まさに陶酔境♪シューベルト×Noism『Der Wanderer-さすらい人』新潟公演、折り返しの6日目

2023年1月28日(土)15時からの『Der Wanderer-さすらい人』公演は、新潟での全11公演のちょうど折り返し点。評判が評判を呼んで、この日もチケットはソールドアウト。「10年に一度」クラスの寒波が残した置き土産の雪があってさえ、開演前のりゅーとぴあ・スタジオB界隈には期待感が熱気となって感じられるようでした。

この日は催し物も重なっていて、駐車場の混雑も予想されていましたが、そこに拍車をかけたのが、その「置き土産」。道幅だけでなく、駐車スペースさえ狭められていたようで、かなり早い時間帯から駐車場に入ろうとする車列は伸びることはあっても、一向に前に進んでいかない状態になっていました。かく言う私も13時半には駐車場の入り口付近まで来ていたのですが、そこから入庫が見通せず、早々に諦めてUターンし、他の駐車場に向かって、ことなきを得たくらいです。(汗)
(*明日1/29(日)も駐車場は混雑が予想されています。お車の方はお早めに!)

全席「ソールドアウト」のため、入場前には「満席の予定です」とアナウンスされたこの日の客席でしたが、見たところ、ざっと10数席の空席を残したまま、開演時間の15時を迎えてしまいました。その後、途中入場される方もおられましたが、恐らく駐車場が原因ではなかったかと。だとしたら、その無念さは如何ばかりか、察するに余りあるものがありました。

それくらい、この日の舞踊家たちのパフォーマンスには観る者を揺さぶるものがありました。シューベルトの歌曲の深い味わいにNoism Company Niigataの舞踊家たちの身体が掛け合わされることで現出したのはまさに陶酔境。若き日の愛と孤独は前半。避けられない孤独、死の訪れの後半。そしてラスト、…。そう、どこをとっても、見どころ満載の豊穣さ。数日前にも観ていたのですが、この日の舞踊家たちはあたかも熟成されて旨みを増した酒のよう。さらりとしていてコクがある吟醸酒のような口当たり。もうホントに酔いしれました。

当初、この日のチケットは買っていなかったのですが、後に金森さんのサイン会が組まれたことを知り、「どうせサインを貰いに来るのだろうし」と買い足したのでした。ですから、入場整理番号もホントに終わりの方で、「ならば」と最後列を狙って腰掛けて観たのですが、さすがはスタジオ公演、それでも近い、近い。更に照明の美しさを目一杯堪能できました。どこの席も全て「良席」です。

そして個人的には、この日は3回目の鑑賞だったのですが、初めて太田菜月さん(Noism2)の出演回にあたりました。『狩人』のソロも、『トゥーレの王』での三好さんとのデュオも、杉野可林さんとはまったく異なるテイストで、両方を観る機会に恵まれた贅沢を噛み締めて観ました。

終演後のホワイエでは金森さんの書籍販売とサイン会(2回目)が待っていました。嬉しくない筈がありません。

ワタクシ、色々な事情があり、公演初日からこの日まで、併せて○冊も購入させて貰い、その全てにサインを頂くことができました。更にお願いしたら、次のような写真まで撮らせて貰いました。もう完全に舞い上がっちゃってましたよね。(金森さん、どうも有難うございました。m(_ _)m)

更に、その後、2Fクローク前のスペースまで移動して、fullmoonさんとお話ししていると、えっ!金森さんと井関さんが通りかかるじゃないですかっ!さすがはNoismの「ホーム」りゅーとぴあ!ご挨拶はしたものの、そこからは、またしても舞い上がってしまって何を喋ったんだか思い出せない始末。ただ、ひとつ覚えているのは、おふたりから「気をつけて帰ってくださいね」など言われちゃったこと。もう諸々贅沢な至福の土曜日だった訳です。

新潟公演はこの先、平日の2/2(木)と2/3(金)のみ若干チケットが買えるようですから、まだ観ていない方も、もっと観たい方も、ご予定をやりくりのうえ、是非この陶酔に心ゆくまで浸って頂きたいと思います。

【追記】この記事へのコメント欄に、fullmoonさんによる翌 1/29(日)新潟7日目公演についての報告もありますので、よろしければご覧ください。

(shin)

「まさに陶酔境♪シューベルト×Noism『Der Wanderer-さすらい人』新潟公演、折り返しの6日目」への5件のフィードバック

  1. shinさま
    ブログアップありがとうございます!
    ホント、今日も酔いしれました♪
    毎回 素晴らしいです!
    何度見ても感動します。

    サイン会の写真もありがとうございました♪
    たくさんサインしてもらってよかったですね!
    それにしても金森さん・井関さん、早々のご帰還のようで驚きました。
    「早いですね!」と声をおかけしたら、「明日もあるから」と金森さんは言われ、井関さんはすでに先(明日)のことを考えているような表情でしたが、お二人とも笑顔で、こちらの方が嬉しくなりました♪
    まさに「至福」です♡

    駐車場のこと、大変でしたね。
    明日も混みそうです。お車の方はご注意ください。
    (fullmoon)

    1. fullmoon さま
      メッセージ有難うございます。
      本当に舞台がより熟成していくのを目撃するかのような11回公演ですよね。
      毎回、感動があります。

      で、さっきまで踊っていたり、さっきまでサインしていたりしたおふたり(井関さん・金森さん)が滅法早い引き揚げでしたね。
      fullmoonさんが書いてくれたそのとき金森さんが発した言葉、連れ合いがよく覚えていて、私も思い出したのですが、
      「明日も明後日も3時から(の公演が)あるので早く帰らなきゃ」と言ってましたね。
      劇場入りが早いのはきっと大変なのだろうと思った次第です。
      私にとっては、早い時間からの公演で、終演が早いと、その後、ブログを書く時間がとれて、少し気楽なところがあるのですが。

      と、まあそんなところで、次の私の鑑賞機会は月曜日。アフタートークが楽しみです。そこもかいつまんでご紹介しようと思っています。
      (shin)

  2. 1/29(日)15:00
    本日の公演も満席でした!
    チケットが無いので行かない予定でしたが、
    幸運なことに、なぜか雪と共に天からチケットが降ってきて、
    鑑賞できることに♪

    今日もとても素敵でした✨
    最後列で見ました。
    離れて見るのもいいですね♪
    全体がよく見えて 美しく、次々と繰り広げられるシーンは、
    まるで絵物語か夢物語のよう。
    うっとり眺めていたら、あっという間に最後の「夜と夢」になって
    いました。

    昨日は青空も見えましたが、今日は雪空でした。
    終演後も雪が降っていましたが、温かく豊かな気持ちで満たされ、
    足取りも軽く帰路に就きました。
    (fullmoon)

    1. fullmoon さま
      コメントでのご報告、有難うございました。
      そうでしたか、そうでしたか。
      「さすらいチケット」転々とさすらった挙げ句、降ってくるなんてことあるのですね。念じている人のところには!
      で、これでfullmoonさんは、やはりというか何というか、『Der Wanderer』コンプがほぼ現実味を帯びてきましたね。凄っ!

      最後列からの眺めもいいんですよね。作品全体を見やる「シューベルト」山田勇気さん的ポジションで♪(また、時に背中を椅子の背もたれだけでなく、すぐ後ろの壁に押し当てたりもできて、楽だったりもしました。)

      そして、(金森さんもtwitterで呟いておられましたが、)「満席」とあるからには、この日は皆さんスムーズに入場できたようで良かったですね。前日は途中入場だけでなく、鑑賞自体断念された方もいらしたようでしたから、何よりでした。

      私など、これまでシューベルトの歌曲はちょっと縁遠い音楽だったのですが、今は身に沁みてくるように感じられてます。まだ3回でそうなのですから、fullmoonさんなど、目を瞑っていても世界が立ち上がってくる感じなのでしょうね。(但し、目を開けてないと舞踊が見えませんけど。)

      日付が変わりましたから、このコメントをしている本日は3回目のアフタートークがある月曜日公演の日。珍しく、調整すれば何とか「行ける月曜日」でしたので、楽しみにしてきました。会場でお会いしましょう。
      (shin)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA