏付ける
この街の文化の厚みに大きく揺さぶられ、真に魅せられたからだったのでしょう。
井関さんは、先ず何より美術館の多さにビックリしたとも語りました。

「芸術は宝」、新潟市でも同じ言葉を聞きたいと思ったのは私だけではない筈です。
しかし、新潟市だって負けてばかりではありません。
授賞式の途中、
Noismを抱えているのが新潟市であることが紹介された流れで、
井関さんの「私たちはお給料を貰いながら、プロの舞踊家として活動しているのです」
という言葉を聞いた会場から大きなどよめきの声があがったことが
それを証拠立てていたと思います。
内外に向けて「文化発信交流都市」を標榜し、
これまでNoismを支えてきた新潟市の「今後」に更に期待します。

授賞式パンフレットと復刻されたニムラエイイチ自伝(及び付属の外伝)

翌朝の信濃毎日新聞(左)と長野日報: 井関さんの受賞についても触れています

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