「ランチのNoism」#19:樋浦瞳さんの巻

メール取材日:2022/5/20(Fri.)

今回、現Noism1メンバーのトリを飾るかたちでご紹介しますランチは地元・新潟出身の樋浦瞳(あきら)さん。で、このところのあの「流れ」(?)は今回も途切れることなく続くのでしょうか。そんな興味も持ちながら覗いてみたいと思います。

♫ふぁいてぃん・ぴーす・あん・ろけんろぉぉぉ…♪

地元で躍動する若き舞踊家にりゅーとぴあの昼が来た!「ランチのNoism」♪

*まずはランチのお写真から。

またしても中央でツヤツヤ光るのはあの「物体」!

 *やはりあの「流れ」は途切れていませんでした!で、この画像に占めるその位置、これがホントの「玉座」なのかもしれませんね。(笑)そして、それこそがツボとちゃんと心得て、両の掌でのご紹介とは!…樋浦さん、ニクいです。

1 今日のランチを簡単に説明してください。

 樋浦さん「揚げ茄子のお味噌汁、納豆、友美さん(=中村友美さん)のゆで卵の黄身です」

 *「ランチのNoism」第17回・坪田光さんの巻に端を発するあの「物体」を巡る「流れ」、…確か、近くにいたときとか、話し合いが持たれたりしてとかで、中村さんから樋浦さんに「それ」が移動するというお話でしたよね。でも、中村さんによれば、主な移動先は坪田さんだった筈。もし、この日、「それ」が樋浦さんのところに来ていなかったなら、お味噌汁と納豆だけだったってことですか。少な過ぎじゃありませんか、それ。

 -ゆで卵、自分で持って来ようと思ったりはしませんか。

 樋浦さん「卵は夜によく食べるので、昼間は自分では用意していないですね。でもたまに貰えると贅沢な気持ちになって嬉しいです」

 *それ、わかります。その気持ち。この日は「ランチのNoism」取材日ってことで、坪田さんが譲ってくれたのかもしれませんね。うん、きっと、そうだ。

 -じゃあ、納豆についても訊かなきゃじゃないですか。納豆はよく混ぜる派ですか。それともあまり混ぜない派ですか。(←何て質問だ?と自分でツッコむ、ツッコむ。)

 樋浦さん「そんなに混ぜ方にこだわりはありませんが、ぼーっとしているとずっと混ぜ続けてることがあります」(笑)

 *私はあまり混ぜない派なので、樋浦さんはどうかなぁと、つい訊いちゃいました。(汗)

 2 誰が作りましたか。普通、作るのにどれくらい時間をかけていますか。(or 主にどこで買ってくるのですか。)

 樋浦さん「お昼は平日は作ってはいません。お味噌汁はフリーズドライのものを買います。家の近くの清水フードか、原信で購入します」

 *この響き、休日は違うってことじゃないですか。だから、訊いちゃいましたよ、休日のこと。そしたら、…

 樋浦さん「休日は大量に食べたいので、野菜もお肉もどっさり使って料理します。この前のオフは甘いものが食べたくて、オレオを使ってチーズケーキを作りました。計算しませんでしたが、とんでもないカロリーだったと思います…」

 *で、そのとき作られたオレオのチーズケーキ画像も送ってくださいましたので、ご覧ください。

樋浦さん作オレオのチーズケーキ♪

 *樋浦さん、どうも有難うございます♪

3 ランチでいつも重視しているのはどんなことですか。

 樋浦さん「お昼休憩は気持ちを切り替えてほっとひと息つくことを大切にしています。 温かいものを飲むと心が落ち着きます」

何を思う?
そんなコギト・エルゴ・スム的画像

 *な~る。食べることや食べるものに力点が置かれていないんですね、樋浦さんのランチタイム。その点はよく伝わってくるのです。くるのですけれども、それにしても、量が少ないんじゃないかと思う訳で。(個人の感想です。)

 -あと、樋浦さんにとって、心を落ち着かせる効果がある「温かいもの」とはどんな飲み物ですか。

 樋浦さん「昼間はコーヒーですね。洸太くん(=中尾洸太さん)と一緒に自販機へ散歩するときもあります。たまに県民会館の自販機でカフェオレやココアを買ったりもしますね」

4 「これだけは外せない」というこだわりの品はありますか。

 樋浦さん「星那さん(=井本星那さん)から誕生日にいただいたお椀は欠かせません!木が優しい色で、形もかわいいお椀なのです」

 *確かに1枚目のランチ画像中、木目(もくめ)もフォルムも美しく、目を惹く素敵な器があるなぁと。えっ、嘘だって?あの「物体」しか見てなかったじゃないかって?そ、そんなことありません。ちゃんと見てましたって、ハイ。(汗)センス、いいなぁって、ハイ。(汗)ああいうの、欲しいなって、ハイ。(汗)

5 毎日、ランチで食べるものは大体決まっている方ですか。それとも毎日変えようと考える方ですか。

 樋浦さん「食べるものは大体一緒ですが、お味噌汁の具は毎日違うものを選びます。 あとは日によってナッツやビスケットなどを食べます。固いものをガリガリ噛んでいる時間が好きです」

 *「固いものをガリガリ…」の時間が好きとは!そっち方面のお答えはこれまで誰からも聞かれなかった類いのものですね。そのあたり、樋浦さん独特の感性が表われていると感じましたが、「それもありかも」とも思いました。

6 公演がある時とない時ではランチの内容を変えますか。どう変えますか。

 樋浦さん「公演の時は普段のものに加えて、お菓子を食べたりします。いただいた差し入れもたくさん食べてしまいます。ありがとうございます!」

 *やっぱり、余計にパワー要るでしょうからね、公演の時には。お菓子っていうの、わかりますね。そして、最後のエクスクラメーション・マーク(感嘆符)付きの「ありがとうございます!」、きっと効果絶大だと思いますよ。人の心の掴み方、心得てらっしゃいますね、樋浦さん。

7 いつもどなたと一緒に食べていますか。

 樋浦さん「最近はジョフさん(=ジョフォア・ポプラヴスキーさん)、友美さん(=中村友美さん)、光くん(=坪田光さん)と一緒に食べています」

坪田さん撮影なのでしょうかね。
いかにも仲良さそうです。

8 主にどんなことを話しながら食べていますか。

 樋浦さん「ジョフさんの家のウサギがかわいい話を聞いたり、光くんと美味しそうなごはんや甘いもののお店の話をします。今度一緒にクレープ食べ放題のお店に行く予定です!」

 *若い頃って、面白いくらい沢山食べられたりしますよね。で、食べた後、もの凄く苦しくなるっていうのも必須の経験かと。若い頃しか出来ないし。でも、クレープって、あのホイップクリームを考えると、ハードル高そうですから、「俺の胃袋は宇宙だ」って決め台詞を吐くフードファイター化が必要ですね、きっと。(って、草彅剛さん主演のドラマ『フードファイト』(2000)というのがありました。←古っ。(汗))

9 おかずの交換などしたりすることはありますか。誰とどんなものを交換しますか。

 樋浦さん「たまに友美さんからゆで卵の黄身や、バナナをもらいます。 ジョフさんがいつも美味しそうなお菓子をもっているので、たまに恵んでもらいます」

 *そうなんだ。ジョフォアさん、ちょっと意外ですけど。ふ~む、そうなんですね、美味しそうなお菓子を持っているジョフォアさん。そのあたりを訊ねてみましたら、…

 樋浦さん「新作のグミやキャンディをよくもらいます。この間、家へ遊びに行ったときはジョフが作ったバナナケーキをもらいました!美味しかったです」

 *グミは前回の中村友美さんの回でも登場してきた品でしたね。メンバー内での人気が高いお菓子とお見受けしました。

10 いつもおいしそうなお弁当を作ってくるのは誰ですか。料理上手だと思うメンバーは誰ですか。

 樋浦さん「光くんは家でパンやシュークリームを密かに作っていますが、まだ持ってきてくれていないので今後をとても楽しみにしています。
侑加さん(=浅海侑加さん)の作るティラミスはとても美味しいです!!」

 *樋浦さんの願い、坪田さんに届きますように。一緒にお祈りしています。
そして、浅海さん、キタァ!実は、来月の「ランチのNoism」に登場してくださるのが、現Noism2リハーサル監督の浅海さんで、その回を以て、この連載企画はしばしお休みとなります。そんな大トリの浅海さんランチが楽しみになる発言、樋浦さんからいただきました。それも含めまして、樋浦さん、どうもご馳走様でした。

今回も最後は樋浦さんからのメッセージで締め括りましょう。

■サポーターズの皆様へのメッセージ

「いつもあたたかいご声援をありがとうございます。本番のとき以外でも、劇場でお会いした際に声をかけていただけることがとても嬉しいです。今後も一生懸命、稽古に励みます」

りゅーとぴあ2Fにて

そう言って頂けると、お声がけすることも迷惑ではないのだなとわかり、安心できます。樋浦さん、どうも有難うございました。ってことで、今回はここまで。
で、メンバーが一巡する次回は当面のラストってことになりますから、ちょっと淋しい気持ちもありますが、まあそれはそれとして、是非楽しみに待っていてください。今回もお相手はshinでした。それではまた。

(shin)

大きな拍手が送られたNoism2 定期公演vol.13初日

2022年5月21日(土)の夕方17時、りゅーとぴあ・劇場を会場に、Noism2の定期公演vol.13初日の幕が上がり、若き研修生カンパニーが、それぞれの「今」に向き合いつつ、伸びやかで新鮮な舞踊を披露し、繰り返されたカーテンコールの間中、場内から大きな拍手を受けました。

この日に至る迄、Noism の公式インスタにて、Noism2メンバーのインタビュー動画が連続アップされるなど、今までにない新機軸が打ち出され、Noism2というカンパニーがより身近に感じられるようになっていたことも特筆ものだったと思います。

まず、休憩前の第1幕は金森穣振付レパートリー(35分)です。『Me/mento, 4am”ne”siac』、ミニマルで無機質な音楽と白の印象が強いスタイリッシュな演目でスタートしました。みんなシュッとしていて、観る者をアッという間に舞踊の内部に取り込んでいきました。そこから一転、バッハが流れる次の演目へと移行するのですが、その移行は見ていて楽しいものでした。明日ご覧になる方はそこもお楽しみ頂けるものと思います。『Phychic 3.11』『solo for 2』と陰影あるバッハが踊られた後、『R.O.O.M.』に転ずるところでは色味も増し、やはり目を楽しませるものがあります。その後、昨年の『Complex』を経て、鼓童の音楽による『砕波』と続く流れも多彩で、レパートリー作品としてよく練り上げられていると感じました。
そして何より、それらを次々踊っていくNoism2のメンバーたちがその若き身体を使って、過去に観たことのある数々のNoism作品をいっとき、この日の舞台上に召喚し、懸命にそれらと同化していこうとする姿を目撃したことで胸が熱くなりました。まだ休憩前の前半であるにも拘わらず、既に大きな拍手が送られたことには何の不思議もありません。休憩中のホワイエで目にした観客たちの顔という顔には満足げな表情が浮かんでいました。

そして、やはり休憩後の『火の鳥』では、期待を裏切ることのない渾身の舞踊を目にすることになりました。火の鳥の兼述育見さん、少年の渡部梨乃さんをはじめ、全員が持てる技量の限りを尽くし、情感たっぷりに作品世界の中に没入して踊る様子は一瞬一瞬、観客を虜にしていきます。一人ひとりがこの名作に一期一会のこの日の息吹を吹き込んでいくかのようで、8人による生命力漲る『火の鳥』を観た気がし、感動しました。冒頭に書いたように拍手が鳴り止まなかったことも宜なるかな、そんな案配で、正直、いつまでも拍手していたい気持ちでした。

終演後、Noism2リハーサル監督の浅海侑加さんの姿を見つけたので、内心の感動を伝えようとしましたが、なかなか言葉にならなくてもどかしい思いがしました。その際、お願いして、本ブログ用に写真を撮らせて頂きましたので、ここに掲載させて頂きます。

「浅海さん、どうも有難うございました。素晴らしい公演でした」

その後、エレベーターホールまで進んだところで、今度は、先刻まで鮮烈な赤の衣裳で火の鳥を踊っていた兼述さんにバッタリ会う幸運に恵まれました。ここでも感動を伝えようとしたのですが、やはり気の利いたことなど言えよう筈もありませんでした。ただ、「感動しました。有難うございました」と直接、ご本人に言えただけで良しとします。

若い舞踊家たちの挑戦に胸が熱くなりっ放しのNoism2定期公演。
明日はまた別キャストで『火の鳥』が踊られます。そちらも期待大。
皆さま、必見ですよ。是非劇場にて目撃ください。

(shin)

3ヶ月半振りのインスタライヴで話された『結婚』と『鬼』♪

2022年5月15日(日)20時、前回から3ヶ月半振りとなるインスタライヴが配信され、Day Offの宵の寛いだ雰囲気のなか、主に、来る公演の演目である『結婚』(正式タイトルは『お菊の結婚』となる模様)と『鬼』についての前情報が披露されました。詳細はおふたりのインスタアカウントに保存されたアーカイヴにてご覧頂きたいと思いますが、こちらでも、ごくごくかいつまんでご紹介を致します。

途中、金森さんは大変お気に入りの様子の米粉のエクレア(フランス語で「稲妻」を意味するお菓子は、金曜日に「電撃的に」告知され、次回公演について語られることとなったこの日のインスタライヴの性格と呼応していなくもありません。)を頬張りながらの配信でした。

ふたつの演目のうち、まず着手されたのはストラヴィンスキーの音楽『結婚』の方で、歌詞に合わせて踊られる約23分の作品。(22分58秒くらい?)
3月から振り写ししつつ創作されるも、『春の祭典』よりも難しく、1日1分という感じで進み、昨日初めて通したとのこと。井関さんによれば「脳内的に(情報量的に)は40分は軽くある」ほどの作品と。
「展開が早く、ちょっとコミカル」「ビシッとくると思っちゃうと、『えっ?』となって、『面白かった』で良かったの?」ってなるような「笑って貰って良い」作品。(井関さん)「金森作品にしては珍しくコミカル」「コケティッシュ」、人形的な身体性で、感覚的には『Nameless Hands』の系譜ながら、『箱入り娘』のような路線とは違い、話がコミカルなのではなく、物凄く速くてコンプレックスな動きがコミカルに映ると金森さん。(井関さんは「首」の扱い方から人形振りのコツを解説してくださいました。)
ピエール・ロティ(仏・1850-1923)の『お菊さん』、旅行記的、外からの目で見た日本、その文化・風土。それを基に「楼閣」が人形的に見えるという設定で創作。衣裳面では、山田勇気さんの衣裳に付けられた「紋」には特別な含意があり、注意して観て欲しいとのこと。

公演の上演時間は、『結婚』が23分、転換で15~20分、『鬼』が40分弱になる予定とのこと。

そして『鬼』。原田さんからのメールでテーマが「鬼」と知らされたとき、思考・趣味等、別次元にあり、次元が変わる刺激に満ちていて、「挑戦状的な感じがいいな」と思ったと井関さん。「楽していたのでは出てこない熱量が喚起される」と金森さん。(物語的なものはあっても)物語はない音楽。
稽古のために録音が必要ということで、昨年暮れに原田さんが極寒の佐渡・鼓童村に入って録音。合同稽古までの3週間、それによって振付を始めた。
ライヴは想像を超えて凄かった。「締太鼓の音が身体にくる」(井関さん)「物凄く身体に作用する。皮が皮膚にくる。あれだけの音響のど真ん中にいること、その強度はあまりないこと」(金森さん)
「一番ゾクってくるのは全員静止のとき」(井関さん)「まずデフォルトでピーンと張り詰めた無音があって、そこからどう鳴り始めるか。鳴ったものがどう消えていくか。その隙間に原田さんは『鬼』的なものを直覚して作曲している。『あの始まり』はそれを掴むためにはあれしかなかった」(金森さん)
鼓童さんも普段、演奏時のミスはつきもので、お互いカヴァーし合っているのだが、今回は舞踊家たちがいることで緊張感が凄いと話されていたと。舞踊家にとっても、楽曲が揺らいだとき、「瞬間的に選び取る、凄い客観性が必要」(井関さん)「ある意味、偶然をコンマ毎に必然に置き換えていかなければならない」(金森さん)「めっちゃ楽しいよね」(井関さん)「物凄い集中していかなければ無理。それが楽しい。(観客の)皆さんも今回、体調万全で来られた方がいい。なんとなくふらっと、はやめた方がいい。(笑)集中が引き出されるような空間になる」(金森さん)
「音波が凄くて疲れる。圧が凄い」(井関さん)「音に触れる。音を聴いて踊るのではなく。それが今回、鼓童さんたちとのコラボレーションの醍醐味」(金森さん)その金森さんも少し踊るとのことです。

…そのほかにも興味深い話が続々ぽんぽん出て来て、「もう必聴!」以外には言い表せない、この日のインスタライヴでした。そのあたり、是非、アーカイヴにてお確かめください。
で、その公演、Noism史上最速で、りゅーとぴあは完売。ほかの劇場も好評発売中。お早めにお求めください。また、今週末に迫りましたNoism2定期公演vol.13(@りゅーとぴあ・劇場)にもお運びください。

(shin)

中村祥子さん×井関佐和子さんの「柳都会」vol.25を聴いてきました♪

Noism×鼓童『鬼』京都公演チケットの先行発売が始まった2022年4月16日(土)、夕刻16;30から、りゅーとぴあの能楽堂で開催された「柳都会」vol.25。初ホスト(ホステス)役を務める井関さんたっての希望で招かれたゲストは中村祥子さん。「舞踊家として生きる2人の女性、初の対談」を聴いてきました。

会場となった能楽堂に集まってきた聴衆はこれまでの柳都会とは違った雰囲気で、バレエダンサー中村さんお目当てという方も多かった様子。今回が初めての柳都会参加という方が大勢いらっしゃいました。

16:32。先ずは井関さんが、そして彼女の紹介を受けた中村さんが、それぞれ黒のワンピースに白い足袋を履き、摺り足で、橋掛かりから本舞台に用意された椅子へと進み出ました。

以下、この日のお話から少し紹介を試みたいと思います。

まず、スイスのローザンヌ国際バレエコンクールで出会った、中村さん16歳、井関さん17歳の頃の話から。
その時、初めてコンテンポラリーに挑戦したという中村さん、斜めの床で踊った『海賊』のヴァリエーションで「すってんころりん」とやってしまったことが紹介されるも、「転倒など重要なことではなく、将来性を見極めるのがローザンヌ」と井関さん。
その後、「挽回しなきゃ」との思いで踊った『告白』、中村さんは「何かが降りてきた」感覚で、(理由はわからないとしながらも、)亡くなったお祖母ちゃんと連動して踊り、自分なりに解釈して踊ることを体験、オーディエンス賞を受賞するに至ったとのこと。そしてスカラーシップを得て、シュトゥットガルトへ。

そこからクラシックバレエとコンテンポラリーと、2人の道は別々になるが、その奇縁を繋いでくれていたのが、2人とロパートキナ(ロシア:1973~)を好んだライターの故・浦野芳子さんで、平凡社から2人の本を出版してくれた、と井関さん。

シュトゥットガルトでの中村さん、靱帯断裂の大怪我をして帰国。そのまま契約が切れると、今度はウィーンへ。
やっと入ったバレエ団。コールドバレエだったところ、ソリストの役を貰い、意気込んで、ダブルピルエットの場面で3回まわったら、またしても「すってんころりん」。監督から「舞台全てを台無しにした。お金を払って観に来てくれたお客さんにも失礼」と言われ、プロの厳しさ、プロとは何か、みんなで作り上げていく責任を学んだ。
「『コールドが踊れないと、センターは踊れない』と言いますよね」と井関さん。

井関さんが、ナタリア・マカロワさん(ロシア:1940~)に指導を受けたことがある中村さんに、その印象を訊ねます。答えて中村さん、小柄ながら、「スーパーサイヤ人」のようなオーラを出していた人で、「ひとつひとつの形や振りではなく、内側のものを出すこと。何を表現したいのか見せなさい」と言われたことを紹介。その後、自分のこだわりを入れて踊ろうと思うようになったとのこと。
そして中村さん、ベルリンでウラジーミル・マラーホフ(ウクライナ:1968~)監督のもと、プリンシパルに昇格後も、自分らしさを忘れてはいけない、自分にしか出せないものを、自分ができるベストを、との思いで踊ってきたと。

日本のバレエ環境について:
「こういうふうにやらなきゃ」というふうに固まっていて、狭い。「自分をオープンにできる環境」や自由さがないのが残念と井関さんが言えば、中村さんも、「海外にはいろんなダンサーがいて、エクササイズにしても、みんな違った。美しくいたいという思いがあり、みんな違った格好をしていた。鏡に映してやる気を出したり」と。

ルーティーンに関して:
井関さんが、30代前半はルーティーンが凄かったと言うと、中村さん、「私も!」。「少しズレたら、ピリピリしていた」(井関さん)、「全く同じ道を通り、同じ物を食べないと舞台がうまくいかないみたいに考えて、凄くツラい生き方をしていた」(中村さん)
「その頃、自分は『失敗しない女』だと思っていた。今は『失敗してもいいや』と、舞台ではそれすら自由だと感じられるようになった。隣にいる47歳の人(金森さん)は、積み上げてきたものを崩して、失敗しないギリギリのところを狙える強さがある人」(井関さん)、「挑戦するのが好き。挑戦しないと」(中村さん)

中村さんと井関さん、中村さんと金森さん:
井関さんが柳都会に中村さんを呼んだのが先で、その後、金森さんが中村さん(と厚地康雄さん)を振り付けることになったもの、と明した井関さん。
中村さんは「金森さんは雲の上の人」で、「穣さんの作品を踊れるなんてあり得ないと思っていた」のだが、「NHKバレエの饗宴」に際して、自らの挑戦として、「穣さんの作品を踊らせて頂きたい」と申し出たとのこと。
そのオファーに、井関さんが「熱意は伝わるもの。穣さんはすぐにOKしていた」と話すと、中村さん、「厚地くんは『穣さんが忙しくて断られますように』と言っていた」など、リハーサルまでの間、2人とも不安だったと舞台裏を語った。で、そうして迎えたリハーサルを終えてみて、厚地さんは「一生の宝物になります」と言い、中村さんも「良いものを作りたい。穣さんの世界観に近付きたい」とその思いを口にしたところで、時間は17:20。そこから10分間の休憩に入りました。

(休憩中に、井関さんが紹介していた中村さんの本『SHOKO』をamazonでポチった私です。蛇足でした。)

休憩後は会場からの質問シートを基に、井関さんが中村さんに訊ねるかたちで進行されました。なかからいくつか、簡潔に質問と答えを記していきます。

*中村さんの今後の活動は?
中村さん「Kバレエ団を退団して、今はフリー。バレエの他にも、幅広いことが見えてきた。こういう時期も必要だったと受け止めている。もっと踊りたいとも」
井関さん「表現は息の長いもの。同世代の中村さんは大切な存在」

*一番楽しいこと、一番ツラいことは?
井関さん「楽しいこととツラいことは重なっていることが多い」
中村さん「若い頃と違い、日によって波がある。自分の求める動きじゃなかったりする日はツラい。それを受け入れて、前へ行く」
井関さん「ずっと集中しているのは無理。ONとOFFは大事。最近、Noismも良い感じの波が出来てきた」(笑)

*身体を鍛えること:
井関さん「していない」
中村さん「していない。背中の筋肉が綺麗と言われ、『絶対にしてますよね』と言われるが。でも、リハーサルが始まると、ババババァンって(筋肉が)付いてくる。要は使い方と意識なんですよね」
井関さん「脳からの指示で筋肉は変えられる」

*足袋とトゥシューズ:
中村さんの足のサイズは25.0cmなのに、そのサイズの足袋が入らず、26.0cmの足袋を履いて能舞台に立つことになったのは、甲高だったため。
中村さんの「トゥシューズはスリッパ」発言に、井関さん「!」

*食事で気をつけていること:
「イメージはササミ。ササミですよね。チョコレート、食べないですよね」と言われたりすることが多いという中村さん、「チョコレートは普通に食べるけれど、踊り出したらすぐにシュッとなる。筋肉もついてくる」

*バレエ、ちっとも上達しない。どうやればいい?
中村さん「私もまだまだだと思いながらレッスンしている。終わりがない世界。調子が悪いときには受け入れるしかなく、それを乗り越えてやろうと思える。スタジオに行くだけで気持ちがリセットされる。終わって外に出たときに新たな気持ちになっている。それだけで良いのかなと」

*ルーティーンに入れている食べ物は?
中村さん「納豆や卵といったタンパク質を摂るようにしている。他に、これは初めて言うけど、ヤクルト1000を飲んでいる。(息子はヤクルト400)」
井関さん「うちの人(金森さん)も毎朝、ヤクルトを飲んでいる。市内のスーパーからヤクルト、消えたりして」(笑)

*舞台に出るとき、緊張するのだが、どうすれば?
中村「緊張していてもいい。昔はお客さんへの意識強くて、怖いくらいの緊張感があったりしたが、ある時、舞台のここ、ハコで、自分のファンタジーを作って、自分の世界を楽しもうと思えるようにもなった。要は考え方次第」
井関さん「緊張しない方がヤバイ」
中村さん「ミラクルな舞台の経験ありますか」
井関さん「一度、幽体離脱のような経験がある。『今、舞台から出て行ってもいいよ』ともう1人の自分が言っていて、本当に自由な選択の感覚があった」
中村さん「『白鳥』を踊っている、ゆったりしていた時、何でも出来ちゃうみたいな、余裕の瞬間を味わったことがある」

*ダンサーとして一番の喜びは?
中村さん「終わった瞬間の客席からの拍手。『こういうふうに感じて貰えたんだ』と、それを浴びたとき」
井関さん「終わったときの(客席との)波長がピタッときたとき」
中村さん「踊っているあいだ、普通、客席は見えないのだが、『クレオパトラ』では落ちるとき、見える瞬間がある。これだけの人が一緒に舞台を支えてくれているんだという有難みを感じる」
井関さん「舞台は一期一会の会話」

…とまあ、そんな具合でしたでしょうか。完全にご紹介することは出来ませんが、雰囲気だけでも伝わっていたらと思います。(18:08終了)

中村さんと井関さん。「Fratres(同志)感」溢れるおふたりはもう息がピッタリ合っていて、いつまでも話していられるといった感じでした。金森さんの振付で一緒に踊る機会なんかも妄想されるだけでなく、早晩実現する日がやって来るのでは、とそんな途方もない期待も芽生えたトークイベントでした。

この後、インスタライヴに場所を移して、「柳都会」初、終了後の楽屋トークが配信されました。その模様はこちらからアーカイヴでご覧ください。(スタッフのように動く金森さんも楽しいですよ。)

(shin)

「ランチのNoism」#18:中村友美さんの巻

メール取材日:2022/3/22(Tue.)& 4/12(Tue.)

前回の坪田光さんの回にて、既に様々な期待感を掻き立てられて、この人の登場回を待っていたって方も多いのではないでしょうか。こうして続けてお送りできることを嬉しく思います。何しろ、犬でもあるまいし、いつまでも「待てっ!」っていうお預け状態を引っ張る訳にもいきませんからね。犬ならよだれが落ちてくる状況かと。なので、「よしっ!」のコマンドで(←犬じゃないってば!)お預け解除といきましょう。それでは「ランチのNoism」第18回・中村友美さんの回をお楽しみください。

♫ふぁいてぃん・ぴーす・あん・ろけんろぉぉぉ…♪

「好き嫌い」が激しかろうが何だろうが、誰にも等しく昼は来る!「ランチのNoism」♪

*先ずはランチのお写真から。

!!!

 *こっ、これはっ…!このハンパない「破壊感」ときたらっ…!
そして奥に見えるあの「物体」こそ、前回もくまちゃんマグと一緒に登場していたアレに違いありません!

1 今日のランチを簡単に説明してください。

 中村さん「卵の白身とチキンです。チキンはあまり好きじゃないのでマヨネーズは必須です。チキンは食べきれないのでランチタイムと次の休憩に分けて食べます」

 *見かけによらず、前回、「謎キャラ」として急浮上を遂げた中村さん(失礼!)、ランチに「好きじゃない」ものを持って来られているとか、もう今回も最初からバリバリかっ飛ばしてくださっています。それだけでも充分に謎なのに、謎は他にも。勿論、それは必須とされるマヨネーズなんですけど。あ~、ええっとぉ、確か、前回、主役を食ってしまう勢いでスポットライトを浴びたのは、中村さんが卵の黄身は「食べられない」って話だった筈。確かに今回も坪田さんへの「移動」が行われたのだろうことはくまちゃんマグから確認できます。で、そうだからこそ、マヨネーズが謎なんですよ。マヨネーズが…。だって、マヨネーズ、原料は卵の黄身ですよ、君。う~む、もう、謎、深まる一方なんですけど。なので、そのあたり、中村さんに直接ぶつけてみることに。

 -卵の「黄身」も「マヨネーズ化」してしまえば、大丈夫ということなんでしょうか。僭越ですが、私の場合、栗は苦手なのですけれど、モンブランは好きです。そんなふうに、「それとこれは別」って感じなのでしょうか。

 中村さん「同じく、『それとこれは別』という感覚です。因みに卵焼きのように白身と黄身をミックスするものは美味しく食べられるので、黄身単体が苦手です」

 *なんでも、この日のゆで卵はセブンイレブンでのお買い上げ品だったそうですが、白身に関して、中村さん、「茹で加減にこだわりはありません。白身はラーメン屋さんの白身や、おでんのお汁で味がついたものが好きです」と教えてくれました。

2 誰が作りましたか。普通、作るのにどれくらい時間をかけていますか。(or 主にどこで買ってくるのですか。)

 中村さん「セブンイレブンで買います。サラダチキンは前日に食べやすくカットします」

 *このお答えに謎はなし…、いや、ありました、あります、中村さん。だって、チキンあまり好きじゃないんですよね。それをランチにするっていう発想がまだ謎のままです。そこはあとで確かめましょう。

3 ランチでいつも重視しているのはどんなことですか。

 中村さん「簡単さと、満腹感です。お腹が空くと集中できません。(お腹が騒がしくなるので)」

 *でも、それがチキンとなるあたり、簡単さと満腹感の説明はついても、でもまだ納得いかないものが残りますけど…。

4 「これだけは外せない」というこだわりの品はありますか。

 中村さん「グミ…小さなhappinessです。毎日1パック以上は必ず食べています。食欲がなくてもグミは食べることができるので非常用にも」

 *「happiness」という英字表記には実感が籠もっていますね。でも、ランチのときだけではないとしても、グミを「毎日1パック以上」って、なかなかの分量だったりしません?それでお腹が騒がしくなったりしないかとちょっと心配になっちゃたりもして。あと、グミはグミでも好き嫌いはあるんじゃないかと思い、訊いてみたところ、「グレープ味が好きです。さけるグミは苦手でした」と、中村さん。

 -あと、前回、コンビニの棚に並ぶお菓子の新商品に目がないとのお話がありましたが、最近の当たり商品にはどんなものがありますか。

 中村さん「アップルのグミです。噛みごたえがあって好きです」

 *やはり、グミ来ましたか。画像も添えて教えて頂きました。

「立体」(3D)+DELICIOUSで「4D」とは洒落が効いてますね♪


 *これくらいの量のパックなら、「毎日1パック以上」も楽勝かも、ですね。…但し、好きならば、ってことですけど…。

 -前回、「好き嫌いが激しい」(坪田さん)とされましたが、ランチに限らず、大好きな食べ物と絶対に無理なものを少し教えてください。

 中村さん「時々しか食べませんが、ラザニアやグラタン、ドリアなどが好きです。絶対に無理なものは海鮮の貝類です。小さい頃に家族で潮干狩りに行って、動いているアサリを見てダメになり、他の貝類も苦手になりました」

 *そうですか。好きなものには共通項がありますねぇ。で、「生きている姿」見たら食べられなくなっちゃったってのは、苦手なものあるあるですよね、うん。また何かのきっかけで食べられるようになるといいですね。
話をランチに戻して、次の質問へいきましょう。

5 毎日、ランチで食べるものは大体決まっている方ですか。それとも毎日変えようと考える方ですか。

 中村さん「全く同じです。ここ数年のランチはずっとおにぎりでしたが、完全に飽きてしまったので今はチキンを試し中です。手軽さと筋肉に良さそうだなと思い、チキン」

 *そうでしたか。故あってのお試し期間中だったんですね。やっと、チキンの謎は解明に至りましたが、更に、たたみかけてくるのが中村さんの真骨頂。おにぎりに「完全に飽きてしまった」って状態がまったく想像つきません。しかも、前回、坪田さんが「外せない」と言っていたアイテムなんですよ、おにぎり。

 -ええっと、その、おにぎりに「完全に飽きてしまった」というのは、具を変えてもどうしようもないところまで来てしまったということでしょうか。

 中村さん「はい。中身の具というよりも、炊き立てではないお米に美味しさを感じ難くなってしまった感じです。小さな炊飯器を劇場に持参しようかと考えたくらいです」

 *そこらへん、中村さん、えっと、…そう、楽し過ぎます♪

6 公演がある時とない時ではランチの内容を変えますか。どう変えますか。

 中村さん「食べられる時はおにぎりを。(これからはチキンになるのかな?)
しかし食欲が落ちるので、胃に入れやすいスポーツゼリーや飲むヨーグルトなどの固形以外やフルーツに置き換える事もあります。勿論グミも」

 *グミはいいでしょう。チキンも。でも、ここで、またおにぎりって、中村さん。一体全体…、そう言いかけて、ハッとさせられました。人間なんてものはそんなに統一性のある存在じゃないんだってことに。そして人の好みとかになれば尚更ですよね。これまでの「謎キャラ」呼ばわり、大変失礼致しました。むしろ、人間という存在の不可解さを身を以て示して頂いていたのですね。もう、ちょっとやそっとの謎くらいにはビクともしないようになりたいです、ハイ。

7 いつもどなたと一緒に食べていますか。

 中村さん「ジョフさん(=ジョフォア・ポプラヴスキーさん)、ひかるくん(=坪田光さん)、あきらくん(=樋浦瞳さん)、時々こうたくん(=中尾洸太さん)(彼は食事というよりお喋りメインですが)」

 *上にあげたのは、中尾さんを含む「時々」画像なんですね。中尾さんはランチ時はひとりで珈琲だけで済ませる事が多いってことでしたからね。

8 主にどんなことを話しながら食べていますか。

 中村さん「晩御飯何を食べようとか、痩せた太った、誰の字が綺麗か対決も時々」

 *おっと、「痩せた太った」の件は差し障りがありそうなので置いておくとして、「誰の字が綺麗か対決」とは、またまた新しい話題の提供、あざ~す、中村さん。どんな感じで執り行われるんでしょうかねぇ、この「対決」。気になったので、訊いちゃいましたよ。

 -それ、どんなふうに競うのでしょうか。そして勝者は主に誰ですか。

 中村さん「ノートか、ホワイトボードに書きます。“ありがとう”や“ごはん食べたい”など誰かの思いつきの文字です。綺麗な字を書くのは、こうたくんやあきらくんです」

 *ううむ、私、「日ペンの美子ちゃん」(←古っ!)とかやらない限り、勝利には縁がなさそうです。ぴえん。でも、綺麗な字を書く人って良いですよね、うん。ホント、羨ましい。

9 おかずの交換などしたりすることはありますか。誰とどんなものを交換しますか。

 中村さん「卵の黄身を食べてもらいます。主にひかるくんですが、時々あきらくんも。剥いた時に近くにいる方に渡しますが、同時にいるとその2人で話し合いが始まります」


 *この日の話し合いの結果は、坪田さんへの「移動」に落ち着いた訳ですね。

 中村さん「他には、私のグミを狙う人が時々手を差し伸べてきます」

 *「魔の手」が伸びてくるんですね、グミ目当ての。訊いてみましょうか、そのあたり。

 -中村さんのグミを狙うのは誰ですか。

 中村さん「主にあきらくん。時々こうたくん、ひかるくん、かりんちゃん(=杉野可林さん)です」

手の中にグミ、の樋浦さん

 *そうなんですね。でも、この画像には「犯行」的なにおいは全くしませんね。逆に「飴ちゃんやろか?」的な「あげた」&「貰った」感が濃厚で、和気藹々画像の一枚として受け取りました。

10 いつもおいしそうなお弁当を作ってくるのは誰ですか。料理上手だと思うメンバーは誰ですか。

 中村さん「よく穣さん佐和さんのランチのいい匂いがします。先日、りおさん(=三好綾音さん)が、かやく御飯のおにぎりを作ってくれて、すごく美味しかったです!」

*って、中村さん、おにぎりには「完全に飽きてしまった」んじゃなかったんかい!?(って、吉本新喜劇風に!)
ん~、もう最後まで「お約束」のようにおにぎりでオチをつけて、私たちを煙に巻いてくるあたり、さすがは大阪の方の話芸と感服致しました。中村さん、前回から続いたとても楽しいランチのお話、どうもご馳走様でした。

今回も最後は中村さんからいただいたメッセージをお読みください。

■サポーターズの皆さんへのメッセージ

「いつもNoismを応援してくださり、ありがとうございます。皆様の応援、サポートが私達の力になり、共に高みを目指し続けることができます。
このような世の中ですが、また劇場でお会いできる日を楽しみに、励んで参ります。これからも応援をよろしくお願いします」

という訳で今回はここまでです。前回からの「謎キャラ」転じて、随所に「面白くてなんぼ」の精神が窺えるチャーミングな「愛されキャラ」中村さんとそのランチ、お楽しみ頂けていましたら幸いです。さてさて、次はどのような個性派ランチが登場することでしょうか。どうぞお楽しみに。今回もお相手はshinでした。ではまた次回。

(shin)

大学生たちが見たNoism『境界』⑤(公演感想)

Noism0/Noism1『境界』の世界

 2021年12月26日の東京芸術劇場で上演されたダンスカンパニーNoism Company Niigataの『境界』を鑑賞した。これは二幕の構成で、一幕はゲスト振付家に山田うんさんを迎え、Noism1メンバーが踊っている。二幕ではNoism芸術監督金森穣さん演出振付でダンサー井関佐和子さん、山田勇気さんと共にNoism0の作品として構成されている。

 一幕Noism1の演目、タイトルは『Endless Opening』。1楽章「風のような姿 花のような香り」、2楽章「誰かに手を伸ばしたくなる」、3楽章「この大海原に誕生の祝福」、4楽章「種子 突風に乗って つと」で構成されている。最初に9人のダンサーがそれぞれ色とりどりのレオタードを着て、柔らかい風になびいて舞うオーガンジーの羽織を身にまとって登場する。ダンサーの息づかい、地面の擦れる音が聞こえるような静かな空間の中で舞い踊る姿はまさに花のように美しかった。体が動いた後にオーガンジーの羽織もその軌道を追ってついていく。その止まることなく永遠に続く様子が春の喜びを感じられるような情景であった。そこからまた誰もいない静かな空間になる。小道具を一人一つ持ってダンサーが現れるが、私はこれをベッドだと捉えた。ここでは人間、生命の生まれを踊りで表現していると感じた。上からのスポットライトを浴びて、その光に向かっていくように手足を伸ばしていく。それぞれ違う動きで起き上がり、最後に羽織を脱ぎすて、人としての成長を表わしているのではないかと考える。静かな世界から一変し、早い曲調の楽曲が流れる。2人、3人ずつの踊りでは、お互いの空気感を感じながら息の合ったダンスを繰り広げていった。人数が増え、最後の総踊り、一糸乱れぬ美しいダンスは見ている人の心に幸福感を感じさせるほどで、幸せを得ることができた。

 二幕Noism0『Near Far Here』。一幕とは変わってバロック音楽の中、薄暗い空間の中でピンスポットがあたる。ここでは生と死がテーマになっており、その境界を表現していた。決して激しく踊り狂う訳ではなく、その劇場の空間を自分の体で吸収し、丁寧に舞っている。すると下手(しもて)に影を映すスクリーンのようなものが降りてくる。今見えている世界と影の世界、お互いが全く同じ動きでシンクロしている。影の世界に最初は一人しかいないと思わせていたが、そこから分離し、もう一人いることがわかる。そして真っ白の衣装を身に纏う女性が、見える世界に現れる。重力を感じさせないリフト、アクリル板を使ったパドドゥ、三人での踊りは身体全体からエネルギーが溢れていることを感じさせる。しかし激しく乱雑に踊るのではなく、まるで美術作品を見ているようなゆっくりと濃い絡みであった。そして最後に舞台上、客席にも降ってくる赤色の花びらは、この生と死の境界がある世界の儚さや脆さをその空間で表現していると感じた。

 Noism0/Noism1 『境界』を鑑賞し、コロナ禍で人とのつながりが一時は途絶え、孤独な時間を多く過ごしていた日々があったことを思い出した。人との間に壁があると寂しいもので、それだけで距離が離れているように感じられる。コロナ禍で制限しなければならないことが多くあり、その中でも大切な家族、友人と過ごす時間はかけがえのないものであり、その有難さを改めて考えなければいけないと思った。この作品で見た人の生まれる感動、生と死の境界は儚くありながらも美しい。そして先がどうなるかはわからないが、きっと明るい未来が待っている、そう感じさせるその空間は幻想のような世界観で温かかった。

(米原花桜)

 皆さま、ここまで、桜美林大学 芸術文化学群 演劇・ダンス専修にて稲田奈緒美さん(舞踊研究・評論)の指導のもと、「舞踊作品研究B」という科目を学ぶ学生さん5人による5本のレポートを5日連続でご紹介して参りましたが、如何だったでしょうか。
 瑞々しい感性で綴られた5つの瑞々しい文章をこうして続けてご紹介できたことはとても喜ばしいことでした。Noism Company Niigataを「生で」観るのは初めてという人も多かったようですが、今回のレポート執筆が、5人の(そしてそれ以外の多くの)学生さんたちにとって、Noism Company Niigataとの良き「出会い」となり、このあとも継続して接し続けて貰えたら、そう願っています。
 なお、掲載したそれぞれの文章は読みやすさに照らして、文意を変えない範囲で若干の修正を施した箇所があることもここにお断りしておきます。その点、悪しからずご了承ください。

 書くことで初めて見えてくるものがあります。また、書くことは自らをさらけ出す事であるとも言えるでしょう。
 対象のなかにただならぬものを見出し、対象と格闘しながら、なにがしかの文章を書くという行為は、対象に従属する受け身の行為に収まらぬ、極めて創造的な行為にも転じ得るものです。そして、書かれた文章が、それを読む者と繋がり、触発・刺激していくこと、その豊かさを知る者が文章を書き続けるのでしょう。今回、文章を掲載した5人にとって、そんな豊かさに繋がるきっかけを、ここに提供することが出来ていたなら望外の喜びです。また書いてください。 (shin)

2022年7月Noism×鼓童公演に向けて、『鬼』特設サイト設けらる♪

きたる7月、Noism Company Niigataと鼓童という、世界に向けて本県のパフォーミングアーツを牽引する「新潟ツートップ」が本格的に初共演します。双方の本拠地である新潟を皮切りに、埼玉、京都、愛知、山形と巡るツアーですが、募るその期待感の「受け皿」として、この度、強力な特設サイトがオープンしました。

こちら、もうご覧のことかと存じますが、内容「鬼」充実で、読み応え満点なうえ、更に以前の金森さんと鼓童・船橋裕一郎さんの「代表対談」動画も見ることが出来ます。2020年7月に配信されたこちらの動画に関しては、本ブログでも取り上げております(「金森さん×「鼓童」船橋裕一郎代表オンライン対談@鼓童YouTubeチャンネル」)が、そのなかで、金森さんが「オレ、せっかちだから」としながら、「そのへんの制作の人」に訴えた「2022年の春夏でお願いしま~す」の共演が実現するのがズバリ2022年7月!さすがはこれまで数々の開かずの扉をこじ開けてきた「有言実行の人」金森さんですね。

作曲家・原田敬子氏による新曲でNoism×鼓童により新たに創作される『鬼』。原田さんと言えば、富山・利賀村で上演されたNoism0『speed/ still/ silence』(@第9回シアター・オリンピックス:2019)の音楽に立ちこめる不穏な濃密さの印象が記憶に新しいところです。そして同時上演されるのはディアギレフ生誕150周年記念・Noism版ストラヴィンスキー作曲『結婚』。こちらのバレエ・カンタータも打楽器と歌を中心とした特異な組み合わせの楽曲ですし、出るのは鬼か蛇か、今から両作に溢れるだろう豊穣なリズムに乗って展開される「異形」の舞踊を妄想しております。

この新作2本立てダブルビル公演は、最初の速報チラシによる告知以来、ワクワク感しかなかった訳ですが、この特設サイトを見ることで、更にそのワクワク感は加速し、身悶えするまでに至ること必至です。まだご覧になってない方は是非とっぷりご堪能ください。

(shin)

またまた朗報!国際交流基金が『春の祭典』&『残影の庭』を無料配信♪

皆さま
先頃のNHKのBSプレミアムシアターでの『境界』放映の記憶も新しい今日この頃ですが、今度は国際交流基金が、『春の祭典』と『残影の庭』の2作を、昨日(3/20)から来年の10/19までの期間で無料配信を始めました。
もう既にご覧になられた方も多いと思いますが、「境界」を越境していく(beyond borders)映像での鑑賞機会がこうして繋がったことは望外の喜びと言うほかありません。
その国際交流基金のプロジェクトとは以下の通りです。

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STAGE BEYOND BORDERSについて
新型コロナウイルスの影響により日本の舞台公演に接する機会を求める世界の人々に向けて、日本の優れた舞台公演作品をオンライン配信する国際交流基金のプロジェクト。配信する作品は、現代演劇、ダンス・パフォーマンス、伝統芸能の3分野で構成されており、各公演は約5か国語の多言語字幕付きで、JFの公式YouTubeチャンネルから無料で視聴できます。
今後、海外で活躍することが期待されるアーティストに注目し、YouTube視聴を前提とした作品を新たに制作・配信することで、日本の有望なアーティストの魅力をオンラインで世界に届けます。
詳細 https://www.jpf.go.jp/j/project/culture/perform/online/
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最初、少し見つけにくかったのですが、こちらからですと割と簡単にご覧頂けるかと思います。
私も今朝、久し振りに、珈琲など飲みながら、ゆったりとした気分で観始めたのですが、見詰めるうちに、やはりというか、またまた、ぐいぐい惹き込まれて見入っている自分に気付くことになりました。
舞台の映像記録版が否応なく「平板化」を引き起こすとしても、それをものともせず、作品と身体の強度が突出してくるさまはまさにNoismだからこそ。
かつて観た舞台の「残影」を追体験するのにとどまらず、むしろ、映像で観るからこその細部への気付きも満載で、別種の新たな視覚体験としてお楽しみ頂ける機会かと思います。(リストには山田うんさんの『コスモス』(Co.山田うん)もあって、そちらも観ることができます。)
1年半の長期にわたって、何度も繰り返し観ることができる点も本当に有難いですね。
先般の『境界』放映につづき、この度の『春の祭典』&『残影の庭』ダブルビル無料配信、是非、どれもお楽しみ頂き、感想なども新たにお寄せ頂けましたら幸いです。
(shin)

「ランチのNoism」#17:坪田光さんの巻

メール取材日:2022/3/12(Sat.)

新潟市界隈でもめっきり寒気は緩み、冬用の厚いコートもどうやら着納めの3月半ば。まあ、北国の習いとして、心のどこかで、また寒さがぶり返すのを用心し、クリーニングに出すのは待つとしても、確実に日差しは冬のそれではなくなりましたよね、このところ。そんな心も体も動き出したくなるような季節変わりのワクワク期に、「ランチのNoism」第17回をお送りします。今回登場してくださるのは坪田光さん。どんなランチを召し上がっていることでしょうか。それでは覗きに行ってみますかね。

♫ふぁいてぃん・ぴーす・あん・ろけんろぉぉぉ…♪

春の舞踊家は腹が減る。りゅーとぴあに春とそれから昼が来た!「ランチのNoism」♪

 *まずはランチのお写真から。

画像1(シンプル画像)

 *で、更にもう一枚。ど~ん!

画像2(謎画像)

 *…って、「ん?ん?」って感じの「謎物体」登場なんですけど…。

1 今日のランチを簡単に説明してください。

 坪田さん「玄米に小豆と塩を入れて炊いた酵素玄米のおにぎりと納豆とお味噌汁です」

 *はい、はい。それ、「画像1」ってことですよね。で、オシャレなくまちゃんマグカップの中身はお茶や珈琲じゃなくて、お味噌汁なんだ。で、「画像2」に登場の気になる「謎物体」についてはこの後、明らかになる予定ですから、とりあえず、そちらは放置で、お味噌汁について訊いてみました。

 -持参されるお味噌汁も自分で作ったものを持って来られるのでしょうか。それとも、インスタントで召し上がっているのでしょうか。

 坪田さん「インスタントです。写真はしじみ風味のお味噌汁です」

 *ってことで、こんな画像も頂きましたよ。

「マルコメマルコメマルコメマルコメ、マルコ~メみっそ♪」
ってやつですね。

 *好きな具材についてもお訊ねしたところ、「豚汁が好き」だそうで、なんでも、「ツアーに行った時などはコンビニで必ずおにぎりとカップの豚汁にします」とのこと。手軽にパワーが得られそうですもんね、豚汁。

2 誰が作りましたか。普通、作るのにどれくらい時間をかけていますか。

 坪田さん「自分で作っています。おにぎりは朝ごはんを作るついでにちゃちゃっと握っちゃいます」

 *私、「酵素玄米」っていうのが初耳だったので、どんなものか、ちょっとお訊ねして、教えて頂きました。

 -「酵素玄米」って、炊いてから寝かしておくのですか。基本的な事柄をもう少し教えてください。

 坪田さん「普段自分がしているのは、玄米を2日前から水に浸して炊く前に塩と小豆をいれています。炊いたら後は毎日食べる時に混ぜるくらいですね。日に日にもちもちになっていくんですけど、自分は3日間くらいで食べ終わっちゃいます。玄米さえあれば割と手間もかからず簡単にできます」

 *で、親切な坪田さん、「酵素玄米 in 炊飯器」画像まで撮ってくださいました。こんな感じです。

 *やはり寝かせながら、3日間かけて食べているんですね。新しい「食」の世界、勉強になりました。

3 ランチでいつも重視しているのはどんなことですか。

 坪田さん「安さとお手軽さが最重要事項です。でもちゃんと栄養も摂りたいとも思っています」

 *「酵素玄米」を召し上がっているのは、栄養価重視ってことの表れなんですね。そして「安さ」は最重要事項ですよね、ランチってことなら。坪田さん、正直な方。そんな全く飾り気のないお答え、好感度高いです♪

4 「これだけは外せない」というこだわりの品はありますか。

 坪田さん「おにぎりです。自分はしっかり食べたい派なので毎日ちゃんと用意しています」

 *玄米のおにぎりですし、それこそよく噛んで「しっかり」食べる感じのランチですね。

5 毎日、ランチで食べるものは大体決まっている方ですか。それとも毎日変えようと考える方ですか。

 坪田さん「毎日同じメニューです。でも最初の頃は白米に具を詰めたおにぎりだったのですが、いつからか玄米にハマっていました」

 *身体への関心に導かれていった先に玄米があったのでしょうね。それ、わかる気がします、うん。

6 公演がある時とない時ではランチの内容を変えますか。どう変えますか。

 坪田さん「おにぎりのお米の柔らかさが変わります。
本番前は緊張して食べるのがしんどくなるので、ご飯を炊く時にギリギリお粥にならないくらいまでお水を入れてすごく柔らかいおにぎりを作ります」

 *「お粥」一歩手前のおにぎりですか!にぎるのも難しそうですけれど、何より、胃への負担は禁物なんですね、本番前。

7 いつもどなたと一緒に食べていますか。

 坪田さん「その時々なのですがテーブルに集まったメンバーと食べています。大体はあきらくん(=樋浦瞳さん)と、ともみ(=中村友美さん)と、ジョフ(=ジョフォア・ポプラヴスキーさん)が周りにいます」

 *仲良さそうなのが伝わってきます♪きっと撮影はジョフォアさんなんですね。
坪田さんはまだ食べる前みたいで、その点、申し訳ないです。

8 主にどんなことを話しながら食べていますか。

 坪田さん「いつも食べ物の話になります。美味しいお店の事や週末に何を食べるかについてなどを話しています」

 *おお、若き舞踊家は「週末」に何を食べたくなるのでしょうか。訊いてみましたところ、坪田さん「お肉です!がっつりした物を好みます」と即答。
更に、「以前、『月刊にいがた』(2022年1月号)の「古町通信」の取材でも行かせて頂いた笑美寿亭(えびすてい)が本当に大好きです」と教えてくださいました。リンク先(『日刊にいがた』)では、美味しそうなお料理に「恵比須顔」を浮かべる坪田さん画像を見ることができます。要チェックってことで。

 9 おかずの交換などしたりすることはありますか。誰とどんなものを交換しますか。

 坪田さん「ともみがゆで卵を毎日食べているのですが、白身が好きで黄身が食べられないそうなので、いつも黄身だけをくれます。あと、ともみが苦手と思った物もよくくれます」

 *あの「謎物体」の正体と出所がこれではっきりしましたね。

これがあの「謎物体」のアップ画像!
やはり、正体はアレ…

 *これ見たら、「きみだけに、ただ、きみだけに…」って、昔の少年隊の歌(『君だけに』(1987))が浮かんで来ちゃいました、私。(←字が違う、字が!)(汗)

 -この「インパクト大」な黄身について、もう少しお訊ねします。ランチタイムに中村さんが分解したものをくれるのですか。

 坪田さん「そうです。写真の通り分解した物を卵の殻をお皿にして差し出してきます」

 *なんとぉ!そんなことがランチタイムに行われているとは!(笑)

 *そして、この剥かれた黄身のツヤツヤ画像を見て、「中村さん、凄いなぁ」と思うのは、
 (1)その丁寧な剥き方だけじゃなくて、
 (2)見たところ、完全に半熟に茹でてあるという点だったりもします。
でも、白身の部分を食べるんなら、半熟と固ゆでとではあんまり違いがないのでは、とか思ってしまったりして。あと、貰ってくれる(坪田さんのような)人がいない場面では、黄身はどうしてるんだろうか、とか、もう完全に余計なお世話なんですけれど、好奇心が掻き立てられて仕方ありません。今度、中村さんのランチのときに、追求してみなきゃな、とか思ってます、そのあたり。(笑)

 *他にも、お答えの中の中村さんに関する部分について、もう少し訊かずにはいられない事柄がありましたので、それだけは、ここでご紹介させて頂きます。

 -中村さんから貰ったことのある、彼女の「苦手な食べ物」とは、具体的にどんなものでしょうか。

 坪田さん「ともみは好き嫌いが激しいタイプなのに、コンビニのおかしで新発売などを見るとすぐ買う人なので、不得意に当たるとすぐにくれます。他には、あんこでこしあんだと思って買ったら粒あんだから食べられないとかあります」

 中村さん、「こしあん」派!私と同じだ。でも、私は「粒あん」もいただきますよ。って、そこかい。そこじゃないでしょ。
もとい。チャーミングですね、中村さん。そして何より自然な良い関係性が伝わってきますね、坪田さんと中村さんの。そこですよね、ハイ。

 *おっと、本題の坪田さんのランチから逸れまくってますので、戻ります、戻ります。

 -ご自分では「ゆで卵」は持って来られないのでしょうか。(って、戻る先がそこ!?…)

 坪田さん「そうですね。ゆで卵は茹でたてが美味しいと思ってるので、ランチに持っていこうと思って自分で茹でても、すぐ食べて無くなっちゃいますね。でも朝ごはんに卵焼きを焼いた時などはおにぎりの具も卵焼きになります」

 *ゆで卵なら朝食べちゃっても構わないくらいに、もう、中村さんから坪田さんへの「黄身」の移動がキチンとランチタイム・ルーティンとして出来上がっているのだろうと推察されますね。ワトソン君。(笑)

10 いつもおいしそうなお弁当を作ってくるのは誰ですか。料理上手だと思うメンバーは誰ですか。

 坪田さん「やっぱり、さわさん(=井関佐和子さん)がパンを作ってくるのはすごいと思います。自分も先日ちょうどオーブンを手に入れたので、いろいろ作るのにチャレンジしようと思います」

 *あっ、インスタのストーリーでオーブンの画像見ましたよ、見ました。クッキー焼いてましたよね、確か。で、レシピにある砂糖の分量に驚かれていましたっけ。「食」への興味・関心も旺盛と見え、もう様々なチャレンジを始めてらっしゃいますね、坪田さん。諸々、どうもご馳走様でした。

本日もラストは坪田さんからのメッセージです。

■サポーターズの皆さんへのメッセージ

「いつも支えていただきありがとうございます。
これからも毎日精進して良いパフォーマンスを出来るよう努力していきます」

ということで、今日はここまで。坪田さん(と中村さん)の個性がよ~く見えてきた感のある、今回の「ランチのNoism」、如何だったでしょうか。恐らく、次(第18回)は中村さんの回となる筈。そこでは攻守を入れ替えて、反転攻勢に出る中村さんをご紹介できたりして。今から待ち遠しい限りです。是非お楽しみに。今回もお相手は shin でした。それではまた次回♪

【追記】引き続き、「ランチのNoism」#18:中村友美さんの巻をお楽しみください。

(shin)

あの感動をご家庭で♪ NHK-BSプレミアムステージ『境界』放送迫る

さあ、いよいよ迫って参りましたね。勿論、NHKのBSプレミアムでの『境界』放送です。明日3月6日(日)の「プレミアムステージ」枠での放送は夜23:20から翌7日(月)2:59まで(『境界』は同番組前半にオンエア予定)。週頭の深夜となるので、リアルタイムで観ることが難しかったりするかもしれませんが、その場合は録画か、或いはNHKオンデマンドでの視聴も選択肢に入ってくることでしょう。

山田うんさん振付演出のNoism1『Endless Opening』と金森さんによるNoism0『Near Far Here』、あの感動の舞台がまた観られるかと思うと本当に嬉しくて嬉しくて、今、言葉にならないくらいです。

同公演に足を運ばれなかった方も、今回はBSの電波に乗って届けられますから、「近い」や「遠い」といった「境界」もなく、皆さんにとっての「ここ」で観ることができる機会な訳ですから、ホント見逃し厳禁ですよね。

この『境界』公演につきましては、当ブログにも稲田奈緒美さんのご批評を掲載させて頂いていますし、「ダンスマガジン」2022年3月号(新書館)には渡辺保さんによる批評(「官能の焔」)のほか、三浦雅士さんによる金森さんへのインタビュー記事(ダンスマガジンインタビュー「21世紀のバレエが動き始めた」)のなかでの言及もあります。どれも読み応えのあるものばかりですから、今回の放送を機に、改めて目を通して浸る愉悦の時間まで手にしたと言えようかと思います。はたまた、金森さんと井関さんによるインスタライヴでの公演「裏話」の方へ行くというのも楽しいでしょう。

そして、それら反芻的な振る舞いにとどまらず、こうしてテレビ放送されることには、様々な「境界」を越境していく波及効果に大なるものがあると信じます。

でも、まずは私が、あなたが、数時間後に迫った放送を堪能致しましょう♪
あな待ち遠しや、待ち遠しや♪

(shin)