Noism2定期公演vol.9メディア向け公開リハ&囲み取材に参加してきました

ちょうど一週間前に新潟を襲った大変な雪も漸く落ち着きを見せ、
今度は一週間後に新しい年の「Noism初め」となるべきNoism2定期公演vol.9を控えた
2018年1月19日(金)の午後、
りゅーとぴあ・スタジオBを会場として開かれた
同公演のメディア向け公開リハーサルと囲み取材に参加してきました。

公開リハは、山田勇気さん演出による金森さん振付Noismレパートリー、
そして島地保武さん演出振付の新作『私を泣かせてください』の順に、
予定された時間を超過して観せて貰いました。

研修生カンパニーであるNoism2にとってのリベラルアーツ(一般教養)ともみなされ得る
過去の作品群からの抜粋を踊る演目と、
人(4)と魔女(4)、そしてその中間の存在(1)というキャラクター設定のもと、
舞踊家それぞれの「下の名前」がひらがな表記された人物として
ある種の物語を踊る演目。

ふたつはまったく逆向きのベクトルをもつ2作品と言えるでしょう。
山田さんが「今回の公演は面白いと思いますよ」と満面の笑みを浮かべて語るのも頷けます。
まあ、いつだって面白いのですけど…。(笑)

ここでは主に、囲み取材でのやりとりから、その一部をご紹介しようと思います。
まず、山田さん演出のレパートリーに関してですが、
金森さんからは、チョイスも、演出も、照明もすべて任されたそうで、
金森さんは、ある意味「モノ」として観てくれている様子。
山田さんが抜粋したのは、金森さん振付の6作品からの7シーンで、
気になる、その6作品とは、順不同で、
『SHIKAKU』『PLAY 2 PLAY −干渉する次元』
『Nameless Hands~人形の家』『ZONE~陽炎 稲妻 水の月』
『Nameless Poison~黒衣の僧』『ASU~不可視への献身』だそうです。

チョイスに際しては、特に深い意図があったという訳ではなく、
女性しかいないことと、音楽のまとまりを考慮しての選択だったとのことですが、
作品性というよりは、徐々に踊りの根源的な部分、神秘的な部分が抽出されてきて、
現在は、今のNoism2でしか出来ないものになっていると感じるそうです。
(振付家が)自分でチョイスする場合、客観視し切れないことが多く、
過度の思い入れがない方がドライに構成できて具合がよいこともあり、
それは自分で創っているときにも大切なことに思うとのことでした。

次に、島地さんの新作『私を泣かせてください』に関してです。
昨年末、金森さんに「通し」を観てもらった際は53分の長尺だったところ、
「30分にしてくれ」と言われ、今、「37分」になっているとのことで、
まだ削るかもしれないが、削らなくても良いものにしたいというせめぎあいもある。
通常、様々に受けてきた影響を自分で崩したいという思いで創作しているのだが、
そういう考え自体が固定観念かもしれず、
「影響を受けていることはしょうがない。
これもOK、あれもOK」と肯定するという、
普段やりたくないと思っていることをやった、とのお話でした。

それぞれに自由を求めて、人と魔女が敵対するという設定は、
図らずも、平原慎太郎さん演出振付の前作『よるのち』(少女と吸血鬼)とも似ていますし、
そちらをご覧になられた方は比べてみるという楽しみもありそうです。
いずれにしましても、快作が見られそうなこと請け合いです。
あと、島地さんが新潟にいると聴きたくなるというヘンデルのカチッとした音楽に加えて、
途中に挿入されるご自身が歌う歌も、要チェックということで。(笑)

また、この間のNoism2メンバーに関して、
山田さんが「なんだかんだ言って、みんな良くなる。
それを見る嬉しさがある」、
島地さんも「うまくなっている。本番、どうなるか見たい。
取り組んでいる姿はとても綺麗」と語るのを聞くに至っては、
一週間後への期待が否応なしに募っていきました。

☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆
今回のNoism2定期公演vol.9ですが、
3日間、全4回公演のうち、
1/26(金)と27(土)は前売り完売(当日売りは現在未定とのこと)ながら、
28(日)の2公演はまだ少し残席があるそうです。
もうチケットはゲットされましたか。
是非、一緒に若き舞踊家の「今」を目撃しに行きましょう。
(shin)

金森穣さん ツイッター開始!! 追記 佐和子さんブログも♪

明けましておめでとうございます

新年早々またまたサプライズが!
金森さんツイッター!!!
https://mobile.twitter.com/JoKanamori?p=s

素敵なお年玉をもらった気分。
春から縁起がいいですね~♪

追記:
佐和子さんブログも始まりました!!
http://www.sawasawa-kai.com/blog/date/2018/01/

うれしい、めでたい!
新年ってほんと、いいですね~♪
(fullmoon)

Noism情報&井関佐和子さん新ブログ始まります♪

今年もあとわずか。
Noismはサプライズ続きですね!

◆12/15-17『NINA』新潟公演での、井関佐和子さん『Swan』上演!
うれしい驚きでした♪

◆そして2018年1/17、『NINA』埼玉公演関連企画として金森さん・井関さんによるワークショップがさいたま芸術劇場で開催されます!
http://noism.jp/repertoire_ws_nina/

★ここでNew情報!
新潟日報モアブログ終了(今年5月末)につき、しばらく佐和子さんのブログにお目にかかれませんでしたが、待望の井関佐和子さん新ブログが、さわさわ会ホームページで近日公開予定となりました!
http://www.sawasawa-kai.com/blog/
新ブログ、楽しみです!

◆2018年1/26-28、Noism2定期公演vol.9 りゅーとぴあスタジオB
http://noism.jp/npe/noism2_teiki_vol9/
山田勇気さん出演のラジオ放送によると、前半はNoismレパートリーからいくつかの作品を抜粋で繋げた作品で、後半が島地さん新作だそうです。
新メンバー4名は初お目見え。
初日はすでに残席わずか。チケットはお早めにどうぞ!

◆続いて2/4、対話による公開講座『柳都会』vol.18
会場がスタジオBから能楽堂に変更になりました。
http://noism.jp/npe/ryutokai_18/
茂木健一郎×金森穣、どんなお話になるのでしょうか??

◆2/17,18 『NINA』埼玉公演
http://noism.jp/npe/n1_nina2017_saitama/
あのNINAに会える!
ぜひご来場ください!
『Swan』はどうなるのでしょうね。現時点では発表されていません。

◆3/4 Noism2オーディション開催(募集締切2/22)
http://noism.jp/notice-noism2-15thseason/

◆男性舞踊家 随時プライベートオーディション受付中
http://noism.jp/audition-notice-noism1-15thseason/

◆4/28-30 『Mirroring Memories−それは尊き光のごとく』(仮)
〈上野の森バレエホリデイ2018〉Noism1特別公演 東京文化会館 小ホール
http://noism.jp/npe/noism1_ueno_balletholiday2018_mm/
これには驚きました!電撃発表!金森さんも出演します!!
Noismレパートリー10作品から選出したシーンと、金森さん自身が出演する新作から構成するオムニバス作品を特別上演!

◆7/6-8 Noism×SPAC 劇的舞踊vol.4『ROMEO & JULIETS』http://noism.jp/npe/romeoandjuliets/
これに驚いていたら、上野の森公演があとから出てきて2度びっくりしました。
SPACと一緒の劇的舞踊公演。
ロミジュリですよ!
(ジュリエットの複数形が謎)

ツアーも!!
富山公演:7/14オーバード・ホール(富山市芸術文化ホール)
静岡公演:7/21,22静岡芸術劇場
埼玉公演:9/14-16彩の国さいたま芸術劇場〈大ホール〉

◆7月末(予定) Noism2特別公演2018
元Noismメンバーで現在はダンスカンパニーLasta主宰の櫛田祥光さんが新作を演出振付します!
http://dancecompany-lasta.com/

◆7月(予定) Noismサマースクール 舞踊経験者対象 金森穣直接指導

◆11月末-12月初旬(予定)Noism2定期公演vol.10

◆2019年1-2月(予定)Noism1新作公演

てんこ盛りのスケジュールですね!
http://noism.jp/

ほか、掲載情報として、

SWANマガジンvol.50(2017冬号 平凡社)
40-41ページに金森監督の『NINA』インタビュー記事が掲載されています(インタビュアー亀山和枝)。

月刊にいがた1月号
125ページNoism1リレーコラム、ぐるっとまわって今回は井関佐和子さん。
ちなみに「観客として舞台を観るとき、どんなところに注目していますか?」という質問にこたえていますよ。

月刊ウインド1月号
・19ページ、11/15に開催された、近藤誠一トークシリーズ「訊く」市山七十世×金森穣、の感想と、11/19の「さわさわ会懇親会・誕生会」レポート・写真が掲載されています(担当 久志田渉)。
・20ページ、映画にまつわる「Voice of Noism」 vol.3は、池ヶ谷奏さん「飛行機で大号泣!!」

ちなみに今月12月号は22ページに中川賢さんのコラムvol.2、「最近のおすすめ」が掲載されています。
中川さんの好きなジャンルは「ヤバい感じがする映画」だそうですよ。
同ページには会員さん2名による他公演のご感想も!

どうぞお読みください♪

閑話休題:

■特別展示 mikkyoz012

開催期間:2018年 1月23日(火)~2月4日(日) 9時~21時 月曜定休
会場:砂丘館ギャラリー(蔵)
料金:観覧無料 主催:砂丘館

新年恒例、遠藤龍さん(Noism映像・写真担当)と音響の方によるユニット、mikkyozの特別展示です。
https://www.sakyukan.jp/2017/12/6158

■劇団ピンクドクロ 第6回公演
『Happy Hour戌』
http://aiichiro-miyagawa.com/

元Noism1宮河愛一郎&藤井泉、ピンクドクロ6度目の登場!
+新潟出身の俳優 河内大和の3名が出演。

1/25 (木) ①19:00開演
1/26 (金) ②17:00開演 ③20:00開演
1/27 (土) ④14:30開演
1/28 (日) ⑤19:00開演

会場:カフェムリウイ(世田谷区祖師谷4-1-22-3F)
http://www.ne.jp/asahi/cafe/muriwui/

料金:3000円(ドリンク代別)開場は開演の30分前
上演は1時間を予定。
✳各回定員30名なのでご予約はお早めに

チケット受付:pinkdokuro@gmail.com

演劇に踊りに大活躍の宮河さん、久々のピンクドクロ公演です。
なのに、Noism2公演としっかりかぶっていますね。。
木曜に行くしかない!

■『NINA』新潟公演のご感想をご紹介します。

・いぽぽぽぱんぱさんのブログ
https://ameblo.jp/ipopopopanpa/entry-12337404250.html

・いちかっこジョバンニさんのブログ
http://clothoiddiary.blog.fc2.com/blog-entry-997.html

いぽぽぽぱんぱさんはサポーターズ会員さんです。
こんな記事も。
https://ameblo.jp/ipopopopanpa/entry-12331891561.html
いぽぽぽぱんぱさん、どうもありがとうございます。

皆様、来年もご一緒に、金森穣Noismをますます応援してまいりましょう!!

どうぞよいお年を♪
(fullmoon)

『NINA -物質化する生け贄』メディア向け公開リハーサル&囲み取材に行ってきました♪

今週火曜日の雪は殆ど融けてなくなったものの、
新潟公演前日まで並ぶ「雪だるまマーク」に備える風情の新潟市は
2017年12月8日、金曜日。
「実はまだ続いてるんですけど」(金森さん)というNIDF2017への参加作品
『NINA -物質化する生け贄』のメディア向け公開リハーサルへ行って参りました。

 

シンボルのクリスマスツリーのほか、幾つものリースがこの季節に花を添える
午後3時のりゅーとぴあ・劇場。
「じゃあいきましょうか」という金森さんの声がかかると、
それまで舞台上でアップをしていた舞踊家たちが両袖に消え、
客電が落ち、改めて緞帳が上がると、
温かみのある照明のもと、
5人の女性舞踊家それぞれの背後に5人の男性舞踊家がつき、
5組のペアを組みながら、「あの足運び」で前に出てくるところから、
作品の後半部分が踊られました。

女性舞踊家が纏う、廣川玉枝さんによって一新された今回の衣裳。
「第二の皮膚」たる衣裳の意匠も、
目を凝らして逐一じっくりご覧になることをお勧めします。

♪トンタ、トンタ、トタトタトタトタ
トンタ、トンタ、トタトタトタトタ…♪
トン・タッ・アンさんによる音楽も様々な場面を提出しながら、
それに隙なくシンクロする舞踊家の身体を一層際立たせていきます。

照明が変わり、衣裳や曲調も変わるなか、
終始、舞台に漲る張り詰める緊迫感だけは変わりません…。
30分間のリハーサルを身を乗り出して食い入るように眺めていたことは
言うまでもありません。

金森さんの「はいはい、OK。じゃあ公開はここまでになります」で客電が入り、
この日の公開リハーサルは終わりました。
…一言、酔いしれました。

   ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

続いて、ホワイエにて金森さんの囲み取材(15分間)です。
そこでのやりとりから少しご紹介いたします。
まず、今の出来栄えについて問われると、
「本音と建前とどちらがいい?」と最初はおどけて始めた金森さん。
しかし、答えの本質は常に大マジ。
「舞台芸術は一期一会。よくできましたと点がつくものじゃない。キリがないもの。」
「彼らが努力してきたのを見ているので、ある程度のところまできたと言いたい」と言ったのち、
自ら「や~さしい~」とツッコミを入れて、笑いをとったりもしましたけれど、
更に続けて、「頑張っているのは事実。しかし、客席から頑張っているように見えるのではなく、
エネルギーが空間に解き放たれ、客席を魅了する域までいく必要がある。
震えるほどのエネルギーを感じることができる、強度のある作品。
それが『NINA』なのだから」と。

また、廣川さんの衣裳についての質問には、
廣川さんが東アジアツアーはほぼ皆勤で同行され、
その都度、色味の変化を続けてくれたこと、
skinシリーズにはインスピレーションを感じていたので、いつか使いたいと思っていて、
今回、『NINA』をやることになったとき、
以前のレオタードから変えてみたいということで採用した、との答えが返ってきました。

『NINA』という作品そのものについては、
「30才のときの作品で、客観的に見て、演出の面では拙いな、と。
しかし、強度のある大切な作品だということも再認識した。
今回、彼らにアジャストする意味で、照明を少しいじっているし、
変えようと思えばいくらでも変えられるのだが、
『NINA』という作品を汚そうとは思っていない」
そして、「『NINA』はこれまで何度も踊り継がれてきた作品であるため、
舞踊家にとっては自由を感じにくい側面もあると思うが、
そもそも舞踊には広大な自由が拡がっているもの。
舞踊家は内側にエネルギーを宿しているが、
彼ら自身が自らを拘束してしまうのではなく、
踊ることの自由を感じることができるようであって欲しい。
そのためには頑張るしかないんだけど」という言葉のなかに、
舞踊家を率い、否、舞踊家をして現状に満足することなく、
絶えず更なる高みを追求せしめる揺るぎない姿勢の一端を垣間見る思いがしました。
また同時に、舞踊家にとって「『NINA』の場合、客席が埋まって、
そちら側から発せられるエネルギーも大切。
まだ観たことがないなら、一回くらいはこんな変なもの、観に来たらどうですかと
言いたい」という思いも口にされました。

最後に、井関さんのソロ『The Dream of the Swan』についての質問が出され、
「39才、今の井関佐和子を観に来て欲しい。
少し悲しい作品ではあるが、彼女の今の生き様を観て欲しい」
という金森さんの言葉をもって囲み取材は締め括られました。

その後、Noismスタッフの方に伺ったところによると、
『NINA -物質化する生け贄』は時間にして60分で、
新潟公演では、その前に、
井関さんのソロ『The Dream of the Swan』(15分)が置かれるのですが、
そのふたつは休憩なしで続けて踊られるのだそうです。
だとすると、現段階では井関さんのソロがあるとされていない埼玉公演とは、
かなり趣が異なるものになるかもしれず、
是非ともNoismのホーム・りゅーとぴあでの鑑賞をお勧めしたい所以です。

7,6,5,4,3,2,1…
「照明など、色々大変だった」(金森さん)という東アジアツアーを経て、
いよいよ『NINA -物質化される生け贄』新潟公演にむけての
ファイナル・カウントダウンが始まったという実感があります。
今のNoism1が名作『NINA』とどう対峙し、客席に何を放つのか、
しかと見届けたいと思います。
う~む、早く観たいぞ。
(shin)

 

『NINA』埼玉公演チケット発売! さわさわ会新潟懇親会11/19(日)開催! 月刊ウインド11月号必読!

本日10/28(土)から、Noism1『NINA-物質化する生け贄』埼玉公演、SAFメンバーズ先行発売開始!一般発売は11/4(土)です。

『NINA』埼玉公演
2018年2月17日17:00/18日15:00 会場:彩の国さいたま芸術劇場
http://noism.jp/npe/n1_nina2017_saitama/

今日さいたま芸術劇場で行われる、バットシェバ舞踊団『LAST WORK』の会場でもチケット先行販売! 行きたかったなあ。

●NoismサポーターズUnofficial新潟懇親会「公演感想を語り合う会」は、『NINA』新潟公演中日12/16(土)公演・アフタートーク終了後19:00頃~、りゅーとぴあリバージュで開催します。(9/25の当ブログに掲載 → こちらからご覧いただけます
それに先立ち、

さわさわ会 新潟懇親会 開催!

日時:2017年11月19日(日)
   18:45~19:00 総会(受付開始18:30)
   19:00~20:30 懇親会・佐和子さん誕生会(井関佐和子さん、金森穣さんご来場)
会場:イタリアンBit 3F(新潟市中央区新島町通1ノ町1977)
会費:5,000円(フリードリンク)
申込:11月12日(日)までに事務局TEL:090-8615-9942 
E-mail:info.sawasawa@gmail.comへお申し込みください。

※当日は新入会の受付もいたします。お誘い合わせてお申し込み、ご来場ください。
http://www.sawasawa-kai.com/info/
ご参加は会員のみとなります。どうぞご入会ください。年会費3,000円

月刊ウインド11月号 32周年祭特別号 発行!

シネ・ウインドはNoism活動支援 法人会員として、Noismの活動をこれまで以上に応援してくださいます!
11月号もNoism関係記事がたっぷり♪

新たな月刊ウインドコラムとして「Voice of Noism」が始まりました!
Vol1.は井関佐和子さん登場。ヨーロッパに住んでいた頃の映画館の思い出や、文章タイトル「映画200円だよ!」の直筆印刷題字が掲載されています♪

そして注目!Noism1メンバー座談会が2ページに渡り掲載!
本日からシネ・ウインドで上映開始の、「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」http://www.uplink.co.jp/dancer/
の試写を見ての談話、そして『NINA』についてのお話、メンバー写真等が掲載されています。

そのほか、「レオナール・フジタとモデルたち展」Noism1特別パフォーマンス『DoGoDo』の感想も。「追っかけさん、集合!」コーナーでは、なんと不肖この私めが、Noismの追っかけとして写真付きで載っております。。

映画のこと、新潟のこと、そのほか情報満載の、シネ・ウインド発 文化フォーラムマガジン「月刊ウインド」11月号、ぜひお読みください!
定価319円。シネ・ウインドネットショップで通信販売もしています。
https://www.cinewind.com/monthlywind/2017-11-386-32/

(fullmoon)

8/9(水) NHK-BSプレミアム『京都異界中継』 ご覧になりましたか

2017年8月9日(水)19時からNHK-BSプレミアムで放送された『京都異界中継』

「あなたの知らないもう一つの京都」がある。
夏の夜、京都の街にある「異界」への入り口から
4時間に渡って生中継。
貴船神社、伏見稲荷大社、名だたる伝説の地から送る!

そう銘打たれた NHK-BS この夏屈指の大型企画「スーパープレミアム」、
みなさん、ご覧になりましたか。

放送に先立って井関さんがSNSで、その登場を知らせてくれた3つの時刻、
19時23分、20時45分、そして22時00分をターゲットにしながら、
この日取り上げられた多様な怪異譚「百物語」を追うことで、
歴史が幾重にも折りたたまれた「古都」京都の奥深さを楽しみました。

**********************
以下、ネタバレを含みますので、
この後、録画で番組をご覧になるという方は
ご覧になってからお読み頂きたいと思います。
**********************

以下に、Noism関連パートについて記します。
その一。まず、予告された時間を若干遅れた19時29分、伏見稲荷大社からの中継。
百物語の第七話「柱の穴より 児(ちご)の手がまねくこと」(平安「今昔物語集」より)
女優の中嶋朋子さんが「夜な夜なひらひらひらと手招きする」と語るその奥、
赤い鳥居の間から、スッと直線的に伸ばされた不気味な上向きの右手による手招き。
語りの進行に合わせて、自然な色合いからやがて青みがかった緑色に染まるのは下向きの左手。
「矢を一本ぶすりと穴に突き入れた」の件に至り、
こわばる苦悶のその手は右手だったはずが、やがて左手に入れ替わっています。
なんとも表情豊かな井関さんの手、そして腕。

その二。20時46分、「白狐の住む山」のタイトルからの伏見稲荷大社、再び。
第四十八話「ある男 女狐の化けた美女と会うこと」(鎌倉「古今著聞集」より)
左右に分かれる千本鳥居の手前、赤い衣裳の井関さんと白い面を付けた吉﨑さんが
妖しく絡み、ふわりと妖しく回ります。
「おつきあいすれば、あなたは死にます」と言い出す女。
「あなたの代わりにわたくしが死ねばそれで済むこと」とも。そして女は扇をねだる。
ーーー逢瀬の顛末。広げた扇の下の狐の亡骸、法華経、そして一度だけ夢に現れて消えた女。
夢と現(うつつ)、そのあわいをたゆたう摩訶不思議な感覚。
ラスト、吉﨑さんの面を外し、自ら付ける井関さん。
語りを終えた中嶋朋子さんの背後に留まる井関さんの白い面が
妖しい雰囲気を醸し出したまま締め括られました。

その三。22時00分、「戦国リアル残酷」というタイトルから三たびの伏見稲荷大社。
第八十四話「伏見稲荷炎上」(室町「経覚私要鈔」「応仁記」)
語りは文楽の豊竹咲甫太夫(とよたけさきほだゆう)さん。
このパートの井関さんと吉﨑さんですが、
ちょっと見では、見知ったはずの「人」の身体とは捉え難い、
均整を欠いた禍々しさが目を撃つ姿で登場してきます。
まず、右側の鳥居の奥から、面を付け、黒い布の下に赤い衣裳、剥き出しの両足。
やや体を縮ませた前屈みの姿勢だというだけでなく、
全身のプロポーション中、頭部の存在感が突出した、
異様で、アンバランスな身体で踊る井関さん。
代わって今度は、左の鳥居奥から、やはり面を付け、如何にも偉丈夫な立ち姿ながら、
動きにどこか異様なぎこちなさを漂わせた吉﨑さんが現れます。
ほどなく、彼が体を回転させると、
その動きの異様さは面を後ろ頭に付けていたからだとわかります。
一方、カメラが再度、井関さんを捉えます。すると、「えええっ!?」
ろくろ首のお化けのように首が伸びて、頭部が上方にあがっていくではありませんか。
時を置かず、伸びた首の下にもうひとつ、笑みを浮かべた井関さんの頭部が現れ、
ふたつの頭部が並んで、こちらも種明かし。
伸びた首は井関さんの右腕、上方に移動した頭部はその先にあったことがわかります。
けれん味たっぷりに「異形」が可視化されるパートでした。

以上、井関さんと吉﨑さんの登場シーンは合わせても10分程度の短いものでしたが、
3つが3つとも肌合いを異にするパフォーマンスだったことで、大いに楽しめましたし、
4時間の生中継のなかで、際だって「異界」を見せてくれていたように思いました。
私は、特に3番目(第八十四話)、「異形」が生々しく顕現する様にゾッとさせられました。
みなさんはどうご覧になりましたか。 (shin)

Noism1埼玉公演6月2,3,4日! サポーターズ会報31号  新潟日報ホームページ「モア」

今日から6月、いよいよ明日、埼玉公演開幕です!
ありとあらゆる情報が山盛りですね。
ぜひぜひご自身の目で舞台をご鑑賞ください。

会場ではNoismサポーターズUnofficial会報31号とさわさわ会会報誌vol.4が無料配布されます。
こちらもどうぞお楽しみに♪

サポーターズ会報31号は会員に送付、及び新潟公演で配布済みですが、誤りがありましたので訂正いたします。

4ページのチャン・シャンユーさんのインタビューの中に、『Scared Monster』という作品名があるのですが、正しくは『Sacred Monsters』です。
申し訳ありませんでした。
お詫びして訂正いたします。

埼玉公演ワクワクですね。
どうぞお運びください♪

追記:

井関佐和子さんのブログが掲載されていた、新潟日報「モア」が、本日ホームページをリニューアルし、動画などの独自コンテンツを強化したそうです。

その中で、篠山紀信さんが、新潟初演2日前に舞台リハーサルを撮影した様子を、密着取材した「ミニ・ドキュメンタリー」が公開されています!

「メディア初公開! 篠山紀信 ノイズムを撮る」

Noismの撮影をメディアに公開するのは初めて。
そのミニ・ドキュメンタリーは約11分。

篠山紀信さんの貴重なお話を中心に、篠山さんが舞台リハーサルを撮影されている様子等々々が、動画で見られます♪

また、先日の公開リハーサルの映像も公開しています。
どなたでも視聴できますので、どうぞご覧くださいね!。
(fullmoon)

Noism1『Liebestod −愛の死』プレス向け公開リハーサル&囲み取材に行って来ました

Noism1ダブルビル公演の初日を8日後に控えた2017年5月18日(木)、
りゅーとぴあ・劇場での新作『Liebestod – 愛の死』プレス向け公開リハーサルと
それに引き続いて行われた、金森さんの囲み取材に参加して来ました。

午後3時を少しまわり、劇場内へと促され、
客席に腰を落ち着けて前方を見やると、
既にふたりの舞踊家はステージ上にいて、
動きや立ち位置を確認していました。

正面奥の金色(こんじき)の手前、黒い床面の上、
金色の髪に白い衣裳、或いは黒髪に白い衣裳が目を奪います。
今回、大役を務める若い舞踊家(吉﨑さん)が目や口を思いっきり広げ、
表情筋を大きく動かすことで、緊張や体をほぐそうとするなら、
成熟した舞踊家(井関さん)は照明スタッフに語りかけ、
両手を腰にあてて大きく頷いています。

客席に身を沈めた金森さんの「いきましょう」と囁く声が聞こえたかと思うと、
本番さながらの照明と音楽が訪れ、通しの公開リハーサルが始まりました。

リハーサルなら、先日もスタジオBで見せて貰っていましたが、
衣裳と照明とが加わると、やはり別物。
ふたりの舞踊家による「愛と死」を巡る舞踊は
「ふたりきり」の舞踊であるということが嘘のような
壮大なスケールをもって胸に迫って来ました。
その迫力ある非日常の美しさを伝える言葉など見つけるべくもありません。
是非ともご自分の目で観て、圧倒されて欲しいものです。
このうえなく豪華で、このうえなく濃密な20分間であることだけは確かです。

リハーサル後はホワイエに場所を移して、
金森さんの囲み取材がありました。
新潟の報道各社が揃って参加していたことに、
Noism1新作へと注がれる関心の高さが窺え、
嬉しく感じました。

質疑応答の形で金森さんが語った事柄のなかから一部紹介させて頂きます。

〇今、この作品を作る意味について
「現代の社会は決して明るいものではない。
未来に対して希望を抱けない若者も多いと聞く。
それだけに、人を愛することや、生きることに、
純粋に真っ直ぐ向き合う非日常的な感動が必要な時代なのだと言える。」

〇光を用いた表現について
「そもそも光がなければ何も見えないのだし、
光は舞台にとって最も不可欠な要素。」
「それは生と死、或いはその境界のメタファーであり、
影は実存のメタファーでもある。」

〇吉﨑さんのキャスティングについて
「最初は驚いただろうけど、嬉しかったと思う。
彼は野心もあるし。どんどん良くなってきている。」
「身長も高く、筋力にも恵まれていて、今回のハードな役にはうってつけ。」
「自分がここまでひとりの舞踊家にエネルギーと愛情を注いだことはないくらい。
今までにない吉﨑裕哉をお見せできるはず。」
「彼を念頭に置いた『あて振り』もあるし、敢えて全く別のものを求めた部分もある。」
「若い舞踊家(吉﨑さん)と成熟した舞踊家(井関さん)が描く愛の姿を観て欲しい。」

〇ダブルビル、もう一本の山田勇気さんの『Painted Desert』について
「ほとんど見ていない。見ると何か言いたくなっちゃうから。
舞踊家たちは、山田勇気という自分(金森さん)とは違う振付家にどう向き合うかが問われている。」
「金森穣以外の作品をどういうふうに踊れるか。
そして、お客さんが観て、今までにない発見があるのでなければ、
(Noism)1がやる意味はない。」・・・等々。

到底、紹介し切れるものではありませんが、
ここはひとまず、「最近、あまり感動してないなと思ったら、劇場に来てください。
劇場に来れば感動します」
(金森さん)という言葉をもって締めくくりとします。

金森さんが18歳のときに魅了されたワーグナーの楽曲、それ以来、25年。
今、ここに機が熟するかたちで届けられる
Noism1最新作『Liebestod – 愛の死』、その世界初演。
新潟は来週末、埼玉はその翌週。チケット好評発売中。

是非、純粋な「感動」が待つ劇場へ。
心が震えます。
ただひと言、必見とだけ。
もうそれで充分なはずです。 (shin)

Noism1 ルーマニア・シビウ公演に行ってきました!(3)

今回のシビウ・ツアー(参加者4名)は、さわさわ会会長の斎藤正行さんの強い希望があり実現しました。
ルーマニアというと日本から直行便がないし、治安が悪いのではないかとか、何となく二の足を踏みますが、行ってみればとても面白く興味深い国でした。

シビウについては、私は街の名前も知りませんでしたが、毎年、国際演劇祭を開催している文化都市で、2008年には、りゅーとぴあシェークスピアシリーズの「冬物語」もラドゥ・スタンカ劇場で上演しています。

中世の面影が残る美しい街並みのシビウは、教会や時計塔、公園、そしてカフェやレストラン、小さなパン屋さんもたくさんあり、散策が楽しい素敵な街です♪
丘の上の大広場を中心に、石畳の道と、下町の方へ行く坂や階段がいくつも延びています。
佐和子さんが教えてくれた市場や川や、ジェロビタールのお店にも行ってきましたよ♪

どうなることかと心配したルーマニア行きでしたが、いざ行ってみれば楽しい日々でした。

シビウ公演鑑賞以外の詳細は、同行の久志田渉さん(さわさわ会役員、月刊ウインド編集スタッフ)のフェイスブックにアップされています。
そして月刊ウインド6月号(5月末発行)に特集4ページでルーマニア旅行記が掲載されるそうで楽しみです。
どうぞご覧くださいね! (fullmoon)

追伸:写真は、うそつき橋の脇の路地。後方の家の屋根にある小さな窓は、目のように見えるので「シビウの目」と言われ、この街の家の特徴になっています。

Noism1最新作 プレス向け公開リハーサル&囲み取材に参加してきました

2017年1月12日(木)の新潟はNoism1新作チラシに2度言及されている「雪」の予報。
そして冬の仄暗さのなか、
あたかも天気予報が律儀に約束を履行しようとでもするかのように小雪がちらつく午後1時、
プレス向け公開リハーサル(スタジオB)とその後の囲み取材(練習室5)に参加してきました。

  

午後1時からのプレス向け公開リハーサルで見せて貰ったのは、
前回、本ブログで「まだ見ぬ第1部」と書いた、
近代童話劇シリーズvol.2『マッチ売りの話』の一部でした。

どうやら日本であるらしい、古風な、しかし金色の卓袱台が鎮座する家の「内」と
これも古めかしい形状の街灯を付けた電信柱が屹立する「外」が同居し、
更に幾つかの時間が混在する、不可思議な時空間。

 

少女、女性、娼婦、おばあちゃん、双子、弟、遺影、犬・・・そして仮面・・・???
今回も目に飛び込んでくる情報量は多めで、同時に様々なことが起こっているようです。
アンデルセンの童話というよりも、別役実による同名の不条理劇的要素が濃厚に感じられました。

生来のぼんやりゆえ、「筋」らしきものは辿れませんでしたが、
「昭和」を思わせる、幾分か大袈裟で古臭い感じの音楽が流れるなか、
同シリーズの1作目『箱入り娘』同様に、
コミカルで、ユーモラスな動きが楽しい、
「見ることの愉悦」に溢れた第1部と言えるでしょう。

午後1時30分、公開リハーサルに続き、
場所を隣の練習室5に移して、金森さんの囲み取材が行われました。
交わされた質疑応答のなかから、今作鑑賞のヒントになりそうな
金森さんの言葉を要約して幾つかご紹介します。

「タイトルを『少女』ではなく『話』としたのは、
本作はアンデルセンと別役実を下敷きにしたオリジナル作品であって、
アンデルセンだと思ってこられると訳がわからなくなってしまうだろうから。」

「物語舞踊の第1部と抽象舞踊の第2部を、休憩を挟まず地続き(70分間)でお見せするのは、
多様な価値観が云々される現代、本来共存し得ないものを同時に受け入れ、
その共通項だったり、同時に見ることで何かを感じて欲しいという思いから。
是非混乱しよう。(笑) そしてその後で何を感じるか。
混乱しながら、これを読み解いて欲しい。」

「仮面の使用は一番最後にきたもの。
そう言えば『ホフマン物語』の仮面があるよね、と。
もう一個抽象化して、『私でもあり得る、あなたでもあり得る、誰でもあり得る私』へ飛躍させようと。
また、舞踊家にとって仮面を付けて踊るのは難しいことではあるが、欧州では誰もが通る必須の課程でもある。
私たちは普段いかに表情にごまかされているか。
それを封じて、舞踊家の身体的なものに置き換えたい。」

「見渡せば、あちらでもこちらでもポピュリズム(大衆迎合)が大手を振って罷り通っている。
そうした困難な時代に生きている私たち。この困難な時代に何を作るのか。
目指すのは、答えを出すことではなく、考えるきっかけを与えること。
何となく幸せな気分に浸っていたければ、劇場になんか来ない方が良い。(笑)
舞踊家集団として抱く疑問を提示していきたい。」等々。

最後は、金森さんの「俺が言うと、何か変だけど、今回は2回は観て欲しい。1回ではわからない。(笑)」
という言葉をもって、囲み取材は和やかな空気感のうちに閉じられました。

金森さんの「1回ではわからない」発言への対策のひとつとして、
明日夜19:00開催のリーディングイベント、
★★声に出して読む、不条理劇 別役実「マッチ売りの少女」★★ などは如何でしょうか。
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日時:2017年1月13日(金)19:00~21:00
会場:kaffa 蒼紫~パルム(新潟市中央区古町6、萬松堂向かいの小路を入った2階 電話025-228-2050)
定員:25名  参加費:1,000円(資料代&ワンドリンク代)
申込:「新潟でリーディングを楽しむ会」/電話・ショートメール090-8615-9942
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ナビゲーター・市川明美さん(月刊ウインド編集部 制作長)の手ほどきで予習すれば
心強いこと間違いありません。
期日が迫っておりますので、ご連絡はお早めに。

・・・こちら、私は残念ながらどうやっても参加できそうにない日程だったため、
代わりに、りゅーとぴあからの帰路、ほんぽーと新潟市立中央図書館に寄って、
別役実『マッチ売りの少女』を収めた『現代日本戯曲大系・7』(三一書房刊)を借りてきました。

いずれにしても、Noism1新作・近代童話劇シリーズvol.2『マッチ売りの話』+『passacaglia』公開を来週末に控えて、
ワクワクが募って仕方ありません。
今は一刻も早く「混乱したい」気持ちです。(笑)
皆さん、是非、一緒に金森さんの企てで「混乱」しましょう!(笑)

(shin)
(撮影:aqua)