Noism Company Niigata新体制 就任記者会見 開催♪

雨の一日となった、2022年9月1日。
Noism Company Niigataの新たなシーズン(19thシーズン)が始まりました!
シーズン開始にあたり、金森穣 芸術総監督、井関佐和子 国際活動部門芸術監督、山田勇気 地域活動部門芸術監督の就任記者会見が行われました。

2022年9月1日(木)15:00-15:45@りゅーとぴあ能楽堂ホワイエ
登壇者:
金森穣(Noism Company Niigata 芸術総監督)
井関佐和子(Noism Company Niigata 国際活動部門芸術監督)
山田勇気(Noism Company Niigata 地域活動部門芸術監督)
19thシーズンNoism Company Niigataメンバー全員

金森さん、井関さん、山田さんの順に就任の抱負を話されました。
金森さんは、
「2部門制になり、国際部門と地域部門を二人に任せることで、Noismは更に飛躍できると思う。何かあれば相談は受けるが、基本は任せて、自分は俯瞰して見ていきたい。井関にはNoism0,1を任せ、山田にはNoism2を一任する。現在、すでに二人が選んだメンバーになっている。
自分はレジデンシャル制度を成熟させていきたい。大きな視座に立って、Noismを導いていきたい」と話されました。

井関さんは、
「国際部門というと海外関係と思われがちだが、国内外という意味であり、初年度は内側の充実を図っていきたい。新潟からNoismのことを言葉と身体で発信していく。
先シーズンは鼓童と共演して新潟・東京圏以外の地域でも公演し、それぞれの地域の人たちの感じ方を味わった。Noismを知らない人たちにもNoismを知ってもらえるように届けていきたい」と話され、井関さんからNoism1メンバーの紹介がありました。

続いて山田さんは、まず先にNoism2メンバーを紹介してから、
「これまでもやってきたが、より一層、地域に貢献する活動を集中してやる。まずは小学校へのアウトリーチを増やして充実させたい。そしてオープンクラスを担当するので、Noismが培ってきた身体知を広めたい。皆さんには観るだけではなく体験してほしい。
そして研修生カンパニーであるNoism2を担当する。メンバーは夢と理想を持ってここに来るが、現実にぶつかり自分自身と向き合わざるを得ない。技術的なことだけでなく身も心も成長してほしい。2、3年で研修を終えそれぞれの道に進んで行く。一瞬の夢に賭けるメンバーを応援してほしい。地域の人たちに愛される集団になってほしい」と話されました。

以下は質疑応答からの抜粋です。
金森:レジデンシャル制度は、新潟市の行政が文化政策として芸術活動を担う、劇場文化の新しい形。これまで日本には前例が無い。行政と財団とNoismが地域の文化を担う。3者で相談しながら、5年以内に、他の地域にも取り入れられる汎用性のある制度にしていきたい。それはかなりハードルが高いことだが、それだけに献身する意義がある。

井関:市と財団とNoismの3者は対等である。その中のひとつであるNoism内側の体制を強化していきたい。舞踊家は自覚と責任とプライドを持ってほしい。Noism1がどのくらい実力をつけていけるかが勝負。
個人的には公演では、芸術監督ではなく一舞踊家として踊る。芸術監督としてこんなふうに出なくてもいいように、Noism1メンバーに前に出てほしい。いずれ引き継ぎたい。

山田:劇場に舞踊家がいることによって、いろいろ役にたつことができる。皆さんからも声を掛けてほしい。以前、市の人から海岸清掃を依頼されたとき、「こんなことを頼んでもいいんですか?」という雰囲気だった。もちろんできないこともあるが、こちらが思いつかないようなこともあるので、なんでも提案してほしい。地域のいろいろな人たちと繋がっていきたい。

金森:公演は海外からのオファーもある。コロナがもう少し落ち着いたら新潟の外に出たい。地域と、地球の裏側の両方で活躍する舞踊団が新潟にある。それは素晴らしいこと。私だけの夢や妄想ではなく、市民の皆さんと共有したい。

★メンバーのひと言(皆さん、恵まれた環境と応援に感謝していました)
Noism1
井本星那 Sena IMOTO:Noismとしての自覚を持ってやっていきたい。
三好綾音 Rio MIYOSHI:クオリティの高い公演を届けられるように精進する。
中尾洸太 Kota NAKAO:観に来てほしい。高みを目指し、伝えられることを増やしたい。
庄島さくら Sakura SHOJIMA:Noismらしく、且つ自分らしく踊りたい。
庄島すみれ Sumire SHOJIMA:たくさんの人に公演を観に来てほしい。
坪田光 Hikaru TSUBOTA:責任とプライドを持って邁進していけるように努力する。
樋浦瞳 Akira HIURA:新潟市出身で中3の時、Noismを観た。憧れの場所にいる。市民に興味を持ってもらえるように、身体でがんばって伝えていきたい。
杉野可林 Karin SUGINO(都合により欠席)
糸川祐希 Yuki ITOKAWA:プロの自覚を持ってがんばっていきたい。
凖メンバー
横山ひかり Hikari YOKOYAMA:舞踊の力を届けられるように精進したい。

Noism2リハーサル監督・Noism1
浅海侑加 Yuka ASAUMI:Noism2メンバーと一緒に活動していく。新たなことにチャレンジしたい。
(浅海さんはNoism1メンバーとして公演に出演することもあります)

Noism2
兼述育見 Ikumi KANENOBU:心も身体も成長したい。
土屋景衣子 Keiko TSUCHIYA:自覚と責任を持ってがんばる。
渡部梨乃 Rino WATABE:自分と向き合い、闘い、精進する。視野を広く持ち、市民と繋がり、いい踊りと思われるようにしたい。
太田菜月 Natsuki OTA:ひとつでも多くのことを学びたい。
河村アズリ Azuri KAWAMURA:心と身体を強くしたい。
佐藤萌子 Moeko SATO:自分と向き合って、上を目指したい。
高田季歩 Kiho TAKADA:目の前にあることに一つひとつ取組み、精進していきたい。
村上莉瑚 Riko MURAKAMI:心身の中から伝わるような表現ができるように努力したい。

新たな決意の新生Noism Company Niigata。まさにシビックプライド!
ますます応援して参りましょう!

(fullmoon)
(photos by aqua)

Noism2定期公演vol.13 公開リハーサルに行ってきました♪

日時:5月13日(金)14:00~14:30 終了後 囲み取材14:30~14:45
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館〈スタジオB〉
対象:マスコミ、Noism活動支援会員

朝の雨はすっかりあがって薄日が差す中、気温も上がり蒸し暑いようなお天気です。そんな鬱陶しさを吹き飛ばすようなNoism2公開リハーサル!


本番(5/21、22)が来週に迫る中、『火の鳥』(約25分)を見せていただきました!

『火の鳥』は2011年に金森さんがNoism2のために、そして学校公演を視野に創作した作品で、再演を繰り返し、今回は6年ぶりの上演となります。
登場するのは少年と火の鳥、そして若者たち6名の、計8名。
少年と火の鳥はこれまでもダブルキャストの時がありましたが、今回もダブルキャストで、本日は〇〇さんと〇〇さん♪(あえて伏字)。
少年役は踊りもさることながら表情が素晴らしい! 火の鳥も伸びやかに舞います。

もう一組のキャストのお名前もお聞きしましたが、どうぞ当日のお楽しみに♪
土・日の二日間とも、ぜひお運びくださいね!
公演・作品について等、詳細はプレスリリースをご覧ください。

公開リハーサルには、Noism2リハーサル監督 浅海侑加さんはじめ、金森さん、井関さん、山田さん、そしてNoism1メンバーも参加して注視!
出演メンバーは緊張しますよね~。 Noism2メンバーの二人が体調不良とのことで、代わりにNoism1坪田光さんと準メンバー杉野可林さんが特別に出演します。
リハーサルが終わると、金森さんから若者たちへ、歩き方、立ち方の指導が入りました!
本番がますます楽しみです♪

リハは拍手で無事終了し、Noism2リハーサル監督 浅海侑加さんの囲み取材です。BSNで放送されると思いますのでご覧ください。
浅海さんのお話によると、公演の稽古は昨年末頃から始まったそうですが、メンバーが変わったりしたので、まとまってきたのは4月頃だそうです。
『火の鳥』は再演なので動画があり、それを見れば振りはわかりますが、できるだけ浅海さんから振りを渡すようにしたそうです。振りを自分のものにして表現してほしいと話されました。

難しいのは、全員が組んで踊る場面で、激しい動きの中でリフトして回転させたりするので、同じようになることは無く、難しさを痛感しているそうです。
少年、火の鳥、若者たちが、それぞれ影響しあい、変わっていくことが作品のテーマであり、人と人との関係性を感じてほしいと話されました。

私は歴代の『火の鳥』を観ていますが、やはり最後は泣けますね~。。。
そして、ストラヴィンスキーの音楽にぴったり合っていてすばらしい~♪

■上演予定作品
演出振付:金森穣 稽古監督:浅海侑加
・solo for 2 より 初演:2012 年
・R.O.O.M.より 初演:2019 年
・砕波 初演:2017 年
・Phychic 3.11 より 初演:2011 年
・Me/mento, 4 am ”ne” siac より 初演:2001 年
・火の鳥 初演:2011 年

上演作品、見どころ満載です!
5月21日(土)17:00、 22日(日)15:00 @りゅーとぴあ〈劇場〉
若さ溢れる舞踊家たちの輝きを観に、どうぞ劇場にお運びください♪

(fullmoon)
(撮影:aqua)

Noism×鼓童『鬼』記者発表に行ってきました!

日時:2022年4月22日(金)10:30-11:30(会場受付10:00より/オンライン受付10:20より)
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館〈劇場 ホワイエ〉
登壇者:
・金森穣(りゅーとぴあ舞踊部門芸術監督、Noism Company Niigata芸術監督)
・原田敬子(作曲家)
・石塚充(太鼓芸能集団 鼓童)

曇り空ながら春らしい暖かさ。りゅーとぴあの桜は終わり、若葉が萌え出ています♪
会場の劇場ホワイエにはテレビカメラやビデオカメラが何台も並び、オンライン参加もあるということで、機械設備がなにやら物々しい雰囲気です。

*公演の詳細は、こちらのプレスリリースをご覧ください。▶Noism×鼓童『鬼』プレスリリース

上記資料が配布されました。司会は りゅーとぴあ坂内さん。

まずは金森さんがお話しされ、企画の経緯や作品について、「新潟」をテーマにしたいということ、作曲家 原田敬子さんとの出会い、鼓童 船橋さんとの対談等について話されました。上のプレスリリースをお読みいただけると、ほぼおわかりになると存じます。

続いて原田敬子さんです。
2019年 利賀村のシアターオリンピックスでの曲を聴いているので、どんな(怖そうな)人かと思っていたら、なんと、見目麗しく、スリムで、明るくて面白くて、もしかしたら天然入っている?と思わせるような方で驚きました!

原田さんは作曲のためのリサーチをされたそうです。シアターオリンピックスがあったので、2018年頃から頻繁に新潟に来ていたそうですが、この度は「新潟をテーマに」「新潟とは何か」ということで、Noism・鼓童見学のみならず、いろいろなお店の人にもリサーチし、新潟の政治、音楽、地形などの研究者も5名紹介してもらってお話を伺ったそうです。
新潟の人は真面目で堅実、土地に根付いたものを作っているという印象のようです。
今回の鼓童の出演者は、20代半ば~後半の若い新世代7名で、それに「声」が入るそうです。
全員楽譜が読めて、「太鼓が好き!」という個性豊かな面々で、「いろいろな鬼がいるな~」と思われたそうです。
「鼓童は40年の歴史があり、その前に鬼太鼓座として10年、合わせて50年の歴史がありますが、これまでは、能力の三分の一しか使っていないのでは」と話され(ビックリ)、「鼓童さんのからだの中が変容してしてしまうようなものになってほしい」と期待されました(二度ビックリ)。

続いて、鼓童 石塚充さん。
「Noismには以前から注目していて、自分は いちファン。いつかは共演したいと思っていて、ようやく実現した。一緒に稽古をして刺激を受けている。」
「原田さんの楽曲に取り組んでいるが、難しい。これまでの最高難度だが、得るものが多い。魂を注ぎ込んでいる。充実した時間である。早く観ていただきたい。」と話されました。

登壇者のお話が終わり、会場からの質問、続いてリモートでの質問となります。

かいつまんでご紹介します。

Q:原田さんにとって「新潟らしさ」とは?
-原田:Noismと鼓童が実現してくれると期待している。タイトルの『鬼』は鬼太鼓座の「鬼」にも由来している。鬼にまつわる民話も多い。鬼は人間が作り出したものであり、新潟発にとどまらず世界に通用するテーマ。心が邪鬼に襲われた、ネガティブな暴走を振り払いたい。

この回答に対し、金森さんから、
「鬼はネガティブなだけのものではない。負だけではなく、それを肯定し、光にもなりうるもの。」
原田さんも、「鬼太鼓の鬼はいい鬼です。」と。

Q:観客に示したいものは?
-金森:「新潟スゲェー!」
-石塚:スマホやパソコンなどで何でもできるような時代だが、生身のからだが素晴らしいことを見てもらいたい。

Q:作品について、新潟に住んでいる者として、お互いが受ける刺激について。
-石塚:特に意識はしていない。日々の体験が結果として出ていると思う。佐渡や新潟を意識しなくても面白い作品と思う。
-金森:我々は実演集団。からだに新潟が宿されている。
刺激と言ってもまだ4日のみだが、集団生活をしているせいか、鼓童は大人。向き合い方全てが真摯。
-石塚:Noismはからだの鍛え方が凄い。全力で磨き上げていく魂が凄い。
音楽を神様に捧げるときは、踊る人を通して届ける。これまでは自分たちのみの演奏を観客に届けていたが、今回は違う。 

Q:利賀村やサラダ音楽祭は別として、初めての生演奏だが。
-金森:太鼓の強烈な響き方がヒリヒリして面白い。自分も少し踊る。
-石塚:鬼はいい意味で人間のことであり自分たちのこと。身近な人たちへ、神様との橋渡しとして、人間のエネルギーを変化させて願いとして届けたい。

そのほか、同時上演の『結婚』についての質問もありましたが、とにかく劇場に来て、その場に身を投じて体感してほしいという金森さん、石塚さんの強い気持ちが伝わりました。

原田さんから、サービストーク?として、
「曲に旋律は無い。リズムがある。それは心臓の鼓動で、歪んだ3拍子。鼓動は洒落じゃないけど、鼓童が由来。鼓動が全曲に渡っていろいろな形で出てくる。それが新曲の特徴。」

-金森:7名の鼓童は14本の腕を持った鬼。14名のNoismは手(足)を28本持った鬼。

そして最後に金森さんから…
「これは公演の後に言おうと思っていたけど今言います。原田さんが一番『鬼』です!」

おあとがよろしいようで♪

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(撮影:aqua)

『境界』メディア向け公開リハーサルに行ってきました♪

12/9(木)久しぶりに晴れて、気持ちのいい一日となりました♪ りゅーとぴあ劇場で14時半~『境界』公演、山田うんさんの『Endless Opening』メディア向け公開リハーサルに行ってきました!

まず驚いたのは「台車」? ベッドのようにも棺のようにも見えますが、山田うんさんによると『身体(からだの象徴)』なのだそうです。

人は生まれるのも死ぬのもベッドの上で、生きている間は横たわっている時間がとても長い。生と死の象徴でもある、この台車(?)を自分の身体のように使いこなさなければならないのですが、ちょっと難しそう。『ロミオとジュリエットたち』の車椅子を思い出しましたが、それよりも難しいのでは。

でももちろん、ずっと台車と一緒にいるわけではなく、素晴らしいダンスを見せてくれます♪ 花のような風のような、見ていると優しい気持ちになります。「献花」「多幸感」「喜びの花束を渡したい」という、うんさんの言葉通りの踊りです。

音楽はボロディンの弦楽カルテット第2番 第1~4楽章で、とてもきれいな曲です。 衣裳は花のようにカラフルと聞いていますが、この日はまだ稽古着でした。本番が楽しみです♪

30分のリハーサルのあとは山田うんさんと金森さんの囲み取材。山田うんさんは「新潟はすべてが綺麗で美しく、食べ物も飲み物も美味しくて、最高!」と話されました。Noismメンバーについては、力強くしなやかな身体、素晴らしい躍動感、Noismは新潟の宝物であり財産であり、一緒に舞踊を創っていくのはとても光栄と褒めてくださいました。

対して金森さんは「ゲスト振付家のうんさんに褒めてもらったが、ダンサーはその言葉に応えなければいけない。私では引き出せないものを、うんさんから引き出してもらいたい」と話し、「ぜひ見てください!」を連呼しました。

また、ご自身の作品については「うんさんと全く同じ心境です」とし、井関佐和子さんのお祖父様が最近亡くなられたお話をしました。井関さんは「生きている間は特に思い出したりしないものだが、亡くなるとその人のことを考え、より身近に感じる」と話されていたそうです。まさに『Near Far Here』ですね。

NCNがクリスマスに贈るふたつの作品、どうぞ大切な人とご一緒にご覧ください。

Noism0 / Noism1 境界新潟公演 | Noism Web Site

(fullmoon)
(撮影:aqua)

【追記】
この日のリハーサルの模様を伝えるUX新潟テレビ21のニュース動画へのリンクを貼りますので、ご覧下さい。
 → UX新潟テレビ21「キーワードは『境界』…三途の川も表現」(12/9木20:39配信)

(shin)

Noism2定期公演vol.12 メディア向け公開リハーサルに行ってきました。

このところ暖かい日が続いていた新潟市ですが、今日は肌寒い小雨模様の一日となりました。そんな4月14日水曜日、Noism2定期公演『Complex』メディア向け公開リハーサルに行ってきました。本公演の会場はNoism2定期としては初の劇場ですが、リハーサル会場はスタジオBです。

スタジオBの指導者席には金森さんと井関さん。金森さんの細かいチェックを井関さんがノートに書き留めます。音出しはNoism2リハーサル監督の浅海さん。『Complex~旧作と新作の複合による』というタイトルなので、レパートリーと新作を別々に踊るのかと思っていたら、そうではなく、まさに複合! レパートリーと新作が交互に、あるいは続けて踊られ、一連の流れの作品となっていました。前後半約30分、休憩を入れて全体で75分とのことです。

今回は前半部分を見せていただいたと思われますが、それは本番のお楽しみ♪ まずは、白い衣裳の『Training Piece』、Noism2メンバーが現れますが、始まりの音楽が違います。それに床に横たわるのではなく立っています。そうか、この導入部分が新作なのかな。その後、本来の『Training Piece』の動きとなりますが、このNoismメソッドを表した基本の動きは簡単そうに見えて実は意外に難しくて苦しい。途中や終わりの方はアレンジされています。10分?ほどで金森監督からまさかのストップがかかります!

「ぬるい!」「このあと苦しくなるから計算して踊っているのか!」「やり直し!」という叱咤で、また最初からです。久しぶりの金森節を聞きましたが、二度目は緊張が解けたのか、メンバーは顔が上気し汗が滲み、動きもスムーズになりエネルギーが感じられます。その後は流れるように新作となる男性ソロに続き『ZONE』の「academic」へ、そして『R.O.O.M.』へと続きますが、作品の合間合間にソロ、デュオ、トリオ、ユニゾンの新作や旧作アレンジが怒涛のように続き繋がり繰り広げられます。あれよあれよという間に予定時間の30分+やり直し分=40分ほどが過ぎていきました。

見応えがありましたが、金森さんの最後の言葉は「ぬるい、弱い、汚い!」。さすが鬼の金森! Noism2の皆さん、これでも以前よりは優しい方ですよ。金森さんの罵声罵倒(=期待激励)を聞けてよかったですね。つらさ苦しさ悔しさをエネルギーに変えてがんばってください!

そして囲み取材は金森さんとNoism2リハーサル監督の浅海侑加さん。金森さんは、「技術的なことは急には上達しない。問題は気持ち。いかにエネルギーを出し続けることができるか。たとえば普段の練習で8、9割の力を出していたとしても、今日のように人前で踊ると緊張もあって5、6割になってしまう。見ている人たちのエネルギーに圧されてしまう。そして疲れてくるとまた難しい。これが本番だとますますどうなってしまうことか。だからいつも10割以上の力で稽古に臨んでほしい。それができるように最後まで引っ張っていきたい」と話されました。

囲み取材
金森さんと浅海さん

レパートリーの演目を選んだのは浅海さんだそうです。浅海さんは「作品の特徴や表現、表情がそれぞれ違うものを選んだ。違う作品だけれども、それが一つの作品となった時に見えてくる流れがあると思う。メンバー個々人のエネルギーを信じている。稽古の時でも本番でも、自分自身を超えていくことを期待している」と話されました。

公演は一週間後。4月22日(木)19:00、23日(金)19:00、24日(土)17:00の3公演で、全自由席。土曜は残席わずか。どうぞ木曜、金曜にお運びください。若き舞踊家たちのエネルギーの炸裂にご期待ください! https://noism.jp/npe/noism2_12/

(fullmoon)
(撮影:aqua)

Noism2定期公演vol.11 公開リハーサルに行ってきました!

春まだ浅い2月末。陽が差したり、曇ったり、雪が舞ったりと、冬の終わりらしいお天気の新潟市。

2/27(木)、りゅーとぴあスタジオBでのNoism2公開リハーサル(メディア+活動支援)に行ってきました。

■プレスリリース:https://noism.jp/noism2定期公演vol-11-プレスリリース/

Noism2リハーサル監督 山田勇気さん4年ぶりの新作となる『黒い象/Black Elephant』!

見応えあります!!

「研修生」とは言わせないゾ!という、メンバーと山田監督の意気込み・気迫が伝わってきます!

それもそのはず、現在のNoism2メンバーは、今年21歳(1名)、22歳(2名)、23歳(2名)、24歳(3名)になる8名です。まだまだ若いですが年齢的には大人。いつまでも、青春まっただなか、ではいられません。

これまでホワイトのイメージが強かった山田勇気Noism2ですが、今回はブラック。

これまでとは違う、大人なNoism2を感じました。 ぜひご堪能ください!

■山田勇気さん囲み取材より

「暗闇の象」「群盲の象」の故事を現代社会のことのようにずっと感じていた。創作のきっかけではあるものの、象は比喩。

・真実はひとつなのか、たくさんあるのか。

・黒い空間の中でいかに人間が光るか。

・触れること、見ること、を意識して創作した。

・黒い布を被っての移動はゾウではなくゴースト(お化け)。

・四つん這いの動きは動物というよりは、理性とは逆の本能的なもの。

・本番までの課題としては、今やっていることに対して、どのくらい理解し、感じているかということ。無意識に動いている時が多い。ある程度骨格ができたので、自分も含め、何をやっているのかわかって踊れるように熟していきたい。

・今のメンバーとは、お互いに特に遠慮もなく、自分と距離が近いと思う。

・創作を4年間休んでいたので、今回は落ち着いてやりたいことをやれた。

・音楽は、William Basinskiの「On Time Out of Time」。(ブラックホール同士の衝突をイメージした音楽だそうです。神秘的な曲。)

物事の本質を突いてくる、山田勇気さんの新作。メンバー一人ひとりの熱演も見どころです。どうぞお楽しみに!

同時上演の、山田勇気演出、金森穣振付Noismレパートリーは、劇的舞踊『ホフマン物語』、『Nameless hands ―人形の家』、 『NINA―物質化する生け贄』 より。こちらも楽しみですね♪

◆Noism2定期公演  https://noism.jp/npe/noism2_teiki_vol11/

3/6金 19:00 (前売チケット完売)

3/7土 14:30/18:00

3/8日 13:30/17:00  ※全5回

会場:りゅーとぴあ スタジオB

料金:2,000円(入場整理番号付自由席)

問い合わせ:チケット専用ダイヤルTel: 025-224-5521(11:00-19:00, 休館日除く)

※夕方の回は3回とも終演後に金森さん・山田さんによるアフタートークがあります。

不穏なウィルス状況ですが、新潟県は感染者ゼロ。公演は今のところ開催予定です。寒さもウィルスも吹き飛ばす Noism2公演、どうぞお運びください。

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(撮影:aqua)

*同公演は、残念ながら延期が発表されております。こちらの記事も併せてご覧ください。

公開リハB日程は金森さん『クロノスカイロス1』、疾走再び!

2019年12月5日(木)12:45のりゅーとぴあ・劇場、メディア各社も多数駆け付けるなか、B日程の公開リハーサルが行われました。劇場内へ進むより以前に、ホワイエから既に、各社ともリハ後の囲み取材を念頭に、予め機材を構える位置を想定して準備を進めているなど、これまでにないほどの念の入れように映りました。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は DSC_1467-300x169.jpg です

スタッフから場内へ促されるに際して、この日見せて貰えるのが、金森さんによる『シネマトダンス-3つの小品』のうち、Noism1出演の『クロノスカイロス1』と聞かされ、内心小躍りしたのは私だけではなかった筈です。先日の森さんの疾走する新作リハと併せて観ることが出来るのですから。

で、場内に入ると目に飛び込んで来たのは、濃淡はあるもののピンクで統一されたタイツ姿の舞踊家10人。

その10人、デジャヴかと見紛えるほどにこの日も疾走しているではありませんか。

バッハのチェンバロ協奏曲第1番ニ短調BWV1052。まずは林田さんとカイさん、そこに西澤さん、三好さん、鳥羽さん、チャーリーさん、スティーヴンさん、そして井本さん、池ヶ谷さん、ジョフォアさん。走って入ってきては踊って走り去る10人。挟まれた時間に示すソロ、デュオ、デュエットそして群舞のヴァリエイションが目を楽しませます。

この日は「映像、照明もなく、身体だけで、およそ3割~4割」(金森さん)とのこと。ラスト、音楽が止まったタイミングで、金森さんから「Are you alive?(どうだい、生きてるかい?)」と声がかかるほどの激しい「Run & Halt(駆け足と停止)」の連続。先週創作過程を見せていただいた森さんの『Farben』と併せて「ホントに大変そう!」とは思いましたが、彼らなら魅せてくれる筈、その確信に揺らぎはありません。そして、この2作、同じ「疾走」でも、その趣きやニュアンスなどを全く異にしていますから、楽しみで仕方ない訳です。

最後、金森さんからは走る姿勢やら、リフトの具合やら、ストップした際の頭の位置(向き)やら、主に英語で次々細かいチェックが入っていきました。動きの質がブラッシュアップされ、まだ見ぬ6割~7割が加わった「作品」は物凄いことになりそうです。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は DSC_1471-300x169.jpg です

リハーサルの後、金森さんと森さんの囲み取材が行われました。畢竟、質問は活動継続に絡むものが多くなりがちでしたが、金森さんは「作品を発表する際には、先を見据えようとするのではなしに、常にこれが最後の作品になってしまうかもしれないと思っている」など、特段それを誇大視することなく、作り手普遍の思いを語ることで応じているのが印象的でした。

そして自身の新作3つそれぞれについて、『クロノスカイロス1』は消えゆく時間、『夏の名残のバラ』は齢を重ねて、老いと向き合う舞踊家、『FratresII』は自己と向き合い、どれだけ闘い続けるかがテーマであると紹介してくれたうえで、『クロノスカイロス1』は個々の舞踊家による振付を基にNoismらしい集団性の表現を目指したものであると語り、また、『夏の名残のバラ』に関しては、井関さんが「新潟の舞踊家」として15年間積み重ねてきた踊りを観る醍醐味を味わって欲しいとの思いに力を込めました。

また、今回招聘した森さんに関しては、同世代のライバルとしながら、「凄くエモーショナル。音楽が持つエモーションが森さんのなかで増幅されていく。彼の良さとして。端的に言えば金森穣とは違う。その違いを感じて欲しい」と語りました。

8年振りにゲスト振付家を招き、今までにない映像の使い方をしている等々、これまで観たことのないNoismが見られる、「Noism第二章」にふさわしい新作公演として、クリエイションも最終盤に差し掛かっている様子が和やかなうちに語られました。

新潟公演、埼玉公演ともにチケット好評発売中。また、新潟公演中日12月14日(土)の終演後にはサポーターズの交流会も開催致します。そちらもふるってご参加ください。

(shin)
(撮影:aqua)

メディア向け公開リハ(DAY 3)は『Mirroring Memories』から

「15周年記念公演」の初日を8日後に控えた2019年7月11日(木)、薄曇りでやや風の強い午後、りゅーとぴあ・劇場を会場とするメディア向け公開リハーサル(DAY 3)および金森さんの囲み取材に出掛けてきました。

ここ数日、活動継続を巡るメディア露出が続くなかとあって、マスコミ関係者もいつになく大勢参加していました。

私はと言えば、運よく、一連の公開リハ3日間「皆勤」でしたので、「今日は何を見せてもらえるのだろう?」と少し余裕も感じていたのですが、スタッフの「『Mirroring Memories-それは尊き光のごとく』の一部をご覧いただきます」の声に、「3日間とも趣向が違うんだ」と思いながら、劇場への扉を通ると、すぐに舞台上でアップを続ける舞踊家たちの姿が目に飛び込んできて、いきなり、気分は上がりまくりでした。

この日は、導入部とエンディングを除き、「黒衣」に纏わる「黒い印象」を持つオムニバス部分を全て通して見せていただきました。本番の照明こそありませんでしたが、あの伝統的なイングランド民謡が流れ出すと、もうそこは「妖術」でも幅を利かす世界かと見まがうほど。でもそれ一色ではなしに、心を締め付け、涙腺を狙い撃ちするかのような場面も挿入されるしで、まさに目も眩むばかりの怒涛の展開。『ホフマン物語』『カルメン』『ASU』『ラ・バヤデール』…。抗うことなく、呑み込まれてしまうのが得策です。贅沢に感情を揺さぶられ続けることでしょう。

「OK, guys! Much better! Much better in every scene….(どの場面も随分よくなった)」金森さんの言葉が聞こえて、公開リハは終了。ついで、ホワイエでの囲み取材がもたれました。

いつも以上に、この日のマスコミ各社には色々尋ねてみようという思いがあったようでした。見たばかりの『Mirroring …』が比較的言語化しやすい作品に映ったことで、敢えてこの時期にぶつけてきたのかとの問いに、金森さん、「一年も前から会場(劇場)を押さえて準備してきているので、今のこの状況はわかる筈もなかった。文化的に価値のあるものをやるのであって、説得のためにやるのではない」とキッパリ。

『Mirroring…』の構成順に「上野の森バレエホリデイ」のときと異同がある点に関しては、ラストのワーグナー『夢』の前に井関さんのソロ(『痛み』)を追加したことで、そのままの順序とはいかず、一箇所シャッフルすることになったものとのこと。金森さんは今回の『Mirroring…』を「改訂版再演」とも「劇場版は初演」とも言っていましたから、上野でご覧になられている方も必見かと。

以下に、金森さんが質問に答えるかたちで語ったことを少し紹介してみます。

*** *** *** ***

『Mirroring …』、黒衣と鏡が印象的な作品。黒衣は場面毎に多義的であるが、総じて抗いようのない力、宇宙における「ダークマター」的な存在の象徴。一方の鏡、そのメタファー(隠喩)。各パートが乱反射し合って、記憶を構成する。その時間軸の体験を通して、「ああ、Noismだね」と理解されるものがあるとしたら嬉しい。

「15周年記念」という思いが強いのは、『Fratres I』の方。群舞であって、国籍も異なる皆でともに祈るように踊る。今の新潟で、今の現実は振り払おうとしてもできることではない。いつも以上に気合が入っているところもあるし、今まで通りに信じていること、踊りにしかできない表現を真摯に届けようという思いもある。

20世紀が「舞踊の世紀」(モーリス・ベジャール)なら、21世紀は「身体の世紀」。人間がもつ身体とは何かが問われる。頭で作られた国籍や性差などにどう向き合っていくか。

市民有志による「要望書」提出の動きには本当に感謝しかない。あらゆる対策を練らねばならない。この状況、ただひとり舞踊事業の問題にとどまるものではなく、自治体(新潟市)がりゅーとぴあ及び劇場文化政策をどう捉えているかが問われている。等々…。

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幕があがるまで、あと8日。今は幸福な「おあずけ」状態を一瞬一瞬ドキドキしながら過ごすことと致します。皆さま、劇場でお会いしましょう。

(shin)
(撮影:aqua)

『R.O.O.M.』メディア向け 公開リハーサルを観てきました!

寒いながらも青空が見える、1月18日(金)、新潟市内に雪は全くありません。
先日の会員向け公開リハーサルに続き、メディア向け公開リハーサルを観てきました。

会場のスタジオBにはテレビカメラが3台。
新聞、雑誌等の記者さんたちもたくさん来ていました。
予定ではリハ公開は30分でしたが、なんと、通しで見せてくれるとのこと!
ちなみに今回は、『R.O.O.M.』45分、休憩15分、『鏡の中の鏡』20分の、
80分の公演となります。
舞台装置の箱(ROOM)は、天井や脇がふさがれ、先日の会員リハの時より、
かなり整いましたが、照明はまだです。

「始めましょう」という金森さんの声で、リハーサル開始!
会員リハの時より、ますます磨きがかかっています。

1番目の男性パートは、シャンユーさん以外は新メンバー。
2番目の女性パートは、よく見知っているメンバーなので、
『NINA』やロミジュリ、バヤデール、他、
彼女たちの出演場面がチラチラ脳裏をかすめます。

3番目は井関さんとジョフォアさんのデュエット。井関さんは無重力状態の軟体動物のようです。映画「2001年宇宙の旅」のようなイメージを持ちました。

しかし、やや平静でいられたのはここまで。
このあと次々と繰り広げられる、目まぐるしく、見たこともない凄い動きの連続シーンに、
目も心も奪われて、放心、陶然・・・
あっと気づいて、あと9つのシーンがあるのだと思い、なんとかメモを取ったのですが、
メモなんか取りたくなかったですね~
洪水のような身体の動きの量に、ただただ翻弄されていたかったです。
メモを取ったと言っても、ここで内容を書くようなことはしませんので、ご安心くださいね~
本番をぜひぜひお楽しみに。どうぞご期待ください!
素晴らしいですよ~!!

井関さんのポワント姿、よかった~♪
女性陣はポワントと靴下の両方で魅せますよ~
池ヶ谷さん、キレキレでした~
ロミジュリとはまた違った情報量の多さと、
ボレロのように盛り上がっていくノイズ音楽に、
観る者はノックアウトされることでしょう。

驚きの公開リハーサルの後は、金森さん囲み取材です。
金森さん自身、通しを見たのは、なんと、今日が初めてだそうで、
手応えを感じているようでした♪

以下に金森さんが話されたなかから少しご紹介しますと、…
・箱(ROOM)という制約された空間の中で創作し、新しい動きを実験、発見したい。
・『SHIKAKU』に通底するような実験的作品。初心に帰りたい。
  『NINA』に代わるような普遍的作品を創りたい。
・『R.O.O.M.』は物語性は全くなく、理数的、科学的に人間を捉えた。
・新潟市に限らず、財政難はどこも同じ。何が必要なのか、選択が問われている。
・新市長とはまだお会いしていない。お話ししたいと思っている。
・舞台装置は箱型だが、客席はフラットではなく雛段になる。
・公演後半の『鏡の中の鏡』は、箱の中で私と佐和子が踊る。
 … というようなお話でした。

プレスリリースもご覧ください。

https://noism.jp/wp2015/wp-content/uploads/e695f0f8bc62ae8aaeb8782277825ffe.pdf

本公演を、どうぞお見逃しなく!

新潟公演は、最初の3日間はチケット完売ですが、
1/31(木)~2/16(土)お席に余裕があります。
チケット情報:https://noism.jp/tks_room/

 お誘い合わせて、ぜひ何度もご覧くださいね!
(fullmoon)
(撮影:aqua)

Noism1最新作 プレス向け公開リハーサル&囲み取材に参加してきました

2017年1月12日(木)の新潟はNoism1新作チラシに2度言及されている「雪」の予報。
そして冬の仄暗さのなか、
あたかも天気予報が律儀に約束を履行しようとでもするかのように小雪がちらつく午後1時、
プレス向け公開リハーサル(スタジオB)とその後の囲み取材(練習室5)に参加してきました。

  

午後1時からのプレス向け公開リハーサルで見せて貰ったのは、
前回、本ブログで「まだ見ぬ第1部」と書いた、
近代童話劇シリーズvol.2『マッチ売りの話』の一部でした。

どうやら日本であるらしい、古風な、しかし金色の卓袱台が鎮座する家の「内」と
これも古めかしい形状の街灯を付けた電信柱が屹立する「外」が同居し、
更に幾つかの時間が混在する、不可思議な時空間。

 

少女、女性、娼婦、おばあちゃん、双子、弟、遺影、犬・・・そして仮面・・・???
今回も目に飛び込んでくる情報量は多めで、同時に様々なことが起こっているようです。
アンデルセンの童話というよりも、別役実による同名の不条理劇的要素が濃厚に感じられました。

生来のぼんやりゆえ、「筋」らしきものは辿れませんでしたが、
「昭和」を思わせる、幾分か大袈裟で古臭い感じの音楽が流れるなか、
同シリーズの1作目『箱入り娘』同様に、
コミカルで、ユーモラスな動きが楽しい、
「見ることの愉悦」に溢れた第1部と言えるでしょう。

午後1時30分、公開リハーサルに続き、
場所を隣の練習室5に移して、金森さんの囲み取材が行われました。
交わされた質疑応答のなかから、今作鑑賞のヒントになりそうな
金森さんの言葉を要約して幾つかご紹介します。

「タイトルを『少女』ではなく『話』としたのは、
本作はアンデルセンと別役実を下敷きにしたオリジナル作品であって、
アンデルセンだと思ってこられると訳がわからなくなってしまうだろうから。」

「物語舞踊の第1部と抽象舞踊の第2部を、休憩を挟まず地続き(70分間)でお見せするのは、
多様な価値観が云々される現代、本来共存し得ないものを同時に受け入れ、
その共通項だったり、同時に見ることで何かを感じて欲しいという思いから。
是非混乱しよう。(笑) そしてその後で何を感じるか。
混乱しながら、これを読み解いて欲しい。」

「仮面の使用は一番最後にきたもの。
そう言えば『ホフマン物語』の仮面があるよね、と。
もう一個抽象化して、『私でもあり得る、あなたでもあり得る、誰でもあり得る私』へ飛躍させようと。
また、舞踊家にとって仮面を付けて踊るのは難しいことではあるが、欧州では誰もが通る必須の課程でもある。
私たちは普段いかに表情にごまかされているか。
それを封じて、舞踊家の身体的なものに置き換えたい。」

「見渡せば、あちらでもこちらでもポピュリズム(大衆迎合)が大手を振って罷り通っている。
そうした困難な時代に生きている私たち。この困難な時代に何を作るのか。
目指すのは、答えを出すことではなく、考えるきっかけを与えること。
何となく幸せな気分に浸っていたければ、劇場になんか来ない方が良い。(笑)
舞踊家集団として抱く疑問を提示していきたい。」等々。

最後は、金森さんの「俺が言うと、何か変だけど、今回は2回は観て欲しい。1回ではわからない。(笑)」
という言葉をもって、囲み取材は和やかな空気感のうちに閉じられました。

金森さんの「1回ではわからない」発言への対策のひとつとして、
明日夜19:00開催のリーディングイベント、
★★声に出して読む、不条理劇 別役実「マッチ売りの少女」★★ などは如何でしょうか。
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日時:2017年1月13日(金)19:00~21:00
会場:kaffa 蒼紫~パルム(新潟市中央区古町6、萬松堂向かいの小路を入った2階 電話025-228-2050)
定員:25名  参加費:1,000円(資料代&ワンドリンク代)
申込:「新潟でリーディングを楽しむ会」/電話・ショートメール090-8615-9942
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ナビゲーター・市川明美さん(月刊ウインド編集部 制作長)の手ほどきで予習すれば
心強いこと間違いありません。
期日が迫っておりますので、ご連絡はお早めに。

・・・こちら、私は残念ながらどうやっても参加できそうにない日程だったため、
代わりに、りゅーとぴあからの帰路、ほんぽーと新潟市立中央図書館に寄って、
別役実『マッチ売りの少女』を収めた『現代日本戯曲大系・7』(三一書房刊)を借りてきました。

いずれにしても、Noism1新作・近代童話劇シリーズvol.2『マッチ売りの話』+『passacaglia』公開を来週末に控えて、
ワクワクが募って仕方ありません。
今は一刻も早く「混乱したい」気持ちです。(笑)
皆さん、是非、一緒に金森さんの企てで「混乱」しましょう!(笑)

(shin)
(撮影:aqua)