「領域」マスコミ向け公開リハーサルに行ってきました!

2023年6月23日(金)。梅雨の晴れ間の薄曇りのお天気の中、りゅーとぴあ〈劇場〉で、マスコミ、視覚・聴覚障がいのある方、活動支援会員 対象の公開リハーサルが開催されました。

12時30分になると、視覚・聴覚障がいのある方と付き添いの方10数名は最前列の席に案内され、そのほかの人たちは2階席へ。

最初はNoism0『Silentium』です。20分間見せてくれるそうで、全編通しかな?とドキドキしますが、照明・衣裳はまだとのこと。
ステージには既に金森さんと井関さんが待機していました。ほどなく客席が暗くなり、美しい音楽が流れ、お二人が踊り始めます。

もう~「美しい」としか言いようがありません。
目が吸い寄せられて、極上の情景に瞬きもできません✨

しかし、この悦びは6分ほどで終了してしまいます。(涙)
動きを止めた金森さん・井関さんは、音楽も止めて、ステージ上であれこれ動きの確認を始めます。しばらくすると、ひとつの動きを何度も何度も何度も何度も繰り返しますが、納得がいかないようです。そうこうしているうちに予定の20分が過ぎ、リハーサルは終了しました。
これはもう、本番の楽しみが爆上がりですね!

その5分後にNoism1『Floating Field』リハーサル開始。こちらも20分間です。
スタジオBで先週見せていただきましたが、今回は衣裳を着用し、照明もできあがっていて、しかも劇場のステージ!

雰囲気が違うのも当然でしょう。
印象は「カッコいい!」です!
まあ~何やらキレが良くて素敵な場面が次々と繰り出されて、こちらも瞬きができません。
舞台装置も照明もシンプルながら幻惑されるような感覚があります。

スタジオBでは30分間見せていただきましたが今回は20分で、キリのいい所でリハーサル終了。
残り10分、超気になります!
こちらもいやが上にも期待が高まります!

リハーサル終了後、劇場ホワイエで、二見さん、金森さん、井関さんを囲んでの取材です。
テレビはBSN、新聞は新潟日報、どうぞご覧くださいね!
お話をかいつまんでご紹介します。

二見:
・舞台は特別な空間。身体、空間、時間が浮遊する領域。分断する境界線としてのシート。
・残響を感じながら空間性を表現したい。何か新しいものではなく「普遍性」を感じてもらえれば。
・振付はこちらに来てから、メンバーの皆さんをよく観察して現場で創った。
・普段は限られた時間の中で創っているが、今回は恵まれた素晴らしい環境の中で創作できた。一緒に食事もした。自分の舞踊人生の中で掛け替えのない経験になっ
た。

井関:
・二見さんをお呼びしてよかった。二見さんは穣さんと似ているところがある。メンバーに二見さんの作品を踊ってほしいと思った。
・『Floating Field』というタイトルは先に聞いていた。人は頭で理解しようとするが、無意識、皮膚感覚で感じてほしい。
・皆さんが思っている「領域」というイメージを壊したい。そしてメンバーが感じる領域とは!?

金森:
・『Silentium』は「空間」を先に決めた。それは黒部公演(野外)がきっかけ。人工的に手を加えられないものを劇場に創りたかった。
・ペルトの音楽を聴いて、男女が見えて、自分と佐和子がいいと思った。何かを感じる。
・二人がパートナーとして見られることは気にしない、気にならない。何かの前知識が作品を見るときの心境を左右するのは舞踊に限らず当たり前のこと。
・チケットまだあります。来てください。

今回も素晴らしいですよ!!
チケットが残っているなんてもったいない。何をおいてもぜひぜひ見てください!

来週末、りゅーとぴあ〈劇場〉でお会いしましょう♪

(fullmoon)
(photos by aqua)

「領域」活動支援向け公開リハ、『Floating Field』の熱気を全身で受け止める♪

2023年6月17日(土)午後の新潟市は太陽がギラギラ照りつけ、ぐんぐん気温が上昇して、もう一気に夏が到来したかのような陽気でした。そんななか、りゅーとぴあのスタジオBまでNoism0 / Noism1「領域」の公開リハーサルを観に行きました。

15時からのリハーサルに向けて、10分前の14時50分、スタジオBに入ったところで、この日見せて貰うNoism1『Floating Field』を演出振付した二見一幸さんの姿を認めましたので、fullmoonさんと一緒にご挨拶。二見さん、穏やかで優しそうな、とても腰の低い方でした。

場内には、今回久し振りに踊られる浅海さん、三好さん、中尾さん、庄島さくらさんとすみれさん、坪田さん、樋浦さん、杉野さん、糸川さんそして横山さん(準メンバー)、合わせて10人の舞踊家がそれぞれに動きの確認をしています。まず、目は自然と浅海さんを追うことになりましたし、同時に、かつて二見さんに師事し、同氏のダンスカンパニーカレイドスコープに所属していた横山さんへの興味にも大きなものがありました。

開始予定時間になると、国際活動部門芸術監督の井関さんが挨拶に立ち、二見さんをご紹介くださいました。そして二見さんに「もう始めちゃって大丈夫ですか」と振ると、「じゃあよろしくお願いします。参りましょう」と応じた二見さん、上に触れた通りのお人柄が窺えました。

深海を思わせるような揺らめくような、漂う(floating)ような音楽に水泡のようなノイズ。(個人的な印象です。)まず、上手(かみて)やや手前に位置する中尾さんがひとりで踊り始め、次いでその奥、庄島すみれさんと坪田さんがそれに続き、その後、下手(しもて)側も稼働し、遂にはアクティングエリア全面をフルに使った10名の踊りに繋がっていきます。舞台上の「領域(field)」が更新されていくある演出もあります。そちらもお楽しみに。

と、7分ほど過ぎたところで、CDにトラブルが発生し、リハーサルが中断するというアクシデントに見舞われることに。それに対処しているあいだ、中尾さんが寛いだ笑顔で私たちの方を見てくれています。そして曰く、「緊張が少し解けました。めっちゃ緊張していたから」と。他のメンバーからも「洸太、緊張してたね」との声が聞こえてきました。レアなことだったのでしょうが、意味のあるアクシデントだったようです。同時に、井関さんが中尾さんに指で何やら「3」の数字を伝えています。中尾さんも笑顔で同じ仕草を返しました。「3?何だろう?」そう思っていたところ、「今ので3回目。今日は2回通しているんで」と教えてくれた中尾さん。有難うございました。私たちも和みました。

トラブルシューティングが済んで以降は、淀みなく無事にリハーサルが進行していきました。

まさに「万華鏡」よろしく、音楽がそのボディを回転させるにつれ、オブジェクトケース内の舞踊家たちが現れたり消えたり、位置を変え、動きを変え、フォーメーションを変え、関係性を変え、或いは連動し、繋がり、またはシンクロし、と千変万化の様相を呈して踊っていきます。それも広いアクティングエリア上のあちこちで新たな動きが生じたりするものですから、その情報量の多さに、おのれの目の不自由さを痛感しながらも、この上なく贅沢な作品を見せて貰っている、そんな豊かさに浸りました。一度では見切れないことは間違いなさそうです。

そして同時に、Noism Company Niigataの身体性と二見さんの演出振付の間に高い親和性が認められることにも触れなければなりません。振り付ける側にも、踊る側にも、よそゆきな感じなど一切見られなかったと言い切りましょう。まさに出会うべくして出会った二者。それもまたこの作品を観る贅沢さに繋がる要素でしょう。

約30分の贅沢。どんどん加速度的に盛り上がっていく作品に、観る側の昂揚もマックスに達したところで、パチンと指を鳴らし、「ハイ」と声を掛けた二見さん。この日の通しの公開リハーサルの終了です。

「観ているこっちも動いた気分になりましたよね」とは井関さん。その流れで、二見さんにバトンを渡したところ、「トラブルがあり、すみませんでした」からの、まさかの「緊張してちょっと言葉が出ない…」と多くを語らなかった二見さん。その熱気を全身で受け止めたことで、まだドキドキが収まらない凄い作品とは裏腹に、これまた第一印象のままの謙虚なお人柄は、そのギャップが実にチャーミングで、まさに「ギャップ萌え」状態でした。

稽古場(スタジオB)でやるのは、これが最後だったのだそうで、あとは場所を〈劇場〉に移し、マスコミ向け公開リハーサル(来週6月23日(金))を挟んで、いよいよ再来週には本番(6月30日(金)~7月2日(日))3日間のダブルビル公演となります。その初日には二見さんと山田勇気さんが、2日目には金森さんと井関さんがそれぞれアフタートークに登壇します。チケットは只今、好評発売中。アフタートークでは何でも質問することができますし、まだまだ繰り返して複数回観るチャンスもあります。是非この贅沢な機会をお見逃しなく!

(shin)

驚嘆!『セレネ、あるいはマレビトの歌』公開リハーサル!!

2023年5月11日(木)の新潟市は暑いくらいの五月晴れ。折しもこの日から市内某所にてG7のさる国際会議があるとのことで、JR新潟駅を始め、市内中心部には、警察官や警備員が多数配置され、物々しい雰囲気も漂っていました。

その「会議」の「さあ、新潟を世界へ。」という惹句。空虚で実体のない感じが否めず、なんだか失笑を禁じ得ないものがあります。Noismが謳う「新潟から世界へ」とその構成パーツこそ似てはいますが、片や認知だけが関心事であるに過ぎず、片や世界を驚かそうというのですから、そもそも気概なり覚悟なりの点で隔たりを感じてしまうのは私ひとりだけではないでしょう。…そんな失笑。

で、この日の公開リハーサルですが、「メディア向け」かつ「活動支援会員向け」に設定されたものだった訳ですが、メディア各社は恐らく、号令一下、総力を挙げての「会議」対応に追われていたものと思われます。惜しむらくは、日が被っていたために、「文化部」と言えども身動きがとれなかったのではないでしょうか。その点がなんとも残念でした。

そう書くのも、この日見せて貰ったNoism0+Noism1『セレネ、あるいはマレビトの歌』が、「世界へ」の文言がまざまざ実体を伴って想起されるほどスケールの大きな、超弩級の作品だったからです。

12:30少し前に、〈劇場〉に通された訳ですが、〈劇場〉は〈劇場〉でも、「〈劇場〉舞台上」に席が設えられていたことにまず驚くとともに胸が高鳴りました。5/20、21の公演会場である前沢ガーデン野外ステージを模すかたちで、舞台下手(しもて)側をその円形ステージ正面に見立て、その縁を白線で区切ってアクティング・エリアとし、私たちも舞台上に用意された弧を描くかたちの席から見学させてもらったのでした。畢竟、上手(かみて)側舞台袖奥に積まれて片付けられている備品の数々を背景に見ることになる訳ですが、そんな「非日常」も楽しい以外の何ものでもありませんでした。

ちょうど、12:30となり、井関さんからの合図を受けた金森さんの「いいの?じゃあ、いきましょうか」でリハーサル(通し稽古)が始まりました。都合、6方向から進み出た10人。纏っているのは『Fratres』の衣裳です。そこからの55分間、間近から見詰めたものはまさに驚嘆に値するものでした。しかし、今ここではその詳細を書くことはしません。来週末の驚きを奪うことはできませんから。

『Fratres』の黒の衣裳と、「ルミナスイエロー」というのでしょうか、月の色を思わせる衣裳とが対比させられて踊られていく「大きな世界」。聖と俗。或いは邪やら獣性やら。それらが衣裳を着がえるが如くに交錯していきます。愛、希求、浄化…。頭に浮かんでくるキーワードには事欠きません。その目まぐるしさのなか、これまで以上の官能性も見落とせませんが、とにかくスケールの大きな作品と書くに留めておこうと思います。

この作品には、Noism1準メンバーの横山ひかりさんとNoism2から春木有紗さんが出演されています。「ん、誰だろう?」そのおふたりの動きに、目が反応して見詰めている時間もありました。Noism0の井関さん、山田さんを含む12人で魅せる「大きな作品」、とにかく物凄いですから。ご覧になられる方は期待大で!

13:25、尾を引く余韻に対して、「パンッ!」と手を打つ音、続けて「OK!」という声。どちらも金森さんからのものでした。「光、大丈夫?」と、途中、走って捌ける際にスピーカーに激突して左足の向こう脛(「弁慶の泣き所」)から流血したまま踊り通した坪田さんを案じながら、椅子に腰掛けたままキャスターを転がして、踊り終えた12人の方に近付いていった金森さん。そこから感じた事柄を伝える言葉かけに移行していきました。断片的に耳に入ってきたのは、「…結構、晒されている感じのなかで、閉ざしちゃうと弱くなっちゃうから、開いて…」といった言葉。もっともっとと思い、ずっと耳をそばだてていたのでしたが、「もうあがっていただいていいんですけど。稽古なんで」とこちらを振り向いて金森さん。私たちは拍手で応えて、この日の公開リハーサルは終了となりました。

踊り終えた井関さんがふと漏らした「ああ、しんどい」。この物凄い作品『セレネ、あるいはマレビトの歌』、現段階では黒部以外での公演予定はなしとのこと。但し、私たちの熱望のその「熱量」によって、この先、予定変更なんてこともなくはないかと。否、予定変更を現実のものとするべく熱望する必要ありってことで。そんなことを思うほどの超弩級の作品であり、驚嘆の55分間でした。

前沢ガーデン野外ステージでの本公演はそのランドスケープと一体化して神々しさを帯び、見詰める者は魂を揺さぶられ、生涯、心に残るものとなるに違いありません。断言します。(キッパリ)

(shin)

『Noism2定期公演vol.14+Noism1メンバー振付公演2023』公開リハーサル及び囲み取材に行ってきました♪

前日の寒さから一転、春の陽光が指して気持ちのよい2023年4月19日(水)、標記のメディア&活動支援会員向けの公開リハーサル(+囲み取材)に行ってきました。会場はりゅーとぴあ〈劇場〉でした。まずは公開リハーサル、時間は13:30から約30分間。

4/14のときと同様、この日も見せて貰ったのは、『Noism2定期公演vol.14』の方からでした。で、現在のNoism2メンバーは全員が女性ということもあるからでしょうか、Noism1からの出演もあります。さてさて、誰が出るのかはお楽しみに♪

劇場へ入っていくと既に舞台にはメンバーたちがいて、それを客席から見詰める地域活動部門芸術監督・山田勇気さんは、主に照明の具合をスタッフとやりとりしながら試しています。公演当日まで「ベスト」を求めて、まだまだ練り上げられていきそうです。Noism2リハーサル監督・浅海侑加さんはビデオ撮影の準備をしています。そうこうしているうちに、Noism1メンバーも何名か入ってきて舞台に目をやり始めました。

見学する私たちが揃った頃合いで、山田さん、「じゃあグループのところから『クロノス(カイロス1)』まで通していきましょう。照明も入れていきます」と指示を出すと、まず、客電が落ちて、次に舞台上も暗転。そこを経てからの明転で、「オール・バッハ・プログラム」この日の公開リハーサルが始まりました。

まずは『ZONE』より academic から。

続いて『complex』よりデュエット、『愛と精霊の家』より冒頭シーンです。

そして色鮮やかな『クロノスカイロス1』より。

スクリーンに映し出されるのは初演時のNoism1メンバーの姿。ですから、それに対しても若き舞踊家たちの「挑戦」が見てとれるような案配です。

その後、スクリーンの画像や照明の微調整が行われます。山田さんからスタッフに「真ん中へん、ジョフ(旧メンバー)のところ。(画像の)秒数を3秒追加。ゆっくり」とか、「追っかけで8秒くらいかけて消す。みんなの灯り」とか、もう秒単位でのテクニカルなブラッシュアップです。踊るメンバーに向けては、「はけ切りまで走り切りたい」や「幸せそうに走りたい」など、細部の重要性を伝えていきます。

そうこうしているうちに、14時になり、そこからは場所をホワイエに移して、山田さんと浅海さんへの囲み取材の時間です。

主なやりとりを簡単にご紹介します。

Q:見どころは?
 -山田さん:「見てもらったのはNoism2の定期公演の部分だったが、前半の方にはNoism1メンバーの振付公演(4作品)があり、今回、一緒にやることでボリュームがあり、若手の振付家と若手の舞踊家によるフレッシュなエネルギー溢れる公演になる」
 -浅海さん:「振付公演に出るメンバーは定期公演を踊るときとはまた違った面が見られるの楽しみがある。違う作品を踊ることで表現や身体性が変わる。違う強さ、違う表情、違う面が見られる」

Q:J.S.バッハの曲を用いたレパートリーとした理由は?
 -山田さん:
「統一感があってもいいのかなと。バッハはNoismらしいし、バッハの音楽のシンプルな強さと、研修生(Noism2)がやるべきシンプルに身体を鍛えていくことが合致する。また、『挑戦』として、あの音楽に向き合って貰いたかった。やってみたら、音楽ごとに違う表現があるし、音楽がシンプルで抽象的であるため、身体性にフォーカスする難しさがあり、トライして欲しいと思った」

Q:振付公演での作品作りについて何か制約はあったのか?
 -山田さん:
「特にない。ただ、公演が全体で90分くらいなので、(4作品なので)ひとり10分程度に」

Q:メンバー振付公演の作品順はそうやって決めたのか?
 -山田さん
「見てみて、終わったときにどういう感覚が残るかを考えて決めた。音楽の『流れ』も考慮した」

…山田さんと浅海さんへのこれも新鮮だった囲み取材はここまでです。
で、その後、Noismスタッフからなされた告知として、両日とも終演後のアフタートークには、山田さんと浅海さんに加えて、Noism1メンバーの振付家4名が登壇予定とのこと。更に新鮮かつ、色々な面で面白いお話が聞ける機会になりそうですね。
とにかく楽しみな公演2日間。チケットは只今、絶賛発売中。よいお席はお早めに!

で、この日は囲み取材のあとの時間を利用して、なんと東京から(!)私たちNoismサポーターズを取材したい(!!)とのお申し入れを受けていたのでした。
その取材ですが、JR東日本の新幹線車内サービス誌「トランヴェール」の編集ディレクター・籔下純子さんとおっしゃる方からのもの。新幹線で前の座席の背面、あの網ポケットに入っている旅の雑誌ですよね、「トランヴェール」。
その6月号が、新潟のダンスシーンを特集掲載する予定だそうで、新潟の様々な踊りやダンスのコンテンツに混じって、私たちサポーターズについても取り上げたいということなのでした。籔下さん、Noism公演をご覧になられた際に、私たちNoismサポーターズについても興味を持たれたとおっしゃっていました。
fullmoonさんを通じて、acoさん、aquaさんと私、4人でNoismの魅力について、目をハートにしながら小一時間、お話しさせて貰いました。どんな記事に纏めてくださるか今から楽しみです。籔下さん、どうも有難うございました。
皆さま、6月号、是非お手にとってご覧いただけたらと思います。(その「トランヴェール」は、表紙のQRコードを読み込むことで、現在、発行と同時に読めるのだそうです。(期間限定です。)また、1ヶ月後、次の号が出るタイミングになりますと、上のリンクから「バックナンバー」として読めるようになります。)

でも、まずは今週末(4/22土、23日)に迫った、様々に新しさや若さが溢れる『Noism2定期公演vol.14+Noメンバーメンバー振付公演2023』です。お見逃しなく!

(shin)
(photos by aqua & shin)

Noismオープンスタジオ(リハーサル公開)に行ってきました♪

2023年4月15日、薄曇りの暖かな土曜日♪
古町や白山祭りの賑やかな人出を抜けて、りゅーとぴあに向かうと、そこにも賑わいが!
りゅーとぴあでは、今日(4/15)明日(4/16)「アート・ミックス・ジャパン」が開催され、野外での公演もあり、屋内外ともたくさんの人! りゅーとぴあ内は出店も出ていて華やいでいました♪

そんな本日、行われた「Noismオープンスタジオ」とは!?
公式ホームページよると、
「G7財務大臣・中央銀行総裁会議が新潟で開催されることを記念して、アート・ミックス・ジャパン2023の開催に合わせ、Noismのスタジオを特別に公開します。
4月22日(土)・23日(日)に予定している「Noism2定期公演vol.14+Noism1メンバー振付公演2023」で上演する作品のリハーサル風景を、予約不要でご覧いただけます。
この機会にぜひNoismのスタジオにもお立ち寄りいただき、間近に迫る公演に向けた創作の様子をご覧ください。
アート・ミックス・ジャパン2023連携 -G7新潟財務大臣・中央銀行総裁会議開催記念-」
とのことでした。

リハーサル公開は14:15~ですが、受付開始の14時にスタジオBに入場。
用意されていた席は間もなく満席となりました♪

■「Noism2定期公演vol.14+Noism1メンバー振付公演2023」上演予定作品
☆Noism1 メンバー振付公演 2023
・中尾洸太 振付作品
・坪田光 振付作品
・樋浦瞳 振付作品
・糸川祐希 振付作品

★Noism2 定期公演 vol.14
演出振付:金森穣
構成:山田勇気
稽古監督:浅海侑加
・『ZONE―陽炎 稲妻 水の月』より「academic」(2009 年)
・『no・mad・ic・project―7fragments in memory』(2005 年)より
・『Complex~旧作と新作の融合による』(2021 年)より
・能楽堂公演『play 4:38』(2006 年)より
・『Phychic 3.11』(2011 年)より
・『Nameless Hands―人形の家』(2008 年)より
・『愛と精霊の家』(2015 年)より
・『クロノスカイロス 1』(2019 年)より

以上の中から、この日は、Noism2 定期公演 vol.14の、
・『Nameless Hands―人形の家』(2008 年)より
・『Phychic 3.11』(2011 年)より
を見せていただきました!

○『Nameless Hands―人形の家』(2008 年)より
バッハの無伴奏チェロ組曲、と言えばアレです!
かつての山田勇気さん&中野綾子さん、中川賢さん&真下恵さん・・・
人形2体と黒子たちによる名場面が彷彿としてきます♪

今日、じっくり稽古をするところを見たら、難しいんですね~~
驚きました!
その難しい作品をNoism2の1,2年生6名が踊ります。
乞うご期待!

□『Phychic 3.11』(2011 年)より
この時は3年生3名が踊りました。
さすがは3年生!うまさと貫禄が違いますね!

この2作品だけでもすごいのに、たくさんの上演作品で大変と思いますが楽しみです!
指導は山田勇気さんと浅海侑加さん♪ 丁寧な指導に見入ってしまいました。
皆さん、がんばってください!

19日には劇場でメディア向け&活動支援会員向け公開リハ―サルがあります。
そして本番は、22,23日!もう来週ですね!
ぜひどうぞご来場ください!
若々しいエネルギーをご堪能くださいね♪

(fullmoon)

『Der Wanderer-さすらい人』視覚/聴覚障がい者及び活動支援会員対象公開リハーサルに参加してきました♪

この季節らしさからほど遠く、小雨に煙る新潟市、2023年1月15日(日)の昼下がり、りゅーとぴあスタジオBを会場に開催された『Der Wanderer-さすらい人』視覚/聴覚障がい者及び活動支援会員対象の公開リハーサルに参加してきました。

いつもの活動支援会員仲間や久し振りに会う方に挨拶し、言葉を交わしたりしながら、入場前の時間も楽しく過ごせただけでなく、視覚や聴覚に障がいをお持ちの方たちも期待感から一様に興奮気味の面持ちでおられる様子を目にし、Noism Company Niigataを渇望する者のひとりとして大きな喜びを感じながら、ホワイエにて入場の声かけを待ちました。

スタジオBでは、最前列から視覚障がいのある方、そして聴覚障がいのある方が腰掛けられ、一緒に約70分の全編を最初から最後まで通しで見せて貰いました。舞台装置もあり、照明もありということで、あとは客席が設えられるだけという、もう本番直前そのものの公開リハでした。

愛を扱う前半部分はほのかに甘美な味わいを滲ませながら、対して、後半は不可避の死を前面に押し出しつつ、「孤独」が踊られていきます。

この日、私はシューベルトの歌曲に載せて、終始、淀みなく進行していく舞踊に身を任せて視線を送りましたが、金森さんがメンバー一人ひとりに振り付けたソロにフォーカスして、11人の舞踊家の個性の違いを楽しんだり、推しメンを探して凝視したり、はたまた、自らの人生を重ね合わる見方をしてみたりなど、多様な向き合い方が出来る作品というふうに言えるかと思います。

新体制での船出となるNoism Company Niigata、待望の新作公演。今週末の金曜日(1月20日)初日に向けて、「細部をガン見しなきゃ」と期待が高まったこの日の公開リハーサルでした。

新潟は全11回公演。完売の回もありますが、チケットは絶賛発売中です。是非お見逃しなく!

(shin)

『Der Wanderer-さすらい人』メディア・活動支援会員対象の公開リハーサルに行ってきました!

冬には珍しく、晴れて暖かな1日となった2023年1月12日(木)。
りゅーとぴあスタジオBでメディア及び活動支援会員対象の公開リハーサルが開催されました!
昨年11/26の活動支援公開リハに続き2回目です♪ 
舞台美術が配備され、いよいよ開幕間近となりました!

先回は前半部分を見せていただきましたが、今回は後半、15曲目からの4作品でした。
ひとつ終わるごとに、主に金森さんの振付指導が入ります。

うわ、何気に超絶技巧~、カッコイイ~、もっと見たいな~、なんという曲かな~
そう思ううちに、あっという間に30分が過ぎて、金森さん・井関さんの囲み取材です。
お二人揃っての囲み取材は初めて、ですよね。何か新鮮でした✨

・作品のテーマは「孤独」。 孤独とは何か、それは愛であり死である。
(金森さん永遠のテーマ)
・前半は愛、後半は死の楽曲で構成。
(上演時間70分、休憩なし)
・一人ひとりをイメージして選曲し、1対1でソロを創ることから始めた。
(曲目が公開されていますので、よかったらご覧くださいネ)
 *曲名を含めた詳細はこちらをどうぞ。:https://noism.jp/derwanderer/

その他の質問。
Q. 金森さんは指導が以前より優しくなったのでは?
A.金森さん:「これまでとは立ち位置が変わった。自分は創りたいものを創るだけで、最終的には佐和子が判断する。ゲスト振付家的な感覚に近づいている。ゲストで行くと優しいんですよ」
井関さん:「舞踊家と振付家は別々の存在。これまでは憑依してしまうようなところがあった」

Q. リハーサル作品中にNoism2メンバーが出ていたが、本番ではどうなのか?
A. 金森さん・井関さん:「基本的には1メンバーでやるが、2メンバーはいつでも出演できるようにアンダーとして付いている。そちらの方が作品が良くなるようなら2がやる場合もある」 ←判断するのは井関さんとのことです。

参加メディアも顔なじみとなり、和やかな雰囲気の囲み取材でした♪

1/15(日)は、視覚/聴覚障がい者及び活動支援会員対象の公開リハーサルがありますよ~!

(fullmoon)
(photos by aqua & fullmoon)

『Der Wanderer-さすらい人』活動支援会員対象公開リハーサル、新趣向で開催さる♪

2022年11月26日(土)、りゅーとぴあのスタジオBを会場に、早くもNoism0+Noism1『Der Wanderer-さすらい人』の活動支援会員対象公開リハーサルが開催されました。新潟公演の初日が来年1月20日ですから、ほぼ2ヶ月前のこの時期に開催されることは過去に類例のないことでした。

更にこの日は新趣向もありました。予め示されたタイムテーブルには、16時から17時までが〈第1部〉公開リハーサルで、その後、〈第2部〉としてメンバーとのトークが30分間用意されていたのでした。発案は国際活動部門芸術監督の井関さんとのこと。たっぷり一時間半にわたって新生Noism Company Niigataに触れることのできる週末が贅沢でない訳がありません。約30人の活動支援会員がその時間を心から堪能しました。

先ずは〈第1部〉公開リハーサルです。新作の第1部の冒頭から、シューベルトの歌曲にのってのソロ・パートのクリエイション風景を見せて貰いました。16時を少しまわったところで、期待感からアクティングエリアを食い入るように見つめるおよそ30人に向けて、金森さんから「公開リハーサルなんで変な空気作らないでください」とにこやかに「注意」が飛び、場が和むなかそれは始まりました。

そのソロ・パート、順に金森さんの呼び方でご紹介しますと、「糸くんor糸(糸川祐希さん)」(←最年少。この日が20歳の誕生日とのこと。おめでとうございます♪)、「すみれ(庄島すみれさん)」、「ひかる(坪田光さん)」、「さくら(庄島さくらさん)」、「こうた(中尾洸太さん)」、「あきら(樋浦瞳さん)」、「かりん(杉野可林さん)」、「せな(井本星那さん)」、「りお(三好綾音さん)」ということになり、基本的には各ソロのラストには次の演者が登場してきて途切れなく繋がっていくスタイルと言えます。

終始、下手(しもて)側に待機する山田勇気さんの目があるなか、金森さんと井関さんによるクリエイションが進んでいきました。この日は前日とは打って変わって「天使」(井関さんの言葉)の金森さんが実演を交えながら動きの修正を施していくのに加えて、その傍らに立つ井関さんが舞踊家目線でアドバイスを送り、時に山田さんもひとり別方向の離れた位置からふたりの指示のアシストに加わったりする光景をみせて貰った訳です。まさに息のあった「トロイカ」体制でのクリエイションを見た思いがします。

音の取り方。目線、対象を設けて本当に見る。動きの大きさ、速度。
拮抗させてエネルギーを集めて抜かないこと。歌曲の質感を身体化すること。
身体のどこから回転を引っ張っていくのか、どこから動きを作って身体を伸ばすのか。
動きに強弱をつけるために筋肉の質感を変えるイメージをもつこと。
内から外に向けて自分の閉じた空間を広げること。イマジナリーな空間を伸縮させること。
ソロ全体を通して捉えるのではなく、分節して考えることで、破綻を避けることができること。
時間軸的に音楽と同時に動こうとしても無理。自分が動いたら音楽が出てくる感覚でやること。等々…。
予定された時間を約10分ほど延長して見せて貰った〈第1部〉でしたが、金森さんから発せられる言葉と実演とによって、確実にNoism的な動きが各メンバーの身体に落とし込まれていく様子に目はまさに釘付けにされました。

17時10分になる頃、金森さんは掛けていた椅子を手にとると、私たちの後方に場所を移し、そこからの〈第2部〉メンバーとのトークは井関さんのMCにて行われました。主に客席からの質問に答えるかたちで進められていったのですが、客席から尋ねられたのは次のようなものでした。歌曲に合わせて踊ること、スタジオ公演について、公演数の多さ、「新体制」になっての違い、踊る曲名(←これに関しては後日、明記される予定だそうです。)、Noismでソロを踊ることの思い、等々、和やかな空気感のなか、約30分間、様々な切り口からのやりとりを楽しみました。

最後、井関さんから、活動支援会員を対象にどんなことができるか、アイディアや希望を寄せて欲しい旨の言葉が聞かれ、この日の日程が終了しました。ワタクシ個人的には、公演の直前時期にでも、もう一度、「通し」での公開リハーサルを見せて頂けたらと思うものです。

何はともあれ、作品(新作『Der Wanderer-さすらい人)』が形作られていく過程を見せて貰ったうえ、メンバーに直接尋ねたりできたこの日の内容は、実にレア度の高い貴重なもので、真に「至福」レベルの90分間だったと思います。まだ活動支援会員になることを迷っておられる向きは一考の価値ありと思います。是非、活動支援会員になって、更にダイレクトにNoism Company Niigataを応援して参りましょう。

(shin)

「SaLaD音楽祭」活動支援会員対象公開リハーサル初日(9/10・土)を観てきました♪

夏が舞い戻ってきたような感があり、強い日差しに汗ばむ2022年9月10日(土)の新潟市。りゅーとぴあのスタジオBまで、活動支援会員を対象とする「SaLaD音楽祭」にむけた公開リハーサル(初日)を観に行ってきました。

シーズンが改まり、メンバーも入れ替わったNoism Company Niigata。
(Noismボードの入れ替えも進んでいます。まだ完了していませんが…。)

9/19のメインコンサートにて、ペルトの『Fratres』とラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の第2楽章を東京都交響楽団の生演奏で踊るNoismですが、果たしてどんな面子で踊られるのか、興味津々でない者などいなかった筈です。

2分弱進んでいたスタジオBの時計が13:02を示す頃、つまりほぼ予定されていた時間通りに公開リハーサルは始まりました。

最初の演目『Fratres』(13:00~13:10)から。あの黒い衣裳を纏って、スタジオB内の上手側から一列に歩み出たのは、順に、糸川祐希さん、樋浦瞳さん、三好綾音さん、中尾洸太さん(センター)、井本星那さん、坪田光さん、杉野可林さんの7人。本番の狭いアクティング・エリアを考慮した「横一(列)ヴァージョン」(金森さん)です。
これまでも何度も観てきた作品ですが、間近で観ることで、手や足の動き、身体のバランスの推移などをガン見することができ、それはそれはこの上ない目のご馳走であり、ホントに興奮しながら見詰めていました。
あと、本番でも「降るもの」はないでしょうし、足をドンドンと踏みならす場面は演出が変更されていたことを記しておきたいと思います。

着替えを挟んで、もうひとつの演目・ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番より第2楽章(13:15~13:30)です。今度は先刻までと打って変わって、全員が白い衣裳に身を包んでいます。踊るのは、井関佐和子さん、山田勇気さん、井本さん、三好さん、中尾さん、庄島さくらさん、庄島すみれさん、坪田さん、樋浦さんの9人です。こちらは完全な新作で、この曲を都響から提案を受けてすぐ、「見えた」と金森さん。「丁度、バレエの恩師が亡くなった直後だったことで、思いを馳せながら創作した」のだそうです。見覚えのある小道具が効果的に用いられ、生と死、喪失の哀切と受け継がれていく思いが可視化されていきます。

体制も刷新されたNoism Company Niigataの19thシーズン、その劈頭の舞台「SaLaD音楽祭」。自らの、或いはNoismの活動を「文化、芸術を残していく闘い。願わくば、数十年後、例えば、ここが改修されていたりとかしても、その時代の舞踊家が躍動していて欲しい」と語った金森さん。「このふたつを持っていってきます」の言葉に力が込められていたのを聞き逃した者はいなかったでしょう。大きな拍手が送られましたから。

明日の日曜日、もう一日、公開リハーサルはあります。ご覧になられる方はどうぞお楽しみに♪そして「SaLaD音楽祭」メインコンサートでの本番の舞台のチケットをお持ちの方も期待値を上げて上げてお持ちください。

(shin)

あたかも鬼窟に迷い込んだかのようだった『鬼』視覚障がい者/活動支援会員対象公開リハーサル

真夏を思わせる日差しの強さに、気温がぐんぐん上昇した2022年6月25日(土)の新潟市。エアコンを効かせた車で、13時に予定されたNoism×鼓童『鬼』活動支援会員対象の公開リハーサルに向けてりゅーとぴあ・劇場を目指しました。

入場前に挨拶を交わしたいつもの面々の額は一様に汗ばんでいましたが、それでなくても、誰もがNoism×鼓童『鬼』への期待感から身体は火照って仕様がない感じだったと思います。

私は活動支援会員枠で参加しましたが、この日は初めて視覚障がい者の方たちもお招きして開催される形式の公開リハーサルでした。盲導犬をお連れの方もおられ、間近に見たお行儀の良い犬に感心したりもしました。

劇場内では視覚障がい者の方たちに最前列が割り当てられた他は、自由にどの席に座ってもよいとのことで、私は鼓童の奏者たちも視野に収められるやや後方の席を選んで腰を下ろしました。

そのときが来ると、照明も含め、ほぼ本番と同じ(だろう)『鬼』を最初から最後まで通して観ることになると知りました。両袖からゆっくり舞台上に姿を現す舞踊家たちの摺り足、衣擦れ、そうした音に耳を澄ませているところに、打音の一撃。極めてダイナミックレンジの広い演目の始まりです。

2日前のメディア向け公開リハーサルで「苦労」していた「ピタリ」タイミングの模索は既に過去のこと。舞台上には信じられないほどの一体感が出現しています。
そして太鼓の連打といい、激しい動きといい、演者の身体温度は間違いなく上昇の一途を辿っているのでしょうが、客席から観ていると、あたかも鬼窟に迷い込みでもしたかのような印象の故に、作品の表面温度は極めて低いものに感じられてしまいます。何ということでしょう。

黒と赤に、もう一色…。怪しい仄暗さのなか、鬼にまつわる新たな民話が紡がれていくのを目撃する醍醐味には、かつての『ASU -不可視への献身』を彷彿とさせるものがあるように感じました。そしてそして舞踊家の身体で可視化されていく鬼という異形。その表現には息を呑むほかありません。

そんな圧倒的な演目を最初から最後まで通して見詰めること、約40分。
本番さながらに緞帳が下りると、場内から拍手が沸き起こりました。いつもでもいつまでも。そちらも本番さながらに。
そして先刻まで踊っていた金森さんがタオルで汗を拭きながら出てくると、極めて低く感じられた作品の表面温度が錯覚に過ぎなかったことがはっきりしただけでなく、りゅーとぴあの外は激しく蒸し暑いことも思い出されました。そんな鬼窟からの生還。

「今、みなさんに『鬼』をお見せする前に、『結婚』も通しました。(演者に向かって)みんなご苦労さん」と金森さん。続けて、客席に向かって、「初日に向けて、もっともっと精度をあげていきます。楽しみにしていてください」と話すと、またまた大きな拍手が送られていました。

まだ観ぬ『お菊の結婚』と併せて、超弩級のダブルビルと言っても過言ではないでしょう。日々高まる期待に身悶えすること、それだけが公演を待つ私たちにとって唯一許された身振りである筈です。その落ち着かなさに耐えることを楽しみとしてもう数日過ごしましょう。

(shin)