何度観ても感動の嵐

Noismが発足する少し前、“トップランナー”に出演した金森穣さんが「もし自分の作品を観てくれるならば、前回観てよかったからとか、そういうものが好きだから観に行こうっていうのではなくて、何やるかわからないけど、何かやってくれそうだから観に行こうかと思ってもらいたい」と語っていた言葉。これまで、その言葉に裏切られたことは一度もなかったなぁと、しみじみ思い返しています。いつもNoismの新作が発表されるときにはドキドキとワクワクで心が踊り、その舞台は必ず新しい驚きや感動を与えてくれます。この15年間ずっと、常に進化し続けているNoism作品に魅了され続けています。

そんなNoism1の最新作、実験舞踊vol.1『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』は、全13回中、本日6回目の公演が終了しました。
ここ新潟で生まれ、歩み続けているNoismの作品は、Noismにしか表現できないものばかりだと言っても過言ではないと思うのですが、この最新作がこれまた凄いわけで・・・。
初日、最前列で『R.O.O.M.』を観終えて立ち上がれなくなり、『鏡の中の鏡』でグスグスに泣いていて、ブラボー!!スタンディングオベーションしたい!!の心境で感動の渦の中にありながらも立ち上がれず、フラフラになっていた私。
実は、その日の最前列の私の隣の方もそのまた隣の方もその隣方もまた、同じ状態だった様子でした。
その後、恩師をお連れして再度鑑賞したときにも、恩師から「新潟の宝だね」と称していただき、感動を分かち合ったのですが、「Noismの舞台をこれからも観続けていきたい。」と、その場で活動支援に申し込むと話してくれて、胸が熱くなりました。
とにかく、圧倒されるほどの感動の舞台。
どうか、見逃さないでいただきたいと思います。

今回の『R.O.O.M.』は、ストーリー性はありませんが、(何かしらのストーリーを見出したならば、それはそれで大正解だと思います!)もしも、わからないから難しいと思っている方がいたら、「わからなければ」と思わずに、目の前の舞台を観て生まれてくる自分の感性に自由になってみてください。
そして、その自由になった感性のまま『鏡の中の鏡』で感情を揺さぶられてみて欲しい。

同じく“トップランナー”での金森さんの言葉・・・
「振付とは、身体の可能性を探し、またそこにひとつの事実を作ること」

その事実が私達にもたらす感動の嵐。
本当に素晴らしい舞台を、今日もまた届けてくれました。
何度観ても感動しっぱなしです。

Noismの舞台が観れる幸せ、噛みしめてます。
明日からまた、頑張る!!

追伸 詳細レポはshinさんアップをご覧くださいませ。

aco



「何度観ても感動の嵐」への8件のフィードバック

  1. aco さま
    リアルに大感動の舞台でしたよね。
    そして、いつも私たちを裏切ることなく、驚かせ続けてくれる存在・Noismが新潟市にあることの喜び、それをこれからもずっと持ち続けたい、そう願うものです。
    そのために力を合わせて参りましょう。

    Noismの今回の公演は、観た人すべてを虜にしてしまう魅力に溢れたものです。であるなら、一人でも多くの「Noism歴ゼロ」の方に是非観て貰いたいですよね。潜在的な「Noismファン」の掘り起こし、まだまだ頑張らなきゃ、ですね。
    (shin)

  2. acoさま shinさま 
    お二人が書かれている通りです!
    がんばっていきましょう!!
    (fullmoon)

  3. 知らないのは、もったいない!
    まだ出会っていない人に出会ってもらいたい!!
    多くの人から聞く、「もっと早く観ればよかった」を先伸ばしにしないように応援団していきますっ!

  4. aco さま
    fullmoon さま
    呟きます。

    Noism。優れた芸術は人を沈黙させる。言葉には代替不可能なのだから当然と言えば当然。しかし、それ故にまた語りたくなることも事実。代替不可能と知りながら。問われるのは言葉の質。それは先ず語るためではなく、受け取るための言語。人は自らの「言語」内においてしか物を見ることができないから。

    金森さんが新潟の地に「見巧者」を増やすべくアフタートークを行ってくれていることの有り難さ。(今公演では無理なのは承知。)受け取る「言語」の違いは即、見えるものの違いなのであるから。金森さんが行う極めて教育的で創造的な営為に預り、内的な「言語」を耕していきたいと常々思うものである。

    芸術に触れるにあたって、「言語」は先ず語るためのものではなく、受け取るためのものである。「言語」を豊かにすることは即、自らの物差しの目盛りを細かくすることである。細かな目盛りをもつ物差しでしか測れない境地をNoismはいつも私たちに突きつけてくるのだから。ああ、豊かに語りたい、Noismを。

    (shin)

  5. shinさま
    豊かに溢れ出る、shinさんの「言語」に、いつも感嘆しております。

    さて、本日2月4日(月)の公演は、チケット販売状況が最も心配されていた日でしたが、蓋をあけてみれば、なんと満席!!
    1月31日(木)も満席でしたし、全く凄いことです。

    メンバーも気合いが入っていて、昨日に引き続き、素晴らしい出来ばえ!
    男声の「ブラアヴォ」と私たち女声のブラボーが交錯します!
    昨日に比べるとスタンディングは少なかったですが、メンバーの笑顔がうれしい♪
    拍手はもちろんですが、声援もスタンディングも楽しいですね。
    自分の気持ちを踊る人たちに直接伝えられますよ♪
    (fullmoon)

    1. fullmoon さま
      恐縮です。そして更に恐れ入りながらも、あの呟きに、こう付け足させて下さい。

      言葉への代替不可能性は、しかし、面白い展開を宿す。例えば、小林秀雄、(個人的にもっと身体的な生々しさを伴うのが、)蓮實重彦の名を挙げるだけで充分かと思われるが、彼らが紡ぐ言葉は、対象から独立したひとつの創作として、読む者を刺激・挑発してくるのだから。 批評の醍醐味がそこにある。

      スミマセンでした。m(__)m

      そして、新潟公演折り返しの月曜日、満席、嬉しいですね。
      気合いの入った公演、目に見えるようです。
      ブラボー、耳に聞こえてくるようです。
      …いたかった、そこに。
      次を満喫します。
      (shin)

      1. 今作はNoism作品の中でも極めて特徴的だと思うんですが、その理由は金森穣によるプログラム前文に書いてありますね。「Noismメソッドのバージョンアップ」の部分です。

        Noismメソッドについては、Noism公式サイトの https://noism.jp/about/company/ 下の方の「Noism Method & Noism Ballet」セクションに解説があります。

        誰が見たって凄くて素晴らしい今作ですが、そこに書かれてあることがらを踏まえて舞台を見ると、冒頭から最後まで新たな「なるほど」が生まれ、作品を一層楽しめる、かも知れません。

        1. あおやぎ さま
          コメント有難うございました。

          加えて、リンクのご教示も大変有益なものでした。
          重ねて感謝申し上げます。
          見落としておりました。
          リンク先の「解説」、とてもイメージしやすい形で
          纏められているのですね。
          で、「メソッドのバージョンアップ」ですが、
          「新しく何かを始める」意味合いから
          極めて未来志向性の強いものなのですね。

          で、未来と言えば、
          今回の実験舞踊は「vol.1」と銘打たれてもいますから、
          「新しい何か」の模索は今後も続いていくのですね。
          「vol.2」や「vol.3」はきっと、「vol,1」とは異なるものを仕掛けて来そうですし、金森さんなら。

          そして更に、未来と言うなら、
          新潟公演6日目に拍手を送り続けた中原市長も、
          恐らく、ご追従の拍手だったのではなく、
          リアルに物凄さを目の当たりにしてのそれだった筈、
          そう思うものです。

          日々、自らを刷新し、進化していくNoismから目が離せません。
          (shin)

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